141 / 207
8章 頼り切った者たち
8-2 夢が終わる ◆ソニア視点◆
しおりを挟む
◆ソニア視点◆
闘技大会の数日後、姉からの手紙が私に届いてしまった。
お姉様の従者が笑顔で、ウィト王国の王都にある貴族学校へ直々に持って来た。
本物のソニア・ガロンに姉はいない。
デント王国の第二王女リーフの、私の姉。
現在、デント王国女王であるフリントからである。
開けたくなかったが、開けざる得なかった。
誰もいない通路。
窓からの光が手紙を照らす。
中身は招待状だった。
約一か月ほど先の日程の舞踏会。
是非来てね、という言葉の裏には欠席は認めないという意志が垣間見える。
おそらく逃げても捕まえられると意味合いで、お姉様の従者がコレを持って来たのだろう。
パートナーは連れて来ても来なくてもどちらでも大丈夫よ、と書かれているが。
闘技大会の翌日からオルレア様は登校されなかった。
女子寮に侍女たちはいるが、オルレア様の姿はない。
最強の盾ではなくとも、オルレア様本人も学校に戻って来ない。
アニエスやイザベルも、闘技大会のゴタゴタで、バーレイ侯爵家で事後処理をしているのだろうと考えていた。オルレア様も最強の盾もどちらも。
もしも、最強の盾がパートナーとしてデント王国にともに行ってくれるのなら。
そんな考えが頭に浮かぶ。
最強の盾は国外に出られないのに。
「ほほう、フリント女王からのお誘いですか」
びくっと肩を揺らした。
いきなり背後から声をかけられ、手紙を落としてしまった。
声の主が拾い上げる。
「オルト様に甘えるのは難しいでしょうなあ。ああ、オルト様がこの件を丸投げした方に、私からお話だけはしておきましょう」
「ル、ルイジィ殿」
「以前、気配を殺して近づかれたお返しでございます。ほっほっほっ、驚かれたようで何より」
笑いながら手紙を返してくれるルイジィ。
やられたらやり返すが、帝国の心情なのでしょうかね?
心臓に悪い。
「やはり最強の盾を動かすのは難しいことですよね」
「ええ、最強の盾は何でも屋ではございません。貴方様もオルト様を便利な道具だと思われぬよう」
「そんなこと思っておりませんっ」
声を荒げてしまった。
この場に他に誰もいなくて良かった。
「ならば、あの方への報酬も考えずに依頼するのは、甘え以外のなにものでもありませんよ」
ニッコリにこにこと微笑みながら発した言葉は毒だった。
「それは、、、」
「貴方もこの国に毒されてきましたかねえ。あの御方が助けてくれるのが当たり前だとお思いなのでは?」
「そんなわけが、、、」
本当に?
ルイジィには見透かされている気がする。
何かあっても最強の盾が守ってくれると思っていなかったか?
