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8章 頼り切った者たち
8-11 温泉の注意事項 ◆グジ視点◆
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◆グジ視点◆
「血塗れだな」
あんな巨体を解体すれば、全身血塗れにならない方がおかしい。
「近くに川でもないか?」
「確かあったはず」
「災害級の魔物のせいで地形が変わっているだろ」
俺たちは自分たちの姿を見る。
このまま街や村に行ったら、即座に警備隊を呼ばれる。
魔物と戦っていたとしても、全員が頭から血塗れになることはそうそうない。
狂気な団体だと思われてもおかしくない。
なのに、兄ちゃんとルイジィは返り血一つ服についてない。
兄ちゃんもルイジィも誰よりも解体作業をしているはずなのに。
解せない。
「それならすぐ近くに温泉が湧き出たところがある。血を洗い流そう」
兄ちゃんが提案してくれた。
「温泉か」
「いいな。この辺りも少し寒くなってきたところだからな」
「もしかして災害級の魔物があちらこちら掘り起こしたからか?」
地下にあるダンジョンも掘り返したくらいだからな。
「不幸中の幸いだ。ダンジョンがなくなっても、温泉地として人が集まれば、この地は観光地として栄える可能性もある」
「ああ、冒険者の再就職先かあ」
あの西の街にいるのは、すべてが現役バリバリの冒険者ではない。
違う場所のダンジョンに向かえる冒険者は良いが、移動できない者も少なくないだろう。
「温泉を血塗れにしても、街の人もすぐには来ないだろう。西の街が落ち着くのも、当分先だ」
兄ちゃん、俺たちの状況を正確に把握してくれて助かるぜ。
コレで普通の風呂に入ろうとしたら、心底嫌がられるレベルだ。掃除までしていけと言われるほどの。いや、金を置いていけって言われるか?
「お前たち、着替えは持っているんだろう?」
「ああ、鞄の中までは水が沁み込まないから大丈夫なはずだ」
着替えまで血塗れになっていたらアウトだが。
鞄は防水仕様である。魔物の血に特殊効果がなければ、酸とかでなければ溶けることもない。
「温泉に入るの久しぶりだなー」
「ありゃいいものだ」
「温泉はウィト王国で入ったからな」
「つい最近じゃねえか」
兄ちゃんのツッコミ。
そうそう、そこまで遠い昔のことではないのだが、気持ち的にね。
「いやー、ウィト王国のことでも兄ちゃんに会う前の話だから、相当昔のような気がするんだ」
そもそも、ソイ王国には温泉があっても入浴に活用する文化がない。
というか、水の沸騰温度を軽く超えている温泉ばかりで、その温度を下げる技術がない。
あのお湯って、なぜか別の場所に長時間放置しても適温に冷めないのである。いきなり冷える。そんな温泉に入浴する馬鹿はいない。
「ああ、お前たち、ソイ王国の温泉は恐ろしい温度になっているからそのまま入るなよ。茹で上がるぞ」
兄ちゃーん。
温泉で喜ばせておいて落とすな。
ウィト王国のあの天国みたいな温泉にまた浸かれると勘違いしたじゃねえか。
皆も落胆の顔。
茹で上がるだけなら良いんだけど、間違ってソイ王国の温泉に落ちた人間の末路は、、、恐ろしいものだ。
ルイジィだけがいつもの微笑みを湛えている。
「そんな温泉には入れないじゃないか」
「大丈夫だ。沸騰以上の温度になっているのも、凝縮されている魔力を調整すれば、入浴に適した温度になる」
「さすがは兄ちゃん」
そう、俺たちは気づかなかった。重大なことに。
このときの俺たちは血塗れすぎて、魔物の血をさっさと洗い流したいとしか考えていなかった。
温泉に入れるということは。。。
もうもうと湯気が立ち込める場所に出た。
ぐつぐつと沸き立つお湯は、人が入ったら最期だと警告してくれている。
注意しておくが、マグマではなく、正真正銘の水なのだ、アレは。
周囲に土があるから多少濁っているが。
「じゃあ、周辺が石のここらを露天風呂の湯船にするかあ」
ちょうど良いところがあったとばかりに、兄ちゃんがスッと魔剣を抜いた。
一瞬にしてほどほどの広さの石でできた窪地ができる。
「、、、」
