21 / 22
第21話、父の幸せ
しおりを挟む
side:エリカ
『ズバァッ!』『ズドォーーン!』
『ヒュンヒュンヒュンヒュン』
『スパッ、スパッ、スパッ、スパッ!』
私に交際を申し込んだラルフさんとお父様が何故か我が家の庭で戦う事になってしまいました。
どうしてこうなった?!
先程からラルフさんは魔法を連発して距離を取って戦う作戦のようです。
直径1メートルくらいの炎球を撃ち出すラルフさんは、さすが王族といったところでしょうけど
その炎球を剣で真っ二つに斬るお父様っていったい、、、(汗)
あと魔法で作った風の刃も剣で斬れる事を初めて知りました。
「うふふっ、旦那様を相手にしているのに第3王子もなかなかやりますね♪まぁこれぐらいは頑張って貰わないと、エリカの結婚相手としては失格ですけどね(笑)」
あぁ~
何故かお母様が凄く嬉しそうです。
「ねぇねぇ、エリカはラルフさんの何処が気に入ったの?」
「お姉ちゃん?!ラッ、ラルフさんの事は気に入るとか気に入らないとか、そういう風に考えた事はありませんから(汗)」
「そうなんだ、でも一緒に居て嫌な訳じゃ無いんでしょ?」
「そっ、それはまぁ、、そうですね(照)」
「はいはい、フレデリカもエリカもちゃんと見ててあげないと、後で旦那様が泣いてしまうわよ」
「そこはお母さんが見ててあげれば良いのでは?」
「駄目よ、今は可愛い娘達に良いところを見せるのに必死なんだから(笑)」
出来ればもっと違う事で勇姿を見せて欲しいです(悲)
「あっ?!お母様にエリカ!次が最後の攻撃みたいです!」
フレデリカお姉様の言う通り
ラルフさんは魔法を放つのを止め、お父様は剣を捨てて2人は拳を握り締めて向かい合いました
最後は拳と拳のぶつかり合いで決着を付けるのでしょうか?
真っ向勝負とか正々堂々とか、男の人ってそういうの好きですよね
私には全く良さが分かりませんけれど
「「うぉーーーーー!!」」
『『ドゴォッ!』』
『『バタンッ』』
あっ!
ラルフさんとお父様の同時に放った右ストレートが、お互いの顔に綺麗に決まって2人同時にダウンしました
この場合先に起き上がった方の勝ちなのでしょうか?
っていうか呑気に見てる場合ではありません、どう見てもラルフさんは大ダメージを受けているのですから
「お姉ちゃん急いで!」
「はーい」
近くまで来るとラルフさんは鼻から血が吹き出ていて顔が血まみれで、尚且つ意識も朦朧としています(汗)
逆にお父様は無傷で誰がどう見てもダメージを受けたようには見えませんから
この状況を考えると色々と察する事が出来ます。
「ラルフさん、急いで起き上がって下さい。お父様に勝ってもう一度きちんと交際を申し込んで頂かないと困ります!」
「・・・がはぁっ、、げほっ、はぁ、はぁ、、、ふんぬぅぅぅ!!」
『ボタボタボタボタ』
かなりフラフラしていますが、ラルフさんがお父様より早く立ち上がりました♪
おそらくラルフさんの鼻の骨が折れていて、鼻血が止まらないのが痛々しいですが
「お母さん!これはラルフさんの勝ちですよね?」
「ええ、この勝負ラルフさんの勝利です。」
「お姉ちゃん!早くラルフさんの傷を治して下さい!」
「そんなに慌てなくても大丈夫よ、、、はっ!」
「、、、血が、止まった?これが白魔法の威力か凄まじいね、ありがとうフレデリカさん」
「可愛い妹の頼みを聞いただけですから、礼は不要です。」
ほっ
ラルフさんは大丈夫なようですね
それよりも、私は未だに倒れたまま動かないお父様に声をかけます
「お父様」
「・・・」
「聞こえているのでしょう?返事をしないなら今後お父様に話しかけられても無視しますけど」
「わっ、私はもうしばらく動けそうに無い」
「それなら私が膝枕をしますので動かないで下さいね。確認ですがお父様に治療は必要無いですね?」
「うむ、あれくらいの攻撃は蚊ほども効かんわ♪」
「それなら良かったです。しかしですね、最後のラルフさんへの一撃はやり過ぎだと思います!」
「うっ(汗)」
「でも、だからこそお父様が本気だという事が分かりました。わざと負けるのはどうかと思いますけど
ありがとうお父さん」
「エリカ、幸せになりなさい♪」
つづく。
『ズバァッ!』『ズドォーーン!』
『ヒュンヒュンヒュンヒュン』
『スパッ、スパッ、スパッ、スパッ!』
私に交際を申し込んだラルフさんとお父様が何故か我が家の庭で戦う事になってしまいました。
どうしてこうなった?!
