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20章 緩やかに侵食する黒
20-4 悪魔の誘い ※ビスタ視点
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◆ビスタ視点◆
温かいスープに半熟の黄身のベーコンエッグにサラダ、そこにフレンチトーストがついていたら最高の朝食だ。
そう、俺が考える最高の朝食。
なぜか、目の前にその最高の朝食がある。。。
美味そう。
≪おはようございますー。朝食をお持ちしましたよー、ビスタ殿。冷めないうちにどうぞー≫
「やはりお目覚めのキスで起こしてあげた方が良かったのかもしれないなー。別に既婚者ではないから、ここは」
「いやいや、余計な気遣いは必要ない。レン、何で俺の部屋にいる?」
俺はベッドから起き上がる。
うん、やっぱり宿屋の俺の部屋。
鍵をかけ忘れたわけではなさそうだ。
にもかかわらず、レンと角ウサギがいるのはなぜだろう。
「えー、角ウサギの可愛いキスならすぐに起きるだろー?」
「うう、婚期が遠退く気がする。こんな完璧な朝食を作ってくれる角ウサギがいたら、絶対に独り身でも寂しくない。いや、そうじゃなくて、レン、鍵はかかっていただろう。マイサにでも入れてもらったのか?」
レンは部屋にある据え置きのクローゼットの扉を少しだけ開けた。
「、、、ああ」
扉をつなげられてしまったか。鍵なんて関係ないな、コレじゃ。
テーブルの上に並んだ朝食には罪がないので、温かい内にありがたくいただく。
想像通り美味しい。
よく見ると、角ウサギの角の部分に小さいコック帽を被っている。可愛いけども。作ったのか?そのコック帽。
「ビスタ、角ウサギだけでお前の所へ行けるわけないだろ。うちのコックに朝食を要求するなら、キチンと考えて、、、」
角ウサギがレンをポテポテ叩いて、ベッドサイドテーブルを手で指した。
「、、、忘れてた」
「何を?」
「お前にマメキチを渡していたんだっけなー。ミニミニダンジョンがいるなら角ウサギだけでも飛べたな。扉は必要なかったか」
小さい小さい塔の置き物であるマメキチが手を振っている気がするなー。幻想かな?幻覚かな?酒が飲めるくらいだから手も振れるか。塔に手があるのか、って疑問が生じているが。
「じゃ、俺は帰る」
「ちょっと待てーーーーっっ」
「どうした?」
「角ウサギを置いていこうとしなかったか?」
「何を言っているんだ?ビスタ。角ウサギだけで大丈夫なのだから、置いて帰るに決まっているだろう。うちの料理人は朝食後にお前の感想を聞きたいのだから」
角ウサギちゃんがコクコク頷いているー。可愛いけど、このまま角ウサギに依存したらダメ人間になる気がする。再婚ができない人間になる気がする。自分が言い出したことだけども、実際に来てくれるとは思っていなかった。自分の発言には責任を持たないといけないねー。。。
「超美味い。けど、お前んところの料理長も同じレベルの料理を作るんだろ」
「あー、味付けは料理長と同じじゃないか」
レンの目が俺を向いていない。。。
会話のときは目を合わせようぜ。
「味付けは、というと他は?」
≪我が王の言いつけ通り、食材は可能な限りダンジョン産のものを豊富に使用しております≫
コックの角ウサギちゃんは正直だな。
レンの胸ぐらをつかんで前後にゆする。
「レン、正直に言ってごらん。お前の聖都の屋敷では聖都で購入している食材を使っているよな?」
「いやー、ビスタにもできるだけ長生きしてもらいたくってー。じゃないとわざわざうちの料理人角ウサギを派遣しようとはしませんよー」
「それは非常に嬉しいけど」
「あと数年すると長命草も収穫できるから待っててね。こっそりと料理に混ぜ込んでおくから」
はい、アウトーっ。
長命草というのは、世界が平和なときには不老不死を望む馬鹿どもが大金を積んででも欲しがる薬草である。ちなみに、見つかった試しも冒険者ギルドに納品された実績もない幻と言われている薬草である。なのに、なぜか図鑑には載っているが。
さすがに不老不死にはなれないが、不老長寿の薬草と言われている。眉唾ものであったが、存在していたのか。
「そんな超高価な薬草は大量に、束縛さんか、神官殿に使ってやれっ」
「んー」
「え?」
レンのこの反応はその二人には長命草は使わないということだ。
俺に使おうと思うなら、あの二人には確実に使う気がしていたのだが。
「何で二人には使わないんだ?」
「ククーには必要ない。ヴィンセントは望まない」
それが答えなのか。
束縛さんも可能な限りレンと一緒に生きたいと思っていそうだが、そうではないのか?
