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9章 お人形さんで遊びましょう
9-5 突然の招待
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マックレー侯爵邸に馬車がついた。
「リアム様、こちらです」
ゾーイの従者が俺とゾーイを誘導する。
ゾーイの方が戦々恐々としている。
理由を言われず呼び出されたのだから、それもそうか。
マックレー侯爵に呼び出されたのはゾーイではなく俺だが。
冒険者ギルドと魔法学園は多少離れているといっても徒歩圏内だ。
どちらも王都の東の門周辺に存在する。
実際のところ、馬車は必要ない。
それを言ってしまうと、御者と従者の仕事が減るので、ゾーイの家のことには口出ししないが。
そこから比べると少し遠いという印象を持つ。
マックレー侯爵邸は王都の中心部に近いところにある。
魔法学園には馬車を使えば普通に通学圏内だと俺も思うが、貴族の感覚では遠いらしい。
俺の場合は、ここでも徒歩圏内だと思ってしまうが。。。
屋敷が東の地区にない貴族の子弟は、寮に入るのが普通だというから感覚が違うのだろう。
もちろん中心部の方が土地の値段もお高い。
屋敷を学園の近くに買うよりも、王城に通う貴族なら王城のそばに購入した方が効率が良いのは誰だって判断がつく。
ま、言い訳が用意されているわけだ。
子供が魔法学園に通うから、通ったことがあるから、東の地区に屋敷があるのだ、と。
高くて中心部の方に屋敷が買えないから、と馬鹿正直に言う者はいない。
だからこそ、中心部よりは安い東の地区には子爵家や男爵家が多い。
中心部の土地を買えてしまう公爵家、侯爵家等は東の方に屋敷がない。
通常は寮に入れてしまうが、ハーラット侯爵家のようにラーラのために東の地区にも屋敷を購入してしまうということもある。
お金がある貴族はやりたい放題なのである。
「旦那様、お連れしました」
「やあ、待っていたよ」
部屋で待っていたのは恰幅の良い男性だった。俺もこの人が式典で紺色の服に身を包んでいたのを見ている。
俺たちが断らないと思っていたのか、仕事服のままだ。
貴族の仕事服、つまり登城できる格好である。
ゾーイが年齢を重ねれば、、、こうなるのかなあ?ゾーイは鍛えていても意外と細身だから、ここまで逞しくは育たないだろ。
俺の服装はそのままの冒険者の格好である。
冒険者ギルドから連れられて来たんだから、この格好でも仕方ないとわかるだろう。
反対にマックレー侯爵家にはどんな服装で行けばいいのやらー、と悩んでいたくらいなので、いきなりの方がこちらとしても都合がいい。
「夜分遅くに失礼致します。リアム・メルクイーンと申します」
「うんうん、知っているよ。キミは有名だからね」
「親父っ、何で急に呼んだっ?」
「お前は呼んでないぞ。そこの従者がうちにあるビールを持っていこうとしてたから、うちで飲んでもいいじゃないかと、リアムくんをご招待したのだ」
「はあっ?酒を飲むためだけにリアムをわざわざ呼んだのか?」
「表向きは」
にっこりとマックレー侯爵が笑う。
ああ、この人も貴族なのだから、食えないお人なのだ。
表向き、と言ってくれるだけ良い人なのかもしれないが。
この部屋に酒やらつまみやらが運ばれてきた。
「まあ、今日は飲みながら話そうじゃないか」
「くっ、今夜はリアムと二人きりで飲む予定だったのに」
ゾーイが本気で悔しがっている。
おいおい。
「ゾーイ、お前とはいつでも飲んでやるから、マックレー侯爵の話を聞こうじゃないか。自分の貴重な時間を割いてまで、わざわざ必要のない会話をするわけがないだろ」
「うちの息子はもう尻に引かれているなあ。仕方ないか。出会いが出会いだからなあ」
出会いというのは、俺が魔の森で助けた件を言っているんでしょうかね?
