別れと弱すぎた心

序章 無知と幸せ

七色に彩られた小さな世界

「早く大人になりたいな～」
ボクがこういうとお母さんはよく
「ママは子供に戻りたいな～」
とつぶやく。その意味が全然分からない。なんでって、そんなもの大人になったら好きなことたくさんできるし好きなものを変えるし学校に行かなくていいんだもん。
なのに子供に戻りたい？わけわかんない。

昔はこう思っていた。悲しい現実を知っていたから母はこういったのだろう。
しかしこれは幼稚園の話。もっと楽しい日常が小学3年生から始まったのだ。
ここからは小学3年生の話となる。

出会いは3年生になったばかりの頃。
2年の頃仲の良かった女子の友達と誰もいない幼稚園に遊びに行った後、学校に行った時の話。
「勝手に幼稚園に入っちゃダメなんだよ」
ととある少女が注意してくる。しかし間違いではないので従った。そして、2年の頃仲の良かった友達とは友達がもう一度ふざけようとしていたので縁を切った。友達が一人減るのは当時の自分にとっては痛手だった。なぜなら学校の全員と仲間になろうとしたから。そんなの絶対にできないのに当時の自分は夢見がちで、絶対にできるという謎の自信があった。
そしてその注意してきた少女。それがのちの彼女なのだ。
友達と縁を切ってから、彼女は劇的に優しくなった。
それから数か月。自分は彼女と食事にいった。もちろん自分の親同伴で。
彼女と自分はドリンクバーのジュースを混ぜて飲むことが一つの楽しみで、様々なものを開発した。
自分の妹と母含めた4人で食事を楽しんだ。夢のように楽しんだ。
そのあと告白しようとしたのだが、少し怖くてできなかった。それに一生後悔することとなる。