まあ、神官殿は、、、英雄の永遠のストーカーだしなー。レンと一生一緒に生きたいと思っているのだろう。レンも神官殿を気に入っているようだから、特に何も言わん。長命草が必要ないというのは、つまりはそういうことなのだろう。
神官殿があまり羨ましくないのは、なぜだろうか。。。
「長命草でどれだけ長生きできるんだ?」
「さすがに一本食べたくらいじゃ変わらない。長期間少しずつ摂取して、魔族の赤目と同じくらいの寿命になる」
「あー、本来の二倍から三倍も生きられるってすごいねー。紫目で一.五倍くらいだったか。魔族の赤目の配偶者も紫目と同じくらいになると言われているからな」
長生きだなー。
一般人が魔族の赤目と同じ寿命を持てるとしたら、かなり素晴らしい効果だが。
「長期間少しずつってどれくらい?」
「十年から二十年くらい、二、三日に一本ぐらい摂取するとそのぐらいになる。人間だとそれ以上食べても寿命は延びない」
長命草って、ホントに伝説が独り歩きしているな。見つかれば一本だけでも超高価と言われているが、レンの話だと一本では全く意味をなさないようだ。普通の人間なら一本すら見つけることができないのだが。きっと、俺がシアリーの街の北のダンジョンの畑で栽培しようとすると一本でもどれだけの魔石が必要となるのだろう。
「うちの料理人がビスタに朝食を届ける内に、いつのまにか混入させておく計画が」
「駄々洩れてるなー、計画が」
「冗談だ。さすがに人の常識の範疇ではない寿命を押し付ける気はない。本人の同意を得ない限りやらない。が、どうする?数年先の話だが」
長い寿命。
そこにレンがいれば楽しそうだが。
遠からず近からずの距離で、きっといるのだろう。
だからこその提案だ。
今の寿命では見ることができない未来の景色まで見られるのか。
つまり、レンがこれを俺に提案するということは、世界は存続するということだ。
「長命草の場合、完全な不老というわけではない。見た目は多少なりとも老いてくる。ビスタなら、ククーと同じような完全な不老長寿も可能だが?」
ああ、やっぱり神官殿は先に対処されているのね。。。
「神官殿も俺も可能なのか。束縛さんは望まないけどやろうとすれば可能なのか?」
「通常、人間は長すぎる寿命を生きるのに向いていない。無理に延ばそうとすると破綻する」
少し寂しそうなレンがいる。
「ということは、神官殿や俺は長すぎても平気なのか?」
「希少なギフトを持っている人間は根が強い」
「そうなのか」
「というか、常識にとらわれない。頑固で図々しいから、どんだけ長く生きても精神に支障が出ない」
「おおう、悪口か、それ。お前も希少なギフトを持っていた一人だからな」
軽口で応対する。
レンの言葉は束縛さんに人を超える寿命を与えると、心が壊れると言っているようなものだ。
束縛さんがレンと同じ寿命を望まないのではなく、望めないのではないのだろうか。
それは残酷な話だ。
レンにもどうしようもないこともあるのだろう。
レンが束縛さんと共に生きたいと願っていないわけがないのだから。
「俺も長生きはしたいなー。けど、魔族ぐらいで良いかなー」
「そうか」
レンが微笑む。
「ごちそうさまでしたー。美味しかったぞー。こんな最高の朝食を毎日食べれたら幸せなのにー」
料理人の角ウサギが耳をピコピコ動かして喜んでいる。褒められると伸びる子なのかなー?
「五十九号、良かったな」
≪はい、これから毎日朝食を届けます≫
「ん?」
≪もちろんメニューは変えますので、ビスタ殿、ご安心をっ≫
いや、メニューの心配ではなく。毎日って言わなかった?聞き間違えかな?