ゾーイとの最初の出会いはそれではないのですけどね。
この場では言いませんけど。
「そうそう、こんな場で恐縮ですが、魔法学園卒業後にはお宅の息子さんをいただいていきますので、よろしくお願いします」
「もういただかれている状態な気もするが、息子が選んだ道なら応援はするさ。たまに手紙でも書かせてくれればいい」
「おや?愚痴ばかりな手紙になりそうな気もしないでもない気が」
「リアム、、、」
ソファに座って、三人で冷えたビールを飲む。
有能な護衛や従者ってホントに気配を消すよ。視界に入らないように位置取りをして、必要なときだけ湧いて出て来る。
居心地のいい雰囲気を作り出す。
「すっごい冷えてる。夏にはホントにありがたい」
冷え冷えのビールは本当にうまい。
冷蔵庫がないからなあ、この世界。
家電の冷蔵庫の方ね。
魔道具の保冷庫はある。もちろん魔石で動くので、お高い。
普通一般の家にはない代物である。
うちにもないけど、状態保存ができる収納鞄があるから必要ないとも言える。
それに夏場でも井戸の水がかなり冷たかったし。
寮ではゾーイが魔法で冷たい水にしてくれる。
夏場、冷たい水がこんなにも必要なものなのか、と再度確認した。
メルクイーン男爵領って意外と住み心地が良い土地だったんだなー。
「そうだろう、そうだろう。氷もあるから、好きな酒を飲んでくれ」
「、、、テンガラット子爵家についてのことですか?俺を呼んだのは」
マックレー侯爵のビールを飲む手が一瞬止まる。
「なぜ、そう思ったのかね?」
「今日は冒険者ギルドでマックレー侯爵家の馬車よりもテンガラット子爵家の馬車の方が先に来ていましたね」
「それだけかい?」
「今日はバージをしっかり見送った後、やって来た気がした。バージがいない方が好都合な会話かな、と」
マックレー侯爵は一回頷くと、つまみに手を伸ばした。
俺も食べてみる。
うん、やはり王都の食事は味は良いけど、素材自体が今一つ。
客人に出すのだから、相当お高い気がするんだけど。
こういうのって見栄張り合戦だからなあ。。。
俺が作った野菜チップスも出しておこう。
ゾーイ、そればかり食べないで、他のおつまみも食べたらどう?値段はここにある物の方が高いよ?
え?俺も野菜チップスばかり食べてるって?
「そして、ゾーイに情報を流していた。バージの婚約者のことを」
「ああ、聞いていたか。他の人形を作り出す前に何とかしたいところなのだが」
「本人とバージの人形を抱きかかえていると聞いたが?」
「本人のは身代わり用だ。あの婚約者の一族は呪術系を扱う。絶えた知識と言われていたし、そのように報告されていたが、どうやら事実は違うようだ」
「なるほど。本当なら絶えた知識にしておきたかったと。なのに、バージが魔法学園に通ってしまったから、ボロが出てしまったと」
「、、、理解が早くて助かる」
「本人のは身代わり用ってことは、バージの人形は違う用途の物なのか」
「操り人形ということなのだが、効果は今一つのようだ」
そうだね。バージが操り人形になっているなら、バージは講義が終わったら真っ直ぐ家に帰っているはずだ。
「バージの婚約者は、今、テンガラット子爵邸にいると?」
「領地のテンガラット子爵邸にいたが、待ち遠しくなって迎えに来たという体らしい。今は王都のテンガラット子爵邸にいる。魔法学園の秋休みもそろそろだから、一緒に領地に戻る予定なのだろう」
俺はビールをテーブルにおいて、腕を組んでソファに深くもたれる。
、、、この狸オヤジはこの話を俺にしてどうしたいのだろう?
正義感を振りかざして、バージを操り人形にするような婚約者なんか婚約者とは認めん、と動いてもらいたいのか。
その呪術の知識を手に入れたいのか。
他の人形を作る前に、と言っていたから、何かしら動いてもらいたいために、ここに呼んだのだろう。
確実に他人を操り人形にできるのならば、子爵家よりももっと上の家の跡継ぎを狙ったはずだ。
子爵家では国の上層部に辿り着くのは難しい。
踏み台にするつもりなのか?
