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8章 頼り切った者たち
8-23 弟だったら ◆クリスト視点◆
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◆クリスト視点◆
バーレイ侯爵家の代理として動いているが、ようやく周辺が落ち着いてきた。
妹のオルレアがソイ王国へと向かったのが大きいだろう。
意気消沈した両親からの横槍が入らない。
弟のオルトはまだ見つからないが、国の結界は問題なく張られているので大丈夫だ。
久々に王城を訪れ、仕事を終わらせてから、キュジオに会いに行く。
しばらくぶりだ。
できるだけ休日ごとに連絡を取っていたのだが、オルレアをソイ王国の騎士学校から連れ帰って来てからそんな時間もなかった。
キュジオも寂しく思っているに違いない。
彼から私に連絡が来るのは、本当に用事があるときだけだ。
遠慮せずに頻繁に連絡してくれればいいのに、と思ってしまうのだが。
「キュジオ隊長なら、数日前からお休みですよ」
王城にあるクオ第三王子親衛隊の隊室を訪ねると、バロン副隊長が言った。
「数日前から?」
「ええ」
親衛隊の守秘義務なのか、それ以上を告げない。
「いつ戻って」
「お戻りになられましたら、侯爵家にご連絡を差し上げます」
言葉を遮られ、にこやかに深い礼をされて、扉を閉められた。
この言葉の意は、キュジオが出勤日に連絡しても良いよと言った場合だけ連絡をくれるということだ。
キュジオが放置一択した場合、親衛隊から連絡が来ることがない。
王族を守る親衛隊隊長の場合、不在の間が穴だと思われても困るということだろう。
指示系統の変化は外に漏れたらまずい情報だ。
国防の実務に関しては、すでに動いている最強の剣である私と次期最強の盾のオルトだが、国防において王城での会議に出席していたり、国防の指示系統の上は我が父である。
私が父の侯爵の代理をしていると言っても、そのような職務までは代理できない。
あくまでもバーレイ侯爵家の当主としての活動を代理できるだけであって、父バーレイ侯爵自身が任命されている職務までは代理できない。
王城の会議も家の都合により休むと連絡を入れる程度である。
父の立場ならば、親衛隊や騎士団の休暇等も教えてもらえるのだが、私は騎士団一番隊の一隊員である。侯爵家の状況が状況なので、一番隊のまま任命されていたソイ王国国境の警備から外れている。
しかし、オルトが見つからないままなら、私は王都に居続けないといけないから、叔父のバーレイ伯爵に国境警備に動いてもらわなくてはならない。
元々オルトはまだ騎士学校を卒業していないのだから、国境警備はバーレイ伯爵の責務なのだが。
バーレイ侯爵家自体、歪んだ存在になっている。
実力ある者が締め出されている。発端はすべて父のせいだが。
どうすれば、より良いものになるのか。
問題を積み重ねた両親とオルレア、叔父のせいで、それを考えるのも放棄したくなってくる。
思考がマイナスに陥ってくる。
こんなのではダメだ。
キュジオに会いたい。
愛するキュジオと話して、気持ちを整理したい。
彼は冷めた目で興味のない適当な相槌を打ってくれるだろう。
この問題は人によってはそんな程度のものだと思える。
「キュジオー」
彼の魔法の剣のピアスに呼び掛けてみる。
休みなのだから、連絡を入れても大丈夫だろう。
勤務時間に連絡を入れると、いつも叱られていた。
キュジオも休日を教えてくれないのだから仕方ないことなんだけど。
呼びかけに応答がない。
嫌な違和感に気づく。
キュジオは魔法の剣のピアスを自分の意志で外すことはできない。
ピアスは耳についたままだと、私の魔法の剣なので感覚的にわかる。
けれど、活動を停止させられている。
居場所も把握できなければ、通話もできなくされている。
これでは空間転移魔法でキュジオの元に行けない。
誰が、なぜ、こんな真似を?