闘技大会でも。
自分一人では対抗できるわけもないお姉様。
「デント王国の件はデント王国に関わる人間がきちんと処理するべきです。最強の盾にご依頼したいのなら、冒険者として接するべきです。あと、貴方にはお伝えしておきますが、オルト様もオルレア様も今後この貴族学校に来られることはないでしょう。では、失礼致します」
「あっ、ルイジィ殿っ」
呼び止めたのに、さくっと消えた。
頼れる者はもういない、腹をくくれ、と言われた気がした。
最強の盾はデント王国とは無関係の人間だと。無理矢理引きずり込むなと。
もしも引きずり込むのなら。
冒険者として、ということはきちんと報酬を用意しろということだ。冒険者ギルドに依頼するときは必ず報酬が必要だ。
ソニア・ガロンの身代わりを終了するなら、ソニア本人には伝えておかなければ。
私が国に帰ったら、あの子は引きこもりのまま貴族学校に来ることはないだろう。
学校生活は楽しくて、姉や国のことを忘れていたときもあった。
この生活が続いていくような錯覚さえ起こしていた。
このままソニア・ガロンとして生きていけたらどんなに良いか。
無理な話だ。
最強の盾は私が王族としての責務を果たさないことに苛立ちを見せていた。
そんな人間を彼が助けてくれるわけもない。
物語なら、すべてを救ってくれるヒーローが現れる。
そんな力を持った人物はいた。
いたにもかかわらず。
私はこの学校生活が長く続くことを望んだ。
今まで何も動き出さなかった。
彼が貴族学校にいたなら、交渉は可能だっただろうに。
姉からの手紙が届いて、ようやくどうにもならない状況にしたのは自分だと気づく。
助けてくれと叫ぶこともできなかった。
「オルレア様、出ていらっしゃらないわねえ」
イザベルが紅茶を飲みながら言った。
王城で会議が連日続いているということは聞くが、学校ではすでに日常生活に戻っている。
闘技大会での傷跡はうやむやになりつつある。
数人がまだ実家で療養中だが、そのことすらも過去になりつつある。
闘技大会の決勝戦も中断されたままだ。
放課後、学校のカフェテラスでアニエスとイザベルとの三人でお茶をしている。
この他愛もない会話をする生活もあともう少しで終わり。
「王城ではまだまだ会議が続いているというから、学校に出て来るのも難しいのかしら。もうオルレア様成分が切れちゃうっ」
アニエスがオルレア様がいる前では絶対にしない大きな口でクッキーを頬張る。
オルレア様でも最強の盾でも区別がつかないくせに。
アニエスはオルレア様の何を見ているのだろう。
「ねえ、あの話聞いた?」
後ろの違う席の声が聞こえた。
会話が盛り上がっていたら、他のテーブルの話なんて耳に入ることなんかないのに。
五人の女子生徒で話をしている。
「オルレア様、婚約されたそうよ。隣国のソイ王国の王太子という話よ」
「あー、いいわね。王妃になるのね。すごいわあ」
「でも、それ、今なの?」
「ソイ王国の王太子自ら婚約の報告に王城へ上がったと聞いたわ」
「だって、、、次期最強の盾が行方不明だっていうじゃない。王都近郊で襲われたとか、攫われたとか。こんな大変な時期にオルレア様もそんなことしている場合なのかしら。婚約より、侯爵家の全勢力を捜索に向けるべきなのでは?」
「バーレイ侯爵は次期最強の盾なんてどうだっていいのではないのかしら。今まで落ちこぼれって言い続けていたくらいですもの」
「それ、本当のところどうなのかしら?」
「闘技大会での動きを見たら、おかしいとは思うわよ。国王陛下なんて騎士団に指示一つできなかったじゃない。あの場を収めたのは次期最強の盾だわ。誰かが裏で指示していたとしても、今の最強の剣もバーレイ侯爵もあの場にいなかったもの」
彼女たちは助けてくれたのが次期最強の盾という認識はあるらしい。
あの場で恐怖を恐怖として感じた者は特に。
「元から他国に狙われていたという噂もあるそうよ」
「我が王国の最強の剣と最強の盾は他国には脅威でしょうから」
「けれど、次期最強の盾の捜索にバーレイ侯爵家はそこまで動いていないようね。国の騎士団は大捜索しているというのに」
「やはりバーレイ侯爵家にとっては、それだけの存在だということかしら」
「最強の剣も王都に戻って来ていると言われてますからねえ」
「けれど、今の最強の盾も老いていくのですから、最強の剣一人では心許ないですわ」
親の爵位が高ければ高いほど正確な情報が令嬢にも下りて来る。
今、王城の会議に出席するほどの親ならば特に。
アニエスが拳を握って震えている。
最強の盾が軽んじられている怒りか?
