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第4章 明日の為に
第51話 クレープと双子
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「クレープ生地はそれくらいでいいだろ、2人合わせて200枚はあるからこれだけあれば孤児院の子供達にクレープを1人2個ずつ配ってミルクレープも沢山作れるな♪
生地の出来も安定してるし、早速明日から2人でクレープ売ってみるか」
「本当に?やったね兄ちゃん♪」
「それより何処で売るんだよ?」
「心配無用だ。ちゃんと用意しといたぜっと」
俺は収納から折りたたみ式のリヤカーを取り出す。
ステンレス製でそのままだと目立つから木目柄のテープを貼っといたんだ♪
知らない奴が見たら木製の荷車に見えない事もないだろう。
これにコンロと作業台を取り付けて、材料を入れておく為のクーラーボックスを積めば、クレープの移動販売が可能になる。
異世界式キッチンカーと言ったところだな。
「わぁー、凄いや♪」
「これを引っぱって移動しながらクレープを売って貰う。売り上げから必要経費と俺の取り分を引いた残りが2人の報酬になるから頑張れよ」
「アニキありがとう♪兄ちゃん頑張ろうな」
「おう」
「忘れるとこだった。今日の飯代を渡しておく。銀貨3枚あれば腹一杯食えるだろ?」
「いいのかよアニキ、俺達まだ仕事してないぜ」
「気にすんな必要経費にしとくからよ」
「ちぇっ、それだと借金じゃねぇか」
「ははは、世の中そんなに甘くねぇよ、早く沢山クレープを売って俺を儲けさせてくれ」
「分かってるよ」
飯を食いに行く2人を見送ると隣から熱い視線を感じた。
「なんだよニィナ」
「主様はあの2人には接し方が少し冷たいなと、思っただけです」
「なんだその事か、俺は男に優しくする趣味は無い。それにあの2人の面倒をずっと見るのも嫌だからな。
あの2人には早く独り立ちして我が家の裏庭から出ていって欲しいだけだよ」
「ふふっ、流石は我が主様です」
「なんか気になる言い方だが、まあいいや孤児院にクレープ差し入れに行こうか」
「はい♪」
◇ ◇ ◇
孤児院にクレープを差し入れて帰って来たら俺とニィナで夕食作りだ。
他のみんなはいつもの場所でウィンナーサンドを売りに行っている。
最近では肉まんも売り出したから更に客が増えて忙しいみたいだ。
しかも暇な冒険者達が率先して客を整列させてくれたり、揉め事の対応なんかもしてくれてるらしい。
まぁ手伝ってくれるのは、お礼の肉まん目当てではあるんだろうけど、ありがたい事には変わりないから素直に受け入れている。
さて、今日の夕食は天ぷらだ。
海老が1番好きだけどそれ以外なら茄子が好きなんだよ♪
舞茸の天ぷらも旨いよな
皆が帰って来る前に早く揚げないとな。
衣は素直に市販の天ぷら粉を使う。今日揚げるのは
海老、茄子、蓮根、ちくわ、獅子唐、かき揚げ
かき揚げは、『たまねぎ・ニンジン・小海老』を入れたシンプルな感じにしてみた。
それらをどんどん揚げて行く。揚がって油を切ったら次はどんどんスキルの収納にしまって行く
こうすれば何時でも揚げたてが食べれるんだから便利だよなぁ
「「「「ただいまー」」」」
おっ!
みんなが帰って来たか。俺は揚げるのをニィナに任せて皆を出迎えに行く
「みんなお帰り、今日はどうだった?」
「ご主人さま~、見て~♪」
そう言うとスミレが背負っていたリュックを見せて来る。中には売り上げの銀貨がたっぷり詰まっている
まだまだスミレの出来る仕事は少ないから、お釣り用の小銭と売り上げ金を運んで貰っているんだ。
とは言え
ケイト、メリル、カスミも売り上げ金の詰まった袋を抱えている。みんなで手分けして運んでも大変なくらいの売り上げ金があるのは嬉しい悲鳴というやつだろう。
スミレもお金の大事さが分かってるからだろうか
毎回お金の入ったリュックをフンスフンスと鼻息荒く背負って歩く姿はとても可愛いんだ♪
「今日も沢山売ったんだな~、偉いぞスミレ~♪カスミも頑張ったな♪」
俺はスミレとカスミの頭をわしゃわしゃしてやる
スミレは尻尾が振れるから解りやすいが、カスミは感情があまり表に出ないし、年頃の女の子だから気を使うが嫌がっては無い、、、かな?
