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6章 花が咲く頃
6-5 クズと知ってた
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「そういや、ビスタ・リングランドのこと、何かわかった?」
俺はククーに問うた。
王子の誕生日会をやった後、俺はヴィンセントとククーと角ウサギたちとともに食堂にいた。俺はチビチビと酒を飲んでいる。
ヴィンセントが同じ椅子に座って俺に纏わりついているので、後日、何かしらのアクセサリーでも作ってプレゼントしよう。そうしないといつまでも機嫌を損ねそうだ。
「ああ、どうもこの辺りの呪いの調査に来ているらしい。宗教国家各国がアスア王国に向けて呪いを垂れ流しているからな。うちとこの結界も緩んできているという話だから、冒険者ギルド本部は遠いとはいえこの大陸全土を巻き込んでいる恐れもある」
「巻き込むだろうな。聖教国エルバノーンの王が長子でなければ、大惨事と化するのは決定事項だ。大神官長に恩を押し売りするいい機会だ」
「、、、」
おや、皆の視線が痛い。もちろん角ウサギたちの視線も含まれる。
「おい、クソ英雄。知ってることをすべて吐け」
とは言っても、ククーもすでに知っていることだと思うが。
「聖教国エルバノーンの王の子供は三つ子だ。そして、跡継ぎは三男のアルス王子だ。あの国の王は神の代理人で、王の子供は国の行く末を表す。アレは占いという生易しいものではなく、神の決定事項だ。三つ子とはいえ長子を王にしていたら何とかなったのかもしれないが、三男が王になった時点であの国は滅びる。あの神は基本的に神の代理人となる長子にしか寵愛を与えないからな」
「ああ、それは知ってる」
「その上で、アスア王国の周辺の宗教国家はかなりの呪いをアスア王国に向けている。それで魔脈の位置がずれて、魔力の吹き溜まりができたところに最凶級のダンジョンが生まれる。俺のダンジョンのようなここ以外にも、アスア王国の他に対応が難しい多くのダンジョンが生まれているはずだ。つまりはそういうことだ」
「端折るな。どうなれば、つまりなのかわからん」
「えー、ククーはギフトで心も見えるんだから、わかってよー」
ククーのギフトは『遠見』で、ものすごく便利なギフトだ。文字通りでは遠くを見ることだが、何を、見るのかを限定されていない。ククーはまだできないが、最終的には先の見通しまで見えるようになるという絶対的な未来視とまではいかないが究極的なギフトである。今でも、ククーは過去視もできるし、他人の心の内まで見える。けっこういろんなものが見えるのだ。
その代償として、ククーは戦闘系の魔法の習得が難しくなっている。だから、戦闘能力皆無と俺に言われる。ククーの場合は、戦闘になる前にギフトで見て回避できるので今のところ何の問題もないのだが、今後、回避する余裕や場所がないときが来るだろう。
「アンタはしっかり閉じて見せない癖によく言うよ」
あ、そうでした。英雄時代からククー対策はしっかり習慣化していたのだった。もう酔ってるのかなー?久々に楽しい酒だし酔いも早い、、、横を見るとかなりの空瓶が並んでいるな。。。いつのまに。
「最凶級ダンジョンが厄介なところは、普通の冒険者が対応できない化け物のような魔物が多数溢れ出す。周辺の街や村、都市ですら蹂躙される。この俺のダンジョンでは飛行型の魔物が少なかったためシアリーの街の城壁で何とか防げたが、さらに魔物に飛行型が多くなったり凶暴化したら他の都市の城壁では太刀打ちできないだろう。魔術や魔法で結界を張られているところは少ない。神聖国グルシアは国全体に結界を張っているが、この呪い合戦で綻びができている。このままいけばこの残存魔力量では結界をあと一年持たせるのは難しい。だから、この春に大神官長へ小さいけど無色透明な魔石を贈っておいて、恩を売りながら実績を作る」
「今回はこの国の結界を一年維持するのに必要なくらいの魔石を大神官長に贈っておいて、結界にその魔石でも有効だという実績を作るのか」
「表敬訪問の後に、神聖国グルシアの建国祭があるんだから、ちょうどいいだろ。結界でしっかり守ることができれば、この国に最凶級ダンジョンはこれ以上生まれない。まあ、俺のダンジョンは全部の国の呪いをどうにかするまでは、この場所で維持管理する必要があるんだけど。神聖国グルシアもアスア王国への呪いとめてくれないかなー」
ククーが強いため息を吐いた。
「あー、大神官長のシアリーの街訪問の際は俺も一緒について行くから、話をしておく。会ったときに、詳細は詰めてくれ。無色透明な魔石だけでも聖都で屋敷を用意する対価としては充分だ。来年の春には住めるように準備させておく」
「そんなに大きなお屋敷はいらないよ。維持管理が面倒」
「アディ家かノエル家から信頼できる者を連れてくる。アンタがすべての家事をやろうとするな」
「この家の掃除は俺やってませんがー」
「そうだったな。何でもできそうなんだが」
「俺が掃除するために魔法を使うと、すべてが綺麗になる」
使い慣れていない魔法は威力が制限できない。綺麗サッパリ跡形も残らない。ある意味、完璧な掃除。
もしくは何とか頑張って魔法を抑えても、余計に汚れる。整理整頓、何それ、という状態になる。
「うん、アンタはその魔法を使うな。聖都で絶対に使うなよ」
念を押された。はっ、反対に使えってことか?
角ウサギたちがお皿を片付け始めている。偉いことだ。テーブルの上の食べ物をすべて食い尽くしたということでもあるが。
さて、ヴィンセントと同じ椅子に座って、後ろから抱きつかれながら、俺は酒を飲んでいるのだが、ヴィンセントは拗ねている。
先程から会話に入って来ない。
ククーはその状態を放置して、酒を飲みながら俺と話している。
「ノエル家からもということは、ヴィンセントの小さい頃を知っている者も来たりする?話を聞いたりすることができる?」
「というか、俺がヴィンセントの小さい頃から知っているぞ。何が知りたいんだ」
あ、そうだね。ククーは年上の幼馴染みだった。
「何が知りたいって、それ、、、ああーーーーーーーっ」
俺はヴィンセントを跳ね除け立ち上がった。
「レン、どうした?」
いきなり叫んだ俺を、ククーとヴィンセントが驚いて見ている。椅子に座ったままのククーに俺は詰め寄る。
「ククー、過去視できるじゃん、ヴィンセントの幼い頃の姿を見せてよ」
「は?他人に見せることができるわけない、、、あ、クソ英雄。アンタ、同調できるんだな。その能力は維持されているんだな」
「近くでしかできないし、今は人を選ぶけど。ククーならきっと大丈夫。ヴィンセントの幼い頃から神官学校あたりの姿までとりあえず」
ククーは頭を掻きながら目を閉じる。
やってくれるようだ。
ククーの額に、俺の額を静かにくっつける。
おおっ、見えた。
「レン、、、」
不機嫌そうな声が近づいてくる。が、今はこちらを優先する。今見ておかないと、次見ることができるのはいつになることやら。
「超可愛いー。ん?あれ?えっと、これがヴィンセント?間違いない?」
「間違いないぞ。それがヴィンセントだ。とりあえず、もういいか」
俺はククーから額を離す。
「あー、うん。そうかー、幼馴染みだもんなー。俺、ククーの情報を網羅しているんだから、知らないわけがなかったー」
そう知っていた。このヴィンセントと同一人物と俺が思っていなかっただけで。
今のヴィンセントはストレートの金髪を伸ばしており綺麗な顔立ちではあるが、女性と間違われることはない体型である。
幼い頃のヴィンセントは女の子と間違うくらいに可愛い。神官学校時代のヴィンセントは中性的であり、髪は短めのなかなかの美少年である。
ククーは俺担当の諜報員時代、あまり神聖国グルシアに戻っていない。ので、ヴィンセントの繋がりが繋がっていなかった。ギフトを失った俺が一見してそれが同一人物と思えるかというと、難しいと言わざるおえない。
「ヴィンセント、クズだったんだなー」
「あー、神官学校時代のヴィンセントなー」
「な、ククー、レンにいったい何を見せた?」
ヴィンセントが一瞬にして青ざめた。
「いや、俺はお前の昔の姿をちらっと見せただけだ。俺の情報を英雄時代にギフトですべて知っているんだから、幼馴染みのヴィンセントのことを何も知らないわけがない、って話なだけだ」
「カイマが可哀想って思うなんて、思ってもみなかった」
俺はボソッと呟いた。
俺はククーに問うた。
王子の誕生日会をやった後、俺はヴィンセントとククーと角ウサギたちとともに食堂にいた。俺はチビチビと酒を飲んでいる。
ヴィンセントが同じ椅子に座って俺に纏わりついているので、後日、何かしらのアクセサリーでも作ってプレゼントしよう。そうしないといつまでも機嫌を損ねそうだ。
「ああ、どうもこの辺りの呪いの調査に来ているらしい。宗教国家各国がアスア王国に向けて呪いを垂れ流しているからな。うちとこの結界も緩んできているという話だから、冒険者ギルド本部は遠いとはいえこの大陸全土を巻き込んでいる恐れもある」
「巻き込むだろうな。聖教国エルバノーンの王が長子でなければ、大惨事と化するのは決定事項だ。大神官長に恩を押し売りするいい機会だ」
「、、、」
おや、皆の視線が痛い。もちろん角ウサギたちの視線も含まれる。
「おい、クソ英雄。知ってることをすべて吐け」
とは言っても、ククーもすでに知っていることだと思うが。
「聖教国エルバノーンの王の子供は三つ子だ。そして、跡継ぎは三男のアルス王子だ。あの国の王は神の代理人で、王の子供は国の行く末を表す。アレは占いという生易しいものではなく、神の決定事項だ。三つ子とはいえ長子を王にしていたら何とかなったのかもしれないが、三男が王になった時点であの国は滅びる。あの神は基本的に神の代理人となる長子にしか寵愛を与えないからな」
「ああ、それは知ってる」
「その上で、アスア王国の周辺の宗教国家はかなりの呪いをアスア王国に向けている。それで魔脈の位置がずれて、魔力の吹き溜まりができたところに最凶級のダンジョンが生まれる。俺のダンジョンのようなここ以外にも、アスア王国の他に対応が難しい多くのダンジョンが生まれているはずだ。つまりはそういうことだ」
「端折るな。どうなれば、つまりなのかわからん」
「えー、ククーはギフトで心も見えるんだから、わかってよー」
ククーのギフトは『遠見』で、ものすごく便利なギフトだ。文字通りでは遠くを見ることだが、何を、見るのかを限定されていない。ククーはまだできないが、最終的には先の見通しまで見えるようになるという絶対的な未来視とまではいかないが究極的なギフトである。今でも、ククーは過去視もできるし、他人の心の内まで見える。けっこういろんなものが見えるのだ。
その代償として、ククーは戦闘系の魔法の習得が難しくなっている。だから、戦闘能力皆無と俺に言われる。ククーの場合は、戦闘になる前にギフトで見て回避できるので今のところ何の問題もないのだが、今後、回避する余裕や場所がないときが来るだろう。
「アンタはしっかり閉じて見せない癖によく言うよ」
あ、そうでした。英雄時代からククー対策はしっかり習慣化していたのだった。もう酔ってるのかなー?久々に楽しい酒だし酔いも早い、、、横を見るとかなりの空瓶が並んでいるな。。。いつのまに。
「最凶級ダンジョンが厄介なところは、普通の冒険者が対応できない化け物のような魔物が多数溢れ出す。周辺の街や村、都市ですら蹂躙される。この俺のダンジョンでは飛行型の魔物が少なかったためシアリーの街の城壁で何とか防げたが、さらに魔物に飛行型が多くなったり凶暴化したら他の都市の城壁では太刀打ちできないだろう。魔術や魔法で結界を張られているところは少ない。神聖国グルシアは国全体に結界を張っているが、この呪い合戦で綻びができている。このままいけばこの残存魔力量では結界をあと一年持たせるのは難しい。だから、この春に大神官長へ小さいけど無色透明な魔石を贈っておいて、恩を売りながら実績を作る」
「今回はこの国の結界を一年維持するのに必要なくらいの魔石を大神官長に贈っておいて、結界にその魔石でも有効だという実績を作るのか」
「表敬訪問の後に、神聖国グルシアの建国祭があるんだから、ちょうどいいだろ。結界でしっかり守ることができれば、この国に最凶級ダンジョンはこれ以上生まれない。まあ、俺のダンジョンは全部の国の呪いをどうにかするまでは、この場所で維持管理する必要があるんだけど。神聖国グルシアもアスア王国への呪いとめてくれないかなー」
ククーが強いため息を吐いた。
「あー、大神官長のシアリーの街訪問の際は俺も一緒について行くから、話をしておく。会ったときに、詳細は詰めてくれ。無色透明な魔石だけでも聖都で屋敷を用意する対価としては充分だ。来年の春には住めるように準備させておく」
「そんなに大きなお屋敷はいらないよ。維持管理が面倒」
「アディ家かノエル家から信頼できる者を連れてくる。アンタがすべての家事をやろうとするな」
「この家の掃除は俺やってませんがー」
「そうだったな。何でもできそうなんだが」
「俺が掃除するために魔法を使うと、すべてが綺麗になる」
使い慣れていない魔法は威力が制限できない。綺麗サッパリ跡形も残らない。ある意味、完璧な掃除。
もしくは何とか頑張って魔法を抑えても、余計に汚れる。整理整頓、何それ、という状態になる。
「うん、アンタはその魔法を使うな。聖都で絶対に使うなよ」
念を押された。はっ、反対に使えってことか?
角ウサギたちがお皿を片付け始めている。偉いことだ。テーブルの上の食べ物をすべて食い尽くしたということでもあるが。
さて、ヴィンセントと同じ椅子に座って、後ろから抱きつかれながら、俺は酒を飲んでいるのだが、ヴィンセントは拗ねている。
先程から会話に入って来ない。
ククーはその状態を放置して、酒を飲みながら俺と話している。
「ノエル家からもということは、ヴィンセントの小さい頃を知っている者も来たりする?話を聞いたりすることができる?」
「というか、俺がヴィンセントの小さい頃から知っているぞ。何が知りたいんだ」
あ、そうだね。ククーは年上の幼馴染みだった。
「何が知りたいって、それ、、、ああーーーーーーーっ」
俺はヴィンセントを跳ね除け立ち上がった。
「レン、どうした?」
いきなり叫んだ俺を、ククーとヴィンセントが驚いて見ている。椅子に座ったままのククーに俺は詰め寄る。
「ククー、過去視できるじゃん、ヴィンセントの幼い頃の姿を見せてよ」
「は?他人に見せることができるわけない、、、あ、クソ英雄。アンタ、同調できるんだな。その能力は維持されているんだな」
「近くでしかできないし、今は人を選ぶけど。ククーならきっと大丈夫。ヴィンセントの幼い頃から神官学校あたりの姿までとりあえず」
ククーは頭を掻きながら目を閉じる。
やってくれるようだ。
ククーの額に、俺の額を静かにくっつける。
おおっ、見えた。
「レン、、、」
不機嫌そうな声が近づいてくる。が、今はこちらを優先する。今見ておかないと、次見ることができるのはいつになることやら。
「超可愛いー。ん?あれ?えっと、これがヴィンセント?間違いない?」
「間違いないぞ。それがヴィンセントだ。とりあえず、もういいか」
俺はククーから額を離す。
「あー、うん。そうかー、幼馴染みだもんなー。俺、ククーの情報を網羅しているんだから、知らないわけがなかったー」
そう知っていた。このヴィンセントと同一人物と俺が思っていなかっただけで。
今のヴィンセントはストレートの金髪を伸ばしており綺麗な顔立ちではあるが、女性と間違われることはない体型である。
幼い頃のヴィンセントは女の子と間違うくらいに可愛い。神官学校時代のヴィンセントは中性的であり、髪は短めのなかなかの美少年である。
ククーは俺担当の諜報員時代、あまり神聖国グルシアに戻っていない。ので、ヴィンセントの繋がりが繋がっていなかった。ギフトを失った俺が一見してそれが同一人物と思えるかというと、難しいと言わざるおえない。
「ヴィンセント、クズだったんだなー」
「あー、神官学校時代のヴィンセントなー」
「な、ククー、レンにいったい何を見せた?」
ヴィンセントが一瞬にして青ざめた。
「いや、俺はお前の昔の姿をちらっと見せただけだ。俺の情報を英雄時代にギフトですべて知っているんだから、幼馴染みのヴィンセントのことを何も知らないわけがない、って話なだけだ」
「カイマが可哀想って思うなんて、思ってもみなかった」
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