「アニエス、」
「オ、オルレア様が婚約って、、、ど、どういうこと?しかも、今までソイ王国の王太子なんて影も形もなかったじゃない」
イザベルと私だけに聞こえる小さい声で言った。
そっちか。
イザベルの顔を見ると、その情報は知っていたようだ。
騒がしい王城にわざわざ婚約の報告に来たソイ王国の王太子のことはけっこう話題に上がっている。
多少情報に伝手があるのならば、知っていてもおかしくはない話だ。
ただ、アニエスの親は男爵。
情報に疎いのなら、噂程度さえもまったく話が来ていないこともあり得る。
「この件に関しても真偽のわからない噂が飛び交っているけど、オルレア様がソイ王国のソイファ王太子殿下とご婚約されたのは本当のことのようよ。今後、ソイ王国で暮らされるとかで、侯爵家をすでに出発されているそうよ」
「えっ、イザベル、知っていたなら早く教えてくれても」
「アニエス、貴方が知ったら馬車を追いかけて行きかねないわ。安全を考えて、オルレア様がソイ王国に入国した頃に話したかったのだけれど」
「まだ間に合うのねっ」
アニエスが立ち上がる。
こういう行動力には頭が下がる。
だが。
「落ち着きなさい。相手も馬車よ。貴方が空間転移魔法でも使えない限り追いつけないわ」
イザベルが窘めたが、アニエスはすでにどこかに走っていってしまった。
闘技大会の数日後、姉からの手紙が私に届いてしまった。
お姉様の従者が笑顔で、ウィト王国の王都にある貴族学校へ直々に持って来た。
本物のソニア・ガロンに姉はいない。
デント王国の第二王女リーフの、私の姉。
現在、デント王国女王であるフリントからである。
開けたくなかったが、開けざる得なかった。
誰もいない通路。
窓からの光が手紙を照らす。
中身は招待状だった。
約一か月ほど先の日程の舞踏会。
是非来てね、という言葉の裏には欠席は認めないという意志が垣間見える。
おそらく逃げても捕まえられると意味合いで、お姉様の従者がコレを持って来たのだろう。
パートナーは連れて来ても来なくてもどちらでも大丈夫よ、と書かれているが。
闘技大会の翌日からオルレア様は登校されなかった。
女子寮に侍女たちはいるが、オルレア様の姿はない。
最強の盾ではなくとも、オルレア様本人も学校に戻って来ない。
アニエスやイザベルも、闘技大会のゴタゴタで、バーレイ侯爵家で事後処理をしているのだろうと考えていた。オルレア様も最強の盾もどちらも。
もしも、最強の盾がパートナーとしてデント王国にともに行ってくれるのなら。
そんな考えが頭に浮かぶ。
最強の盾は国外に出られないのに。
「ほほう、フリント女王からのお誘いですか」
びくっと肩を揺らした。
いきなり背後から声をかけられ、手紙を落としてしまった。
声の主が拾い上げる。
「オルト様に甘えるのは難しいでしょうなあ。ああ、オルト様がこの件を丸投げした方に、私からお話だけはしておきましょう」
「ル、ルイジィ殿」
「以前、気配を殺して近づかれたお返しでございます。ほっほっほっ、驚かれたようで何より」
笑いながら手紙を返してくれるルイジィ。
やられたらやり返すが、帝国の心情なのでしょうかね?
心臓に悪い。
「やはり最強の盾を動かすのは難しいことですよね」
「ええ、最強の盾は何でも屋ではございません。貴方様もオルト様を便利な道具だと思われぬよう」
「そんなこと思っておりませんっ」
声を荒げてしまった。
この場に他に誰もいなくて良かった。
「ならば、あの方への報酬も考えずに依頼するのは、甘え以外のなにものでもありませんよ」
ニッコリにこにこと微笑みながら発した言葉は毒だった。
「それは、、、」
「貴方もこの国に毒されてきましたかねえ。あの御方が助けてくれるのが当たり前だとお思いなのでは?」
「そんなわけが、、、」
本当に?
ルイジィには見透かされている気がする。
何かあっても最強の盾が守ってくれると思っていなかったか?
