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第17話 侵入
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ロレンスは闇に紛れて慎重に領主の屋敷の裏庭へと侵入する。
事前にバルドから聞いていた通り、月のない夜の警備は手薄になっているようだ。加えてソニアが上手く睡眠薬で見張りを眠らせたのかもしれない。息を潜め物陰に身を隠しながらロレンスは屋敷の壁沿いに進む。
目的はソニアとの合流地点である裏口だ。
慎重に裏口に近づくと、そこにはソニアがひっそりと待っていた。彼女はロレンスが近づくのを確認すると静かに鍵を開けロレンスを手招きする。
「お待たせしました」
ロレンスは小声でソニアに挨拶をすると、彼女と共に屋敷の中へと足を踏み入れる。屋敷の中は外の静けさとは対照的に微かに人の気配が感じられる。
使用人たちの寝静まった気配、そして警備兵たちの巡回する足音。
ソニアはロレンスを静かに案内しながら、屋敷の構造を説明する。彼女は長年この屋敷で働いているため内部の構造を熟知していた。
「ここから書斎まではいくつかの廊下を通る必要があります。夜間は警備兵が巡回しているので注意が必要です。」
ロレンスはソニアの言葉に頷きながら周囲を警戒する。
壁には豪華な絵画が飾られ、床には高級な絨毯が敷かれている。領主の権力の象徴とも言える光景だが、今のロレンスにとってはただの障害物でしかない。
「書斎の警備は特に厳重です。バルドの話では書斎の前には必ず二人の警備兵が立っているそうです。」
ロレンスはソニアの言葉に少しばかりの緊張を感じる。しかし、覚悟を決めて彼女に尋ねる。
「警備兵はどのように排除しますか?」
「私が彼らに睡眠薬入りの飲み物を差し入れして眠らせます。」
「直接手渡しするのは危険すぎる。他に方法はないのですか?」
「他に方法はありません。これが私ができる唯一のことです。」
ソニアは自らの危険を顧みずロレンスの作戦に協力しようとしている。ロレンスは彼女の勇気に感謝すると共に、彼女を危険な目に遭わせるわけにはいかないと強く心に誓う。
「分かりました。しかし、無理はしないでください。もし危険を感じたらすぐに逃げてください。」
「ありがとう。ロレンスさんも気をつけて。」
二人は互いの安全を祈りながら書斎へと向かう。
ロレンスはソニアと共に静かに廊下を進む。
屋敷の中は予想以上に静まり返っている。空気は張り詰めており、いつ何が起こってもおかしくない緊張感が漂っている。
「ここを、真っ直ぐ進んだ突き当たりが書斎です。右手に警備兵が二人立っているはずです。」
ソニアは小声でそう言うと懐から小さな鏡を取り出した。鏡を巧みに操り廊下の角から書斎の様子を窺う。
「やはり、警備兵が二人立っています。動きはありません。恐らく、持ち場を離れることはないでしょう。」
ロレンスはソニアから鏡を受け取り、自らも書斎の様子を確認する。確かに屈強な体格の警備兵が二人、書斎の前で仁王立ちになっている。
鎧の隙間から覗く眼光は鋭く、容易に近づける雰囲気ではない。
ソニアは覚悟を決めたようにゆっくりと歩き出した。ロレンスは息を潜め、壁に身を寄せながらソニアの行動を見守る。
ソニアが警備兵に近づくと、二人は警戒した様子で彼女に視線を向ける。
「何か用か?」
警備兵の一人が低い声でソニアに尋ねる。
「お二人に飲み物をお持ちしました。夜番でお疲れでしょう。」
ソニアは落ち着いた様子でそう答えると、手に持っていたお盆を警備兵に見せた。お盆の上には二つのグラスが乗っており、中には琥珀色の液体が入っている。
「・・・」
警備兵は警戒した様子でグラスを受け取ろうとしない。
警備兵の様子を見たロレンスは、意を決してソニアの背後から飛び出し警備兵に襲い掛かった。
不意を突かれた警備兵は抵抗する間もなくロレンスの手によって意識を失い床に崩れ落ちた。もう一人の警備兵は事態を飲み込めず呆然と立ち尽くしている。
「何をする!」
我に返った警備兵は怒号と共にロレンスに剣を向ける。しかしロレンスは怯むことなく剣を構え警備兵に立ち向かう。
