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9章 不穏な風が舞い込む
9-10 疑い
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魔道具展示会にて、子供たちが持っていた試供品の魔道具の一つが呪いを発動した。
俺はグーザル・レノワ大神官にあらぬ疑いをかけられた。
ヴァンガル・イーグ大神官長が聞いたら、大笑いされそうだな。
「そうやって信頼を得る手筈なのではないか」
胡散臭そうに見られるのも久々だな。
大神官が控室に行かないので、神官たちもこの入場口にいる。
生徒たちはイスに座っており、気分が悪くなった子供たちは簡易ベッドに寝かされている。
こういう人間にはいくら本人が弁明しても聞く耳を持たないだろう。
この人間が感じているのは、恥、劣等感などなど。
この場所にいた地位が一番高い者はレノワ大神官である。被害者とはいえ、無傷なのに動けなかったのは事実である。本来、施設管理者が対応できるのが一番だが、テロや犯罪等の非常時における指示をするべき最高責任者となるのは、レノワ大神官。本人もそれが今ようやくじわじわとわかってきたので、俺を犯人扱いして自分を持ち上げようとしている。
自分が大神官という地位についているからこその驕り。
すべての者が自分の意見に賛同すると思い込んでいる。
「はっはっはー、何をおっしゃる、レノワ大神官」
それを思いっ切り笑ったのはノエル会長だった。
「このお方の身元はヴァンガル・イーグ大神官長が保証しておられる。そうだな、ククー」
「はい、その通りです」
ククーの返答に、レノワ大神官はぐっと黙る。ほんの少し考える素振りを見せてから口を開く。
「つまり、それほどの人物だということか」
「我が国にとっては失えば手痛いどころでは済まされないかと」
「ならば、素早く動けたのも道理だな。大神官長が認めるわけだ」
今度はレノワ大神官が大きく笑った。
地位にしがみついている者は、より上の地位にある者に弱い。
ただ、彼の目は俺に伝えている。冒険者風情が、と。
英雄も冒険者だったので仕方ないんですけどね。神聖国グルシアではアスア王国の英雄も大神官長や大神官より下に見る。ギフトがギフトだったにしてもだ。そのギフトも失われている今では致し方ない視線なのだろう。
けれど、大神官には替えがいる。この国には神官が山ほどいるのだ。
能力的に代替品がないのは英雄だと思っている人も、この国でも少なくないようだ。まあ、今の俺には英雄のギフトはないんだけど。
「そうです。怪我人ではなく死者が出れば、この魔道具展示会は中止とならざる得なかった。そうなると」
ノエル会長が語ろうとしているところ悪いけど。
「今は怪我人もいませんよ。気分が悪くなった子供はいますけど」
「え?だって、呪いを受けた子供がいるでしょう」
「そうだ、キミが手首を切ったじゃないか。その子を怪我人と呼ばない気か」
「彼の手を見たらどうですか?」
「は?」
ククー以外の、その場にいた大人全員がは?となった。
全員が教師と共にいた少年を囲む。
切られたはずの手がそこにある。違う方だったかと見たが、両手が存在しているのを確認する。
「この子だっただろう?違う子だったか?」
レノワ大神官が周囲を見回すが、該当する生徒はどう見てもこの子である。他の子供たちは壁際にまとめられて礼儀よくイスに座っている。
呪いを受けた少年だけが一人の教師とともに少し離れたイスに座っていた。
少年の血を止めた処理をし終えた神官は大神官の元に戻った。
ここにいる神官ではそれ以上の治療はできない。
欠損部位というのも魔力で代替が利く。償い草が奇跡の薬草と言われるのも、薬草に蓄えられた無尽蔵な魔力で欠損までも治せるからだ。
手はそこまで大きい部位ではないし、切り落とす前の手を見ているので、俺でも問題もなく再生できる。