驚いたら負けだ。あの災害級の魔物を一刀両断した最強の盾だ。
このくらい簡単にできる。
兄ちゃんはあっさり数個の窪地を作る。
そして、沸き立つ水の中心に魔剣を投げた。。。
説明なしにやるから、その行動がどんな意味を持つのかわからない。
ザッパーンと高々と水柱が立つ。
「できたぞ、温泉」
「、、、さすがは兄ちゃん」
水飛沫が辺りを襲う。
意味わかんないなあ。
五つほどの湯船が出来上がっているなあ。段々になっているけど。
説明プリーズ。
「魔力調整したとはいえ、源泉の温度は高い。源泉と、そこから引いた一つ目の温泉には魔力も温度も高いから入るな。二つ目以降は順番に温度が低くなっていくのは見てわかるな。まずは洗濯がてら、一番下の五番目から入って、徐々に上に行け。後は温度の好みだ」
「一番目に手をつけてみても大丈夫なのか?」
「火傷まではしないと思うが、、、いや、やめておいた方が良いんじゃないか」
兄ちゃんが考えながら答えを出した。
すでに魔剣が腰の鞘に戻っている。。。
よしっ、汚れを落としたら後で立て看板でも作っておくか。
子供が大火傷を負ったら大変だ。
「五番目の温泉には服着たまま入るか。そのまま服も浸けておこう」
成分が何かわからないが、お湯につけておく方が汚れも落ちやすいだろう、きっと。
荷物を脇に置いて、服のままお湯に入る。
それぞれの浴槽が相当広いので、十三人が一遍に五番目の湯に入っても広々としている。
ぬるま湯だ。
頭まで浸かって、髪や顔をグシャグシャ洗う。
お湯にぷかーと魔法の盾が浮かんでくる。
俺の顔にまだ貼りついていたのか、忘れていた。
魔法の盾がついーっと四番目の湯に向かっている。。。
汚いか、そんなに。
うん、汚いな。湯が赤黒くなっていく。
それぞれが服を脱いで、ある程度の血が落ちたら、魔法の盾のようにお湯の中を移動していく。
俺も四番目の湯に移動した。
「私は二番目の湯の温度が好みですねえ」
「ルイジィは熱めが好みなのか。俺は三番目あたりだな」
って、いつのまにか兄ちゃんもルイジィも温泉に浸かっているっ。
「兄ちゃんも温泉に入るのかっ」
「せっかく作ったんだから、俺も堪能したい」
「そりゃそうだけど」
全員男なのだがっ。
男同士なのだがっ。
もちろんのこと、兄ちゃんも裸だ。
上半身は見たことあったが。
うきゃー。
と、顔を手で隠した。
ずっとそうしているわけにもいかず、他の奴らに視線を移す。
お前ら、じっくりと見過ぎだ。
ふざけるな。
三番目の湯にふらふらと行こうとするな。
とりあえず数人ほど温泉に沈めておくか。
「お前ら風呂でふざけるのも大概にしておけよ。他に誰もいないからいいけど」
「はいはい」
ふざけているように見えるのなら幸いです。
兄ちゃんとルイジィがお湯から出た後、他の湯も堪能しました。
二番目の湯は非常に熱かった。一瞬で肌が赤くなって即座に出た。
ルイジィはコレに平然と入っていたのか。おそるべし。
一番目の湯に触れるのを制止した兄ちゃんは正しい。
どう考えても、場所によっては火傷をするレベルに違いない。
「はあー、ソイ王国でも温泉に入れるようになったんだな」
「残り湯を持って帰りたいが、他の出汁も出ているから微妙だな。だがしかし、二度とこんな機会は訪れない」
発言の趣旨がわかってしまう。。。
兄ちゃんが入った湯だからな。
「ギル、持ち帰るなよ」
「くっ、空瓶はあるのに、他の奴らが入る前に回収しておけば良かった。なぜこんな重大なことに気づかなかったんだ」
ギル、、、重度に進行したな。
兄ちゃんには婚約者がいるんだぞー。
目を覚ませー。
俺が言えた義理じゃないが。。。
「魔剣って凄いんだな。温泉の魔力調整までできるとは」
「いや、他の魔剣はしてくれないぞ。妖艶マイア様魔剣だからやってくれることだぞ」
「?」
マイア様って誰?
後ろでルイジィが茶を吹き出した。該当の人物を知っているんだな。
「あ、あの、オルト様、、、妖艶マイア様魔剣とは一体?」
「魔剣を擬人化すると、当てはまる人物像だ。マイア様は美容のことに関しても詳しいからな。今回も自分が温泉に浸かりたいから協力してくれたんだ」
マイア様ってウィト王国の貴族かな?