一対一の戦いが始まった。警備兵は訓練された兵士であり、剣の腕は確かだ。ロレンスはこれまで鍛錬してきた剣術を駆使し必死に抵抗する。
剣戟が激しくぶつかり合い火花が散る。警備兵の攻撃は容赦なくロレンスの体に迫り来る。ロレンスは辛うじてそれを防ぎながら反撃の機会を窺う。
徐々にロレンスは追い詰められていく。警備兵の攻撃は的確でロレンスの防御を容易に打ち破ってくる。体に数カ所の切り傷を負い体力が奪われていく。
このままでは、負けてしまう。ロレンスは焦りを感じながらも諦めずに戦い続ける。
その時ロレンスは警備兵の僅かな隙を見つけた。警備兵が攻撃を仕掛けようとした瞬間、ロレンスはその隙を突き渾身の力を込めて剣を振り抜いた。
剣は上手く鎧の隙間に入り込み、警備兵はその場に崩れ落ちた。
ロレンスは荒い息を吐きながら剣を杖代わりにして立ち上がった。何とか警備兵を倒すことができた。
「大丈夫ですか?」
「ああ、何とかね。それよりも、早く書斎に。」
ロレンスはソニアに促され書斎へと向かう。書斎の中は領主の私物が散乱している。
ロレンスは急いで書斎の中を調べ始める。目的は領主の不正を暴く証拠だ。書類、手紙、日記など、あらゆるものを調べ尽くす。
しかし、なかなか証拠は見つからない。時間は刻々と過ぎていき焦りが募る。
その時、書斎の奥にある隠し部屋を見つけた。隠し部屋の入り口は巧妙に隠されており、注意深く調べなければ見つけることはできなかっただろう。
ロレンスは隠し部屋に足を踏み入れる。隠し部屋の中は薄暗く埃っぽい。そこには数多くの書類が積み上げられていた。
書類を手に取り読み始める。内容は、いわゆる裏帳簿というやつだろう。
「これだ!」
領主の不正を暴く証拠を見つけたロレンスは、書類を手にソニアに合図を送る。
ソニアはロレンスの合図を受け、屋敷から脱出する準備を始める。その時、屋敷の中に怒号が響き渡った。
「侵入者だ! 侵入者を捕らえろ!」
領主が侵入者の存在に気づいたのだ。ロレンスはソニアと共に急いで屋敷からの脱出を試みる。
しかし、屋敷の中は既に警備兵によって厳重に包囲されていた。ロレンスは剣を構え警備兵に立ち向かいながら脱出経路を確保しようとする。
しかし警備兵の数はあまりにも多く、徐々に追い詰められていく。
つづく。
事前にバルドから聞いていた通り、月のない夜の警備は手薄になっているようだ。加えてソニアが上手く睡眠薬で見張りを眠らせたのかもしれない。息を潜め物陰に身を隠しながらロレンスは屋敷の壁沿いに進む。
目的はソニアとの合流地点である裏口だ。
慎重に裏口に近づくと、そこにはソニアがひっそりと待っていた。彼女はロレンスが近づくのを確認すると静かに鍵を開けロレンスを手招きする。
「お待たせしました」
ロレンスは小声でソニアに挨拶をすると、彼女と共に屋敷の中へと足を踏み入れる。屋敷の中は外の静けさとは対照的に微かに人の気配が感じられる。
使用人たちの寝静まった気配、そして警備兵たちの巡回する足音。
ソニアはロレンスを静かに案内しながら、屋敷の構造を説明する。彼女は長年この屋敷で働いているため内部の構造を熟知していた。
「ここから書斎まではいくつかの廊下を通る必要があります。夜間は警備兵が巡回しているので注意が必要です。」
ロレンスはソニアの言葉に頷きながら周囲を警戒する。
壁には豪華な絵画が飾られ、床には高級な絨毯が敷かれている。領主の権力の象徴とも言える光景だが、今のロレンスにとってはただの障害物でしかない。
「書斎の警備は特に厳重です。バルドの話では書斎の前には必ず二人の警備兵が立っているそうです。」
ロレンスはソニアの言葉に少しばかりの緊張を感じる。しかし、覚悟を決めて彼女に尋ねる。
「警備兵はどのように排除しますか?」
「私が彼らに睡眠薬入りの飲み物を差し入れして眠らせます。」
「直接手渡しするのは危険すぎる。他に方法はないのですか?」
「他に方法はありません。これが私ができる唯一のことです。」
ソニアは自らの危険を顧みずロレンスの作戦に協力しようとしている。ロレンスは彼女の勇気に感謝すると共に、彼女を危険な目に遭わせるわけにはいかないと強く心に誓う。
「分かりました。しかし、無理はしないでください。もし危険を感じたらすぐに逃げてください。」
「ありがとう。ロレンスさんも気をつけて。」