先程からラルフさんは魔法を連発して距離を取って戦う作戦のようです。
直径1メートルくらいの炎球を撃ち出すラルフさんは、さすが王族といったところでしょうけど
その炎球を剣で真っ二つに斬るお父様っていったい、、、(汗)
あと魔法で作った風の刃も剣で斬れる事を初めて知りました。
「うふふっ、旦那様を相手にしているのに第3王子もなかなかやりますね♪まぁこれぐらいは頑張って貰わないと、エリカの結婚相手としては失格ですけどね(笑)」
あぁ~
何故かお母様が凄く嬉しそうです。
「ねぇねぇ、エリカはラルフさんの何処が気に入ったの?」
「お姉ちゃん?!ラッ、ラルフさんの事は気に入るとか気に入らないとか、そういう風に考えた事はありませんから(汗)」
「そうなんだ、でも一緒に居て嫌な訳じゃ無いんでしょ?」
「そっ、それはまぁ、、そうですね(照)」
「はいはい、フレデリカもエリカもちゃんと見ててあげないと、後で旦那様が泣いてしまうわよ」
「そこはお母さんが見ててあげれば良いのでは?」
「駄目よ、今は可愛い娘達に良いところを見せるのに必死なんだから(笑)」
出来ればもっと違う事で勇姿を見せて欲しいです(悲)
「あっ?!お母様にエリカ!次が最後の攻撃みたいです!」
フレデリカお姉様の言う通り
ラルフさんは魔法を放つのを止め、お父様は剣を捨てて2人は拳を握り締めて向かい合いました
最後は拳と拳のぶつかり合いで決着を付けるのでしょうか?
真っ向勝負とか正々堂々とか、男の人ってそういうの好きですよね
私には全く良さが分かりませんけれど
「「うぉーーーーー!!」」
『『ドゴォッ!』』
『『バタンッ』』
あっ!
ラルフさんとお父様の同時に放った右ストレートが、お互いの顔に綺麗に決まって2人同時にダウンしました
この場合先に起き上がった方の勝ちなのでしょうか?
っていうか呑気に見てる場合ではありません、どう見てもラルフさんは大ダメージを受けているのですから
「お姉ちゃん急いで!」
「はーい」
近くまで来るとラルフさんは鼻から血が吹き出ていて顔が血まみれで、尚且つ意識も朦朧としています(汗)
逆にお父様は無傷で誰がどう見てもダメージを受けたようには見えませんから
この状況を考えると色々と察する事が出来ます。
「ラルフさん、急いで起き上がって下さい。お父様に勝ってもう一度きちんと交際を申し込んで頂かないと困ります!」
「・・・がはぁっ、、げほっ、はぁ、はぁ、、、ふんぬぅぅぅ!!」
『ボタボタボタボタ』
かなりフラフラしていますが、ラルフさんがお父様より早く立ち上がりました♪
おそらくラルフさんの鼻の骨が折れていて、鼻血が止まらないのが痛々しいですが
「お母さん!これはラルフさんの勝ちですよね?」
「ええ、この勝負ラルフさんの勝利です。」
「お姉ちゃん!早くラルフさんの傷を治して下さい!」
「そんなに慌てなくても大丈夫よ、、、はっ!」
「、、、血が、止まった?これが白魔法の威力か凄まじいね、ありがとうフレデリカさん」
「可愛い妹の頼みを聞いただけですから、礼は不要です。」
ほっ
ラルフさんは大丈夫なようですね
それよりも、私は未だに倒れたまま動かないお父様に声をかけます
「お父様」
「・・・」
「聞こえているのでしょう?返事をしないなら今後お父様に話しかけられても無視しますけど」
「わっ、私はもうしばらく動けそうに無い」
「それなら私が膝枕をしますので動かないで下さいね。確認ですがお父様に治療は必要無いですね?」
「うむ、あれくらいの攻撃は蚊ほども効かんわ♪」
「それなら良かったです。しかしですね、最後のラルフさんへの一撃はやり過ぎだと思います!」
「うっ(汗)」
「でも、だからこそお父様が本気だという事が分かりました。わざと負けるのはどうかと思いますけど
ありがとうお父さん」
「エリカ、幸せになりなさい♪」
つづく。
34
お気に入りに追加
269
あなたにおすすめの小説
王子様と朝チュンしたら……
梅丸
恋愛
大変! 目が覚めたら隣に見知らぬ男性が! え? でも良く見たら何やらこの国の第三王子に似ている気がするのだが。そう言えば、昨日同僚のメリッサと酒盛り……ではなくて少々のお酒を嗜みながらお話をしていたことを思い出した。でも、途中から記憶がない。実は私はこの世界に転生してきた子爵令嬢である。そして、前世でも同じ間違いを起こしていたのだ。その時にも最初で最後の彼氏と付き合った切っ掛けは朝チュンだったのだ。しかも泥酔しての。学習しない私はそれをまた繰り返してしまったようだ。どうしましょう……この世界では処女信仰が厚いというのに!