そういう魔剣ってことか。どういう魔剣?わからんけど、魔剣なんだろ。
「ちなみに、ウィト王国に置いてきた俺の魔剣は頑固爺ルイジィだ。そっくりだぞ」
「え、あの、オルト様、それはどういう意味なのですか、、、」
珍しく狼狽えて、笑顔で言う兄ちゃんの真意を聞きたがるルイジィがいた。
さて、この隙に俺は注意喚起の看板でも作っておこう。
「血塗れだな」
あんな巨体を解体すれば、全身血塗れにならない方がおかしい。
「近くに川でもないか?」
「確かあったはず」
「災害級の魔物のせいで地形が変わっているだろ」
俺たちは自分たちの姿を見る。
このまま街や村に行ったら、即座に警備隊を呼ばれる。
魔物と戦っていたとしても、全員が頭から血塗れになることはそうそうない。
狂気な団体だと思われてもおかしくない。
なのに、兄ちゃんとルイジィは返り血一つ服についてない。
兄ちゃんもルイジィも誰よりも解体作業をしているはずなのに。
解せない。
「それならすぐ近くに温泉が湧き出たところがある。血を洗い流そう」
兄ちゃんが提案してくれた。
「温泉か」
「いいな。この辺りも少し寒くなってきたところだからな」
「もしかして災害級の魔物があちらこちら掘り起こしたからか?」
地下にあるダンジョンも掘り返したくらいだからな。
「不幸中の幸いだ。ダンジョンがなくなっても、温泉地として人が集まれば、この地は観光地として栄える可能性もある」
「ああ、冒険者の再就職先かあ」
あの西の街にいるのは、すべてが現役バリバリの冒険者ではない。
違う場所のダンジョンに向かえる冒険者は良いが、移動できない者も少なくないだろう。
「温泉を血塗れにしても、街の人もすぐには来ないだろう。西の街が落ち着くのも、当分先だ」
兄ちゃん、俺たちの状況を正確に把握してくれて助かるぜ。
コレで普通の風呂に入ろうとしたら、心底嫌がられるレベルだ。掃除までしていけと言われるほどの。いや、金を置いていけって言われるか?
「お前たち、着替えは持っているんだろう?」
「ああ、鞄の中までは水が沁み込まないから大丈夫なはずだ」
着替えまで血塗れになっていたらアウトだが。
鞄は防水仕様である。魔物の血に特殊効果がなければ、酸とかでなければ溶けることもない。
「温泉に入るの久しぶりだなー」
「ありゃいいものだ」
「温泉はウィト王国で入ったからな」
「つい最近じゃねえか」
兄ちゃんのツッコミ。
そうそう、そこまで遠い昔のことではないのだが、気持ち的にね。
「いやー、ウィト王国のことでも兄ちゃんに会う前の話だから、相当昔のような気がするんだ」
そもそも、ソイ王国には温泉があっても入浴に活用する文化がない。
というか、水の沸騰温度を軽く超えている温泉ばかりで、その温度を下げる技術がない。
あのお湯って、なぜか別の場所に長時間放置しても適温に冷めないのである。いきなり冷える。そんな温泉に入浴する馬鹿はいない。
「ああ、お前たち、ソイ王国の温泉は恐ろしい温度になっているからそのまま入るなよ。茹で上がるぞ」
兄ちゃーん。
温泉で喜ばせておいて落とすな。
ウィト王国のあの天国みたいな温泉にまた浸かれると勘違いしたじゃねえか。
皆も落胆の顔。
茹で上がるだけなら良いんだけど、間違ってソイ王国の温泉に落ちた人間の末路は、、、恐ろしいものだ。
ルイジィだけがいつもの微笑みを湛えている。
「そんな温泉には入れないじゃないか」
「大丈夫だ。沸騰以上の温度になっているのも、凝縮されている魔力を調整すれば、入浴に適した温度になる」
「さすがは兄ちゃん」
そう、俺たちは気づかなかった。重大なことに。
このときの俺たちは血塗れすぎて、魔物の血をさっさと洗い流したいとしか考えていなかった。
温泉に入れるということは。。。
もうもうと湯気が立ち込める場所に出た。
ぐつぐつと沸き立つお湯は、人が入ったら最期だと警告してくれている。
注意しておくが、マグマではなく、正真正銘の水なのだ、アレは。
周囲に土があるから多少濁っているが。
「じゃあ、周辺が石のここらを露天風呂の湯船にするかあ」
ちょうど良いところがあったとばかりに、兄ちゃんがスッと魔剣を抜いた。
一瞬にしてほどほどの広さの石でできた窪地ができる。
「、、、」
驚いたら負けだ。あの災害級の魔物を一刀両断した最強の盾だ。
このくらい簡単にできる。
兄ちゃんはあっさり数個の窪地を作る。
そして、沸き立つ水の中心に魔剣を投げた。。。
説明なしにやるから、その行動がどんな意味を持つのかわからない。
ザッパーンと高々と水柱が立つ。
「できたぞ、温泉」
「、、、さすがは兄ちゃん」
水飛沫が辺りを襲う。
意味わかんないなあ。
五つほどの湯船が出来上がっているなあ。段々になっているけど。
説明プリーズ。
「魔力調整したとはいえ、源泉の温度は高い。源泉と、そこから引いた一つ目の温泉には魔力も温度も高いから入るな。二つ目以降は順番に温度が低くなっていくのは見てわかるな。まずは洗濯がてら、一番下の五番目から入って、徐々に上に行け。後は温度の好みだ」
「一番目に手をつけてみても大丈夫なのか?」
「火傷まではしないと思うが、、、いや、やめておいた方が良いんじゃないか」
兄ちゃんが考えながら答えを出した。
すでに魔剣が腰の鞘に戻っている。。。
よしっ、汚れを落としたら後で立て看板でも作っておくか。
子供が大火傷を負ったら大変だ。
「五番目の温泉には服着たまま入るか。そのまま服も浸けておこう」
成分が何かわからないが、お湯につけておく方が汚れも落ちやすいだろう、きっと。
荷物を脇に置いて、服のままお湯に入る。
それぞれの浴槽が相当広いので、十三人が一遍に五番目の湯に入っても広々としている。
ぬるま湯だ。
頭まで浸かって、髪や顔をグシャグシャ洗う。
お湯にぷかーと魔法の盾が浮かんでくる。
俺の顔にまだ貼りついていたのか、忘れていた。
魔法の盾がついーっと四番目の湯に向かっている。。。
汚いか、そんなに。
うん、汚いな。湯が赤黒くなっていく。
それぞれが服を脱いで、ある程度の血が落ちたら、魔法の盾のようにお湯の中を移動していく。
俺も四番目の湯に移動した。
「私は二番目の湯の温度が好みですねえ」
「ルイジィは熱めが好みなのか。俺は三番目あたりだな」
って、いつのまにか兄ちゃんもルイジィも温泉に浸かっているっ。
「兄ちゃんも温泉に入るのかっ」
「せっかく作ったんだから、俺も堪能したい」
「そりゃそうだけど」
全員男なのだがっ。
男同士なのだがっ。
もちろんのこと、兄ちゃんも裸だ。
上半身は見たことあったが。
うきゃー。
と、顔を手で隠した。
ずっとそうしているわけにもいかず、他の奴らに視線を移す。
お前ら、じっくりと見過ぎだ。
ふざけるな。
三番目の湯にふらふらと行こうとするな。
とりあえず数人ほど温泉に沈めておくか。
「お前ら風呂でふざけるのも大概にしておけよ。他に誰もいないからいいけど」
「はいはい」
ふざけているように見えるのなら幸いです。
兄ちゃんとルイジィがお湯から出た後、他の湯も堪能しました。
二番目の湯は非常に熱かった。一瞬で肌が赤くなって即座に出た。
ルイジィはコレに平然と入っていたのか。おそるべし。
一番目の湯に触れるのを制止した兄ちゃんは正しい。
どう考えても、場所によっては火傷をするレベルに違いない。
「はあー、ソイ王国でも温泉に入れるようになったんだな」
「残り湯を持って帰りたいが、他の出汁も出ているから微妙だな。だがしかし、二度とこんな機会は訪れない」
発言の趣旨がわかってしまう。。。
兄ちゃんが入った湯だからな。
「ギル、持ち帰るなよ」
「くっ、空瓶はあるのに、他の奴らが入る前に回収しておけば良かった。なぜこんな重大なことに気づかなかったんだ」
ギル、、、重度に進行したな。
兄ちゃんには婚約者がいるんだぞー。
目を覚ませー。
俺が言えた義理じゃないが。。。
「魔剣って凄いんだな。温泉の魔力調整までできるとは」
「いや、他の魔剣はしてくれないぞ。妖艶マイア様魔剣だからやってくれることだぞ」
「?」
マイア様って誰?
後ろでルイジィが茶を吹き出した。該当の人物を知っているんだな。
「あ、あの、オルト様、、、妖艶マイア様魔剣とは一体?」
「魔剣を擬人化すると、当てはまる人物像だ。マイア様は美容のことに関しても詳しいからな。今回も自分が温泉に浸かりたいから協力してくれたんだ」
マイア様ってウィト王国の貴族かな?
そういう魔剣ってことか。どういう魔剣?わからんけど、魔剣なんだろ。
「ちなみに、ウィト王国に置いてきた俺の魔剣は頑固爺ルイジィだ。そっくりだぞ」
「え、あの、オルト様、それはどういう意味なのですか、、、」
珍しく狼狽えて、笑顔で言う兄ちゃんの真意を聞きたがるルイジィがいた。
さて、この隙に俺は注意喚起の看板でも作っておこう。
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