闘技大会でも。
自分一人では対抗できるわけもないお姉様。
「デント王国の件はデント王国に関わる人間がきちんと処理するべきです。最強の盾にご依頼したいのなら、冒険者として接するべきです。あと、貴方にはお伝えしておきますが、オルト様もオルレア様も今後この貴族学校に来られることはないでしょう。では、失礼致します」
「あっ、ルイジィ殿っ」
呼び止めたのに、さくっと消えた。
頼れる者はもういない、腹をくくれ、と言われた気がした。
最強の盾はデント王国とは無関係の人間だと。無理矢理引きずり込むなと。
もしも引きずり込むのなら。
冒険者として、ということはきちんと報酬を用意しろということだ。冒険者ギルドに依頼するときは必ず報酬が必要だ。
ソニア・ガロンの身代わりを終了するなら、ソニア本人には伝えておかなければ。
私が国に帰ったら、あの子は引きこもりのまま貴族学校に来ることはないだろう。
学校生活は楽しくて、姉や国のことを忘れていたときもあった。
この生活が続いていくような錯覚さえ起こしていた。
このままソニア・ガロンとして生きていけたらどんなに良いか。
無理な話だ。
最強の盾は私が王族としての責務を果たさないことに苛立ちを見せていた。
そんな人間を彼が助けてくれるわけもない。
物語なら、すべてを救ってくれるヒーローが現れる。
そんな力を持った人物はいた。
いたにもかかわらず。
私はこの学校生活が長く続くことを望んだ。
今まで何も動き出さなかった。
彼が貴族学校にいたなら、交渉は可能だっただろうに。
姉からの手紙が届いて、ようやくどうにもならない状況にしたのは自分だと気づく。
助けてくれと叫ぶこともできなかった。
「オルレア様、出ていらっしゃらないわねえ」
イザベルが紅茶を飲みながら言った。
王城で会議が連日続いているということは聞くが、学校ではすでに日常生活に戻っている。
闘技大会での傷跡はうやむやになりつつある。
数人がまだ実家で療養中だが、そのことすらも過去になりつつある。
闘技大会の決勝戦も中断されたままだ。
放課後、学校のカフェテラスでアニエスとイザベルとの三人でお茶をしている。
この他愛もない会話をする生活もあともう少しで終わり。
「王城ではまだまだ会議が続いているというから、学校に出て来るのも難しいのかしら。もうオルレア様成分が切れちゃうっ」
アニエスがオルレア様がいる前では絶対にしない大きな口でクッキーを頬張る。
オルレア様でも最強の盾でも区別がつかないくせに。
アニエスはオルレア様の何を見ているのだろう。
「ねえ、あの話聞いた?」
後ろの違う席の声が聞こえた。
会話が盛り上がっていたら、他のテーブルの話なんて耳に入ることなんかないのに。
五人の女子生徒で話をしている。
「オルレア様、婚約されたそうよ。隣国のソイ王国の王太子という話よ」
「あー、いいわね。王妃になるのね。すごいわあ」
「でも、それ、今なの?」
「ソイ王国の王太子自ら婚約の報告に王城へ上がったと聞いたわ」
「だって、、、次期最強の盾が行方不明だっていうじゃない。王都近郊で襲われたとか、攫われたとか。こんな大変な時期にオルレア様もそんなことしている場合なのかしら。婚約より、侯爵家の全勢力を捜索に向けるべきなのでは?」
「バーレイ侯爵は次期最強の盾なんてどうだっていいのではないのかしら。今まで落ちこぼれって言い続けていたくらいですもの」
「それ、本当のところどうなのかしら?」
「闘技大会での動きを見たら、おかしいとは思うわよ。国王陛下なんて騎士団に指示一つできなかったじゃない。あの場を収めたのは次期最強の盾だわ。誰かが裏で指示していたとしても、今の最強の剣もバーレイ侯爵もあの場にいなかったもの」
彼女たちは助けてくれたのが次期最強の盾という認識はあるらしい。
あの場で恐怖を恐怖として感じた者は特に。
「元から他国に狙われていたという噂もあるそうよ」
「我が王国の最強の剣と最強の盾は他国には脅威でしょうから」
「けれど、次期最強の盾の捜索にバーレイ侯爵家はそこまで動いていないようね。国の騎士団は大捜索しているというのに」
「やはりバーレイ侯爵家にとっては、それだけの存在だということかしら」
「最強の剣も王都に戻って来ていると言われてますからねえ」
「けれど、今の最強の盾も老いていくのですから、最強の剣一人では心許ないですわ」
親の爵位が高ければ高いほど正確な情報が令嬢にも下りて来る。
今、王城の会議に出席するほどの親ならば特に。
アニエスが拳を握って震えている。
最強の盾が軽んじられている怒りか?