「ビスタ、うちの子たちはまだまだ生まれたてなんだ。捻くれたモノ以外は大抵言葉通りに受け取ってくれるぞ。良かったな」
「え?こんな豪華な朝食を毎日食べ続けたら太っちゃう」
≪では、ローカロリーでいながら冒険者のための朝食を考えますっ≫
おおう、やる気だよ、この子。
俺の朝食のコックが誕生してしまった。無理しなくていいからね。レンたちを最優先してね。
それをじっと見守っているマメキチがいた。いや、残念じゃないから。
温かいスープに半熟の黄身のベーコンエッグにサラダ、そこにフレンチトーストがついていたら最高の朝食だ。
そう、俺が考える最高の朝食。
なぜか、目の前にその最高の朝食がある。。。
美味そう。
≪おはようございますー。朝食をお持ちしましたよー、ビスタ殿。冷めないうちにどうぞー≫
「やはりお目覚めのキスで起こしてあげた方が良かったのかもしれないなー。別に既婚者ではないから、ここは」
「いやいや、余計な気遣いは必要ない。レン、何で俺の部屋にいる?」
俺はベッドから起き上がる。
うん、やっぱり宿屋の俺の部屋。
鍵をかけ忘れたわけではなさそうだ。
にもかかわらず、レンと角ウサギがいるのはなぜだろう。
「えー、角ウサギの可愛いキスならすぐに起きるだろー?」
「うう、婚期が遠退く気がする。こんな完璧な朝食を作ってくれる角ウサギがいたら、絶対に独り身でも寂しくない。いや、そうじゃなくて、レン、鍵はかかっていただろう。マイサにでも入れてもらったのか?」
レンは部屋にある据え置きのクローゼットの扉を少しだけ開けた。
「、、、ああ」
扉をつなげられてしまったか。鍵なんて関係ないな、コレじゃ。
テーブルの上に並んだ朝食には罪がないので、温かい内にありがたくいただく。
想像通り美味しい。
よく見ると、角ウサギの角の部分に小さいコック帽を被っている。可愛いけども。作ったのか?そのコック帽。
「ビスタ、角ウサギだけでお前の所へ行けるわけないだろ。うちのコックに朝食を要求するなら、キチンと考えて、、、」
角ウサギがレンをポテポテ叩いて、ベッドサイドテーブルを手で指した。
「、、、忘れてた」
「何を?」
「お前にマメキチを渡していたんだっけなー。ミニミニダンジョンがいるなら角ウサギだけでも飛べたな。扉は必要なかったか」
小さい小さい塔の置き物であるマメキチが手を振っている気がするなー。幻想かな?幻覚かな?酒が飲めるくらいだから手も振れるか。塔に手があるのか、って疑問が生じているが。
「じゃ、俺は帰る」
「ちょっと待てーーーーっっ」
「どうした?」
「角ウサギを置いていこうとしなかったか?」
「何を言っているんだ?ビスタ。角ウサギだけで大丈夫なのだから、置いて帰るに決まっているだろう。うちの料理人は朝食後にお前の感想を聞きたいのだから」
角ウサギちゃんがコクコク頷いているー。可愛いけど、このまま角ウサギに依存したらダメ人間になる気がする。再婚ができない人間になる気がする。自分が言い出したことだけども、実際に来てくれるとは思っていなかった。自分の発言には責任を持たないといけないねー。。。
「超美味い。けど、お前んところの料理長も同じレベルの料理を作るんだろ」
「あー、味付けは料理長と同じじゃないか」
レンの目が俺を向いていない。。。
会話のときは目を合わせようぜ。
「味付けは、というと他は?」
≪我が王の言いつけ通り、食材は可能な限りダンジョン産のものを豊富に使用しております≫
コックの角ウサギちゃんは正直だな。
レンの胸ぐらをつかんで前後にゆする。
「レン、正直に言ってごらん。お前の聖都の屋敷では聖都で購入している食材を使っているよな?」
「いやー、ビスタにもできるだけ長生きしてもらいたくってー。じゃないとわざわざうちの料理人角ウサギを派遣しようとはしませんよー」
「それは非常に嬉しいけど」
「あと数年すると長命草も収穫できるから待っててね。こっそりと料理に混ぜ込んでおくから」
はい、アウトーっ。
長命草というのは、世界が平和なときには不老不死を望む馬鹿どもが大金を積んででも欲しがる薬草である。ちなみに、見つかった試しも冒険者ギルドに納品された実績もない幻と言われている薬草である。なのに、なぜか図鑑には載っているが。
さすがに不老不死にはなれないが、不老長寿の薬草と言われている。眉唾ものであったが、存在していたのか。
「そんな超高価な薬草は大量に、束縛さんか、神官殿に使ってやれっ」
「んー」
「え?」
レンのこの反応はその二人には長命草は使わないということだ。
俺に使おうと思うなら、あの二人には確実に使う気がしていたのだが。
「何で二人には使わないんだ?」
「ククーには必要ない。ヴィンセントは望まない」
それが答えなのか。
束縛さんも可能な限りレンと一緒に生きたいと思っていそうだが、そうではないのか?
