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9章 お人形さんで遊びましょう
9-12 対応に困る魔法陣 ◆クインザー侯爵視点◆
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◆クインザー侯爵視点◆
笑顔で対応するしかなかった。
王城での上層部の秘密裏な会議。
公の会議で話し合えないことを話し合う重要な会議だ。
国王陛下から渡された紙を見たとき、顔が引きつっていなかったのなら良いのだが。
ハーラット侯爵の表情が変わらなかったところを見ると、無表情で通せたのだろう。
彼にその紙を回さないところからも、先に見せていたと思われる。いや、見せていたというより。。。
私はいつもの微笑みを浮かべているはずだ。
国王陛下は私を見て話す。
「リアム・メルクイーン男爵から二枚の魔法陣が提供された。クインザー侯爵ならその魔法陣を見れば、意味がわかるだろう。一枚目の魔法陣は発動する気は男爵にもないようだが、その代案が二枚目だ」
二枚目の魔法陣が我が家への嫌がらせに他ならない。
クインザー侯爵家のみを標的にしている。
ハーラット侯爵がメルクイーン男爵に作らせたのか?
それとも、メルクイーン男爵の意志による報復か?
友人に対する熱い想いを持っているような男には見えなかったが、ああ見えて義理堅い人物なのだろうか。
テンガラット子爵家の領地替えまでしてしまうのだから、その可能性はあるのだが。
私からすると、テンガラット子爵家はそこまでする家ではない。
「ここでは私は多くを語らないが、呪術を利用するのも、使用させるのも、我が国は禁止している。クインザー侯爵家にやましいことがなければ、二枚目の魔法陣が発動してもなんらやましいところはないと考えるのだが」
国王陛下が私を見て、いったん言葉を切った。
「これをどう受け取るかは自由だが、メルクイーン男爵と対立を考えるのはやめておいた方が良い」
侯爵家と男爵家、力関係で見ると勝敗は決まっているのだが、クジョー王国内ではメルクイーン男爵家だけは別だ。
そもそも、冒険者であるメルクイーン男爵家が潰されでもしたら、この国が成り立たない。
あの地を魅力的だと思っているのは一部の馬鹿のみだ。
リアム・メルクイーンが極西の砦と名を変えてから、目覚ましい変化があの地では起こっている。
だからこその、魅力だ。
元々、彼がいなければ生じない魅力なのだ。
けれど、それは歴代のメルクイーン男爵があの地を支えていたからで、他の貴族が領主になったときどうなるかは目に見えている。
あの地はメルクイーン男爵しか治められない土地になってしまった。
国があまりにも長い期間放置し続けていた結果だ。
そして、メルクイーン男爵は王都の権力なんて必要ない。
彼の土地で、彼が王様なら充分なのである。
その王様がいなくなったら、あの凶悪な魔物たちを誰が押さえる?
魔の大平原は魔の森よりも大変な土地だということを、王都にいる人間は忘れている。
恐ろしいほどまでに。
辺境伯の英雄譚はこれほどまでに語り継がれているというのに。
テンガラット子爵家の跡継ぎが、リアム・メルクイーン男爵とご学友となるような幸運を持っていたのだから、手を引くべきだと理性ではわかる。
この魔法陣は美しい。
完成されている。
メルクイーン男爵がバージ・テンガラットの婚約者のことを知ったのはつい最近。
短期間でこの魔法陣を完成させたのならば。
もし、彼が思いつくままに魔法陣を描けるとしたら。
彼は魔の大平原にいる魔物だって別の場所に空間転移させる魔法陣を描こうとするのではないか?
彼が今、興味を持っている魔法は空間転移の魔法陣と調べがついている。
すでに魔法学園の卒業論文のテーマで動き出しているようだが、それだけのためだろうか。
人を移動させることができるのなら、魔物だってできるだろう、生きたまま。
それは無作為に人を襲う兵器になり得る。
そして、送り出した魔物がいくら殺されようが、心は痛まない。
卒業論文が提出される来年の秋頃には、メルクイーン男爵領から遠く離れている我が領でも安全とは言えなくなってしまう。
「魔の大平原を押さえている一族と対立するなんて、そんな愚かなことしませんよ」
「本心から言ってくれることを私は望むよ、クインザー侯爵」
国王陛下から思いっ切り釘を刺されてしまった。
そんなことを本心から言えるわけがない。
「楔としては最適な魔法陣を作らせたな、ハーラット侯爵」
このぐらいは言いたい。
「困ったことに、私が作らせたわけじゃないよ、クインザー侯爵。リアムが嬉々として一枚目を作ってしまったから、それをやんわりと宥めたらこうなっただけだ。私でも頭を抱えていたよ」
、、、おい。
まあ、一枚目の魔法陣を発動させると、ハーラット侯爵家だって重傷を負うだろう。王族なんてもっとひどいから、この魔法陣を提供された時点で使用を絶対に認めない。
認めなくとも、その魔法陣の作成者がメルクイーン男爵である限り、爆弾はそこに存在し続けるのだが。
「嬉々として作ったと聞くと、メルクイーン男爵には国家転覆の思想があるように聞こえるのだが」
「あー、そう取る?けれど、リアムはこの国が法治国家だということを利用している。裏ではともかく、前提としてこの国では呪術が禁止されていることを知っているわけだ。だからこそ、この魔法陣は禁忌でも邪法でもない。つまり、リアムは呪術を使用した者だけでなく、呪術を利用し利益を得た者が代償を背負うのは当たり前だと考えている。それが王族だろうと貴族だろうと平民だろうと何だろうと。コレは国家転覆を狙ったものではなく、正当な法の執行と言えてしまう。歴代のメルクイーン男爵が真っ当に冒険者として生きてきたからできる芸当だ。最初の魔法陣の範囲は辺境伯の時代からクジョー王国において、呪術で利益を得た者が対象になっている。リアムお気に入りのゾーイ・マックレーがいても、マックレー侯爵家があまり被害に遭わないからこその魔法陣だ」
ハーラット侯爵が私に説明した。
マックレー侯爵がちょっと癪に障る顔になった。
私は顔を笑顔のまま維持するが、心の中で舌打ちをする。
アンタの息子は馬鹿をやって救われるなんて、本当に不思議な巡りあわせでずるい。その幸運がなぜ我が家には降って来ない。
息子一人をメルクイーン男爵に差し出すくらいなら安い支払だと思っているだろ。
しかも、差し出すのは跡継ぎとはまったく関係ない五男。ちょうどいいところじゃないか。砦にずっと冒険者としているなら、メルクイーン男爵の動向もおさえられる。
いいことづくめだ。
うちの息子ももう少し若ければ。。。
存在しない駒は使えない。
「ハーラット侯爵、単刀直入に聞くがリアム・メルクイーン男爵はこの魔法陣を発動させない代わりに私に何を望んでいる?」
「ん?」
ハーラット侯爵の笑みが消えた。
不思議そうな表情を私に向けている。この男がこんな顔をするのは珍しい。
「聞かなかったが、何もしないことを望んでいるんじゃないか?」
「ああ、そうだな。そんな感じがする」
マックレー侯爵がハーラット侯爵の言葉に頷いた。
「クインザー侯爵、平穏を望むならメルクイーン男爵にもテンガラット子爵家にも何もしないことが一番だ。アンナ・スコーノンも魔法研究所の研究員になり、スコーノン家も国の管理下に置かれる。クインザー侯爵が本当の善人なら、本来、恩があるスコーノン家を迎え入れるべきはクインザー侯爵家なのではないか」
それだと、家が滅びるだろうが。
マックレー侯爵が嫌になるのは、こういうときだ。
正論は正論だが、真正直に生きられる人間は数少ない。
マックレー侯爵は権力があるからこそ、貴族のなかではわりと真っ直ぐに生きてこられた。
そういう頑固系な家だ。
マックレー侯爵家の人間は緩いと思われる人物でも、変な芯が一直線に伸びている。
そういう人間も国には必要なのはわかるが。
「リアムがアレ以上、美しいが対応に困る魔法陣を生み出さなくて良かったよ」
ハーラット侯爵が締めくくった。
笑顔で対応するしかなかった。
王城での上層部の秘密裏な会議。
公の会議で話し合えないことを話し合う重要な会議だ。
国王陛下から渡された紙を見たとき、顔が引きつっていなかったのなら良いのだが。
ハーラット侯爵の表情が変わらなかったところを見ると、無表情で通せたのだろう。
彼にその紙を回さないところからも、先に見せていたと思われる。いや、見せていたというより。。。
私はいつもの微笑みを浮かべているはずだ。
国王陛下は私を見て話す。
「リアム・メルクイーン男爵から二枚の魔法陣が提供された。クインザー侯爵ならその魔法陣を見れば、意味がわかるだろう。一枚目の魔法陣は発動する気は男爵にもないようだが、その代案が二枚目だ」
二枚目の魔法陣が我が家への嫌がらせに他ならない。
クインザー侯爵家のみを標的にしている。
ハーラット侯爵がメルクイーン男爵に作らせたのか?
それとも、メルクイーン男爵の意志による報復か?
友人に対する熱い想いを持っているような男には見えなかったが、ああ見えて義理堅い人物なのだろうか。
テンガラット子爵家の領地替えまでしてしまうのだから、その可能性はあるのだが。
私からすると、テンガラット子爵家はそこまでする家ではない。
「ここでは私は多くを語らないが、呪術を利用するのも、使用させるのも、我が国は禁止している。クインザー侯爵家にやましいことがなければ、二枚目の魔法陣が発動してもなんらやましいところはないと考えるのだが」
国王陛下が私を見て、いったん言葉を切った。
「これをどう受け取るかは自由だが、メルクイーン男爵と対立を考えるのはやめておいた方が良い」
侯爵家と男爵家、力関係で見ると勝敗は決まっているのだが、クジョー王国内ではメルクイーン男爵家だけは別だ。
そもそも、冒険者であるメルクイーン男爵家が潰されでもしたら、この国が成り立たない。
あの地を魅力的だと思っているのは一部の馬鹿のみだ。
リアム・メルクイーンが極西の砦と名を変えてから、目覚ましい変化があの地では起こっている。
だからこその、魅力だ。
元々、彼がいなければ生じない魅力なのだ。
けれど、それは歴代のメルクイーン男爵があの地を支えていたからで、他の貴族が領主になったときどうなるかは目に見えている。
あの地はメルクイーン男爵しか治められない土地になってしまった。
国があまりにも長い期間放置し続けていた結果だ。
そして、メルクイーン男爵は王都の権力なんて必要ない。
彼の土地で、彼が王様なら充分なのである。
その王様がいなくなったら、あの凶悪な魔物たちを誰が押さえる?
魔の大平原は魔の森よりも大変な土地だということを、王都にいる人間は忘れている。
恐ろしいほどまでに。
辺境伯の英雄譚はこれほどまでに語り継がれているというのに。
テンガラット子爵家の跡継ぎが、リアム・メルクイーン男爵とご学友となるような幸運を持っていたのだから、手を引くべきだと理性ではわかる。
この魔法陣は美しい。
完成されている。
メルクイーン男爵がバージ・テンガラットの婚約者のことを知ったのはつい最近。
短期間でこの魔法陣を完成させたのならば。
もし、彼が思いつくままに魔法陣を描けるとしたら。
彼は魔の大平原にいる魔物だって別の場所に空間転移させる魔法陣を描こうとするのではないか?
彼が今、興味を持っている魔法は空間転移の魔法陣と調べがついている。
すでに魔法学園の卒業論文のテーマで動き出しているようだが、それだけのためだろうか。
人を移動させることができるのなら、魔物だってできるだろう、生きたまま。
それは無作為に人を襲う兵器になり得る。
そして、送り出した魔物がいくら殺されようが、心は痛まない。
卒業論文が提出される来年の秋頃には、メルクイーン男爵領から遠く離れている我が領でも安全とは言えなくなってしまう。
「魔の大平原を押さえている一族と対立するなんて、そんな愚かなことしませんよ」
「本心から言ってくれることを私は望むよ、クインザー侯爵」
国王陛下から思いっ切り釘を刺されてしまった。
そんなことを本心から言えるわけがない。
「楔としては最適な魔法陣を作らせたな、ハーラット侯爵」
このぐらいは言いたい。
「困ったことに、私が作らせたわけじゃないよ、クインザー侯爵。リアムが嬉々として一枚目を作ってしまったから、それをやんわりと宥めたらこうなっただけだ。私でも頭を抱えていたよ」
、、、おい。
まあ、一枚目の魔法陣を発動させると、ハーラット侯爵家だって重傷を負うだろう。王族なんてもっとひどいから、この魔法陣を提供された時点で使用を絶対に認めない。
認めなくとも、その魔法陣の作成者がメルクイーン男爵である限り、爆弾はそこに存在し続けるのだが。
「嬉々として作ったと聞くと、メルクイーン男爵には国家転覆の思想があるように聞こえるのだが」
「あー、そう取る?けれど、リアムはこの国が法治国家だということを利用している。裏ではともかく、前提としてこの国では呪術が禁止されていることを知っているわけだ。だからこそ、この魔法陣は禁忌でも邪法でもない。つまり、リアムは呪術を使用した者だけでなく、呪術を利用し利益を得た者が代償を背負うのは当たり前だと考えている。それが王族だろうと貴族だろうと平民だろうと何だろうと。コレは国家転覆を狙ったものではなく、正当な法の執行と言えてしまう。歴代のメルクイーン男爵が真っ当に冒険者として生きてきたからできる芸当だ。最初の魔法陣の範囲は辺境伯の時代からクジョー王国において、呪術で利益を得た者が対象になっている。リアムお気に入りのゾーイ・マックレーがいても、マックレー侯爵家があまり被害に遭わないからこその魔法陣だ」
ハーラット侯爵が私に説明した。
マックレー侯爵がちょっと癪に障る顔になった。
私は顔を笑顔のまま維持するが、心の中で舌打ちをする。
アンタの息子は馬鹿をやって救われるなんて、本当に不思議な巡りあわせでずるい。その幸運がなぜ我が家には降って来ない。
息子一人をメルクイーン男爵に差し出すくらいなら安い支払だと思っているだろ。
しかも、差し出すのは跡継ぎとはまったく関係ない五男。ちょうどいいところじゃないか。砦にずっと冒険者としているなら、メルクイーン男爵の動向もおさえられる。
いいことづくめだ。
うちの息子ももう少し若ければ。。。
存在しない駒は使えない。
「ハーラット侯爵、単刀直入に聞くがリアム・メルクイーン男爵はこの魔法陣を発動させない代わりに私に何を望んでいる?」
「ん?」
ハーラット侯爵の笑みが消えた。
不思議そうな表情を私に向けている。この男がこんな顔をするのは珍しい。
「聞かなかったが、何もしないことを望んでいるんじゃないか?」
「ああ、そうだな。そんな感じがする」
マックレー侯爵がハーラット侯爵の言葉に頷いた。
「クインザー侯爵、平穏を望むならメルクイーン男爵にもテンガラット子爵家にも何もしないことが一番だ。アンナ・スコーノンも魔法研究所の研究員になり、スコーノン家も国の管理下に置かれる。クインザー侯爵が本当の善人なら、本来、恩があるスコーノン家を迎え入れるべきはクインザー侯爵家なのではないか」
それだと、家が滅びるだろうが。
マックレー侯爵が嫌になるのは、こういうときだ。
正論は正論だが、真正直に生きられる人間は数少ない。
マックレー侯爵は権力があるからこそ、貴族のなかではわりと真っ直ぐに生きてこられた。
そういう頑固系な家だ。
マックレー侯爵家の人間は緩いと思われる人物でも、変な芯が一直線に伸びている。
そういう人間も国には必要なのはわかるが。
「リアムがアレ以上、美しいが対応に困る魔法陣を生み出さなくて良かったよ」
ハーラット侯爵が締めくくった。
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