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別編1章 呪いの分身

正しい道を作り出す救世主

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この街は正しい形でできている。愛憎や他もあるが、やはりあの廃墟の呪いに侵食されやすくなるほど純粋な正しいところなのだ。しかし正しいだけとは限らない。地球には「変数」と言う物が存在するので、ここでもそれが起こることがある。俗に言ういじめとかパワハラとかその部類だ。どんなに美しい街にもそれは起こる。幸せだけなんて言う夢物語はこの世にはない。だからできる限りそれに近づけるためにその「変数」を是正する必要がある。まぁそんな事言ってもただ単に軽く言いつけるだけだし本人に言うわけではない。
変数にも普通の者にも「感情」があって、それは可視化できる人にはできる。主の能力がそれだ。主はそれを使ってエネルギーシステム、感情の大きさを力に変える機構を作った。それは画期的だった。感情を大きくすればするほど力が増大して強くなれるのだ。特に怒りや憎しみが力になり、さらに他者の感情にも反応するため、相手が怨霊を持っているとこちらが強くなれる。対して依頼を受けただけの殺人鬼相手では常人程度の力しか出せない。自分の感情が大きくなれば話は別だが。しかしこれは代償が伴う。それは身体の各部に負荷がかかる事。なので負荷をかける部分を限定してその場所を犠牲にするか感情を抑えるしかない。しかもそれの中には怨霊が入っていてそれが力の源になるため、これが壊れたら取り返しがつかなくなる。それこそ地球があの廃墟みたくなる。だから丁寧に扱わないといけない。感情の起伏が激しいと機械に負担がかかるから普段はそこそこ感情を持って戦うときはゆっくり感情を大きくする必要がある。

めんどくさい。

そんなこんなで小学校に着くと当たり前の学校があった。本当に普通の学校。平和な、騒がしい学校だ。しかし「変数」はここにいる。生徒ではなく教師だ。それを見ると確かにわかる。そいつの変数は「欲望」だ。支配欲、嫉妬、暴食、憤怒、怠惰、傲慢。これがまあ一部の例だ。このままだとこいつは児童ポルノか汚職か虐待で捕まる。確実に。なので直す必要がある。方法は簡単でただの同害報復。目には目を。

物質を操る力と主の感情が見える才能があれば簡単で、感情に悪夢を見せればいいだけ。そうすれば簡単に元に戻るという流れ。 実際にやってみるとそれは40のおっさんに着いていたでかい狼みたいだったのに小さな子犬みたいに変わって泣きまくっていた。そいつをおっさんに返すとおっさんは顔色を変えて震えていた。わかりやすい。これで終わり。味気なさすぎる。ということで本当の怨霊叩き潰すと言いたいところだがここにはいないしここから離れることはできない。しかも前の猫飼いがだいたい叩き潰してしまったのでいない(物理)のだ。

味気なさすぎるので近所の子どもと砂遊びして能力を使って砂の城とか作ってる。単純にかわいい。いや違うこういう生活もいいけどもっと刺激的ななんかないの?もっとなんか異世界転生系みたいなすごい展開期待したんだけど、無いの!(某CMのrrrルゥァクトゥェンモゥヴァァァイrrル感)
いやまぁそうなんだけど金と平和に勝てる物ないじゃん()そりゃそうじゃん?せいぜい暴走してる車海に放り投げるくらいしかできないんだもんつまんないよ。子ども強くしてチャンバラする訳にもいかないし、オブジェは禍々しくなるし。きっと主はいいこと考えてるんだろうな。さて、次の標的を刈りますか。
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