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第2章 商い篇

第11話 ポーターギルドダンジョン支部

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side:桜井美智瑠



すぅーはぁー、すぅーはぁー

落ち着け私!

なっちゃんの裸は何回も見てるのに、毎回口から心臓が出てしまうくらい興奮してどうする!


現在私は夜ご飯を食べ終えて、なっちゃんと一緒にお風呂場に居る

当然ながらお互い裸だし、私は椅子に座って前屈みの姿勢をしているのだけど

今の私の体勢は良くな、、、いや!むしろ最高の体勢だからこそ良くないっていう矛盾が憎い!


「そしたら頭にお湯かけるよ~」

「あっ、はーい」

『ザバァーー、、、ワシャワシャ、ワシャワシャワシャワシャ』

「痒い所は無いですかぁ~?」

「えっと、くるぶしが痒いです」

「くるぶしですね~、って頭ちゃうんかい(笑)」


とりあえず軽くボケたお陰で少し落ち着く事が出来た♪

私は今、なっちゃんに頭を洗って貰っているのだけど、なっちゃんが私の正面に座り頭を洗ってくれているお陰で

前屈みの姿勢の私の目の前には、なっちゃんのこっ、こここここ股間が(照)


「泡流しま~す」


あっ?!

なっちゃんあかん!そんなに動いたら股間が丸見えに『ザバァーー』


「んがっ?!げほっ!え゛ぼっ!」

「みっちゃん大丈夫?」

「げほっ、げほっ、大丈夫、ちょっとむせただけやから」

「それなら良いけど、次はリンスしま~す」


はぁ~、お湯が鼻に入って死ぬかと思った(汗)

お互いに体の何処が見えても見られても良い関係やのに、なっちゃんの綺麗な股間が見えたからって興奮してしまった自分が憎い、、、

いや、むしろ好きな人の大事な部分を見て興奮するのは正常な反応なのでは?


「流しま~す」


あっ!

今度はお湯が鼻に入らんようにちゃんと息を止めてと


『ザバァーー』


「ふぅー、さっぱりしたぁ♪なっちゃんありがとう」

「明日からもご飯作って欲しいから、これくらい全然良いよ」

「ふふっ、そしたら明日の為に早く寝よう」

「うん♪」



ーーーーーーーーーーーー



『カンカンカンカン、トンテンカン、トンテンカン、カンカンカン、トンテンカン、トンテンカン、、、』


「んっ、、んん、、はっ!何この音?」


『カンカンカン、トンテンカン、トンテンカン』


朝、目が覚めるとトンカチで何かを叩いているような音が鳴り響いている

スマホを見ると午前7時18分を表示しているけれど、こんな朝早くから大工さんが働いてる?


「ふぁ~、みっちゃん朝からDIYで棚でも作んの?」


私の隣で寝ていたなっちゃんもトンカチの音で目が覚めたみたいだけど、寝ぼけてるなぁ(笑)


「なっちゃん寝ぼけてる場合じゃないよ、このトンカチの音は外から聞こえてるから」

「外から?えーっと、とりあえずベランダに出て確認しよう!」


2人でベランダに出てみたけれど、ここから見える範囲に何かを建てている人や作業をしている人の姿は見えない

でも確実に近くで作業をしてるんだよなぁ


「みっちゃんちょっとベランダから上半身乗り出してみてや、私が足持って落ちんようにするから」

「いっ、いいけど絶体足離さんといてや!行くで、せーのっ!ふんっ!」

「どう?何か見えた?」

「えーっと、、、見えた!やっぱり何か建ててるみたい」


建設途中の建物の周囲には見物人も沢山居て、和やかな雰囲気で危険も無さそうだから近くで見ようと外に出て来たのは良いけど

建物は既に7割ほど出来ているように見える、昨日はこんなの無かったから今日の早朝から作業を始めたって事だよね?


「あっ!店員さーん、おはよう♪」


声をかけられたので振り返ると、昨日お店のお客さんとして来た女性だった


「「おはようございます。」」

「あの、これはいったい何を建ててるんですか?」

「急にこんなの建っててビックリしたでしょ(笑)これはあたし達が所属しているポーターギルドのダンジョン支部を作ってるんだよ♪」

「「えぇーー?!」」





つづく。
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