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第3章 羽ばたきの先にあるもの
第42話 変化
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「ちょいとそこのお兄さぁ~ん、私と遊びましょうよぉ~♪」
「すまんな俺は忙しいんだ!」
俺は甘ったるい声で話しかけてきた女にそう言うと足早に立ち去る。
うしろで女が何か言ってるが無視だ!
女が見えなくなる所まで来ると俺は思いっきり息を吐き出した。
「ぷはぁーーー!臭かったー!」
「あはははは、ダンナは香水の匂いが苦手なのか?」
「香水は嫌いじゃないが、あの女は付け過ぎだろ!鼻がもげるわ!!」
何故か最近よく女性に声をかけられるようになった。しかも香水の匂いをプンプンさせた臭い女にだ。
「ダンナはああいう女は嫌いなのか?」
「見た目はともかく臭い女は遠慮したいね」
「ダンナにはあれが臭いのかぁ~」
「ん?ケイトは良い匂いに感じるのか?」
「ダンナほどじゃないけど匂いをさせ過ぎかなとは思うよ、でも男が好きな女ってああいうのじゃないの?」
「それは何処の男の話だよ。それに娼婦に声をかけられてもそんなに嬉しくないよ」
「何処のって酒場にいる男はみんな好きだと思うけど、、、それよりあの女は娼婦じゃないと思うよ」
「そうなのか?」
「街の娼婦って果物を使って自分で香水作る女が多いんだよ、金が無いからね。だから果物の匂いがするんだけど
さっきの女は違ったろ?どっかの商会が作ってる香水じゃないかな?ようするに金には困ってない女だよ」
「そんな女が何故俺に声をかけるんだ?」
「そりゃあどっかの金持ちに雇われたんじゃない?ダンナの事を知りたいヤツは沢山いるだろうからさ」
「マジかよ、いつか来るだろうとは思ってたけど遂に来たか、めんどくせぇー!」
「ダンナはこのまま先に帰っててよ、あたしはさっきの女を追いかけるからさ」
「それは構わんけど、無理だけはすんなよ、それと夕飯までには帰って来いよ」
「勿論絶対に夕飯には帰るから!1日の終わりにダンナの飯が食えないなんて想像もしたくないよ!ダンナも気をつけてな」
そう言ってケイトはさっきの女の所に走っていった。
さっきの女が雇われてたのなら、最近声をかけてきた女も全員誰かに雇われてたのだろうか?
確かに全員化粧が濃くてケバくて香水臭かったな。
◇ ◇ ◇
今日も頑張って美味しい夕飯を作ろう!
今日はケイトの好きなすき焼きにしてやるか、でもケイトの好きなメニューだけだとニィナの機嫌が悪くなるんだよなぁ
そういう時だけ奴隷としての立場を気にして何も言わないから、俺が気にしてやらないと駄目なんだろう。
ニィナには野菜たっぷりの五目チャーハンにしよう。
メリルは最近卵料理にハマってるから茶碗蒸しを作って
カスミとスミレの好物はまだ分かんないんだよな、何でも旨そうに食べるから。
デザートは桃のロールケーキにして、勿論すき焼きも他の料理も全員分を用意するのは忘れない
何故なら全員分無いと、今も俺のうしろで料理を手伝ってくれている皆が落ち込むからだ。
余っても収納に入れておけばいいしな。
それにスミレは落ち込むと耳がぺしょんとなってしまうんだ、耳がぺしょんとなって落ち込むスミレなんて可哀想過ぎておっさんは見ていられない!
「ただいまー!お腹空いたよぉ~(泣)」
おっ!
ケイトが帰ってきたか。時計も無いのによく飯の時間ぴったり帰れるなと関心するよ。
「お帰りケイト、どうだった?」
「ああバッチリだよ、あの女アメジスト商会の奴と会ってた。それでスゲェ揉めてたよ」
「仲間割れか?」
「あははは、そりゃダンナがあの女の誘いを断ったせいだよ、何の情報も聞き出せなかったから報酬が貰えなくて文句言ってたんだ」
「それにしてもアメジスト商会か、あのジジイ何かして来るとは思ったけど、普通の手で来たな。もっと陰湿なのを予想してたんだけど」
「主様、よければ私がアメジスト商会を探りますがいかが致しましょう」
「ニィナが?」
「はい、情報収集は得意でございます」
「ならお願いしようかな。ただし探るのは昼間だけ、絶対無理しない、ご飯は食べに帰って来る事」
「承知しました。では明日から始めます」
「それじゃあ飯にしよう」
「ヒャッホー、すき焼きだぁ~♪ダンナァ酒も欲しいよぉ」
「心配するな、ちゃんと用意してるからさ。それじゃあ食べよう。いただきます」
「「「「「いただきます」」」」」
今日もみんな旨そうに食べている。
スミレは尻尾がブンブン振れるから分かりやすい♪
カスミは、、、表情は明るいが難しい年頃だからなぁ、おっさんには扱い方の難易度が高いんよ。
メリルは茶碗蒸しを食べて何かを考えてるっぽいから、またどうやって売ろうか考えてるのかな?
ケイトとニィナはいつも通りバクバク食べていて問題なしっと
ご飯を作るのは苦にならないから良いけど、毎日メニューを考えるのが辛い。
こうなれば、元世界でよく行ってた定食屋のメニューを順番に作れば悩みも解決じゃね?