「僕の手を切った白マントのお兄ちゃんが治してくれたよ」
右往左往する大人たちに溜まらず少年が言った。横にいた教師も頷く。
「え?」
ククーだけは横を向いてため息を吐いているが、大人全員が全員、俺を見る。
調査官がまだ来ないので、護衛の上着と、そして小さな手だったはずの物体はそのままの状態で置かれている。が、すべてがただ黒い床と化しているため、手だったものとはすでに判別できない。
子供の手が戻っている今となっては、アレは夢か幻だったのかとさえ勘違いする。
少年は手を握ったり広げたりして問題ないことを大人たちに見せている。一度そばにいる教師にもやっていたのだが。大人たちが集まったことで他の生徒たちも興味津々で見ているので、たぶん何度でもやらされるハメになるのだろう。
俺が手を元に戻したとき子供と教師は驚き過ぎて言葉を失った。さっと治したし、気づいた者はククーと当事者以外いなかっただろう。
「ちょうど都合よく大きい魔石を持っていたからな。ここが魔道具展示会で助かったな。魔道具を試そうと持って来ていて良かった」
コレは嘘だが。こうでも言わないと納得しなさそうだ。
「魔石?」
「いや、魔石があったとしても」
魔道具協会の会長、副会長、職員たちも不思議そうに会話をしている。
レノワ大神官は治療術に長けている神官に話を聞いている。
「後は教会の調査官の仕事だ。俺は帰る」
「あ、いや、調査官が全員調べるまでこの場を」
副会長が俺をとめようとするが。
あまり遅くなるとヴィンセントが心配しちゃうからね。
「俺のことはククーに聞けばいい。だな、ノエル会長」
「ああ、まあ、それで大丈夫だと思います。ククーから大神官長へ報告すると思いますし。ただ、この件に関しての犯人探しをお手伝いしていただくことは難しいでしょうか」
ノエル氏の目が俺に期待しているようだが。
「試供品の魔道具を配ったのは露店エリアの方で出店している店であったというのは調査官もすぐに把握するだろう。ただ、実際配っていたのは何も知らない日雇いバイトたちで、学校の生徒たちに配れと指示を受けていただけだ。彼らが何か知っているかというと、何も知らない可能性の方が高い。そして、恐らく店主も黒幕も捕まらない。その試供品の魔道具を配った時点でこの会場からはいなくなっているだろう。ククーにも見つけられないのなら、今の俺では無理だ」
「そうですか」
「それと、ノエルさん。息子さんのヴィンセントにはいつもお世話になっております」
とりあえず、これだけは言っておかないといけない。
深々とお辞儀をしておく。
ノエル氏はいきなり言われて対処しきれないようだが。
「俺を襲撃に来た魔族のエーフィルと、その付き添いのグレイシアさんも今いるので、何か言付けがあればお伝えしますが」
「娘もいるのか?えっと、あまり迷惑をかけないようにと伝えてくれ」
娘の婿は多大な迷惑をかけた後だが、首輪がついたのでこれからはそこまでの迷惑がかかることはないだろう。
「では、俺はこれにて失礼致します」
頭を下げると、さっさと会場の天幕を後にする。ククーもすぐについて来る。
「ククー、俺についてきて良かったのか?」
「当たり前だろ。アンタのことが何よりも優先される。それにあの場には大量の神官がいるんだ。俺がいなくても問題ない」
大神官長から聖都では目を離すなとでも言われているのだろうか。英雄時代、散々振り回した過去があるので、ククーにギフトで見えるだろ、とは俺の口からは言えない。
俺たちが天幕から少し離れた後に、教会の調査官たちが走って横を通り過ぎていった。
調査官が来てからだと、動きが取れなくなっていただろう。帰るのも遅くなるので、タイミングとしてはベストだった。
俺があの場にいても犯人を捕まえることはできないし、俺がやれることはやってきたのだから、事件の説明は他の人たちが大勢いるのだから、俺がいる意味はないだろう。