まあ、神官殿は、、、英雄の永遠のストーカーだしなー。レンと一生一緒に生きたいと思っているのだろう。レンも神官殿を気に入っているようだから、特に何も言わん。長命草が必要ないというのは、つまりはそういうことなのだろう。
神官殿があまり羨ましくないのは、なぜだろうか。。。
「長命草でどれだけ長生きできるんだ?」
「さすがに一本食べたくらいじゃ変わらない。長期間少しずつ摂取して、魔族の赤目と同じくらいの寿命になる」
「あー、本来の二倍から三倍も生きられるってすごいねー。紫目で一.五倍くらいだったか。魔族の赤目の配偶者も紫目と同じくらいになると言われているからな」
長生きだなー。
一般人が魔族の赤目と同じ寿命を持てるとしたら、かなり素晴らしい効果だが。
「長期間少しずつってどれくらい?」
「十年から二十年くらい、二、三日に一本ぐらい摂取するとそのぐらいになる。人間だとそれ以上食べても寿命は延びない」
長命草って、ホントに伝説が独り歩きしているな。見つかれば一本だけでも超高価と言われているが、レンの話だと一本では全く意味をなさないようだ。普通の人間なら一本すら見つけることができないのだが。きっと、俺がシアリーの街の北のダンジョンの畑で栽培しようとすると一本でもどれだけの魔石が必要となるのだろう。
「うちの料理人がビスタに朝食を届ける内に、いつのまにか混入させておく計画が」
「駄々洩れてるなー、計画が」
「冗談だ。さすがに人の常識の範疇ではない寿命を押し付ける気はない。本人の同意を得ない限りやらない。が、どうする?数年先の話だが」
長い寿命。
そこにレンがいれば楽しそうだが。
遠からず近からずの距離で、きっといるのだろう。
だからこその提案だ。
今の寿命では見ることができない未来の景色まで見られるのか。
つまり、レンがこれを俺に提案するということは、世界は存続するということだ。
「長命草の場合、完全な不老というわけではない。見た目は多少なりとも老いてくる。ビスタなら、ククーと同じような完全な不老長寿も可能だが?」
ああ、やっぱり神官殿は先に対処されているのね。。。
「神官殿も俺も可能なのか。束縛さんは望まないけどやろうとすれば可能なのか?」
「通常、人間は長すぎる寿命を生きるのに向いていない。無理に延ばそうとすると破綻する」
少し寂しそうなレンがいる。
「ということは、神官殿や俺は長すぎても平気なのか?」
「希少なギフトを持っている人間は根が強い」
「そうなのか」
「というか、常識にとらわれない。頑固で図々しいから、どんだけ長く生きても精神に支障が出ない」
「おおう、悪口か、それ。お前も希少なギフトを持っていた一人だからな」
軽口で応対する。
レンの言葉は束縛さんに人を超える寿命を与えると、心が壊れると言っているようなものだ。
束縛さんがレンと同じ寿命を望まないのではなく、望めないのではないのだろうか。
それは残酷な話だ。
レンにもどうしようもないこともあるのだろう。
レンが束縛さんと共に生きたいと願っていないわけがないのだから。
「俺も長生きはしたいなー。けど、魔族ぐらいで良いかなー」
「そうか」
レンが微笑む。
「ごちそうさまでしたー。美味しかったぞー。こんな最高の朝食を毎日食べれたら幸せなのにー」
料理人の角ウサギが耳をピコピコ動かして喜んでいる。褒められると伸びる子なのかなー?
「五十九号、良かったな」
≪はい、これから毎日朝食を届けます≫
「ん?」
≪もちろんメニューは変えますので、ビスタ殿、ご安心をっ≫
いや、メニューの心配ではなく。毎日って言わなかった?聞き間違えかな?
「ビスタ、うちの子たちはまだまだ生まれたてなんだ。捻くれたモノ以外は大抵言葉通りに受け取ってくれるぞ。良かったな」
「え?こんな豪華な朝食を毎日食べ続けたら太っちゃう」
≪では、ローカロリーでいながら冒険者のための朝食を考えますっ≫
おおう、やる気だよ、この子。
俺の朝食のコックが誕生してしまった。無理しなくていいからね。レンたちを最優先してね。
それをじっと見守っているマメキチがいた。いや、残念じゃないから。
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