いや、駄目だ。
そもそも定食屋ではっきりと覚えているメニューなんて、『A定食』『B定食』『親子丼』の3つくらいだ(悲)
となると
明日の朝食は簡単にメニューって事で『ピザトースト』でも作りますかね。
つづく。
「すまんな俺は忙しいんだ!」
俺は甘ったるい声で話しかけてきた女にそう言うと足早に立ち去る。
うしろで女が何か言ってるが無視だ!
女が見えなくなる所まで来ると俺は思いっきり息を吐き出した。
「ぷはぁーーー!臭かったー!」
「あはははは、ダンナは香水の匂いが苦手なのか?」
「香水は嫌いじゃないが、あの女は付け過ぎだろ!鼻がもげるわ!!」
何故か最近よく女性に声をかけられるようになった。しかも香水の匂いをプンプンさせた臭い女にだ。
「ダンナはああいう女は嫌いなのか?」
「見た目はともかく臭い女は遠慮したいね」
「ダンナにはあれが臭いのかぁ~」
「ん?ケイトは良い匂いに感じるのか?」
「ダンナほどじゃないけど匂いをさせ過ぎかなとは思うよ、でも男が好きな女ってああいうのじゃないの?」
「それは何処の男の話だよ。それに娼婦に声をかけられてもそんなに嬉しくないよ」
「何処のって酒場にいる男はみんな好きだと思うけど、、、それよりあの女は娼婦じゃないと思うよ」
「そうなのか?」
「街の娼婦って果物を使って自分で香水作る女が多いんだよ、金が無いからね。だから果物の匂いがするんだけど
さっきの女は違ったろ?どっかの商会が作ってる香水じゃないかな?ようするに金には困ってない女だよ」
「そんな女が何故俺に声をかけるんだ?」
「そりゃあどっかの金持ちに雇われたんじゃない?ダンナの事を知りたいヤツは沢山いるだろうからさ」
「マジかよ、いつか来るだろうとは思ってたけど遂に来たか、めんどくせぇー!」
「ダンナはこのまま先に帰っててよ、あたしはさっきの女を追いかけるからさ」
「それは構わんけど、無理だけはすんなよ、それと夕飯までには帰って来いよ」
「勿論絶対に夕飯には帰るから!1日の終わりにダンナの飯が食えないなんて想像もしたくないよ!ダンナも気をつけてな」
そう言ってケイトはさっきの女の所に走っていった。
さっきの女が雇われてたのなら、最近声をかけてきた女も全員誰かに雇われてたのだろうか?
確かに全員化粧が濃くてケバくて香水臭かったな。
◇ ◇ ◇
今日も頑張って美味しい夕飯を作ろう!
今日はケイトの好きなすき焼きにしてやるか、でもケイトの好きなメニューだけだとニィナの機嫌が悪くなるんだよなぁ
そういう時だけ奴隷としての立場を気にして何も言わないから、俺が気にしてやらないと駄目なんだろう。
ニィナには野菜たっぷりの五目チャーハンにしよう。
メリルは最近卵料理にハマってるから茶碗蒸しを作って
カスミとスミレの好物はまだ分かんないんだよな、何でも旨そうに食べるから。
デザートは桃のロールケーキにして、勿論すき焼きも他の料理も全員分を用意するのは忘れない
何故なら全員分無いと、今も俺のうしろで料理を手伝ってくれている皆が落ち込むからだ。
余っても収納に入れておけばいいしな。
それにスミレは落ち込むと耳がぺしょんとなってしまうんだ、耳がぺしょんとなって落ち込むスミレなんて可哀想過ぎておっさんは見ていられない!
「ただいまー!お腹空いたよぉ~(泣)」
おっ!
ケイトが帰ってきたか。時計も無いのによく飯の時間ぴったり帰れるなと関心するよ。
「お帰りケイト、どうだった?」
「ああバッチリだよ、あの女アメジスト商会の奴と会ってた。それでスゲェ揉めてたよ」
「仲間割れか?」
「あははは、そりゃダンナがあの女の誘いを断ったせいだよ、何の情報も聞き出せなかったから報酬が貰えなくて文句言ってたんだ」
「それにしてもアメジスト商会か、あのジジイ何かして来るとは思ったけど、普通の手で来たな。もっと陰湿なのを予想してたんだけど」
「主様、よければ私がアメジスト商会を探りますがいかが致しましょう」
「ニィナが?」
「はい、情報収集は得意でございます」
「ならお願いしようかな。ただし探るのは昼間だけ、絶対無理しない、ご飯は食べに帰って来る事」
「承知しました。では明日から始めます」
「それじゃあ飯にしよう」
「ヒャッホー、すき焼きだぁ~♪ダンナァ酒も欲しいよぉ」
「心配するな、ちゃんと用意してるからさ。それじゃあ食べよう。いただきます」
「「「「「いただきます」」」」」
今日もみんな旨そうに食べている。
スミレは尻尾がブンブン振れるから分かりやすい♪
カスミは、、、表情は明るいが難しい年頃だからなぁ、おっさんには扱い方の難易度が高いんよ。
メリルは茶碗蒸しを食べて何かを考えてるっぽいから、またどうやって売ろうか考えてるのかな?
ケイトとニィナはいつも通りバクバク食べていて問題なしっと
ご飯を作るのは苦にならないから良いけど、毎日メニューを考えるのが辛い。
こうなれば、元世界でよく行ってた定食屋のメニューを順番に作れば悩みも解決じゃね?
いや、駄目だ。
そもそも定食屋ではっきりと覚えているメニューなんて、『A定食』『B定食』『親子丼』の3つくらいだ(悲)
となると
明日の朝食は簡単にメニューって事で『ピザトースト』でも作りますかね。
つづく。
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