テンプレな異世界を楽しんでね♪~元おっさんの異世界生活~【加筆修正版】

永倉伊織

文字の大きさ
上 下
30 / 332
第2章 胎動

第26話 歓迎会と・・・

しおりを挟む
今日は急遽ケイトとニィナの歓迎会って事で、すき焼きを作っている。

具材はシンプルに白菜と肉だけにして、ネギや糸コンニャクは好き嫌いが別れるかなと思って今回は入れなかった。

歓迎会には酒も必要だろう。スキルの「店」でビールとワインとチューハイを購入して準備万端だ。


「おーい、飯できたぞー」

「おぉ?!今日も初めて見る料理だけどスゲェ良い匂いじゃん♪」

「今日のは濃いめの味付けだし独特の匂いもするから、もし口に合わなかったら言ってくれ、他の料理出すからさ。それじゃあいただきます。」

「「「いただきます。」」」


「「「美味しいーーー!!」」」


醤油と砂糖で甘辛く味付けしたすき焼きはどうかなと思ったけど、みんなの口に合ったみたいで旨そうにガツガツ食べてくれている。

ただなぁ

みんな限界まで口に詰め込んでからモグモグ食べなくても、誰も取りませんよぉー。


「まさか薄く切った肉がこれほど美味しいとは、、、流石は主様です!」

「ふふん、ニィナはダンナの料理は初めてだから驚くのもしょうがないよ、あたしは
ダンナと知り合ってそこそこ経つから馴れたもんよ♪」

「知り合った時間こそ短いですが、奴隷紋で縛られているお陰で体の奥底から主様との繋がりを感じます。奴隷にしか分からない感覚でしょうが。」

「「んぬぬぬぬぬぬぬ!!」」


おーい

ケイトにニィナ、よく分からん事で競い合って無駄に火花を散らさないで欲しい


「さあさあ2人とも、にらめっこして遊んでないで、今日は歓迎会だからな酒もたくさん用意したから遠慮なく飲んでくれ」

「さすがダンナ分かってるぅ~♪へぇ~酒も見たことないのがあるよ、これ売るだけでこの街1番の商人になれるんじゃないの?」

「今のところ酒を売るつもりは無いよ、まだ時期じゃないってとこかな」

「商売の事は分かんないけど儲かれば良いって訳でもなさそうだね」

「まぁ、そんなところだな」


『コンコンコン』

「ん?誰か来たみたいだな、女将さんかな?はーい今開けますよー、、、『ガチャ』おまたせしました、、、ん?」


ドアを開けるとそこには、黒髪黒目の小柄な少女?がいた、年の頃は15~16歳?

見た目は元世界の日本人そっくりだけど、冒険者だろうか?

少女の腰にはなかなかな良さげな剣が差してあり、服装はよく見ると高級っぽいし貴族に雇われてる護衛かな?


「えーと、どちら様でしょうか?」

「あっ、あの、わたくしサチコ・イセガミと申します。食事をしたいのですが、もう閉店時間でしょうか?」


あちゃ~

たまにいるんだよな、ここを飲食店と間違える人

ここは元飲食店だし飯時に良い匂いをさせてたら間違うのも無理はない。


「すまんなここは飲食店じゃないんだよ、前は飲食店だったらしいんだけどさ」

「そうなのですか?これは大変失礼致しました。」

『きゅるるるる~』


どうやら腹が減ってるらしい、少女は顔を赤くして俯いてしまった。


「ふふっ、飯食いに来たんだから腹は減ってるよな、ちょっと待ってな」


俺はいったん家の中に戻ると、収納からウィンナーサンド、カスタードクリームとイチゴを挟んだフルーツサンドをバスケットに詰め込んでいく

最後におまけとしてスキルの「店」で瓶入りのリンゴジュースも購入して、玄関で待つ少女に持っていく。


「おまたせー、口に合うかは分からんけどこれ持って行きなよ」

「え?!良いのですか?」

「たいした物じゃないから遠慮はいらないよ。それにこの時間だと飯は酒場でしか食えないから、君がひとりで酒場に行くのはお勧めしないかな」

「ありがとうございます!お代はいくらでしょうか?」

「お金は要らないんだけど、そうだな銀貨1枚でいいよ」


銀貨を貰いバスケットを少女に渡すと大事そうに抱えて走っていき、あっという間に少女の姿は見えなくなった。

オリンピックで金メダルを狙えそうなスピードに、サチコ・イセガミという名前

また新たなテンプレの予感がする、、、(汗)





リビングに戻ると空になった鍋をケイトが悲しそうに見つめている。

俺はすき焼きのシメを、うどんにしようかご飯にしようか悩みながらも、どっちかひとつじゃ足りないなと思い直し

急いでスキルの「店」でうどんとパックご飯を購入する。


こうして新たなテンプレの予感がしつつも、賑やかな1日の夜がふけていくのであった。





つづく。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

【ヤベェ】異世界転移したった【助けてwww】

一樹
ファンタジー
色々あって、転移後追放されてしまった主人公。 追放後に、持ち物がチート化していることに気づく。 無事、元の世界と連絡をとる事に成功する。 そして、始まったのは、どこかで見た事のある、【あるある展開】のオンパレード! 異世界転移珍道中、掲示板実況始まり始まり。 【諸注意】 以前投稿した同名の短編の連載版になります。 連載は不定期。むしろ途中で止まる可能性、エタる可能性がとても高いです。 なんでも大丈夫な方向けです。 小説の形をしていないので、読む人を選びます。 以上の内容を踏まえた上で閲覧をお願いします。 disりに見えてしまう表現があります。 以上の点から気分を害されても責任は負えません。 閲覧は自己責任でお願いします。 小説家になろう、pixivでも投稿しています。

異世界でスローライフを満喫する為に

美鈴
ファンタジー
ホットランキング一位本当にありがとうございます! 【※毎日18時更新中】 タイトル通り異世界に行った主人公が異世界でスローライフを満喫…。出来たらいいなというお話です! ※カクヨム様にも投稿しております ※イラストはAIアートイラストを使用

備蓄スキルで異世界転移もナンノソノ

ちかず
ファンタジー
久しぶりの早帰りの金曜日の夜(但し、矢作基準)ラッキーの連続に浮かれた矢作の行った先は。 見た事のない空き地に1人。異世界だと気づかない矢作のした事は? 異世界アニメも見た事のない矢作が、自分のスキルに気づく日はいつ来るのだろうか。スキル【備蓄】で異世界に騒動を起こすもちょっぴりズレた矢作はそれに気づかずマイペースに頑張るお話。 鈍感な主人公が降り注ぐ困難もナンノソノとクリアしながら仲間を増やして居場所を作るまで。

転生テイマー、異世界生活を楽しむ

さっちさん
ファンタジー
題名変更しました。 内容がどんどんかけ離れていくので… ↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓ ありきたりな転生ものの予定です。 主人公は30代後半で病死した、天涯孤独の女性が幼女になって冒険する。 一応、転生特典でスキルは貰ったけど、大丈夫か。私。 まっ、なんとかなるっしょ。

のほほん異世界暮らし

みなと劉
ファンタジー
異世界に転生するなんて、夢の中の話だと思っていた。 それが、目を覚ましたら見知らぬ森の中、しかも手元にはなぜかしっかりとした地図と、ちょっとした冒険に必要な道具が揃っていたのだ。

これダメなクラス召喚だわ!物を掌握するチートスキルで自由気ままな異世界旅

聖斗煉
ファンタジー
クラス全体で異世界に呼び出された高校生の主人公が魔王軍と戦うように懇願される。しかし、主人公にはしょっぱい能力しか与えられなかった。ところがである。実は能力は騙されて弱いものと思い込まされていた。ダンジョンに閉じ込められて死にかけたときに、本当は物を掌握するスキルだったことを知るーー。

俺だけ永久リジェネな件 〜パーティーを追放されたポーション生成師の俺、ポーションがぶ飲みで得た無限回復スキルを何故かみんなに狙われてます!〜

早見羽流
ファンタジー
ポーション生成師のリックは、回復魔法使いのアリシアがパーティーに加入したことで、役たたずだと追放されてしまう。 食い物に困って余ったポーションを飲みまくっていたら、気づくとHPが自動で回復する「リジェネレーション」というユニークスキルを発現した! しかし、そんな便利なスキルが放っておかれるわけもなく、はぐれ者の魔女、孤高の天才幼女、マッドサイエンティスト、魔女狩り集団、最強の仮面騎士、深窓の令嬢、王族、謎の巨乳魔術師、エルフetc、ヤバい奴らに狙われることに……。挙句の果てには人助けのために、危険な組織と対決することになって……? 「俺はただ平和に暮らしたいだけなんだぁぁぁぁぁ!!!」 そんなリックの叫びも虚しく、王国中を巻き込んだ動乱に巻き込まれていく。 無双あり、ざまぁあり、ハーレムあり、戦闘あり、友情も恋愛もありのドタバタファンタジー!

異世界キャンパー~無敵テントで気ままなキャンプ飯スローライフ?

夢・風魔
ファンタジー
仕事の疲れを癒すためにソロキャンを始めた神楽拓海。 気づけばキャンプグッズ一式と一緒に、見知らぬ森の中へ。 落ち着くためにキャンプ飯を作っていると、そこへ四人の老人が現れた。 彼らはこの世界の神。 キャンプ飯と、見知らぬ老人にも親切にするタクミを気に入った神々は、彼に加護を授ける。 ここに──伝説のドラゴンをもぶん殴れるテントを手に、伝説のドラゴンの牙すら通さない最強の肉体を得たキャンパーが誕生する。 「せっかく異世界に来たんなら、仕事のことも忘れて世界中をキャンプしまくろう!」

処理中です...