「そりゃー、どんなに強い能力を持った先祖返りでも操り人形にはできないよ。リアムの作った食事を食べているんだからー」
パリパリパリ。
ああ、俺がいるところにはどこでも現れるクロがいた。
「リアム様、こちらです」
ゾーイの従者が俺とゾーイを誘導する。
ゾーイの方が戦々恐々としている。
理由を言われず呼び出されたのだから、それもそうか。
マックレー侯爵に呼び出されたのはゾーイではなく俺だが。
冒険者ギルドと魔法学園は多少離れているといっても徒歩圏内だ。
どちらも王都の東の門周辺に存在する。
実際のところ、馬車は必要ない。
それを言ってしまうと、御者と従者の仕事が減るので、ゾーイの家のことには口出ししないが。
そこから比べると少し遠いという印象を持つ。
マックレー侯爵邸は王都の中心部に近いところにある。
魔法学園には馬車を使えば普通に通学圏内だと俺も思うが、貴族の感覚では遠いらしい。
俺の場合は、ここでも徒歩圏内だと思ってしまうが。。。
屋敷が東の地区にない貴族の子弟は、寮に入るのが普通だというから感覚が違うのだろう。
もちろん中心部の方が土地の値段もお高い。
屋敷を学園の近くに買うよりも、王城に通う貴族なら王城のそばに購入した方が効率が良いのは誰だって判断がつく。
ま、言い訳が用意されているわけだ。
子供が魔法学園に通うから、通ったことがあるから、東の地区に屋敷があるのだ、と。
高くて中心部の方に屋敷が買えないから、と馬鹿正直に言う者はいない。
だからこそ、中心部よりは安い東の地区には子爵家や男爵家が多い。
中心部の土地を買えてしまう公爵家、侯爵家等は東の方に屋敷がない。
通常は寮に入れてしまうが、ハーラット侯爵家のようにラーラのために東の地区にも屋敷を購入してしまうということもある。
お金がある貴族はやりたい放題なのである。
「旦那様、お連れしました」
「やあ、待っていたよ」
部屋で待っていたのは恰幅の良い男性だった。俺もこの人が式典で紺色の服に身を包んでいたのを見ている。
俺たちが断らないと思っていたのか、仕事服のままだ。
貴族の仕事服、つまり登城できる格好である。
ゾーイが年齢を重ねれば、、、こうなるのかなあ?ゾーイは鍛えていても意外と細身だから、ここまで逞しくは育たないだろ。
俺の服装はそのままの冒険者の格好である。
冒険者ギルドから連れられて来たんだから、この格好でも仕方ないとわかるだろう。
反対にマックレー侯爵家にはどんな服装で行けばいいのやらー、と悩んでいたくらいなので、いきなりの方がこちらとしても都合がいい。
「夜分遅くに失礼致します。リアム・メルクイーンと申します」
「うんうん、知っているよ。キミは有名だからね」
「親父っ、何で急に呼んだっ?」
「お前は呼んでないぞ。そこの従者がうちにあるビールを持っていこうとしてたから、うちで飲んでもいいじゃないかと、リアムくんをご招待したのだ」
「はあっ?酒を飲むためだけにリアムをわざわざ呼んだのか?」
「表向きは」
にっこりとマックレー侯爵が笑う。
ああ、この人も貴族なのだから、食えないお人なのだ。
表向き、と言ってくれるだけ良い人なのかもしれないが。
この部屋に酒やらつまみやらが運ばれてきた。
「まあ、今日は飲みながら話そうじゃないか」
「くっ、今夜はリアムと二人きりで飲む予定だったのに」
ゾーイが本気で悔しがっている。
おいおい。
「ゾーイ、お前とはいつでも飲んでやるから、マックレー侯爵の話を聞こうじゃないか。自分の貴重な時間を割いてまで、わざわざ必要のない会話をするわけがないだろ」
「うちの息子はもう尻に引かれているなあ。仕方ないか。出会いが出会いだからなあ」
出会いというのは、俺が魔の森で助けた件を言っているんでしょうかね?