二人は互いの安全を祈りながら書斎へと向かう。
ロレンスはソニアと共に静かに廊下を進む。
屋敷の中は予想以上に静まり返っている。空気は張り詰めており、いつ何が起こってもおかしくない緊張感が漂っている。
「ここを、真っ直ぐ進んだ突き当たりが書斎です。右手に警備兵が二人立っているはずです。」
ソニアは小声でそう言うと懐から小さな鏡を取り出した。鏡を巧みに操り廊下の角から書斎の様子を窺う。
「やはり、警備兵が二人立っています。動きはありません。恐らく、持ち場を離れることはないでしょう。」
ロレンスはソニアから鏡を受け取り、自らも書斎の様子を確認する。確かに屈強な体格の警備兵が二人、書斎の前で仁王立ちになっている。
鎧の隙間から覗く眼光は鋭く、容易に近づける雰囲気ではない。
ソニアは覚悟を決めたようにゆっくりと歩き出した。ロレンスは息を潜め、壁に身を寄せながらソニアの行動を見守る。
ソニアが警備兵に近づくと、二人は警戒した様子で彼女に視線を向ける。
「何か用か?」
警備兵の一人が低い声でソニアに尋ねる。
「お二人に飲み物をお持ちしました。夜番でお疲れでしょう。」
ソニアは落ち着いた様子でそう答えると、手に持っていたお盆を警備兵に見せた。お盆の上には二つのグラスが乗っており、中には琥珀色の液体が入っている。
「・・・」
警備兵は警戒した様子でグラスを受け取ろうとしない。
警備兵の様子を見たロレンスは、意を決してソニアの背後から飛び出し警備兵に襲い掛かった。
不意を突かれた警備兵は抵抗する間もなくロレンスの手によって意識を失い床に崩れ落ちた。もう一人の警備兵は事態を飲み込めず呆然と立ち尽くしている。
「何をする!」
我に返った警備兵は怒号と共にロレンスに剣を向ける。しかしロレンスは怯むことなく剣を構え警備兵に立ち向かう。
一対一の戦いが始まった。警備兵は訓練された兵士であり、剣の腕は確かだ。ロレンスはこれまで鍛錬してきた剣術を駆使し必死に抵抗する。
剣戟が激しくぶつかり合い火花が散る。警備兵の攻撃は容赦なくロレンスの体に迫り来る。ロレンスは辛うじてそれを防ぎながら反撃の機会を窺う。
徐々にロレンスは追い詰められていく。警備兵の攻撃は的確でロレンスの防御を容易に打ち破ってくる。体に数カ所の切り傷を負い体力が奪われていく。
このままでは、負けてしまう。ロレンスは焦りを感じながらも諦めずに戦い続ける。
その時ロレンスは警備兵の僅かな隙を見つけた。警備兵が攻撃を仕掛けようとした瞬間、ロレンスはその隙を突き渾身の力を込めて剣を振り抜いた。
剣は上手く鎧の隙間に入り込み、警備兵はその場に崩れ落ちた。
ロレンスは荒い息を吐きながら剣を杖代わりにして立ち上がった。何とか警備兵を倒すことができた。
「大丈夫ですか?」
「ああ、何とかね。それよりも、早く書斎に。」
ロレンスはソニアに促され書斎へと向かう。書斎の中は領主の私物が散乱している。
ロレンスは急いで書斎の中を調べ始める。目的は領主の不正を暴く証拠だ。書類、手紙、日記など、あらゆるものを調べ尽くす。
しかし、なかなか証拠は見つからない。時間は刻々と過ぎていき焦りが募る。
その時、書斎の奥にある隠し部屋を見つけた。隠し部屋の入り口は巧妙に隠されており、注意深く調べなければ見つけることはできなかっただろう。
ロレンスは隠し部屋に足を踏み入れる。隠し部屋の中は薄暗く埃っぽい。そこには数多くの書類が積み上げられていた。
書類を手に取り読み始める。内容は、いわゆる裏帳簿というやつだろう。
「これだ!」
領主の不正を暴く証拠を見つけたロレンスは、書類を手にソニアに合図を送る。
ソニアはロレンスの合図を受け、屋敷から脱出する準備を始める。その時、屋敷の中に怒号が響き渡った。
「侵入者だ! 侵入者を捕らえろ!」
領主が侵入者の存在に気づいたのだ。ロレンスはソニアと共に急いで屋敷からの脱出を試みる。
しかし、屋敷の中は既に警備兵によって厳重に包囲されていた。ロレンスは剣を構え警備兵に立ち向かいながら脱出経路を確保しようとする。
しかし警備兵の数はあまりにも多く、徐々に追い詰められていく。
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