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真面目にお触りされるお仕事※

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 女性に近い肌の人形を作る為、素材の参考に少し体を触らせて頂きます。と改めて教えて貰う。

 そういう事ね!

 用意された椅子に座るとさっきの出来事のお礼を言う。


 「先程はローエンスコット様の所までココを案内して下さってありがとうございました。あんなにすんなりと案内して貰えるなんて思いませんでした。」

 「彼は僕と同様に人との関わりが少いので、僕を怖がらなかった彼女なら良い話相手になるかもしれないと思ったんです。本人も戸惑っていましたが嬉しそうでしたし。」

 「あんなに眉間に皺を寄せて睨んでいたのにですか?」

 「ははは、アーシェリア達が部屋を出てから言ってました。眩しかったらしいです。自分に笑顔を向けてくれてる!って。僕にも気持ちがよく分かります。」

 話をしながら触ってない方の手でメモをとり、時折片手で何かしらの物質を作っている。

 ルナスの手の中で、光る文字らしきものがクルクルと位置を変えたり、文字が追加されたかと思えば消えたりを繰り返す。魔術式を作っているそうだ。

 ルナスが粘土みたいな物を手に取ると掌でクルクルしていた光る文字はその素材の周りを回り始める。

 魔術は全然分からないけど綺麗な光景にワクワクする。

 だけど私がされている事はお医者さんに痛いところはここですかー?と診察されているみたいだ。
 強めに押されてみたり、やんわり触れて指が肌を滑る。

 「服が少し邪魔なので脱げますか?」

 さらっと言うな。

 脱ぐの?お触りだけじゃなく?

 だけど、ネムの体を人に近づけメメにもっと安定して協力して貰いたい。ローエンスコット様の資金事情も改善させてあげたいし、ココの計画も成功させてあげたい。何より私達は仮でも夫婦、問題ない。

 「わかりました。」

 女は度胸!
 ルナスの目の前で服をスルスルと脱いでいく。ちょうどお尻が隠れるワンピースの様な下着を着ているのでそれなら触りやすいと思う。

 「どうぞ。」

 「ありがとうございます。
 色々触りますが、出来るだけ平常心でお願いします。まずは通常の体の状態を知りたいので。」

 触られてエロい気持ちにならないようにという事ですね。
 好きな人に体を触られてムラムラしないようになんてどんなプレイですか?

 でも大丈夫、ムラムラしたらライバルである第一王子の事を考えればいい。あの人が酔った時、ルナスと接触しない方法を考えなくては。


・・・


 ルナスに立つように誘導されてから頬に触れ、首、鎖骨へと質感を確かめられてる。
 最初の頃は手を触らせる提案しただけで壁際に逃げていたのに私にだいぶ慣れてくれたんだなぁ。

 ルナスの顔を見ると仕事中と同じ真面目な表情をしていてカッコいい。
 鋭い眼差しと窓から差し込む光をキラキラと反射させるサラサラの髪。ツノは艶々。

 すぐにテレるルナスがこんなに積極的に触れるのは仕事モードだからだ、エロではない。

 引き続き、お腹、背中、胸、足、お尻や太ももと進められる。
 お医者さんに身体測定されてると思えば意外と何て事はない。

 だけど太ももから向かった先は好きな人に撫でられるには辛かった。

 「っ!」
 「ここ、ぷにぷにしてますね。」

 言わないで!意識しちゃうから!
 私は必死に酔っ払った第一王子対策を考えた。何てったって王族だから暴力や、権力じゃ研究室に来ることを阻止できない。

 微かに熱を持ち始める体に冷静になれ!と言い聞かせていたけど、指先が割れ目をなぞられるとゾワッとしてしまう。

 「・・・濡れてない。通常はこれくらいなのか。」

 さっき入って来ていたであろう指を眺めて少し考えるルナス。

 あんまり見ないで!だけどこれで全部終わったんじゃないかな。
 心の中でやりきった自分を盛大に褒める。

 なのにルナスの手はワンピースの裾から侵入し、終わったはずの胸元まで探りに入った。
 そのせいで裾が捲れ上がり丸見えです。

 なんとも言いがたいむず痒さ。反射的に体を離そうとすると「ダメですよ。」と言いたげにさっきより引き寄せられる。

 恥部を触れられて完全に意識してしまっている。

 滑る掌はやけにひんやりしていて気を抜くとビクンと体が跳ねてしまう。

 「ひゃっ!」
 「乳首が立ってますね。直接触らなくても体を触れられる事で感じるのか・・・」

 解説はやめてください。

 そのまま胸全体をやわやわ触り、下乳あたりから優しく押し上げる。
 形の変化を記録しているみたいだ。
 そうか!ココが服を覗いたら最後、狼になるような体にって言ってた。女性の人形なら胸は拘らなくてはいけない。

 なんとか耐えようとうつむき唇を噛む。

 「唇を噛むと傷がついてしまいますよ。」

 そう言われても、と思い顔を上げると唇にちゅっと重なる柔らかいもの。

 「もう少し待ってて下さい。」

 仕事モードのルナスは冷静で少し素っ気ない。だけど気遣いは忘れてないし仕事中の男性は色気がたまらない。

 「んっ、申し訳ありません。頑張ります。」
 
 第一王子、第一王子・・・

 ここでルナスの胸を探索している指が乳首の周りをぐるりと這う。
 既に立派に主張している頂点は訪れた刺激に喜びを隠せない。
 再び乳首の周りをスルリと撫でるとツンと摘まむ。

 「っ!!ぅ。」
 「ここの質感の再現か難しいですね。指に少し吸い付くような・・・」

 ぶつぶつと独り言を言いながら、この素材とこっちの素材を・・・と考えて込んでいる様子。
 その間も摘ままれた乳首は優しく遊ばれる様にクリクリとこねられる。
 ムズムズする体をつい前屈みにしてしまい考え込むルナスの胸元に額が当たる。息を整えるのが大変だ。

 「すみません、つい考え込んでしまって。辛そうですね。ベッドへ移動しましょう。」
 「は、ぃ。」

 くらくらしている私を見てお姫様抱っこで仮眠室のルナスのベッドに移してくれた。
 
 「はぁ、出来るだけ平常心でと言われていたのに申し訳ありません。」
 「大丈夫ですよ。ざっと確認は出来ましたから。
もう少し失礼しますね。痛かったり辛かったら言って下さい。」

 ルナスの香りがするベッドにうつ伏せで寝かされた後、腰を持ち上げられお尻を突き出す体制にさせられる。

 「恥ずかしいです・・・この体制」
 「大丈夫、どんな体制でも美しいですから。」

 羞恥心に耐えながら、そのままでいると太ももを撫で上げられる。ピクリと反応したお尻がルナスの前でふるっと揺れる。
 
 「先程より結構濡れてますね。」
 「あぁっ!!」

 濡れ具合を指で確認された時の刺激で情けない声を上げてしまう。
 だけどルナスは観察して何やらメモをしている。

 「触りますね。」

 ルナスの声に頷く暇もなく、蜜の溢れるソコの入り口を指が往復していく。
 抑えようにも体の反応を抑えきれない。
 だけど今度は前回は無かった熱い何かが押し入って来た。見ると恥部に顔を埋めている姿が。

 くちゅ ぴちゃ

 「ん!!ルナ、ス、だめ」
 「独特の香りと味が。」
 「っ、ぃわないで。っ!ください」 
 
 柔らかい割れ目を暴く様に熱い舌が蜜を舐め取ると、今度は入り口から少し先に抜き差しされる。
 体が熱くて溶けそう。そして何かがせり上がって来るような感覚。昨日少し感じ取る事ができたもの、だけどその比ではなく今まで知りもしなかった感覚。
 じゅるっと音を立てて吸い付かれるとその舌の与えてくれる快楽しか考えられなくなっていた。
 続けられる躊躇ない愛撫。

 「やっ、あぁ。ルナス。もぅ、だめなの・・・!」

 くちゅ

 「申し訳ありません、けど、もう少し・・・ご協力ください。」

 ぴちゃっじゅるっ

 「はぁ、やぁ・・・それっん、そこで話したら・・・やぁ、なんだか、だめ!!あぁっ!!」

 シーツを強く握り、背中を仰け反らせ甘い痺れに体をぐったりとベッドに投げ出した。
 情けない。仕事を全うできないなんて。体に残る甘い余韻と悲しさで涙がポロポロ出てきた。

 「アーシェリア、どうしました!?痛かったですか?」
 「うぅ、ルナス、ごめんなさい。」
 「何で謝るんですか?」
 
 手の甲で涙を拭ってから戸惑うルナスに向き合った。

 「平常心でって言われてたのに・・・できなかった、です。グスッ。自信はあったのに。」

 ルナスが私の隣に座り直し、そっと優しく抱き締めてくれる。

 「謝らないで下さい。僕の説明不足でした。最後のは出来心で・・・調子に乗りました。申し訳ありません。」
 「出来心?」

 涙を更に拭い、彼の顔を見れば真っ赤になったお顔があった。

 「変態だと思われるかもしてないのですが、その。見てたら舐めてみたくなってしまったんです。少しのつもりが、貴女の反応が可愛く官能的でついやり過ぎました。
 泣かせるつもりはありませんでした。」

 シュンと悪戯を怒られている子供の様になってしまったルナス。
 少し目を潤ませ、こちらの様子を伺ってきた。

 「ふふふ、可愛い。」
 「僕を可愛いなんて言うのは貴女くらいですね。」

 涙が収まりほっとした様子でルナスがニコリと微笑んだ。
 だけどそんな可愛いルナスの下腹部にはズボンを押し上げる硬いソレがしっかり主張していた。

 「ルナス、出来心の続きは・・・できますか?」
 
 その言葉に少しだけ困った表情をしたルナスに自分から口づけをする。

 「ですが、昨日初めてを貰ったばかりですから。貴女に無理はさせたく無いのです。痛みとか残っているのでは?」
 「無理をさせたく無いと言うなら続けて欲しいです。お腹が切なくて仕方ないんです。」

 下腹部の硬いモノをさらりと撫でるとピクッと脈打つ反応が帰ってくるソレ。

 「この子は出来るそうです。」
 「・・・本当に、素直な子ですね。」

 私の体を優しくベッドに押し倒し、はにかんだ笑顔で頭を撫でてくれる。
 
 「愛してます。アーシェリア、出来心の続きを。」
 「はい。私もルナスを愛しています。」

 唇を合わせ、深く深く求め会う。昨日よりは上手くなったけど、まだまだ探り探りの深い口づけ。
 そしてやって来たルナスの手はしっかり潤っているか丁寧に確認してくれる。
 確認の最中に少し上の突起を撫でる。

 「ん、んん。あっ」
 「はぁ、声、可愛いです。」

 早く欲しい。腰が無意識に揺れて彼を探している。するとルナスが少し離れ、衣服を脱ぎ捨てる。彼の下着からぶるりと現れる彼のモノに目が釘付けになってしまう。

 「挿れます。」
 「あっ、んん!!」
 
 くちゅ

 初めての時とは違う、溢れる蜜が滑りを良くしていてルナスを受け入れた事に喜びを感じている。
 彼もそれを感じているのか、するすると入ってくるとあっという間に奥に到達した。

 「ルナス・・・ぃ、きもちいい」
 「っ。ぅ。僕を、喜んで受け入れてくれるのが分かります。熱くて、きもちいい。」
 
 早められる腰の動き。剛直が欲にまみれた獣の様に中を擦りあげる。
 昨日より激しい。きっと手加減していてくれたんだ。それを知ってしまうと優しい彼が更に愛しくてたまらなくなる。

 「あっ、うっ、はぁ、ルナス。愛してる。」
 「僕も、愛してるアーシェリア。これからもずっと。」

 大好きな人に求められる喜びに体が蜜を溢す。


 ぱちゅん ぱちゅ ぐちゅ


 「ああ、私、もう!!」
 「はぁはぁ、僕も、出る。っ」
 
 激しい動きから与えられる刺激に二人は絡み合い、我を忘れて快楽に夢中になった。
 最も深い所を何度か突かれ。

 「あああ!!」
 「っ!!」

 耐えきれず声を上げると意識が真っ白になった。何も考えられなくなっている私の中でドクドクと脈打ち注がれるモノを感じる。

 「はぁ、はぁ、はぁ」

 快楽は初めてと違い溺れる程だったのに、終わると離さないと言わんばかりに私を抱き締めてゴロリとするのは一緒。

 安心できる腕の中で私はそのまま眠ってしまった。
 
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