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第1章 突然の
1-5 抱かせてくれますか
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「レイン、俺は別に冗談を言っているつもりはないんだ。俺はティフィとは別人で」
「それはわかっている」
「?」
俺の頭の中には疑問符しかない。
レインは俺に揶揄われたと考え、やり返したとしか思えなかった。
俺に抱かせろと言うなんて。
いや、俺じゃなく、ティフィの肉体を、か。
「中身が別人でもかまわないということか」
「貴方にとって悪い条件でもないと思うが」
うーん?
レインが冗談言っているようにも見えない。
だが、失うものが多いのは、俺ではなくティフィの方だ。
抱かれるのはティフィの肉体だ。
レインは好きな相手のカラダだけでも抱いておきたいという考えなのか?
「ティフィには好きな人や恋人はいないのか?」
そこって重要だよね。
無責任に抱かれても問題がある。
「特定の者はいないはずだが、ティフィが肉体関係を持っている男はこの街で複数人いる」
「、、、」
うーんと、ティフィの人物像がワケわからなくなってきたな。
相手は男性なのか。
二股、三股は当たり前、抱く相手に本気になんてならないって感じか?
女王様?
ティフィは女性ではないが、イメージが。
「だから、俺を相手にしたところで、貴方が気に病む必要はない」
「そうなのか」
いや、どうなのか?
反対に本気だからこそ抱かれないとか、ティフィが屈折してたり、変なポリシーを持った人物だったりしたら。
惚れているからこそレインとの関係を大切に長い時間をかけて育てていこうとか思っちゃっていたりしたら、ティフィにとって中身が別人のときに抱かれてしまったら本意ではないだろう。
レインは正体を知らなくとも、優良物件だ。
街の常駐騎士なら生活も安泰。なーんと実は聖騎士だったという誰もがお近づきになりたい人物だ。
顔もいいし、スタイルもいい。
白髪も前髪は長めだが、後ろは短くしていて涼しそうだ。
「そういやレイン、数年前は髪が長かっただろ。やっぱりここが暑いから切ったのか?」
「、、、数年前?五年前にトワイト魔法王国から離れるときにこの長さに」
「へえー、もうアレから五年も経っているのか。月日が流れるのは早いもんだ。魔法研究に没頭していると時間はあっという間だな」
「、、、髪を切ったのは、追跡防止のために攪乱用の人形に入れるためで」
レインの返事に微妙な間があるのは記憶を呼び起こしているせいかな。
「ああ、そういえば二位から四位が嬉々として人形を作っていたな。俺には関係なかったから忘れてた」
「貴方はこの聖剣を直してくれましたよね」
「俺がしたのは魔力の調整だけだ」
レインの聖剣をメンテナンスしたのはトワイト魔法王国の魔導士序列五位の魔法鍛冶師のドワーフである。
懐かしい思い出だ、と思ったら、じぃっとレインが俺を見ていた。
「抱かせてくれますか?」
「ティフィがこの肉体に戻って来たときに、レインは気まずくならないのか?俺のときの記憶がこのカラダに残るのかどうかも今の時点では不明なのに」
「貴方を抱けるのなら、何も問題はありません」
そうなの?
ティフィ本人に嫌われる可能性があっても、ティフィの肉体が抱けるなら?
一夜の夢みたいな感じかな?
「中身はオッサンだよ」
「かまいません」
今どきの若者はあっさり決断するんだね。
俺の方が戸惑うよ。
「ティフィはどうかは知らないけど、俺自身は男に抱かれたことがないから、男同士って勝手がわからないよ。それでもいいのか」
「優しくします」
その返事は正しいのかなー?
レインの瞳が優しく俺を見ているので、いや、俺じゃなくティフィの肉体を見ているので、ま、いっかー、と思ってしまった。
レインがカウンターの中に入ってくる。
上の寝室、少し片づけておいて良かった。
あんな散乱した部屋じゃムードも何もあったもんじゃなかった。
昼間なのに、この寝室には光が仄かに入る程度だ。日当たりの悪い店舗兼住居だ。
部屋はまだ多少散らかっているが、成人男性の一人暮らしの部屋と思えば普通の範囲内におさまっている。
ベッドに横たわり、レインが最初は唇を啄ばむように軽い口づけをしていたが、次第に舌が絡み合い濃厚なものになっていった。
そちらに気を取られている隙に、レインの手はティフィの服のなかに侵入していた。
すでにティフィの肉体はレインの愛撫を受けている。
慣れてるな、コイツ。
聖騎士って嘘じゃないか?
純潔は神にだけ捧げるんじゃないのか、聖騎士なら男も女も。
聖騎士の象徴である聖剣は今、壁に立て掛けられている。
「んっ、、、」
まるで熱い息すらも逃がさないように口を塞がれていて、喘ぎ声さえ封じられている。
それでも、声は微かに漏れる。
ベッドの上ですでに一方的に脱がされ、やられっぱなしもムカつくのでレインが着ている騎士の暑苦しい制服も脱がそうとする。
そうしたら、ようやく口が解放された。
「レインっ」
名を呼ぶと、甘い笑顔を浮かべる男がいた。
ほんの少し汗ばみ、それでいながら、少々余裕のなさそうな表情も垣間見える。
レインは躊躇なくさっさと自分の服を脱ぐと、俺のカラダに重ねてくる。
そして、また口で口を塞がれる。
濃厚な口づけに再び気を取られていると、いつのまにか下半身の準備が整えられている。
レインの指で塗り薬を深部に塗りたくられている。
今の俺は魔法が使えないから、一切をレインにお任せだ。
レインの熱く硬いモノをやすやすと受け入れるのは、その準備のおかげだけではなく、ティフィ自身が男性を知り尽くしているせいもあるのだろう。
俺自身は初めての行為だが、もっと奥に入れてほしい、もっと激しくと、肉体がせがんでいる。
腰がレインの動きに合わせて動く。
「あっ、気持ちいい」
口が解放された俺は、恐ろしいほど喘いでいる。
レインが熱い目で見ているのは、俺じゃなくティフィだからこそだろう。
俺の肉体だったら、抱く気も起こらないのでは?
、、、それでも、今はそのマイナスの思考を放棄する。
この快楽に身をゆだねたい。
ゆだねていたい。
許されることなら、ずっと。
何度も抱かれる。
絶倫なのは、レインか、ティフィの肉体か、、、どちらもか。
騎士の巡回はいいのか、と問いたくもなるが、このまま行かせたくないという想いの方が強かった。
「俺の魔力が必要なら、一緒に挿れてもいいか?」
「え、ああ、、、」
咄嗟に頭がまわらないまま意味がわからず、つい生半可な返事をしてしまった。
次に脚を広げられ、レインのモノが中に挿れられたとき、俺の内部に彼の魔力も注ぎ込められた。
「ああっ」
「大丈夫か?魔力は後にするか?」
心配そうに覗くレインの目。
腰は動き続けているが。
「あ、、すごい、、、から、、、やめないで」
というと、レインはさらに魔力を俺の体内にぶつけてきた。
ぶつけられればぶつけられるほど、恐ろしいほどの快楽が俺を支配する。
もっと欲しいとレインにせがむ。
、、、あ、気持ち良すぎて、本来の目的を忘れるところだった。
なぜレインに魔力をくれと頼んだかというと、ティフィの肉体で魔法を使うためだった。
ティフィの封印を緩めないと。
これだけは他者の魔力を使わないと、どうにもできない。
さっさとやって、この快楽に身をゆだねたい。
世間体とか、ティフィに悪いとか、もうどうでも良くなっていた。
もっと抱いてほしい。
俺は本気でそう思った。
明け方までレインとのこの行為は休憩を挟みながらも続いた。
レインもティフィも体力あり過ぎる。
中身の俺の方が疲弊するが、気持ち良すぎていつまでも手放したくなかった。
こんな快楽が存在しているのをようやく知った。
俺自身の肉体は、残念ながら同じ行為をされたとしてもここまで気持ち良くはならないだろう。
それには日々のたゆまぬ努力も必要だ。
俺の場合、痔になるリスクも高そうな行為なのだが。
魔法を取り戻した今、開発するのもどうにかなる気もする。
ただ、レインはティフィのことが好きなのだし、元に戻ったら俺のことは抱いてくれない。
そうなると俺は抱いてくれる相手を探す必要があるが、快楽だけを望むならそういう商売している人を相手にしてする方が良いのか?
二人で欲望を貪り尽くしてから。
睡眠時間は数時間もない。
朝、レインを見送ってから、魔法を使えるようになった俺はこうなった元凶に対して、ふざけるなーーーーっっとの怒りをしたためて、魔法による伝書鳥を特急で送りつけた。
「それはわかっている」
「?」
俺の頭の中には疑問符しかない。
レインは俺に揶揄われたと考え、やり返したとしか思えなかった。
俺に抱かせろと言うなんて。
いや、俺じゃなく、ティフィの肉体を、か。
「中身が別人でもかまわないということか」
「貴方にとって悪い条件でもないと思うが」
うーん?
レインが冗談言っているようにも見えない。
だが、失うものが多いのは、俺ではなくティフィの方だ。
抱かれるのはティフィの肉体だ。
レインは好きな相手のカラダだけでも抱いておきたいという考えなのか?
「ティフィには好きな人や恋人はいないのか?」
そこって重要だよね。
無責任に抱かれても問題がある。
「特定の者はいないはずだが、ティフィが肉体関係を持っている男はこの街で複数人いる」
「、、、」
うーんと、ティフィの人物像がワケわからなくなってきたな。
相手は男性なのか。
二股、三股は当たり前、抱く相手に本気になんてならないって感じか?
女王様?
ティフィは女性ではないが、イメージが。
「だから、俺を相手にしたところで、貴方が気に病む必要はない」
「そうなのか」
いや、どうなのか?
反対に本気だからこそ抱かれないとか、ティフィが屈折してたり、変なポリシーを持った人物だったりしたら。
惚れているからこそレインとの関係を大切に長い時間をかけて育てていこうとか思っちゃっていたりしたら、ティフィにとって中身が別人のときに抱かれてしまったら本意ではないだろう。
レインは正体を知らなくとも、優良物件だ。
街の常駐騎士なら生活も安泰。なーんと実は聖騎士だったという誰もがお近づきになりたい人物だ。
顔もいいし、スタイルもいい。
白髪も前髪は長めだが、後ろは短くしていて涼しそうだ。
「そういやレイン、数年前は髪が長かっただろ。やっぱりここが暑いから切ったのか?」
「、、、数年前?五年前にトワイト魔法王国から離れるときにこの長さに」
「へえー、もうアレから五年も経っているのか。月日が流れるのは早いもんだ。魔法研究に没頭していると時間はあっという間だな」
「、、、髪を切ったのは、追跡防止のために攪乱用の人形に入れるためで」
レインの返事に微妙な間があるのは記憶を呼び起こしているせいかな。
「ああ、そういえば二位から四位が嬉々として人形を作っていたな。俺には関係なかったから忘れてた」
「貴方はこの聖剣を直してくれましたよね」
「俺がしたのは魔力の調整だけだ」
レインの聖剣をメンテナンスしたのはトワイト魔法王国の魔導士序列五位の魔法鍛冶師のドワーフである。
懐かしい思い出だ、と思ったら、じぃっとレインが俺を見ていた。
「抱かせてくれますか?」
「ティフィがこの肉体に戻って来たときに、レインは気まずくならないのか?俺のときの記憶がこのカラダに残るのかどうかも今の時点では不明なのに」
「貴方を抱けるのなら、何も問題はありません」
そうなの?
ティフィ本人に嫌われる可能性があっても、ティフィの肉体が抱けるなら?
一夜の夢みたいな感じかな?
「中身はオッサンだよ」
「かまいません」
今どきの若者はあっさり決断するんだね。
俺の方が戸惑うよ。
「ティフィはどうかは知らないけど、俺自身は男に抱かれたことがないから、男同士って勝手がわからないよ。それでもいいのか」
「優しくします」
その返事は正しいのかなー?
レインの瞳が優しく俺を見ているので、いや、俺じゃなくティフィの肉体を見ているので、ま、いっかー、と思ってしまった。
レインがカウンターの中に入ってくる。
上の寝室、少し片づけておいて良かった。
あんな散乱した部屋じゃムードも何もあったもんじゃなかった。
昼間なのに、この寝室には光が仄かに入る程度だ。日当たりの悪い店舗兼住居だ。
部屋はまだ多少散らかっているが、成人男性の一人暮らしの部屋と思えば普通の範囲内におさまっている。
ベッドに横たわり、レインが最初は唇を啄ばむように軽い口づけをしていたが、次第に舌が絡み合い濃厚なものになっていった。
そちらに気を取られている隙に、レインの手はティフィの服のなかに侵入していた。
すでにティフィの肉体はレインの愛撫を受けている。
慣れてるな、コイツ。
聖騎士って嘘じゃないか?
純潔は神にだけ捧げるんじゃないのか、聖騎士なら男も女も。
聖騎士の象徴である聖剣は今、壁に立て掛けられている。
「んっ、、、」
まるで熱い息すらも逃がさないように口を塞がれていて、喘ぎ声さえ封じられている。
それでも、声は微かに漏れる。
ベッドの上ですでに一方的に脱がされ、やられっぱなしもムカつくのでレインが着ている騎士の暑苦しい制服も脱がそうとする。
そうしたら、ようやく口が解放された。
「レインっ」
名を呼ぶと、甘い笑顔を浮かべる男がいた。
ほんの少し汗ばみ、それでいながら、少々余裕のなさそうな表情も垣間見える。
レインは躊躇なくさっさと自分の服を脱ぐと、俺のカラダに重ねてくる。
そして、また口で口を塞がれる。
濃厚な口づけに再び気を取られていると、いつのまにか下半身の準備が整えられている。
レインの指で塗り薬を深部に塗りたくられている。
今の俺は魔法が使えないから、一切をレインにお任せだ。
レインの熱く硬いモノをやすやすと受け入れるのは、その準備のおかげだけではなく、ティフィ自身が男性を知り尽くしているせいもあるのだろう。
俺自身は初めての行為だが、もっと奥に入れてほしい、もっと激しくと、肉体がせがんでいる。
腰がレインの動きに合わせて動く。
「あっ、気持ちいい」
口が解放された俺は、恐ろしいほど喘いでいる。
レインが熱い目で見ているのは、俺じゃなくティフィだからこそだろう。
俺の肉体だったら、抱く気も起こらないのでは?
、、、それでも、今はそのマイナスの思考を放棄する。
この快楽に身をゆだねたい。
ゆだねていたい。
許されることなら、ずっと。
何度も抱かれる。
絶倫なのは、レインか、ティフィの肉体か、、、どちらもか。
騎士の巡回はいいのか、と問いたくもなるが、このまま行かせたくないという想いの方が強かった。
「俺の魔力が必要なら、一緒に挿れてもいいか?」
「え、ああ、、、」
咄嗟に頭がまわらないまま意味がわからず、つい生半可な返事をしてしまった。
次に脚を広げられ、レインのモノが中に挿れられたとき、俺の内部に彼の魔力も注ぎ込められた。
「ああっ」
「大丈夫か?魔力は後にするか?」
心配そうに覗くレインの目。
腰は動き続けているが。
「あ、、すごい、、、から、、、やめないで」
というと、レインはさらに魔力を俺の体内にぶつけてきた。
ぶつけられればぶつけられるほど、恐ろしいほどの快楽が俺を支配する。
もっと欲しいとレインにせがむ。
、、、あ、気持ち良すぎて、本来の目的を忘れるところだった。
なぜレインに魔力をくれと頼んだかというと、ティフィの肉体で魔法を使うためだった。
ティフィの封印を緩めないと。
これだけは他者の魔力を使わないと、どうにもできない。
さっさとやって、この快楽に身をゆだねたい。
世間体とか、ティフィに悪いとか、もうどうでも良くなっていた。
もっと抱いてほしい。
俺は本気でそう思った。
明け方までレインとのこの行為は休憩を挟みながらも続いた。
レインもティフィも体力あり過ぎる。
中身の俺の方が疲弊するが、気持ち良すぎていつまでも手放したくなかった。
こんな快楽が存在しているのをようやく知った。
俺自身の肉体は、残念ながら同じ行為をされたとしてもここまで気持ち良くはならないだろう。
それには日々のたゆまぬ努力も必要だ。
俺の場合、痔になるリスクも高そうな行為なのだが。
魔法を取り戻した今、開発するのもどうにかなる気もする。
ただ、レインはティフィのことが好きなのだし、元に戻ったら俺のことは抱いてくれない。
そうなると俺は抱いてくれる相手を探す必要があるが、快楽だけを望むならそういう商売している人を相手にしてする方が良いのか?
二人で欲望を貪り尽くしてから。
睡眠時間は数時間もない。
朝、レインを見送ってから、魔法を使えるようになった俺はこうなった元凶に対して、ふざけるなーーーーっっとの怒りをしたためて、魔法による伝書鳥を特急で送りつけた。
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