「ダンナァ~お腹空いたよぉ(泣)」
「ははは、ケイトもメリルもお疲れさん、夕食は出来てるけど先に風呂入ってこいよ」
「よぉーし、カスミにスミレ風呂に入るぞぉ♪」
「わっ?!ケイトさまーー!」
「キャハハハハハ♪」
「お嬢も早くー♪」
「ケイト待ってよー!」
ケイトがカスミとスミレを両脇に抱えて風呂に行ってしまった。
女子寮みたいに賑やかな我が家は、控えめに言って最高だな♪
つづく。
生地の出来も安定してるし、早速明日から2人でクレープ売ってみるか」
「本当に?やったね兄ちゃん♪」
「それより何処で売るんだよ?」
「心配無用だ。ちゃんと用意しといたぜっと」
俺は収納から折りたたみ式のリヤカーを取り出す。
ステンレス製でそのままだと目立つから木目柄のテープを貼っといたんだ♪
知らない奴が見たら木製の荷車に見えない事もないだろう。
これにコンロと作業台を取り付けて、材料を入れておく為のクーラーボックスを積めば、クレープの移動販売が可能になる。
異世界式キッチンカーと言ったところだな。
「わぁー、凄いや♪」
「これを引っぱって移動しながらクレープを売って貰う。売り上げから必要経費と俺の取り分を引いた残りが2人の報酬になるから頑張れよ」
「アニキありがとう♪兄ちゃん頑張ろうな」
「おう」
「忘れるとこだった。今日の飯代を渡しておく。銀貨3枚あれば腹一杯食えるだろ?」
「いいのかよアニキ、俺達まだ仕事してないぜ」
「気にすんな必要経費にしとくからよ」
「ちぇっ、それだと借金じゃねぇか」
「ははは、世の中そんなに甘くねぇよ、早く沢山クレープを売って俺を儲けさせてくれ」
「分かってるよ」
飯を食いに行く2人を見送ると隣から熱い視線を感じた。
「なんだよニィナ」
「主様はあの2人には接し方が少し冷たいなと、思っただけです」
「なんだその事か、俺は男に優しくする趣味は無い。それにあの2人の面倒をずっと見るのも嫌だからな。
あの2人には早く独り立ちして我が家の裏庭から出ていって欲しいだけだよ」
「ふふっ、流石は我が主様です」
「なんか気になる言い方だが、まあいいや孤児院にクレープ差し入れに行こうか」
「はい♪」
◇ ◇ ◇
孤児院にクレープを差し入れて帰って来たら俺とニィナで夕食作りだ。
他のみんなはいつもの場所でウィンナーサンドを売りに行っている。
最近では肉まんも売り出したから更に客が増えて忙しいみたいだ。
しかも暇な冒険者達が率先して客を整列させてくれたり、揉め事の対応なんかもしてくれてるらしい。
まぁ手伝ってくれるのは、お礼の肉まん目当てではあるんだろうけど、ありがたい事には変わりないから素直に受け入れている。
さて、今日の夕食は天ぷらだ。
海老が1番好きだけどそれ以外なら茄子が好きなんだよ♪
舞茸の天ぷらも旨いよな
皆が帰って来る前に早く揚げないとな。
衣は素直に市販の天ぷら粉を使う。今日揚げるのは
海老、茄子、蓮根、ちくわ、獅子唐、かき揚げ
かき揚げは、『たまねぎ・ニンジン・小海老』を入れたシンプルな感じにしてみた。
それらをどんどん揚げて行く。揚がって油を切ったら次はどんどんスキルの収納にしまって行く
こうすれば何時でも揚げたてが食べれるんだから便利だよなぁ
「「「「ただいまー」」」」
おっ!
みんなが帰って来たか。俺は揚げるのをニィナに任せて皆を出迎えに行く
「みんなお帰り、今日はどうだった?」
「ご主人さま~、見て~♪」
そう言うとスミレが背負っていたリュックを見せて来る。中には売り上げの銀貨がたっぷり詰まっている
まだまだスミレの出来る仕事は少ないから、お釣り用の小銭と売り上げ金を運んで貰っているんだ。
とは言え
ケイト、メリル、カスミも売り上げ金の詰まった袋を抱えている。みんなで手分けして運んでも大変なくらいの売り上げ金があるのは嬉しい悲鳴というやつだろう。
スミレもお金の大事さが分かってるからだろうか
毎回お金の入ったリュックをフンスフンスと鼻息荒く背負って歩く姿はとても可愛いんだ♪
「今日も沢山売ったんだな~、偉いぞスミレ~♪カスミも頑張ったな♪」
俺はスミレとカスミの頭をわしゃわしゃしてやる
スミレは尻尾が振れるから解りやすいが、カスミは感情があまり表に出ないし、年頃の女の子だから気を使うが嫌がっては無い、、、かな?
「ダンナァ~お腹空いたよぉ(泣)」
「ははは、ケイトもメリルもお疲れさん、夕食は出来てるけど先に風呂入ってこいよ」
「よぉーし、カスミにスミレ風呂に入るぞぉ♪」
「わっ?!ケイトさまーー!」
「キャハハハハハ♪」
「お嬢も早くー♪」
「ケイト待ってよー!」
ケイトがカスミとスミレを両脇に抱えて風呂に行ってしまった。
女子寮みたいに賑やかな我が家は、控えめに言って最高だな♪
つづく。
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