私とキュジオの仲を引き裂こうというのか?
愕然としながら、突っ立っていてしまった。
王城の通路。
数人の男性が歩いてきていた。
他の貴族が歩いていてもおかしくはない。ついて来ているのは従者か護衛だろう。
「クリスト様ではないですか。お供もつけないで、お一人ですか?まあ、最強の剣に敵う者もいないでしょうけど。王城でお会いするのも久しぶりですねえ。ところで、結婚するのに良いご令嬢がいるのですけど」
私と会えば、流れるように縁談を勧めて来るヤツらが多いのは辟易する。
バーレイ侯爵家の最強の剣の妻の座を欲しい者たちが多い。
母を見ていたら、そんな甘い地位ではないとわかる。
どんなに良妻賢母であろうとも、必ず陰口を叩かれる。
理不尽この上ない。
そして、私と結婚した女性に対して、そこに私からの愛情もない。
ウィト王国からは男児を産むことを要求されるだけだ。
私にも幼い頃から婚約者候補は何人もいた。
それでも、私は彼女たちを受け入れることはできなかった。
理不尽な理由でも、縁談を断り続けていた。
身勝手なことだと思うだろうか。
本当に心がついていかない。
侯爵家であんな状況に置かれていたが、何のしがらみもない弟が羨ましくなるときがある。
弟は結婚を強要されないどころか、しなくてもいい。
私とは逆に子供が必要ない。
叔父のバーレイ伯爵のように好きな人と添い遂げることもできるし、子供を儲けることができる。
ウィト王国での重圧は、最強の剣の方が酷い。
父でさえ、結局は後妻を受け入れた。
そこに、憤りがなかったわけではない。
どうしようもないことだと諦めただけだ。
双子で産まれた弟が可愛かったので、良かったと思えたけど。
「大変申し訳ないが、これから約束があるので失礼致します」
スッとその場を去っていく。
確かに縁談は昔から多かった。
屋敷に戻り、仕事を再開する。
キュジオに会えなくとも、仕事は山のように存在する。
仕事が終わったら、キュジオの方を考えなければならないが、今は侯爵代理の仕事をこなさないといけない。
こういうときに、弟の立場であったのならと思ってしまう。
今も何の連絡も家に入れずにいられるのだから。
「クリスト様、今日もまた山のような封書が送られてきております」
「、、、この頃、多いな」
従者が執務室にドンッと手紙の束を持って来た。
「確認したところ、バーレイ侯爵家に届いた手紙の九割は縁談です」
「、、、誰の?」
「クリスト様への」
深いため息を吐く。
他人には見せられない姿だ。
嫌味だと、贅沢だと言う人間も多い。
すでに婚約者がいる女性でも姿絵を送って来る。
相手の男性に不義理だとは思わないのか。
「定型文のお断り文章を出しておいてくれ」
「もうそろそろご検討ぐらいはしておかないと、王族からご令嬢をおススメされてしまいますよ。そうなれば、滅多な理由では断れなくなります」
「わかっているが、、、キュジオ以上の人物がいない」
「婚約者にキュジオを比較対象にしないっ。相手の女性にいい迷惑でしょう。剣や魔法の訓練相手を探しているわけではないのですから」
従者の顔は笑顔だが、馬鹿も休み休み言えと顔に書かれている。
弟だったら、男でも婚約者に選べたと言うのに。
キュジオを選ぶことができたのに。
貴族の責務として、バーレイ侯爵家の長男として、女性を選ばなくてはならない。
「子供が産める女性ということが、クリスト様には最重要なのですから」
愛がなくとも政略結婚している貴族は大量にいる。
家のために、と。
私も犠牲者の一人となる。
もし私が長男ではなかったら、キュジオの手を取りたいと切に願ってしまっているのに。
だからこそ、男性を選べる弟が羨ましいと思ってしまう。
もしもなんて考えるだけ虚しいとわかっていながらも。
バーレイ侯爵家の代理として動いているが、ようやく周辺が落ち着いてきた。
妹のオルレアがソイ王国へと向かったのが大きいだろう。
意気消沈した両親からの横槍が入らない。
弟のオルトはまだ見つからないが、国の結界は問題なく張られているので大丈夫だ。
久々に王城を訪れ、仕事を終わらせてから、キュジオに会いに行く。
しばらくぶりだ。
できるだけ休日ごとに連絡を取っていたのだが、オルレアをソイ王国の騎士学校から連れ帰って来てからそんな時間もなかった。
キュジオも寂しく思っているに違いない。
彼から私に連絡が来るのは、本当に用事があるときだけだ。
遠慮せずに頻繁に連絡してくれればいいのに、と思ってしまうのだが。
「キュジオ隊長なら、数日前からお休みですよ」
王城にあるクオ第三王子親衛隊の隊室を訪ねると、バロン副隊長が言った。
「数日前から?」
「ええ」
親衛隊の守秘義務なのか、それ以上を告げない。
「いつ戻って」
「お戻りになられましたら、侯爵家にご連絡を差し上げます」
言葉を遮られ、にこやかに深い礼をされて、扉を閉められた。
この言葉の意は、キュジオが出勤日に連絡しても良いよと言った場合だけ連絡をくれるということだ。
キュジオが放置一択した場合、親衛隊から連絡が来ることがない。
王族を守る親衛隊隊長の場合、不在の間が穴だと思われても困るということだろう。
指示系統の変化は外に漏れたらまずい情報だ。
国防の実務に関しては、すでに動いている最強の剣である私と次期最強の盾のオルトだが、国防において王城での会議に出席していたり、国防の指示系統の上は我が父である。
私が父の侯爵の代理をしていると言っても、そのような職務までは代理できない。
あくまでもバーレイ侯爵家の当主としての活動を代理できるだけであって、父バーレイ侯爵自身が任命されている職務までは代理できない。
王城の会議も家の都合により休むと連絡を入れる程度である。
父の立場ならば、親衛隊や騎士団の休暇等も教えてもらえるのだが、私は騎士団一番隊の一隊員である。侯爵家の状況が状況なので、一番隊のまま任命されていたソイ王国国境の警備から外れている。
しかし、オルトが見つからないままなら、私は王都に居続けないといけないから、叔父のバーレイ伯爵に国境警備に動いてもらわなくてはならない。
元々オルトはまだ騎士学校を卒業していないのだから、国境警備はバーレイ伯爵の責務なのだが。
バーレイ侯爵家自体、歪んだ存在になっている。
実力ある者が締め出されている。発端はすべて父のせいだが。
どうすれば、より良いものになるのか。
問題を積み重ねた両親とオルレア、叔父のせいで、それを考えるのも放棄したくなってくる。
思考がマイナスに陥ってくる。
こんなのではダメだ。
キュジオに会いたい。
愛するキュジオと話して、気持ちを整理したい。
彼は冷めた目で興味のない適当な相槌を打ってくれるだろう。
この問題は人によってはそんな程度のものだと思える。
「キュジオー」
彼の魔法の剣のピアスに呼び掛けてみる。
休みなのだから、連絡を入れても大丈夫だろう。
勤務時間に連絡を入れると、いつも叱られていた。
キュジオも休日を教えてくれないのだから仕方ないことなんだけど。
呼びかけに応答がない。
嫌な違和感に気づく。
キュジオは魔法の剣のピアスを自分の意志で外すことはできない。
ピアスは耳についたままだと、私の魔法の剣なので感覚的にわかる。
けれど、活動を停止させられている。
居場所も把握できなければ、通話もできなくされている。
これでは空間転移魔法でキュジオの元に行けない。
誰が、なぜ、こんな真似を?