ゾーイとの最初の出会いはそれではないのですけどね。
この場では言いませんけど。
「そうそう、こんな場で恐縮ですが、魔法学園卒業後にはお宅の息子さんをいただいていきますので、よろしくお願いします」
「もういただかれている状態な気もするが、息子が選んだ道なら応援はするさ。たまに手紙でも書かせてくれればいい」
「おや?愚痴ばかりな手紙になりそうな気もしないでもない気が」
「リアム、、、」
ソファに座って、三人で冷えたビールを飲む。
有能な護衛や従者ってホントに気配を消すよ。視界に入らないように位置取りをして、必要なときだけ湧いて出て来る。
居心地のいい雰囲気を作り出す。
「すっごい冷えてる。夏にはホントにありがたい」
冷え冷えのビールは本当にうまい。
冷蔵庫がないからなあ、この世界。
家電の冷蔵庫の方ね。
魔道具の保冷庫はある。もちろん魔石で動くので、お高い。
普通一般の家にはない代物である。
うちにもないけど、状態保存ができる収納鞄があるから必要ないとも言える。
それに夏場でも井戸の水がかなり冷たかったし。
寮ではゾーイが魔法で冷たい水にしてくれる。
夏場、冷たい水がこんなにも必要なものなのか、と再度確認した。
メルクイーン男爵領って意外と住み心地が良い土地だったんだなー。
「そうだろう、そうだろう。氷もあるから、好きな酒を飲んでくれ」
「、、、テンガラット子爵家についてのことですか?俺を呼んだのは」
マックレー侯爵のビールを飲む手が一瞬止まる。
「なぜ、そう思ったのかね?」
「今日は冒険者ギルドでマックレー侯爵家の馬車よりもテンガラット子爵家の馬車の方が先に来ていましたね」
「それだけかい?」
「今日はバージをしっかり見送った後、やって来た気がした。バージがいない方が好都合な会話かな、と」
マックレー侯爵は一回頷くと、つまみに手を伸ばした。
俺も食べてみる。
うん、やはり王都の食事は味は良いけど、素材自体が今一つ。
客人に出すのだから、相当お高い気がするんだけど。
こういうのって見栄張り合戦だからなあ。。。
俺が作った野菜チップスも出しておこう。
ゾーイ、そればかり食べないで、他のおつまみも食べたらどう?値段はここにある物の方が高いよ?
え?俺も野菜チップスばかり食べてるって?
「そして、ゾーイに情報を流していた。バージの婚約者のことを」
「ああ、聞いていたか。他の人形を作り出す前に何とかしたいところなのだが」
「本人とバージの人形を抱きかかえていると聞いたが?」
「本人のは身代わり用だ。あの婚約者の一族は呪術系を扱う。絶えた知識と言われていたし、そのように報告されていたが、どうやら事実は違うようだ」
「なるほど。本当なら絶えた知識にしておきたかったと。なのに、バージが魔法学園に通ってしまったから、ボロが出てしまったと」
「、、、理解が早くて助かる」
「本人のは身代わり用ってことは、バージの人形は違う用途の物なのか」
「操り人形ということなのだが、効果は今一つのようだ」
そうだね。バージが操り人形になっているなら、バージは講義が終わったら真っ直ぐ家に帰っているはずだ。
「バージの婚約者は、今、テンガラット子爵邸にいると?」
「領地のテンガラット子爵邸にいたが、待ち遠しくなって迎えに来たという体らしい。今は王都のテンガラット子爵邸にいる。魔法学園の秋休みもそろそろだから、一緒に領地に戻る予定なのだろう」
俺はビールをテーブルにおいて、腕を組んでソファに深くもたれる。
、、、この狸オヤジはこの話を俺にしてどうしたいのだろう?
正義感を振りかざして、バージを操り人形にするような婚約者なんか婚約者とは認めん、と動いてもらいたいのか。
その呪術の知識を手に入れたいのか。
他の人形を作る前に、と言っていたから、何かしら動いてもらいたいために、ここに呼んだのだろう。
確実に他人を操り人形にできるのならば、子爵家よりももっと上の家の跡継ぎを狙ったはずだ。
子爵家では国の上層部に辿り着くのは難しい。
踏み台にするつもりなのか?
「そりゃー、どんなに強い能力を持った先祖返りでも操り人形にはできないよ。リアムの作った食事を食べているんだからー」
パリパリパリ。
ああ、俺がいるところにはどこでも現れるクロがいた。
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