ある日突然、醜いと有名な次期公爵様と結婚させられることになりました
八代奏多
恋愛
クライシス伯爵令嬢のアレシアはアルバラン公爵令息のクラウスに嫁ぐことが決まった。
両家の友好のための婚姻と言えば聞こえはいいが、実際は義母や義妹そして実の父から追い出されただけだった。
おまけに、クラウスは性格までもが醜いと噂されている。
でもいいんです。義母や義妹たちからいじめられる地獄のような日々から解放されるのだから!
そう思っていたけれど、噂は事実ではなくて……
浮気は私の方でした
mios
恋愛
子爵令嬢のアリアは、大好きな恋人に浮気され、失意のどん底にいた。
婚約前であったことを喜ぶべき?
悲しみからようやく立ち直ったと思ったら、ある書状が侯爵家より届いて……
浮気相手は、私の方?
突如舞い込んだ慰謝料請求に慄いていると、相手の侯爵令嬢から連絡があり……
転生した元悪役令嬢は地味な人生を望んでいる
花見 有
恋愛
前世、悪役令嬢だったカーラはその罪を償う為、処刑され人生を終えた。転生して中流貴族家の令嬢として生まれ変わったカーラは、今度は地味で穏やかな人生を過ごそうと思っているのに、そんなカーラの元に自国の王子、アーロンのお妃候補の話が来てしまった。
麗しの王子殿下は今日も私を睨みつける。
スズキアカネ
恋愛
「王子殿下の運命の相手を占いで決めるそうだから、レオーネ、あなたが選ばれるかもしれないわよ」
伯母の一声で連れて行かれた王宮広場にはたくさんの若い女の子たちで溢れかえっていた。
そしてバルコニーに立つのは麗しい王子様。
──あの、王子様……何故睨むんですか?
人違いに決まってるからそんなに怒らないでよぉ!
◇◆◇
無断転載・転用禁止。
Do not repost.
少し先の未来が見える侯爵令嬢〜婚約破棄されたはずなのに、いつの間にか王太子様に溺愛されてしまいました。
ウマノホネ
恋愛
侯爵令嬢ユリア・ローレンツは、まさに婚約破棄されようとしていた。しかし、彼女はすでにわかっていた。自分がこれから婚約破棄を宣告されることを。
なぜなら、彼女は少し先の未来をみることができるから。
妹が仕掛けた冤罪により皆から嫌われ、婚約破棄されてしまったユリア。
しかし、全てを諦めて無気力になっていた彼女は、王国一の美青年レオンハルト王太子の命を助けることによって、運命が激変してしまう。
この話は、災難続きでちょっと人生を諦めていた彼女が、一つの出来事をきっかけで、クールだったはずの王太子にいつの間にか溺愛されてしまうというお話です。
*小説家になろう様からの転載です。
悪役令嬢に転生したと思ったら悪役令嬢の母親でした~娘は私が責任もって育てて見せます~
平山和人
恋愛
平凡なOLの私は乙女ゲーム『聖と魔と乙女のレガリア』の世界に転生してしまう。
しかも、私が悪役令嬢の母となってしまい、ゲームをめちゃくちゃにする悪役令嬢「エレローラ」が生まれてしまった。
このままでは我が家は破滅だ。私はエレローラをまともに教育することを決心する。
教育方針を巡って夫と対立したり、他の貴族から嫌われたりと辛い日々が続くが、それでも私は母として、頑張ることを諦めない。必ず娘を真っ当な令嬢にしてみせる。これは娘が悪役令嬢になってしまうと知り、奮闘する母親を描いたお話である。
嫌われ令嬢が冷酷公爵に嫁ぐ話~幸せになるおまじない~
朝露ココア
恋愛
ハベリア家伯爵令嬢、マイア。
マイアは身分に相応しくない冷遇を受けていた。
食事はまともに与えられず、血色も悪い。
髪は乱れて、ドレスは着せてもらえない。
父がかわいがる義妹に虐められ、このような仕打ちを受けることとなった。
絶望的な状況で生きる中、マイアにひとつの縁談が舞い込んでくる。
ジョシュア公爵──社交界の堅物で、大の女嫌いが相手だ。
これは契約結婚であり、あくまで建前の婚約。
しかし、ジョシュアの態度は誠実だった。
「君は思っていたよりも話のわかる人だな」
「それでは美しい姿がもったいない」
「マイア嬢、食べられないものはあるか?」
健気なマイアの態度に、ジョシュアは思わぬ優しさを見せる。
そんな中、マイアには特殊な「おまじない」の能力があることが発覚し……
マイアを支度金目当てに送り出した実家では、母と妹のせいで家計が傾き……マイアが幸福になる一方で、実家は徐々に崩壊していく。
これは不遇な令嬢が愛され、ただ幸福な日々を送る話である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる