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7章 王国の冬がはじまる
7-10 代償
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いつだってレンは自分の邪魔をする。
死んでもそうだ、と。
アスア王国の王都にある孤児院の院長は歯軋りをした。
ガーはあれから成長し、孤児院を手伝い、若くして院長にまでなった。
なぜなら、年老いた前院長はガーがレンと仲良しだからこそ、レンを連れて来たと思っていた。そのようにも聞いていたからだ。
英雄ザット・ノーレンの寄付なしにこの孤児院は成り立たない。
前院長はだからこその人選をしたつもりだった。
それなのに、ガーは自分の実力が認められたと思い込んだ。
実績のないガーを院長に据えるには、実務に詳しい者を横に置く必要があった。
そういう者を副院長にして、ガーを支えてもらうことにした。
この孤児院の院長に必要なのは、寄付金を出す者をつなぎとめること。つまり、英雄ザット・ノーレンだけを相手にしていれば良い。ただ、それだけだった。しかし、ガーはその事実を知らなかった。いや、前院長は引継ぎのときにきちんとガーに伝えていたのだが。
孤児院としては別格過ぎる待遇なのは、英雄の寄付金のおかげだった。
その事実をガーが認識したのはつい先日のことだ。
前院長はガーと副院長には伝えていたし、副院長が作成する会計報告書にもしっかりと記載されている。だが、ガーの耳も目も大切な情報を素通りさせてしまった。ガーは英雄の活躍話など聞きたくないし、英雄への褒め言葉なんかドブに捨ててしまえと思うような人間だった。今代の英雄の名さえ見るのが嫌になるほど重症だった。
そして、加えて言えば、人のためになんか働きたくない、と思うような人間である。
まったくもって、孤児院の院長には不適格な人間である。
そのことを前院長が見抜けないわけがない。しかし、この孤児院は英雄一人が快く寄付金を払ってくれれば問題なく、仲の良かった友人が院長ならおいそれと見捨てたりはしないだろうと考えていた。英雄がしばらくの間でもこの孤児院で生活していたのなら、ガーがレンと仲良くないことを感じ取れない前院長ではなかっただろうが、残念ながら、英雄は来てすぐに王城へと連れて行かれてしまった。
「国から予算がとれなかったすると、この孤児院にはお金が残っていませんね。給料が払えないとなると、どれだけの職員が残ってくれるか」
副院長が言葉を発した。
「給料が払えない?では、私の給料はどうなる。払えないのなら、私だってここには残りたくないぞ」
「何を言っているんですか、院長。引継ぎのときに説明したじゃないですか。今、この孤児院にはお金がありません。院長の給料どころか財産はすべて、孤児院の運営資金に回ります。それが孤児院の院長となった者の責務です。孤児院を閉鎖するにしろ子供の受け入れ先を探さなければなりません。その間のお金が院長の財産を以てしても足りないのなら、院長個人の借金となります」
アスア王国の法律ではそうなっているのである。不勉強でしたと言って逃れられるものではない。だから、誰もアスア王国で孤児院を開こうとは思わない。院長になろうとも思わない。それは、それだけの覚悟がある者だけが手にする職である。
「では、副院長、キミを院長に」
「、、、それはできません。孤児院の院長の地位は副院長とは別格なのです。院長となるには国の許可が必要なものです」
「はあっ?じゃあ何で俺は許可が下りたんだ」
「それは英雄の後ろ盾があると判断されたからでしょう」
「クソっ」
院長は机を強く叩いた。
副院長は目を細める。こんなにこの人が感情を露わにしたことがあっただろうか。いや、単純に今まではお金があったからこその余裕だっただけだ。
この院長はまだ若い。
英雄との繋がりを考えて、前院長が院長に置いただけに過ぎない人間だ。
「院長はこの孤児院は閉鎖の方向で考えておられますか?」
「当たり前だろっ。金食い虫をとっとと追い出せ」
この言葉で、副院長はこの院長に見切りをつけた。
金食い虫。彼は子供たちだけでなく我々のこともそう言っている、副院長はすぐに感じ取った。
が、こんな院長でも院長である。今はまだこの席にいてもらわなければならない。
「では、子供たちの受け入れ先を探します。院長、私ごときが言わなくてもご存じでしょうが、孤児院が閉鎖されるにしろ、その手腕如何でアスア王国の上層部の者たちの院長の評価も変化します。国の許可が必要な院長職です。閉鎖でも上手く立ち回れば、評価は維持、もしくは上がる可能性すら残っているのです。その評価によっては国から再就職の紹介等もあるかもしれません。逆のことも然り。ゆめゆめ短慮はなさらないようにお願い致します」
副院長は頭を下げて、院長室を出ていった。
副院長は淡々と職員に今の現状を説明する。孤児院に勤める者は基本的に奉仕の精神を持っている者が多い。だが、この孤児院は高い給料を謳っていた。院長の類は友を呼ぶのである。給料を支払えないと知ると去っていく者は非常に多かった。
子供に教育を施す教職員として雇われていた者たちは文句を言いながら軒並み辞めていった。
少しばかり残る孤児院の職員たちで生活を最低限維持しながら、子供たちの受け入れ先を探す。
王都の孤児院はここしかない。地方の孤児院はどこも財政が厳しい。その土地で生まれた子供だからこそ面倒を見ているのである。その上、裕福に育ち、この状況が当たり前だと甘んじて享受している孤児の受け入れ先を探すことは難航した。
けれど、この生活水準が保たれるわけがないことを、孤児もしっかりと認識しなければならない。
受け入れ先を見つけられずにこの建物から追われたら、英雄がしていたように帰る家もなく路上で生活し食べ物を探し回らなければならなくなる。
子供たちも我が儘を言っているときではなかったのだが、それを認識できるほど大人ではなかった。
それでも、少し早いが成人に近い者たちには就職への道を歩ませようとした。そうせざる得なかったのが本音だが、この孤児院では高度な教育を施されている。王都には商会も多い。就職ができる者は自立の道を選ばせた。戻ってきたくとも、この孤児院は失われていると伝えて。
副院長もこの職に携わったときから腹を決めている。
この孤児院が恵まれ過ぎたのだ。貯金をためるには多額の給料が出ていた。
生活できない幼い子供たちは自分が面倒をみると決めていた。
だが、頭の良い子は十歳でも受け入れ先が見つかるが、そうではない者たちは成人間近でも就職先が見つからない。やる気が一切ないのだ。面接でも適当な返事をしているので追い返されてしまう。成人するまではこのぬるま湯で面倒をみてもらおうと思っている者たちだ。
副院長は彼らの面倒をみるお金までは持っていない。
養子縁組等を含めて受け入れ先の見つからなかった幼い子供たちは副院長の持参金とともに、副院長の古巣に戻る予定だ。ある程度のお金があるからこそ、そこの院長も受け入れを承諾してくれた。ただ、環境は多少、ではなく、数段以上落ちる、というか、一般の庶民よりも劣るようになる。孤児院での内職、手伝いは当たり前、裏に広がる畑で農作業を行い自分たちの食を得て、家畜を育てる。院長はいつも金策に走っていると言っても過言ではない。
それなのに、恵まれている環境を知らずに過ごしていたのはあの院長も同じだ。
副院長はあの院長が英雄に手紙一つ出していないことに気づいていた。そして、英雄はこの孤児院に何も言って来なかった。
古い孤児仲間だった二人は、会わなくてもわかりあえているのだろうと勝手に解釈していた。
この孤児院の子供たちへの教育は高水準だ。
それも英雄が自分の子供の頃を考えて、自分が受けられなかった教育を今の子供たちへと。
ただの都合のいい考えだった。
あの院長は英雄が亡くなったと聞いたとき、口の端で笑っていたのだ。
新英雄が選ばれたことに対する喜びかと思い込もうとした。
今となって思い出すと、あの笑いは。
孤児院の院長室にあった華美な家具も、今では売り払われ簡素なものとなった。
残っていた職員ができることはすべて終わった。孤児院の閉鎖が決まったら、残っている職員たちがやるべきことはわかっていた。そういう者たちが残っていたのだ。
だから、思ったよりも早く終わった。
「院長、それでは我々はそれぞれ幼い子を受け入れ先に連れて行き、そこで再出発をはかりたいと思います」
現在までの会計報告書、資料その他を院長の前に差し出す。
「待て、孤児はまだ残っているぞ」
そう、成人に近い者が八人ほど残っている。この孤児院で預かっていた子供たちの総数を考えると微々たるものである。
「彼らはすでに就職できる能力を持っており、生活する術を知っている者たちです。院長が完全にこの孤児院を閉めるなり、追い出すなり、冒険者になるよう促すなり処遇をお決めください。我々はまだ幼く一人では生活できない多くの者たちを引き取ります。今、彼らを馬車に乗せて待たせていますが、院長はその者たちの方を残された方がよろしいので?」
院長は首を横に振る。
馬車は三台。屋根はついているが汚い馬車すべてに、幼い子供たちが多く乗せられているのは一階の窓からこっそり見ていたから知っている。
「では、長らくお世話になりました」
副院長たちは一礼すると、院長室から出ていった。
院長室の扉は固く閉ざされた。
そして、馬車の音が響いて消えていった。
死んでもそうだ、と。
アスア王国の王都にある孤児院の院長は歯軋りをした。
ガーはあれから成長し、孤児院を手伝い、若くして院長にまでなった。
なぜなら、年老いた前院長はガーがレンと仲良しだからこそ、レンを連れて来たと思っていた。そのようにも聞いていたからだ。
英雄ザット・ノーレンの寄付なしにこの孤児院は成り立たない。
前院長はだからこその人選をしたつもりだった。
それなのに、ガーは自分の実力が認められたと思い込んだ。
実績のないガーを院長に据えるには、実務に詳しい者を横に置く必要があった。
そういう者を副院長にして、ガーを支えてもらうことにした。
この孤児院の院長に必要なのは、寄付金を出す者をつなぎとめること。つまり、英雄ザット・ノーレンだけを相手にしていれば良い。ただ、それだけだった。しかし、ガーはその事実を知らなかった。いや、前院長は引継ぎのときにきちんとガーに伝えていたのだが。
孤児院としては別格過ぎる待遇なのは、英雄の寄付金のおかげだった。
その事実をガーが認識したのはつい先日のことだ。
前院長はガーと副院長には伝えていたし、副院長が作成する会計報告書にもしっかりと記載されている。だが、ガーの耳も目も大切な情報を素通りさせてしまった。ガーは英雄の活躍話など聞きたくないし、英雄への褒め言葉なんかドブに捨ててしまえと思うような人間だった。今代の英雄の名さえ見るのが嫌になるほど重症だった。
そして、加えて言えば、人のためになんか働きたくない、と思うような人間である。
まったくもって、孤児院の院長には不適格な人間である。
そのことを前院長が見抜けないわけがない。しかし、この孤児院は英雄一人が快く寄付金を払ってくれれば問題なく、仲の良かった友人が院長ならおいそれと見捨てたりはしないだろうと考えていた。英雄がしばらくの間でもこの孤児院で生活していたのなら、ガーがレンと仲良くないことを感じ取れない前院長ではなかっただろうが、残念ながら、英雄は来てすぐに王城へと連れて行かれてしまった。
「国から予算がとれなかったすると、この孤児院にはお金が残っていませんね。給料が払えないとなると、どれだけの職員が残ってくれるか」
副院長が言葉を発した。
「給料が払えない?では、私の給料はどうなる。払えないのなら、私だってここには残りたくないぞ」
「何を言っているんですか、院長。引継ぎのときに説明したじゃないですか。今、この孤児院にはお金がありません。院長の給料どころか財産はすべて、孤児院の運営資金に回ります。それが孤児院の院長となった者の責務です。孤児院を閉鎖するにしろ子供の受け入れ先を探さなければなりません。その間のお金が院長の財産を以てしても足りないのなら、院長個人の借金となります」
アスア王国の法律ではそうなっているのである。不勉強でしたと言って逃れられるものではない。だから、誰もアスア王国で孤児院を開こうとは思わない。院長になろうとも思わない。それは、それだけの覚悟がある者だけが手にする職である。
「では、副院長、キミを院長に」
「、、、それはできません。孤児院の院長の地位は副院長とは別格なのです。院長となるには国の許可が必要なものです」
「はあっ?じゃあ何で俺は許可が下りたんだ」
「それは英雄の後ろ盾があると判断されたからでしょう」
「クソっ」
院長は机を強く叩いた。
副院長は目を細める。こんなにこの人が感情を露わにしたことがあっただろうか。いや、単純に今まではお金があったからこその余裕だっただけだ。
この院長はまだ若い。
英雄との繋がりを考えて、前院長が院長に置いただけに過ぎない人間だ。
「院長はこの孤児院は閉鎖の方向で考えておられますか?」
「当たり前だろっ。金食い虫をとっとと追い出せ」
この言葉で、副院長はこの院長に見切りをつけた。
金食い虫。彼は子供たちだけでなく我々のこともそう言っている、副院長はすぐに感じ取った。
が、こんな院長でも院長である。今はまだこの席にいてもらわなければならない。
「では、子供たちの受け入れ先を探します。院長、私ごときが言わなくてもご存じでしょうが、孤児院が閉鎖されるにしろ、その手腕如何でアスア王国の上層部の者たちの院長の評価も変化します。国の許可が必要な院長職です。閉鎖でも上手く立ち回れば、評価は維持、もしくは上がる可能性すら残っているのです。その評価によっては国から再就職の紹介等もあるかもしれません。逆のことも然り。ゆめゆめ短慮はなさらないようにお願い致します」
副院長は頭を下げて、院長室を出ていった。
副院長は淡々と職員に今の現状を説明する。孤児院に勤める者は基本的に奉仕の精神を持っている者が多い。だが、この孤児院は高い給料を謳っていた。院長の類は友を呼ぶのである。給料を支払えないと知ると去っていく者は非常に多かった。
子供に教育を施す教職員として雇われていた者たちは文句を言いながら軒並み辞めていった。
少しばかり残る孤児院の職員たちで生活を最低限維持しながら、子供たちの受け入れ先を探す。
王都の孤児院はここしかない。地方の孤児院はどこも財政が厳しい。その土地で生まれた子供だからこそ面倒を見ているのである。その上、裕福に育ち、この状況が当たり前だと甘んじて享受している孤児の受け入れ先を探すことは難航した。
けれど、この生活水準が保たれるわけがないことを、孤児もしっかりと認識しなければならない。
受け入れ先を見つけられずにこの建物から追われたら、英雄がしていたように帰る家もなく路上で生活し食べ物を探し回らなければならなくなる。
子供たちも我が儘を言っているときではなかったのだが、それを認識できるほど大人ではなかった。
それでも、少し早いが成人に近い者たちには就職への道を歩ませようとした。そうせざる得なかったのが本音だが、この孤児院では高度な教育を施されている。王都には商会も多い。就職ができる者は自立の道を選ばせた。戻ってきたくとも、この孤児院は失われていると伝えて。
副院長もこの職に携わったときから腹を決めている。
この孤児院が恵まれ過ぎたのだ。貯金をためるには多額の給料が出ていた。
生活できない幼い子供たちは自分が面倒をみると決めていた。
だが、頭の良い子は十歳でも受け入れ先が見つかるが、そうではない者たちは成人間近でも就職先が見つからない。やる気が一切ないのだ。面接でも適当な返事をしているので追い返されてしまう。成人するまではこのぬるま湯で面倒をみてもらおうと思っている者たちだ。
副院長は彼らの面倒をみるお金までは持っていない。
養子縁組等を含めて受け入れ先の見つからなかった幼い子供たちは副院長の持参金とともに、副院長の古巣に戻る予定だ。ある程度のお金があるからこそ、そこの院長も受け入れを承諾してくれた。ただ、環境は多少、ではなく、数段以上落ちる、というか、一般の庶民よりも劣るようになる。孤児院での内職、手伝いは当たり前、裏に広がる畑で農作業を行い自分たちの食を得て、家畜を育てる。院長はいつも金策に走っていると言っても過言ではない。
それなのに、恵まれている環境を知らずに過ごしていたのはあの院長も同じだ。
副院長はあの院長が英雄に手紙一つ出していないことに気づいていた。そして、英雄はこの孤児院に何も言って来なかった。
古い孤児仲間だった二人は、会わなくてもわかりあえているのだろうと勝手に解釈していた。
この孤児院の子供たちへの教育は高水準だ。
それも英雄が自分の子供の頃を考えて、自分が受けられなかった教育を今の子供たちへと。
ただの都合のいい考えだった。
あの院長は英雄が亡くなったと聞いたとき、口の端で笑っていたのだ。
新英雄が選ばれたことに対する喜びかと思い込もうとした。
今となって思い出すと、あの笑いは。
孤児院の院長室にあった華美な家具も、今では売り払われ簡素なものとなった。
残っていた職員ができることはすべて終わった。孤児院の閉鎖が決まったら、残っている職員たちがやるべきことはわかっていた。そういう者たちが残っていたのだ。
だから、思ったよりも早く終わった。
「院長、それでは我々はそれぞれ幼い子を受け入れ先に連れて行き、そこで再出発をはかりたいと思います」
現在までの会計報告書、資料その他を院長の前に差し出す。
「待て、孤児はまだ残っているぞ」
そう、成人に近い者が八人ほど残っている。この孤児院で預かっていた子供たちの総数を考えると微々たるものである。
「彼らはすでに就職できる能力を持っており、生活する術を知っている者たちです。院長が完全にこの孤児院を閉めるなり、追い出すなり、冒険者になるよう促すなり処遇をお決めください。我々はまだ幼く一人では生活できない多くの者たちを引き取ります。今、彼らを馬車に乗せて待たせていますが、院長はその者たちの方を残された方がよろしいので?」
院長は首を横に振る。
馬車は三台。屋根はついているが汚い馬車すべてに、幼い子供たちが多く乗せられているのは一階の窓からこっそり見ていたから知っている。
「では、長らくお世話になりました」
副院長たちは一礼すると、院長室から出ていった。
院長室の扉は固く閉ざされた。
そして、馬車の音が響いて消えていった。
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