「アニエス、」
「オ、オルレア様が婚約って、、、ど、どういうこと?しかも、今までソイ王国の王太子なんて影も形もなかったじゃない」
イザベルと私だけに聞こえる小さい声で言った。
そっちか。
イザベルの顔を見ると、その情報は知っていたようだ。
騒がしい王城にわざわざ婚約の報告に来たソイ王国の王太子のことはけっこう話題に上がっている。
多少情報に伝手があるのならば、知っていてもおかしくはない話だ。
ただ、アニエスの親は男爵。
情報に疎いのなら、噂程度さえもまったく話が来ていないこともあり得る。
「この件に関しても真偽のわからない噂が飛び交っているけど、オルレア様がソイ王国のソイファ王太子殿下とご婚約されたのは本当のことのようよ。今後、ソイ王国で暮らされるとかで、侯爵家をすでに出発されているそうよ」
「えっ、イザベル、知っていたなら早く教えてくれても」
「アニエス、貴方が知ったら馬車を追いかけて行きかねないわ。安全を考えて、オルレア様がソイ王国に入国した頃に話したかったのだけれど」
「まだ間に合うのねっ」
アニエスが立ち上がる。
こういう行動力には頭が下がる。
だが。
「落ち着きなさい。相手も馬車よ。貴方が空間転移魔法でも使えない限り追いつけないわ」
イザベルが窘めたが、アニエスはすでにどこかに走っていってしまった。
5
お気に入りに追加
341
あなたにおすすめの小説
僕はキミ専属の魔力付与能力者
みやこ嬢
BL
リアンはウラガヌス伯爵家の養い子。魔力がないという理由で貴族教育を受けさせてもらえないまま18の成人を迎えた。伯爵家の兄妹に良いように使われてきたリアンにとって唯一安らげる場所は月に数度訪れる孤児院だけ。その孤児院でたまに会う友人『サイ』と一緒に子どもたちと遊んでいる間は嫌なことを全て忘れられた。
ある日、リアンに魔力付与能力があることが判明する。能力を見抜いた魔法省職員ドロテアがウラガヌス伯爵家にリアンの今後について話に行くが、何故か軟禁されてしまう。ウラガヌス伯爵はリアンの能力を利用して高位貴族に娘を嫁がせようと画策していた。
そして見合いの日、リアンは初めて孤児院以外の場所で友人『サイ』に出会う。彼はレイディエーレ侯爵家の跡取り息子サイラスだったのだ。明らかな身分の違いや彼を騙す片棒を担いだ負い目からサイラスを拒絶してしまうリアン。
「君とは対等な友人だと思っていた」
素直になれない魔力付与能力者リアンと、無自覚なままリアンをそばに置こうとするサイラス。両片想い状態の二人が様々な障害を乗り越えて幸せを掴むまでの物語です。
【独占欲強め侯爵家跡取り×ワケあり魔力付与能力者】
* * *
2024/11/15 一瞬ホトラン入ってました。感謝!
兄たちが弟を可愛がりすぎです
クロユキ
BL
俺が風邪で寝ていた目が覚めたら異世界!?
メイド、王子って、俺も王子!?
おっと、俺の自己紹介忘れてた!俺の、名前は坂田春人高校二年、別世界にウィル王子の身体に入っていたんだ!兄王子に振り回されて、俺大丈夫か?!
