17 / 305
第1章 転生
閑話 スラム街の少女
しおりを挟む
side:スラム暮らしの少女
わたしは今日1日の稼ぎである硬いパンを抱えてスラム街にある家に帰る
家と言っても崩れた石壁と板で囲ってあるだけの粗末な物だ
数年前に両親が流行病で亡くなってから私はここで暮らしている
ここでの仕事は2つしかない。
商会の雑用か、この街に来た人を案内する仕事のどちらかだ、それ以外は森で食べれる物を探している
わたしの今日の仕事も商会での雑用だった。
その商会の会長さんはいつも私たちに仕事をくれる優しい人だけど、みんな平等になるように順番に仕事をくれるから、なかなかわたしの番にならない
でも商会の仕事は色々な話が聞けるから楽しい♪
お母さんが生きていた頃、わたしに知識はチカラなんだって、知識があればご飯を食べる事も出来るんだってよく言っていた、その時は意味が分からなかったけど
でも商会の人は色々な事を知ってる人が多い、だから知識があるのは大事な事なんだと思う
でも今のわたしにはその知識が足りないみたい、だってとても空腹だから
最近スラム街に人が増えた
また何処かの国と戦争をしているらしい、人が増えたせいで仕事が少なくなって最近は木の実しか食べていない
わたしは『身体を売る』という仕事をしてみようかと思っている、詳しく分からないけれど毎日ご飯を食べるくらいのお金は稼げるらしいから
朝から何人かに「身体を買って欲しい」と声をかけてみたけど駄目だった、服がボロボロなのがいけないのだろうか?でも服はこれしか持っていない
あきらめて帰ろうとした時、キョロキョロしながら歩いている若い男の人がいた、とても優しそうな顔をした人だ
この人なら同情してわたしを買ってくれるかもしれない
わたしが身体を買って欲しいと声をかけると、その人はとても困った顔をしていた
その顔を見てわたしは何故かとても悪い事をしたような気持ちになってしまった、そしたらその人はわたしに仕事を手伝ってくれないかと聞いてきた
突然の事で驚いたけれど報酬に肉串をくれるというので喜んで引き受ける事にした
どんな仕事をするのかと思ったら、干し芋という食べ物を無料で配る仕事だった
食べ物を無料で配るなんてどうゆう事か分からなかったけど、たくさん配ってと言われたのでわたしは頑張ってたくさん配った
配り終えて休んでいると、その人がやってきて商品が完売したととても喜んでいた、何故無料で配った商品が売れるのかわたしには意味が分からなかった
そして完売したお礼といって、肉串とパンをくれた、わたしは干し芋を配っていただけなのに
戸惑っていると明日も手伝って欲しいと言われて驚いたけど、驚き過ぎて慣れてしまった(笑)
肉串が貰えるなら断る理由も無いから喜んで引き受ける
その人と別れたわたしはすぐに肉串を食べる、久しぶりのまともな食事は凄く美味しかった、涙が出るくらいに
ーー翌日ーー
昨日干し芋を売る手伝いの報酬として貰ったパンを食べようと、手にチカラを入れてパンをちぎろうとしたらパンが潰れてしまった
え?
どうして?
だってパンといえば硬い物だから、このパンは外側はそれなりに硬いけど中は驚くほどに柔らかかった
こんなパンは初めて見る、きっとあの人が自分で食べる為のパンを間違えてわたしに渡したんだろう、きっとそうだ!
でもこの潰れたパンを返してもあの人はきっと困る
今日は昨日以上に頑張って働こうと誓い、わたしは潰れたパンを頬張るとあまりの美味しさに驚きパンがノドに詰まりそうになった
貴族やお金持ちが食べるパンは柔らかくてとても美味しいらしいから、このパンもきっとそういうパンだ
商売は上手そうなのにそそっかしい人、わたしがキチンと教えてあげないと!
だって商会の人も駄目なところはちゃんと言わないと本人の為にならないって言っていたから
あの人は他の商人さんたちと比べると凄く頼りなく感じた、だからわたしが早く教えてあげないと駄目だと思う!