「魔道具をほとんど見れなかったのは残念だったが、お菓子や料理を受け取って帰ろう」
「アンタはもう少し自重しろ。欠損部位を復活させるのは、この国では奇跡に相当するぞ」
「アスア王国ではよくやっていたことなんだが。けど、英雄のギフトがない俺が何度もやるのも問題があるか。なぜ一般の冒険者に魔石の手持ちがそんなにあるのか疑われるのも面倒だからな」
「やるなとは言わないが、やるべき場面は考えろ」
「そうは言っても、時間が経てば経つほど俺の能力でも元に戻すのは難しくなる、魔力があってもだ。それに、今はギフトがないから俺が元々の部位を見ていないと治せないし、判断は一瞬でしないとならない場面も多い。確かにあの子は教師にしまうように指示されていたのに、魔道具を手でイジっていたから自分に責任がないとは言えないのだが、俺が切ったから俺が治したとも言い張れるだろう?」
「そうだが、あの子供の親にはランクが高い魔石の値段を支払う能力はない。そして、この国の神官でさえ欠損部位を元通りにすることはできない。奇跡の御業だと騒ぎ立てる人間も出てくる」
ククーが何度もため息を吐く。
元の姿を見ていなければ治すことができない、というのは言い換えると、俺がククーの過去視と同調すれば欠損部位の元の姿がわかる。ククーを巻き込むことにもなる。
その奇跡の御業を独占しようとする輩が出てくる可能性は高い。
すでに大神官長が俺を保護しているのだから、目立った動きはしないだろう。レノワ大神官はイーグ一派なのだし。
「そうか、昔はとりあえず救っておけば良かったんだけどな」
「アスア王国は本当におかしい。当たり前のように英雄に救われて、当然と思っているのは」
ククーが本当に俺を心配してくれているのがわかる。憤ってくれているのもわかる。
この国で奇跡を見せることは平穏から遠ざかるものだ。
それは俺が望む生活とは違うものだと、ククーは教えてくれている。
俺はお菓子と料理を店で受け取ると、ヴィンセントと王子が待つ我が家に帰った。
俺はグーザル・レノワ大神官にあらぬ疑いをかけられた。
ヴァンガル・イーグ大神官長が聞いたら、大笑いされそうだな。
「そうやって信頼を得る手筈なのではないか」
胡散臭そうに見られるのも久々だな。
大神官が控室に行かないので、神官たちもこの入場口にいる。
生徒たちはイスに座っており、気分が悪くなった子供たちは簡易ベッドに寝かされている。
こういう人間にはいくら本人が弁明しても聞く耳を持たないだろう。
この人間が感じているのは、恥、劣等感などなど。
この場所にいた地位が一番高い者はレノワ大神官である。被害者とはいえ、無傷なのに動けなかったのは事実である。本来、施設管理者が対応できるのが一番だが、テロや犯罪等の非常時における指示をするべき最高責任者となるのは、レノワ大神官。本人もそれが今ようやくじわじわとわかってきたので、俺を犯人扱いして自分を持ち上げようとしている。
自分が大神官という地位についているからこその驕り。
すべての者が自分の意見に賛同すると思い込んでいる。
「はっはっはー、何をおっしゃる、レノワ大神官」
それを思いっ切り笑ったのはノエル会長だった。
「このお方の身元はヴァンガル・イーグ大神官長が保証しておられる。そうだな、ククー」
「はい、その通りです」
ククーの返答に、レノワ大神官はぐっと黙る。ほんの少し考える素振りを見せてから口を開く。
「つまり、それほどの人物だということか」
「我が国にとっては失えば手痛いどころでは済まされないかと」
「ならば、素早く動けたのも道理だな。大神官長が認めるわけだ」
今度はレノワ大神官が大きく笑った。
地位にしがみついている者は、より上の地位にある者に弱い。
ただ、彼の目は俺に伝えている。冒険者風情が、と。
英雄も冒険者だったので仕方ないんですけどね。神聖国グルシアではアスア王国の英雄も大神官長や大神官より下に見る。ギフトがギフトだったにしてもだ。そのギフトも失われている今では致し方ない視線なのだろう。
けれど、大神官には替えがいる。この国には神官が山ほどいるのだ。
能力的に代替品がないのは英雄だと思っている人も、この国でも少なくないようだ。まあ、今の俺には英雄のギフトはないんだけど。
「そうです。怪我人ではなく死者が出れば、この魔道具展示会は中止とならざる得なかった。そうなると」
ノエル会長が語ろうとしているところ悪いけど。
「今は怪我人もいませんよ。気分が悪くなった子供はいますけど」
「え?だって、呪いを受けた子供がいるでしょう」
「そうだ、キミが手首を切ったじゃないか。その子を怪我人と呼ばない気か」
「彼の手を見たらどうですか?」
「は?」
ククー以外の、その場にいた大人全員がは?となった。
全員が教師と共にいた少年を囲む。
切られたはずの手がそこにある。違う方だったかと見たが、両手が存在しているのを確認する。
「この子だっただろう?違う子だったか?」
レノワ大神官が周囲を見回すが、該当する生徒はどう見てもこの子である。他の子供たちは壁際にまとめられて礼儀よくイスに座っている。
呪いを受けた少年だけが一人の教師とともに少し離れたイスに座っていた。
少年の血を止めた処理をし終えた神官は大神官の元に戻った。
ここにいる神官ではそれ以上の治療はできない。
欠損部位というのも魔力で代替が利く。償い草が奇跡の薬草と言われるのも、薬草に蓄えられた無尽蔵な魔力で欠損までも治せるからだ。
手はそこまで大きい部位ではないし、切り落とす前の手を見ているので、俺でも問題もなく再生できる。
「僕の手を切った白マントのお兄ちゃんが治してくれたよ」
右往左往する大人たちに溜まらず少年が言った。横にいた教師も頷く。
「え?」
ククーだけは横を向いてため息を吐いているが、大人全員が全員、俺を見る。
調査官がまだ来ないので、護衛の上着と、そして小さな手だったはずの物体はそのままの状態で置かれている。が、すべてがただ黒い床と化しているため、手だったものとはすでに判別できない。
子供の手が戻っている今となっては、アレは夢か幻だったのかとさえ勘違いする。
少年は手を握ったり広げたりして問題ないことを大人たちに見せている。一度そばにいる教師にもやっていたのだが。大人たちが集まったことで他の生徒たちも興味津々で見ているので、たぶん何度でもやらされるハメになるのだろう。
俺が手を元に戻したとき子供と教師は驚き過ぎて言葉を失った。さっと治したし、気づいた者はククーと当事者以外いなかっただろう。
「ちょうど都合よく大きい魔石を持っていたからな。ここが魔道具展示会で助かったな。魔道具を試そうと持って来ていて良かった」
コレは嘘だが。こうでも言わないと納得しなさそうだ。
「魔石?」
「いや、魔石があったとしても」
魔道具協会の会長、副会長、職員たちも不思議そうに会話をしている。
レノワ大神官は治療術に長けている神官に話を聞いている。
「後は教会の調査官の仕事だ。俺は帰る」
「あ、いや、調査官が全員調べるまでこの場を」
副会長が俺をとめようとするが。
あまり遅くなるとヴィンセントが心配しちゃうからね。
「俺のことはククーに聞けばいい。だな、ノエル会長」
「ああ、まあ、それで大丈夫だと思います。ククーから大神官長へ報告すると思いますし。ただ、この件に関しての犯人探しをお手伝いしていただくことは難しいでしょうか」
ノエル氏の目が俺に期待しているようだが。
「試供品の魔道具を配ったのは露店エリアの方で出店している店であったというのは調査官もすぐに把握するだろう。ただ、実際配っていたのは何も知らない日雇いバイトたちで、学校の生徒たちに配れと指示を受けていただけだ。彼らが何か知っているかというと、何も知らない可能性の方が高い。そして、恐らく店主も黒幕も捕まらない。その試供品の魔道具を配った時点でこの会場からはいなくなっているだろう。ククーにも見つけられないのなら、今の俺では無理だ」