涙脆く可愛い系に弱い春人の兄王子達に振り回され護衛騎士に迫って慌てていっもハラハラドキドキたまにはバカな事を言ったりとしている主人公春人の話を楽しんでくれたら嬉しいです。
1日の話しが長い物語です。
誤字脱字には気をつけてはいますが、余り気にしないよ~と言う方がいましたら嬉しいです。
その男、有能につき……
大和撫子
BL
俺はその日最高に落ち込んでいた。このまま死んで異世界に転生。チート能力を手に入れて最高にリア充な人生を……なんてことが現実に起こる筈もなく。奇しくもその日は俺の二十歳の誕生日だった。初めて飲む酒はヤケ酒で。簡単に酒に呑まれちまった俺はフラフラと渋谷の繁華街を彷徨い歩いた。ふと気づいたら、全く知らない路地(?)に立っていたんだ。そうだな、辺りの建物や雰囲気でいったら……ビクトリア調時代風? て、まさかなぁ。俺、さっきいつもの道を歩いていた筈だよな? どこだよ、ここ。酔いつぶれて寝ちまったのか?
「君、どうかしたのかい?」
その時、背後にフルートみたいに澄んだ柔らかい声が響いた。突然、そう話しかけてくる声に振り向いた。そこにいたのは……。
黄金の髪、真珠の肌、ピンクサファイアの唇、そして光の加減によって深紅からロイヤルブルーに変化する瞳を持った、まるで全身が宝石で出来ているような超絶美形男子だった。えーと、確か電気の光と太陽光で色が変わって見える宝石、あったような……。後で聞いたら、そんな風に光によって赤から青に変化する宝石は『ベキリーブルーガーネット』と言うらしい。何でも、翠から赤に変化するアレキサンドライトよりも非常に希少な代物だそうだ。
彼は|Radius《ラディウス》~ラテン語で「光源」の意味を持つ、|Eternal《エターナル》王家の次男らしい。何だか分からない内に彼に気に入られた俺は、エターナル王家第二王子の専属侍従として仕える事になっちまったんだ! しかもゆくゆくは執事になって欲しいんだとか。
だけど彼は第二王子。専属についている秘書を始め護衛役や美容師、マッサージ師などなど。数多く王子と密に接する男たちは沢山いる。そんな訳で、まずは見習いから、と彼らの指導のもと、仕事を覚えていく訳だけど……。皆、王子の寵愛を独占しようと日々蹴落としあって熾烈な争いは日常茶飯事だった。そんな中、得体の知れない俺が王子直々で専属侍従にする、なんていうもんだから、そいつらから様々な嫌がらせを受けたりするようになっちまって。それは日増しにエスカレートしていく。
大丈夫か? こんな「ムササビの五能」な俺……果たしてこのまま皇子の寵愛を受け続ける事が出来るんだろうか?
更には、第一王子も登場。まるで第二王子に対抗するかのように俺を引き抜こうとしてみたり、波乱の予感しかしない。どうなる? 俺?!
美少年に転生したらヤンデレ婚約者が出来ました
SEKISUI
BL
ブラック企業に勤めていたOLが寝てそのまま永眠したら美少年に転生していた
見た目は勝ち組
中身は社畜
斜めな思考の持ち主
なのでもう働くのは嫌なので怠惰に生きようと思う
そんな主人公はやばい公爵令息に目を付けられて翻弄される
幼い精霊を預けられたので、俺と主様が育ての父母になった件
雪玉 円記
BL
ハイマー辺境領主のグルシエス家に仕える、ディラン・サヘンドラ。
主である辺境伯グルシエス家三男、クリストファーと共に王立学園を卒業し、ハイマー領へと戻る。
その数日後、魔獣討伐のために騎士団と共に出撃したところ、幼い見た目の言葉を話せない子供を拾う。
リアンと名付けたその子供は、クリストファーの思惑でディランと彼を父母と認識してしまった。
個性豊かなグルシエス家、仕える面々、不思議な生き物たちに囲まれ、リアンはのびのびと暮らす。
ある日、世界的宗教であるマナ・ユリエ教の教団騎士であるエイギルがリアンを訪ねてきた。
リアンは次代の世界樹の精霊である。そのため、次のシンボルとして教団に居を移してほしい、と告げるエイギル。