ふふっ、早く約束の時間にならないかな♪
わたしは今日1日の稼ぎである硬いパンを抱えてスラム街にある家に帰る
家と言っても崩れた石壁と板で囲ってあるだけの粗末な物だ
数年前に両親が流行病で亡くなってから私はここで暮らしている
ここでの仕事は2つしかない。
商会の雑用か、この街に来た人を案内する仕事のどちらかだ、それ以外は森で食べれる物を探している
わたしの今日の仕事も商会での雑用だった。
その商会の会長さんはいつも私たちに仕事をくれる優しい人だけど、みんな平等になるように順番に仕事をくれるから、なかなかわたしの番にならない
でも商会の仕事は色々な話が聞けるから楽しい♪
お母さんが生きていた頃、わたしに知識はチカラなんだって、知識があればご飯を食べる事も出来るんだってよく言っていた、その時は意味が分からなかったけど
でも商会の人は色々な事を知ってる人が多い、だから知識があるのは大事な事なんだと思う
でも今のわたしにはその知識が足りないみたい、だってとても空腹だから
最近スラム街に人が増えた
また何処かの国と戦争をしているらしい、人が増えたせいで仕事が少なくなって最近は木の実しか食べていない
わたしは『身体を売る』という仕事をしてみようかと思っている、詳しく分からないけれど毎日ご飯を食べるくらいのお金は稼げるらしいから
朝から何人かに「身体を買って欲しい」と声をかけてみたけど駄目だった、服がボロボロなのがいけないのだろうか?でも服はこれしか持っていない
あきらめて帰ろうとした時、キョロキョロしながら歩いている若い男の人がいた、とても優しそうな顔をした人だ
この人なら同情してわたしを買ってくれるかもしれない
わたしが身体を買って欲しいと声をかけると、その人はとても困った顔をしていた
その顔を見てわたしは何故かとても悪い事をしたような気持ちになってしまった、そしたらその人はわたしに仕事を手伝ってくれないかと聞いてきた
突然の事で驚いたけれど報酬に肉串をくれるというので喜んで引き受ける事にした
どんな仕事をするのかと思ったら、干し芋という食べ物を無料で配る仕事だった
食べ物を無料で配るなんてどうゆう事か分からなかったけど、たくさん配ってと言われたのでわたしは頑張ってたくさん配った
配り終えて休んでいると、その人がやってきて商品が完売したととても喜んでいた、何故無料で配った商品が売れるのかわたしには意味が分からなかった
そして完売したお礼といって、肉串とパンをくれた、わたしは干し芋を配っていただけなのに
戸惑っていると明日も手伝って欲しいと言われて驚いたけど、驚き過ぎて慣れてしまった(笑)
肉串が貰えるなら断る理由も無いから喜んで引き受ける
その人と別れたわたしはすぐに肉串を食べる、久しぶりのまともな食事は凄く美味しかった、涙が出るくらいに
ーー翌日ーー
昨日干し芋を売る手伝いの報酬として貰ったパンを食べようと、手にチカラを入れてパンをちぎろうとしたらパンが潰れてしまった
え?
どうして?
だってパンといえば硬い物だから、このパンは外側はそれなりに硬いけど中は驚くほどに柔らかかった
こんなパンは初めて見る、きっとあの人が自分で食べる為のパンを間違えてわたしに渡したんだろう、きっとそうだ!
でもこの潰れたパンを返してもあの人はきっと困る
今日は昨日以上に頑張って働こうと誓い、わたしは潰れたパンを頬張るとあまりの美味しさに驚きパンがノドに詰まりそうになった
貴族やお金持ちが食べるパンは柔らかくてとても美味しいらしいから、このパンもきっとそういうパンだ
商売は上手そうなのにそそっかしい人、わたしがキチンと教えてあげないと!
だって商会の人も駄目なところはちゃんと言わないと本人の為にならないって言っていたから
あの人は他の商人さんたちと比べると凄く頼りなく感じた、だからわたしが早く教えてあげないと駄目だと思う!
ふふっ、早く約束の時間にならないかな♪
596
お気に入りに追加
869
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
レジェンドテイマー ~異世界に召喚されて勇者じゃないから棄てられたけど、絶対に元の世界に帰ると誓う男の物語~
裏影P
ファンタジー
【2022/9/1 一章二章大幅改稿しました。三章作成中です】
宝くじで一等十億円に当選した運河京太郎は、突然異世界に召喚されてしまう。
異世界に召喚された京太郎だったが、京太郎は既に百人以上召喚されているテイマーというクラスだったため、不要と判断されてかえされることになる。
元の世界に帰してくれると思っていた京太郎だったが、その先は死の危険が蔓延る異世界の森だった。
そこで出会った瀕死の蜘蛛の魔物と遭遇し、運よくテイムすることに成功する。
大精霊のウンディーネなど、個性溢れすぎる尖った魔物たちをテイムしていく京太郎だが、自分が元の世界に帰るときにテイムした魔物たちのことや、突然降って湧いた様な強大な力や、伝説級のスキルの存在に葛藤していく。
持っている力に振り回されぬよう、京太郎自身も力に負けない精神力を鍛えようと決意していき、絶対に元の世界に帰ることを胸に、テイマーとして異世界を生き延びていく。
※カクヨム・小説家になろうにて同時掲載中です。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
俺! 神獣達のママ(♂)なんです!
青山喜太
ファンタジー
時は、勇者歴2102年。
世界を巻き込む世界大戦から生き延びた、国々の一つアトランタでとある事件が起きた。
王都アトスがたったの一夜、いや正確に言えば10分で崩壊したのである。
その犯人は5体の神獣。
そして破壊の限りを尽くした神獣達はついにはアトス屈指の魔法使いレメンスラーの転移魔法によって散り散りに飛ばされたのである。
一件落着かと思えたこの事件。
だが、そんな中、叫ぶ男が1人。
「ふざけんなぁぁぁあ!!」
王都を見渡せる丘の上でそう叫んでいた彼は、そう何を隠そう──。
神獣達のママ(男)であった……。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
最弱引き出しの逆襲 ― クラス転移したのはいいけど裏切られたけど実は最強だった件
ワールド
ファンタジー
俺、晴人は普通の高校生。だけど、ある日突然、クラス全員と一緒に異世界に飛ばされた。
そこで、みんなは凄い能力を手に入れた。炎を操ったり、風を呼んだり。でも、俺だけが"引き出し"なんていう、見た目にも無様な能力を授かった。戦いになんの役にも立たない。当然、俺はクラスの笑い者になった。
だけど、この"引き出し"、実はただの引き出しではなかった。この中に物を入れると、時間が経つにつれて、その物が成長する。最初は、その可能性に気づかなかった。
でも、いつしか、この能力がどれほどの力を秘めているのかを知ることになる。
クラスメイトたちからは裏切られ、孤立無援。でも、俺の"引き出し"が、みんなが見落としていた大きな脅威に立ち向かう唯一の鍵だったんだ。知恵と工夫で困難を乗り越えて、俺は最弱から最強へと変貌する。
工夫次第で幾らでも強くなれる引き出し能力で俺は成りあがっていこう。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
おっさんなのに異世界召喚されたらしいので適当に生きてみることにした
高鉢 健太
ファンタジー
ふと気づけば見知らぬ石造りの建物の中に居た。どうやら召喚によって異世界転移させられたらしかった。
ラノベでよくある展開に、俺は呆れたね。
もし、あと20年早ければ喜んだかもしれん。だが、アラフォーだぞ?こんなおっさんを召喚させて何をやらせる気だ。
とは思ったが、召喚した連中は俺に生贄の美少女を差し出してくれるらしいじゃないか、その役得を存分に味わいながら異世界の冒険を楽しんでやろう!
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
異世界は流されるままに
椎井瑛弥
ファンタジー
貴族の三男として生まれたレイは、成人を迎えた当日に意識を失い、目が覚めてみると剣と魔法のファンタジーの世界に生まれ変わっていたことに気づきます。ベタです。
日本で堅実な人生を送っていた彼は、無理をせずに一歩ずつ着実に歩みを進むつもりでしたが、なぜか思ってもみなかった方向に進むことばかり。ベタです。
しっかりと自分を持っているにも関わらず、なぜか思うようにならないレイの冒険譚、ここに開幕。
これを書いている人は縦書き派ですので、縦書きで読むことを推奨します。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
備蓄スキルで異世界転移もナンノソノ
ちかず
ファンタジー
久しぶりの早帰りの金曜日の夜(但し、矢作基準)ラッキーの連続に浮かれた矢作の行った先は。
見た事のない空き地に1人。異世界だと気づかない矢作のした事は?
異世界アニメも見た事のない矢作が、自分のスキルに気づく日はいつ来るのだろうか。スキル【備蓄】で異世界に騒動を起こすもちょっぴりズレた矢作はそれに気づかずマイペースに頑張るお話。
鈍感な主人公が降り注ぐ困難もナンノソノとクリアしながら仲間を増やして居場所を作るまで。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
憧れのテイマーになれたけど、何で神獣ばっかりなの⁉
陣ノ内猫子
ファンタジー
神様の使い魔を助けて死んでしまった主人公。
お詫びにと、ずっとなりたいと思っていたテイマーとなって、憧れの異世界へ行けることに。
チートな力と装備を神様からもらって、助けた使い魔を連れ、いざ異世界へGO!
ーーーーーーーーー
これはボクっ子女子が織りなす、チートな冒険物語です。
ご都合主義、あるかもしれません。
一話一話が短いです。
週一回を目標に投稿したと思います。
面白い、続きが読みたいと思って頂けたら幸いです。
誤字脱字があれば教えてください。すぐに修正します。
感想を頂けると嬉しいです。(返事ができないこともあるかもしれません)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる