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9章 お人形さんで遊びましょう
9-6 取り合い
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「クロ、お前にはお土産を持たせたはずだが?」
「料理長から受け取ったらすぐに消えたよー。あんな量じゃ一瞬だよー」
「シロ様の分は取っていないだろうな」
「シロは分けてくれなかったよー。ケチだよねー」
そりゃー良かった。
シロ様は野菜チップスをゆるりとお酒のおつまみにしてくれれば良い。クトフは食べることができただろうか?
「、、、寮であれだけ食べて、お土産は同じ量だったはずだが?」
クトフの収納鞄にギリギリ入る大袋三つで送ったのだが?
「リアムが夜のおつまみにするって言ってたからやって来たー。食べるー」
クロは目の前にいる初対面のマックレー侯爵のことはお構いなしだなー。
俺がテーブルに出した野菜チップスをつまんでいる。
パリポリパリ。
クセになる味だったか?クロの手の動きがとまらない。
「あー、そうか。本来なら、その一族は報告通り呪術を扱えないのか。その先祖返りの力を持つ婚約者を除いて」
「まーねー。アレは呪術って言っても子供のお遊びみたいなものだけど。あの身代わり人形だって、近くにいる他人の魔力を吸って自分が助かるみたいな物だからねえ。操り人形だって、リアムの作った食事をとってなければ、じわじわと呪術が侵食して本当の操り人形になっていたはずだからねえ」
「俺の食事ってことは」
バージも俺が作った昼食のオムライスを食べていた。毎日というわけではないけど。
「呪術に対しては毒消しみたいなものだからねえ。自分の魔力が整ってしまえば、あの程度の呪術に侵食されることはない。けど、休暇で領地に戻ったら、呪術の方が優位になってしまうだろうねえ」
クロは野菜チップスをうみゃうみゃ食べてる。
マックレー侯爵も野菜チップスばかりを食べるようになってしまった。
いや、別にマックレー侯爵は呪術に晒されているわけじゃないのだが。
「はっ、バージのせっかくの事務処理能力が操り人形となったらなくなってしまうのかっ?それはひどいっ」
「それは僕にはわからないなー。術者の力量次第じゃない?」
心配するのはそこなのー?というクロからの痛い視線を感じる。
いや、お前も大概だぞ。
クロと話していたら、マックレー侯爵父子はパリパリと無言で野菜チップスを食べている。酒も飲んでいるようだが。
「ええっと、マックレー侯爵?テンガラット子爵家のことですが、、、」
「知らずとはいえ、すでに対処されていたということか。とはいえ、そうなるとバージ・テンガラットは子爵家の跡継ぎにはなれまい」
「え?なぜ?」
知らずとも対処されているのなら、問題ないのでは?
「まず、その対策法ではメルクイーン男爵がバージ・テンガラットのそばにいなければなるまい。メルクイーン男爵が領地から離れることはまずない」
ああ、メルクイーン男爵って俺のことか。
いまだに慣れないなあ。
「バージが収納鞄を持てば、簡単なお菓子程度なら大量に渡しておけるけど」
「無償でそれをされたら、テンガラット子爵家はメルクイーン男爵に頭が上がらなくなる。しかも、呪いの上に足枷をはめられた者を家の当主として選ぶのは難しい。あの家にはまだ弟がいる」
「では、テンガラット子爵家が婚約者の方をどうにかすれば良いのでは?」
「残念ながら、あの家の連中は婚約者がいつも人形を持っている変わり者ぐらいには思っているが、顔は可愛いし愛想も良いので問題にはしていない」
おや?
テンガラット子爵家で問題が表面化していないタイミングなのに?
「それなのに、なぜマックレー侯爵が出て来られたのですか?」
「呪術の類は国を容易く乗っ取りかねない。被害が拡大してからでは遅い」
「それは建前で、本音は?」
テンガラット子爵家はマックレー侯爵家の庇護下の家ではない。マックレー侯爵家が出て来る話ではない。
出て来なければならない家はマックレー侯爵家ではない。
マックレー侯爵は小さくため息を吐いた。
そして、野菜チップスを食べる。
「キミと話していると調子が狂うな。そういうのを会話の中で探り合うのが貴族だろう」
「あー、俺、貴族として育ってないので。根っからの庶民なので申し訳ない」
母上に冒険者として育てられました。貴族の跡継ぎとしても育てられてないし、前世でも庶民だから、貴族の会話なんて知らん。
「それを我々の前で堂々と言えること自体、おかしいことなのだが」
「時短した方が良いことは数多くありますからねえ。バージが跡継ぎで家を継ぐと腹をくくっている以上、俺はその意志を尊重する」
「まあ、我々としてはその問題が表面化する前に、婚約者殿にご退場願えれば充分な成果なのだが」
「貴族の家同士が取り決めた婚約を横槍入れるにはそれ相応の理由が必要でしょう。テンガラット子爵が理由を知らなければ、うんと言わない」
「婚約者殿には魔法研究所の研究員として迎える用意がある。ハーラット侯爵には話をつけてある」
「、、、」
ハーラット侯爵が、ねえ?
国の魔法研究所というのはハーラット侯爵の管轄だが、彼の思惑も考えなければいけなくなったか。
めんどい。
あの人も単純に協力する人間じゃないからな。
呪術というのはなかなか取り扱いが難しい。
人を呪うなら呪われる覚悟を持て、というくらい、この世界では逆に呪われる。
術が失敗しなくとも、代償というのは存在する。
それは子孫にも響く。
だからこそ、呪術に関わる家は長続きしない。
なぜ使うのか、不思議に思うくらいだ。
だが、その効果は絶大。
その恩恵を得た家というのが必ず存在する。
テンガラット子爵家の跡継ぎにあてがわれた婚約者がその一族の末裔なら、彼女を紹介した家がそうなのだろう。
テンガラット子爵家は直接的な庇護下にいるわけではないが、クインザー侯爵家の傘下である。
クインザー侯爵がテンガラット子爵家に何もかも隠して押しつけた可能性は高い。
間に他の家を通すことによって、クインザー侯爵の思惑はテンガラット子爵家には見えなくなる。
クインザー侯爵の、没落してしまう恩のある家を救いたいというこの一点だけを見ると恩を仇で返す人間ではないように見えるのだが、反対にテンガラット子爵家を辛い状況に追い詰めているだけだ。
テンガラット子爵家はクインザー侯爵にとってどうでもいい家として評価されているのだろうか?
「リアムが望むなら、この国を潰しても良いんだよー」
朗らかに物騒な発言をするな。
クロはパリパリパリパリ、ずっと食べている。この場に出した野菜チップスが尽きるまで食べる気がする。
別に負けじと野菜チップスを食べなくても良いんですよ、マックレー侯爵。。。
大量に作ったから、たくさん食べても問題ないけど。送られてくる野菜の量が量だから。
「、、、クロ、俺も確かに面倒だとは思った。侯爵家の派閥争いに巻き込むなっ、て思った。が、国がなくなるとうちの領地が自治領にできなくなるじゃないか」
「国から独立することは考えていないのかい?その方が確実だと思うが?」
笑顔でマックレー侯爵が聞いた。
「何もかも面倒。他国に接していたのなら、それも考慮したかもしれないが、メルクイーン男爵領はクジョー王国に国交封鎖されると立ち行かなくなる。自給自足はできるが、敵に囲まれて生きていくのも心労が半端ない」
魔物だけが敵ではない。
人間の方が厄介だ。うん、厄介なのだが。
「、、、あれ?今の状況と大差ない?敵と言わなくとも、うちの領地は隣領からもけっこうひどい目に遭わされている。それに国からの援助もなかったし。おや?もしかして、この国から独立した方が良い可能性もある?」
一応、ゾーイも見る。
「俺はリアムに賛成する。リアムは無駄な血は流さないだろ」
おおう、ゾーイの信頼が厚いな。
「ま、独立は自治領が反故にされてからすればいいか。無意味な作業まで増やさなくてもいいか」
無意味な作業=外交。。。俺にとってね。
そんなものは国に丸投げで良い。
だって、うちの領地は他国と接してない。
他国との付き合い自体がない。
「料理長から受け取ったらすぐに消えたよー。あんな量じゃ一瞬だよー」
「シロ様の分は取っていないだろうな」
「シロは分けてくれなかったよー。ケチだよねー」
そりゃー良かった。
シロ様は野菜チップスをゆるりとお酒のおつまみにしてくれれば良い。クトフは食べることができただろうか?
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「リアムが夜のおつまみにするって言ってたからやって来たー。食べるー」
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俺がテーブルに出した野菜チップスをつまんでいる。
パリポリパリ。
クセになる味だったか?クロの手の動きがとまらない。
「あー、そうか。本来なら、その一族は報告通り呪術を扱えないのか。その先祖返りの力を持つ婚約者を除いて」
「まーねー。アレは呪術って言っても子供のお遊びみたいなものだけど。あの身代わり人形だって、近くにいる他人の魔力を吸って自分が助かるみたいな物だからねえ。操り人形だって、リアムの作った食事をとってなければ、じわじわと呪術が侵食して本当の操り人形になっていたはずだからねえ」
「俺の食事ってことは」
バージも俺が作った昼食のオムライスを食べていた。毎日というわけではないけど。
「呪術に対しては毒消しみたいなものだからねえ。自分の魔力が整ってしまえば、あの程度の呪術に侵食されることはない。けど、休暇で領地に戻ったら、呪術の方が優位になってしまうだろうねえ」
クロは野菜チップスをうみゃうみゃ食べてる。
マックレー侯爵も野菜チップスばかりを食べるようになってしまった。
いや、別にマックレー侯爵は呪術に晒されているわけじゃないのだが。
「はっ、バージのせっかくの事務処理能力が操り人形となったらなくなってしまうのかっ?それはひどいっ」
「それは僕にはわからないなー。術者の力量次第じゃない?」
心配するのはそこなのー?というクロからの痛い視線を感じる。
いや、お前も大概だぞ。
クロと話していたら、マックレー侯爵父子はパリパリと無言で野菜チップスを食べている。酒も飲んでいるようだが。
「ええっと、マックレー侯爵?テンガラット子爵家のことですが、、、」
「知らずとはいえ、すでに対処されていたということか。とはいえ、そうなるとバージ・テンガラットは子爵家の跡継ぎにはなれまい」
「え?なぜ?」
知らずとも対処されているのなら、問題ないのでは?
「まず、その対策法ではメルクイーン男爵がバージ・テンガラットのそばにいなければなるまい。メルクイーン男爵が領地から離れることはまずない」
ああ、メルクイーン男爵って俺のことか。
いまだに慣れないなあ。
「バージが収納鞄を持てば、簡単なお菓子程度なら大量に渡しておけるけど」
「無償でそれをされたら、テンガラット子爵家はメルクイーン男爵に頭が上がらなくなる。しかも、呪いの上に足枷をはめられた者を家の当主として選ぶのは難しい。あの家にはまだ弟がいる」
「では、テンガラット子爵家が婚約者の方をどうにかすれば良いのでは?」
「残念ながら、あの家の連中は婚約者がいつも人形を持っている変わり者ぐらいには思っているが、顔は可愛いし愛想も良いので問題にはしていない」
おや?
テンガラット子爵家で問題が表面化していないタイミングなのに?
「それなのに、なぜマックレー侯爵が出て来られたのですか?」
「呪術の類は国を容易く乗っ取りかねない。被害が拡大してからでは遅い」
「それは建前で、本音は?」
テンガラット子爵家はマックレー侯爵家の庇護下の家ではない。マックレー侯爵家が出て来る話ではない。
出て来なければならない家はマックレー侯爵家ではない。
マックレー侯爵は小さくため息を吐いた。
そして、野菜チップスを食べる。
「キミと話していると調子が狂うな。そういうのを会話の中で探り合うのが貴族だろう」
「あー、俺、貴族として育ってないので。根っからの庶民なので申し訳ない」
母上に冒険者として育てられました。貴族の跡継ぎとしても育てられてないし、前世でも庶民だから、貴族の会話なんて知らん。
「それを我々の前で堂々と言えること自体、おかしいことなのだが」
「時短した方が良いことは数多くありますからねえ。バージが跡継ぎで家を継ぐと腹をくくっている以上、俺はその意志を尊重する」
「まあ、我々としてはその問題が表面化する前に、婚約者殿にご退場願えれば充分な成果なのだが」
「貴族の家同士が取り決めた婚約を横槍入れるにはそれ相応の理由が必要でしょう。テンガラット子爵が理由を知らなければ、うんと言わない」
「婚約者殿には魔法研究所の研究員として迎える用意がある。ハーラット侯爵には話をつけてある」
「、、、」
ハーラット侯爵が、ねえ?
国の魔法研究所というのはハーラット侯爵の管轄だが、彼の思惑も考えなければいけなくなったか。
めんどい。
あの人も単純に協力する人間じゃないからな。
呪術というのはなかなか取り扱いが難しい。
人を呪うなら呪われる覚悟を持て、というくらい、この世界では逆に呪われる。
術が失敗しなくとも、代償というのは存在する。
それは子孫にも響く。
だからこそ、呪術に関わる家は長続きしない。
なぜ使うのか、不思議に思うくらいだ。
だが、その効果は絶大。
その恩恵を得た家というのが必ず存在する。
テンガラット子爵家の跡継ぎにあてがわれた婚約者がその一族の末裔なら、彼女を紹介した家がそうなのだろう。
テンガラット子爵家は直接的な庇護下にいるわけではないが、クインザー侯爵家の傘下である。
クインザー侯爵がテンガラット子爵家に何もかも隠して押しつけた可能性は高い。
間に他の家を通すことによって、クインザー侯爵の思惑はテンガラット子爵家には見えなくなる。
クインザー侯爵の、没落してしまう恩のある家を救いたいというこの一点だけを見ると恩を仇で返す人間ではないように見えるのだが、反対にテンガラット子爵家を辛い状況に追い詰めているだけだ。
テンガラット子爵家はクインザー侯爵にとってどうでもいい家として評価されているのだろうか?
「リアムが望むなら、この国を潰しても良いんだよー」
朗らかに物騒な発言をするな。
クロはパリパリパリパリ、ずっと食べている。この場に出した野菜チップスが尽きるまで食べる気がする。
別に負けじと野菜チップスを食べなくても良いんですよ、マックレー侯爵。。。
大量に作ったから、たくさん食べても問題ないけど。送られてくる野菜の量が量だから。
「、、、クロ、俺も確かに面倒だとは思った。侯爵家の派閥争いに巻き込むなっ、て思った。が、国がなくなるとうちの領地が自治領にできなくなるじゃないか」
「国から独立することは考えていないのかい?その方が確実だと思うが?」
笑顔でマックレー侯爵が聞いた。
「何もかも面倒。他国に接していたのなら、それも考慮したかもしれないが、メルクイーン男爵領はクジョー王国に国交封鎖されると立ち行かなくなる。自給自足はできるが、敵に囲まれて生きていくのも心労が半端ない」
魔物だけが敵ではない。
人間の方が厄介だ。うん、厄介なのだが。
「、、、あれ?今の状況と大差ない?敵と言わなくとも、うちの領地は隣領からもけっこうひどい目に遭わされている。それに国からの援助もなかったし。おや?もしかして、この国から独立した方が良い可能性もある?」
一応、ゾーイも見る。
「俺はリアムに賛成する。リアムは無駄な血は流さないだろ」
おおう、ゾーイの信頼が厚いな。
「ま、独立は自治領が反故にされてからすればいいか。無意味な作業まで増やさなくてもいいか」
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