私とキュジオの仲を引き裂こうというのか?
愕然としながら、突っ立っていてしまった。
王城の通路。
数人の男性が歩いてきていた。
他の貴族が歩いていてもおかしくはない。ついて来ているのは従者か護衛だろう。
「クリスト様ではないですか。お供もつけないで、お一人ですか?まあ、最強の剣に敵う者もいないでしょうけど。王城でお会いするのも久しぶりですねえ。ところで、結婚するのに良いご令嬢がいるのですけど」
私と会えば、流れるように縁談を勧めて来るヤツらが多いのは辟易する。
バーレイ侯爵家の最強の剣の妻の座を欲しい者たちが多い。
母を見ていたら、そんな甘い地位ではないとわかる。
どんなに良妻賢母であろうとも、必ず陰口を叩かれる。
理不尽この上ない。
そして、私と結婚した女性に対して、そこに私からの愛情もない。
ウィト王国からは男児を産むことを要求されるだけだ。
私にも幼い頃から婚約者候補は何人もいた。
それでも、私は彼女たちを受け入れることはできなかった。
理不尽な理由でも、縁談を断り続けていた。
身勝手なことだと思うだろうか。
本当に心がついていかない。
侯爵家であんな状況に置かれていたが、何のしがらみもない弟が羨ましくなるときがある。
弟は結婚を強要されないどころか、しなくてもいい。
私とは逆に子供が必要ない。
叔父のバーレイ伯爵のように好きな人と添い遂げることもできるし、子供を儲けることができる。
ウィト王国での重圧は、最強の剣の方が酷い。
父でさえ、結局は後妻を受け入れた。
そこに、憤りがなかったわけではない。
どうしようもないことだと諦めただけだ。
双子で産まれた弟が可愛かったので、良かったと思えたけど。
「大変申し訳ないが、これから約束があるので失礼致します」
スッとその場を去っていく。
確かに縁談は昔から多かった。
屋敷に戻り、仕事を再開する。
キュジオに会えなくとも、仕事は山のように存在する。
仕事が終わったら、キュジオの方を考えなければならないが、今は侯爵代理の仕事をこなさないといけない。
こういうときに、弟の立場であったのならと思ってしまう。
今も何の連絡も家に入れずにいられるのだから。
「クリスト様、今日もまた山のような封書が送られてきております」
「、、、この頃、多いな」
従者が執務室にドンッと手紙の束を持って来た。
「確認したところ、バーレイ侯爵家に届いた手紙の九割は縁談です」
「、、、誰の?」
「クリスト様への」
深いため息を吐く。
他人には見せられない姿だ。
嫌味だと、贅沢だと言う人間も多い。
すでに婚約者がいる女性でも姿絵を送って来る。
相手の男性に不義理だとは思わないのか。
「定型文のお断り文章を出しておいてくれ」
「もうそろそろご検討ぐらいはしておかないと、王族からご令嬢をおススメされてしまいますよ。そうなれば、滅多な理由では断れなくなります」
「わかっているが、、、キュジオ以上の人物がいない」
「婚約者にキュジオを比較対象にしないっ。相手の女性にいい迷惑でしょう。剣や魔法の訓練相手を探しているわけではないのですから」
従者の顔は笑顔だが、馬鹿も休み休み言えと顔に書かれている。
弟だったら、男でも婚約者に選べたと言うのに。
キュジオを選ぶことができたのに。
貴族の責務として、バーレイ侯爵家の長男として、女性を選ばなくてはならない。
「子供が産める女性ということが、クリスト様には最重要なのですから」
愛がなくとも政略結婚している貴族は大量にいる。
家のために、と。
私も犠牲者の一人となる。
もし私が長男ではなかったら、キュジオの手を取りたいと切に願ってしまっているのに。
だからこそ、男性を選べる弟が羨ましいと思ってしまう。
もしもなんて考えるだけ虚しいとわかっていながらも。
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