「そうですか」
「それと、ノエルさん。息子さんのヴィンセントにはいつもお世話になっております」
とりあえず、これだけは言っておかないといけない。
深々とお辞儀をしておく。
ノエル氏はいきなり言われて対処しきれないようだが。
「俺を襲撃に来た魔族のエーフィルと、その付き添いのグレイシアさんも今いるので、何か言付けがあればお伝えしますが」
「娘もいるのか?えっと、あまり迷惑をかけないようにと伝えてくれ」
娘の婿は多大な迷惑をかけた後だが、首輪がついたのでこれからはそこまでの迷惑がかかることはないだろう。
「では、俺はこれにて失礼致します」
頭を下げると、さっさと会場の天幕を後にする。ククーもすぐについて来る。
「ククー、俺についてきて良かったのか?」
「当たり前だろ。アンタのことが何よりも優先される。それにあの場には大量の神官がいるんだ。俺がいなくても問題ない」
大神官長から聖都では目を離すなとでも言われているのだろうか。英雄時代、散々振り回した過去があるので、ククーにギフトで見えるだろ、とは俺の口からは言えない。
俺たちが天幕から少し離れた後に、教会の調査官たちが走って横を通り過ぎていった。
調査官が来てからだと、動きが取れなくなっていただろう。帰るのも遅くなるので、タイミングとしてはベストだった。
俺があの場にいても犯人を捕まえることはできないし、俺がやれることはやってきたのだから、事件の説明は他の人たちが大勢いるのだから、俺がいる意味はないだろう。
「魔道具をほとんど見れなかったのは残念だったが、お菓子や料理を受け取って帰ろう」
「アンタはもう少し自重しろ。欠損部位を復活させるのは、この国では奇跡に相当するぞ」
「アスア王国ではよくやっていたことなんだが。けど、英雄のギフトがない俺が何度もやるのも問題があるか。なぜ一般の冒険者に魔石の手持ちがそんなにあるのか疑われるのも面倒だからな」
「やるなとは言わないが、やるべき場面は考えろ」
「そうは言っても、時間が経てば経つほど俺の能力でも元に戻すのは難しくなる、魔力があってもだ。それに、今はギフトがないから俺が元々の部位を見ていないと治せないし、判断は一瞬でしないとならない場面も多い。確かにあの子は教師にしまうように指示されていたのに、魔道具を手でイジっていたから自分に責任がないとは言えないのだが、俺が切ったから俺が治したとも言い張れるだろう?」
「そうだが、あの子供の親にはランクが高い魔石の値段を支払う能力はない。そして、この国の神官でさえ欠損部位を元通りにすることはできない。奇跡の御業だと騒ぎ立てる人間も出てくる」
ククーが何度もため息を吐く。
元の姿を見ていなければ治すことができない、というのは言い換えると、俺がククーの過去視と同調すれば欠損部位の元の姿がわかる。ククーを巻き込むことにもなる。
その奇跡の御業を独占しようとする輩が出てくる可能性は高い。
すでに大神官長が俺を保護しているのだから、目立った動きはしないだろう。レノワ大神官はイーグ一派なのだし。
「そうか、昔はとりあえず救っておけば良かったんだけどな」
「アスア王国は本当におかしい。当たり前のように英雄に救われて、当然と思っているのは」
ククーが本当に俺を心配してくれているのがわかる。憤ってくれているのもわかる。
この国で奇跡を見せることは平穏から遠ざかるものだ。
それは俺が望む生活とは違うものだと、ククーは教えてくれている。
俺はお菓子と料理を店で受け取ると、ヴィンセントと王子が待つ我が家に帰った。
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