動く死体

⎯⎯ それはまるで真夜中の火事 ⎯⎯

夏の日、僕の部屋に現れたのは、『加納沙詠の死体』だった。 夏休みのほんの数日、まるで真夜中の火事のように、誰にも気付かれずに燃え尽きたものは何だったのだろう。ただ、彼は覚えている。忘れることはできないから。
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