だがリアンはそれを拒否する。リアンが嫌なら、と二人も支持する。
その判断が教皇アーシスの怒髪天をついてしまった。
数週間後、教団騎士団がハイマー辺境領邸を襲撃した。
ディランはリアンとクリストファーを守るため、リアンを迎えにきたエイギルと対峙する。
だが実力の差は大きく、ディランは斬り伏せられ、死の淵を彷徨う。
次に目が覚めた時、ディランはユグドラシルの元にいた。
ユグドラシルが用意したアフタヌーンティーを前に、意識が途絶えたあとのこと、自分とクリストファーの状態、リアンの決断、そして、何故自分とクリストファーがリアンの養親に選ばれたのかを聞かされる。
ユグドラシルに送り出され、意識が戻ったのは襲撃から数日後だった。
後日、リアンが拾ってきた不思議な生き物たちが実は四大元素の精霊たちであると知らされる。
彼らとグルシエス家中の協力を得て、ディランとクリストファーは鍛錬に励む。
一ヶ月後、ディランとクリスは四大精霊を伴い、教団本部がある隣国にいた。
ユグドラシルとリアンの意思を叶えるために。
そして、自分達を圧倒的戦闘力でねじ伏せたエイギルへのリベンジを果たすために──……。
※一部に流血を含む戦闘シーン、R-15程度のイチャイチャが含まれます。
※現在、改稿したものを順次投稿中です。
詳しくは最新の近況ボードをご覧ください。
小悪魔系世界征服計画 ~ちょっと美少年に生まれただけだと思っていたら、異世界の救世主でした~
朱童章絵
BL
「僕はリスでもウサギでもないし、ましてやプリンセスなんかじゃ絶対にない!」
普通よりちょっと可愛くて、人に好かれやすいという以外、まったく普通の男子高校生・瑠佳(ルカ)には、秘密がある。小さな頃からずっと、別な世界で日々を送り、成長していく夢を見続けているのだ。
史上最強の呼び声も高い、大魔法使いである祖母・ベリンダ。
その弟子であり、物腰柔らか、ルカのトラウマを刺激しまくる、超絶美形・ユージーン。
外見も内面も、強くて男らしくて頼りになる、寡黙で優しい、薬屋の跡取り・ジェイク。
いつも笑顔で温厚だけど、ルカ以外にまったく価値を見出さない、ヤンデレ系神父・ネイト。
領主の息子なのに気さくで誠実、親友のイケメン貴公子・フィンレー。
彼らの過剰なスキンシップに狼狽えながらも、ルカは日々を楽しく過ごしていたが、ある時を境に、現実世界での急激な体力の衰えを感じ始める。夢から覚めるたびに強まる倦怠感に加えて、祖母や仲間達の言動にも不可解な点が。更には魔王の復活も重なって、瑠佳は次第に世界全体に疑問を感じるようになっていく。
やがて現実の自分の不調の原因が夢にあるのではないかと考えた瑠佳は、「夢の世界」そのものを否定するようになるが――。
無自覚小悪魔ちゃん、総受系愛され主人公による、保護者同伴RPG(?)。
(この作品は、小説家になろう、カクヨムにも掲載しています)
完結·助けた犬は騎士団長でした
禅
BL
母を亡くしたクレムは王都を見下ろす丘の森に一人で暮らしていた。
ある日、森の中で傷を負った犬を見つけて介抱する。犬との生活は穏やかで温かく、クレムの孤独を癒していった。
しかし、犬は突然いなくなり、ふたたび孤独な日々に寂しさを覚えていると、城から迎えが現れた。
強引に連れて行かれた王城でクレムの出生の秘密が明かされ……
※完結まで毎日投稿します
社畜だけど異世界では推し騎士の伴侶になってます⁈
めがねあざらし
BL
気がつくと、そこはゲーム『クレセント・ナイツ』の世界だった。
しかも俺は、推しキャラ・レイ=エヴァンスの“伴侶”になっていて……⁈
記憶喪失の俺に課されたのは、彼と共に“世界を救う鍵”として戦う使命。
しかし、レイとの誓いに隠された真実や、迫りくる敵の陰謀が俺たちを追い詰める――。
異世界で見つけた愛〜推し騎士との奇跡の絆!
推しとの距離が近すぎる、命懸けの異世界ラブファンタジー、ここに開幕!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる