36 / 51
31話 ヒカル、パパラッチされる2
しおりを挟む
コトハとソウのツッコミにヒカルが顔を真っ赤にして俯いていたが、リチャードは平然としていた。
(れ、恋愛偏差値の違いが出ている……。リチャードさんって過去に恋人が何人いたんだろう……)
ヒカルがとんでもない勘違いをしているとは知らずにリチャードはコトハと会話を始めた。
「予言の姫、私はヒカルに何回も結婚を申し込んでいます。だから、この際こ……」
「ちょっと待てー! 何を言い出すの!」
慌てたヒカルがリチャードのシャツの首元を掴んで揺さぶる。
「ちょっと、ヒカル! 相手はウィル神界の公爵よ! ウィル王家の王眼を持つ!」
コトハが、慌ててヒカルの奇行を止める。ヒカルは、最近リチャードといるのが当たり前になっていたので感覚が麻痺していたが、相手はウィル神界に三人しかいない王家の紫の王眼を持つ内の一人だ。ヒカルは正気に戻り、リチャードの首元を掴んでいた手を離す。
「リチャードさん、ごめんなさい」
ヒカルが泣きそうな顔で謝ると、リチャードは少し咳き込む。それを見て、ヒカルは青ざめる。自分は天空界とウィル神界の国交を害することをしたと。リチャードは暫くヒカルと一緒にいて、ヒカルの思考回路を読めるようになってきたので自分が天空界とウィル神界の王族の血を引く稀有な存在であることを頭から忘れているヒカルに唖然とする。
「ヒカル……。君は忘れているようだから言っておくが、ヒカルは天空界とウィル神界の両方の
王家の血を引いているのだが」
「あっ!」
「忘れてただろう」
ヒカルは、リチャードの指摘にこくりと頷く。リチャードの冷たい視線にヒカルは、恥ずかしくなり下を向いた。
「ど、どうも天空族になってから庶民の生活に慣れちゃって、自分が貴族だったことも忘れてた……。お義父さんは元会計士だったから高校生の時からおこづかい帳つけさされてたし、ウィザードの収入の半分は寄付して半分は貯金していたから……。無駄遣いはしてなかったし、高校と大学の学費は両親が出していてくれたからお金なんてほぼ使ってないわ。使うのは洋服と大学の飲み代位かな?」
ウィル神界の元侯爵令嬢で本当は二つの世界の王家の血を引くお姫様の筈のヒカルだが、本人は至って庶民な女子大生だった。
「あ、あんた、本当に天空界とウィル神界の両方の王家の血引いてるの? セコイわよ……」
風の王家の元王子だったソウが引いている。リチャードはヒカルの変貌っぷりに絶句する。オーレリーだった頃は婚約者としてのデートの時、いつも流行の最先端のドレスを着ていた。今は二人で会う時は可愛らしいワンピースやスカート等を身に着けているが、リチャードは知っている、ヒカルは大学では同じジーンズばかりはいていることを。
「ヒカル……」
リチャードは眩暈を覚えて、額を抑える。
「リチャードさん、何?」
「オーレリーの頃のようにしろとは言わないが、もう少し王族としての自覚を持った方がいい」
「私もそう思うわよ、あんた普通過ぎるわ」
リチャードとソウの二人から駄目出しされて、ヒカルはショックを受ける。
「な、なんで! オーレリーの頃は無駄遣いばかりしていたのよ! 今は寄付もして、普通の女子大生として生活しているのに!」
ヒカルは二人に反論するように叫ぶが、一般的なシルフィード国の普通の女子大生とは何かとソウとリチャードは想像しかけて止める。そんなものは、ヒカルの中にしかない。ヒカルはどこかずれていて、変だと二人は結論を出す。
リチャードは今度は眩暈ではなく、頭が痛い。己の愛してやまない番は変だった。
「あなたたち、天空界とウィル神界の王家によるトリオ漫才を繰り広げるのは止めてくれない。楽しかったけど、話が進まないわ」
冷ややかなコトハの目線と言葉に三人は固まる。天空界の主は、三人に呆れ果てていた。
「コ、コトハ様」
「あのね、ヒカルとカーライル公爵、番同士で仲良くするのはいいわ。でも天空界には番の概念が一般に知られてないの。今回私が写真を止めたからいいけど、そうでなかったら両方の世界で大騒ぎになっていたわよ」
ヒカルはコトハの言葉に頷く。リチャードは何かを言いかけるが、コトハに咎めるような目つきで一瞥されて、言うのを止める。
「あなたたち、ヒカリに知られたら殺されるわよ。ヒカリはウィル神族の高位貴族が大っ嫌いなんだから。ケッペル公爵は、カーライル公爵の味方だろうけど、ヒカリに嫌われるとなると方針を転換するだろうし」
コトハのツッコミにヒカルははっとして、考え込む。
「ヒカルはわかるわよね?」
「はい。コトハ様」
「そうね。だから暫くは二人の仲は両親には内緒にしなさい。知られない様に」
「はい」
女性陣で話を綺麗に纏めてしまっているので、リチャードとソウは呆然とする。
「ちょ、ちょっとコトハ様……。番なのを公表すればいいのでは?」
ソウがリチャードを不憫に思い、提案するとコトハが首を振る。
「無理よ。今の天空界とウィル神界の冷え切った政治情勢じゃあね。ケッペル公爵とヒカリが復縁してくれたらヒカルのことも世間に公表できるし、それからよね。二人が婚約できるのは」
コトハの台詞にヒカルは青ざめて、リチャードは納得していた。
「こ、婚約なんて考えてません!」
「ヒカル、俺に好きだと告白したのは噓だったのか?」
「う、嘘じゃないけど……。そこまでは考えてない。私、まだ20歳だし」
「……」
沈黙したリチャードにヒカルは、不安になる。リチャードと結婚してもいいなとは思ったことはある、だけど天空界の住人になったヒカルはウィル神族と結婚して上手くやっていけるのかわからない。リチャードとの話し合いは、失敗した。ウィル神族の公爵のリチャードは、やはり我儘だ。ヒカルはリチャードに振り回されてばかりいる。そんなリチャードと婚約しても、上手く行く訳がない。アレックスとヒカルの結婚の二の舞だろう。もう少し時間を置いて、考えていきたいのだ。
「私、今は考えてないだけで……」
ヒカルがつい本音を漏らすとリチャードがぱっとリアクションする。どれだけ婚約したいのよ! とヒカルは心の中で叫んだ。
「はいはい、ヒカルとカーライル公爵、仲のいいのはわかったからいちゃいちゃするのは二人になってからして」
コトハの呆れ果てた態度にヒカルは、頬を紅潮させて下を向いた。
「じゃあ、私たち帰るから。ヒカルお大事に。それからカーライル公爵、ヒカルはまだ大学生だから避妊はしっかりね」
ヒカルはコトハの去り際の科白に顔を赤面させる。コトハとソウはヒカルの赤面した顔に、にやにやしながら病室から出ていく。
「コトハ様~!」
コトハの態度に切れて、ヒカルは病室で怒鳴る。しかし、賑やかな病室に他の患者から苦情が出て、駆け付けた看護師にヒカルは叱られることとなる。
(れ、恋愛偏差値の違いが出ている……。リチャードさんって過去に恋人が何人いたんだろう……)
ヒカルがとんでもない勘違いをしているとは知らずにリチャードはコトハと会話を始めた。
「予言の姫、私はヒカルに何回も結婚を申し込んでいます。だから、この際こ……」
「ちょっと待てー! 何を言い出すの!」
慌てたヒカルがリチャードのシャツの首元を掴んで揺さぶる。
「ちょっと、ヒカル! 相手はウィル神界の公爵よ! ウィル王家の王眼を持つ!」
コトハが、慌ててヒカルの奇行を止める。ヒカルは、最近リチャードといるのが当たり前になっていたので感覚が麻痺していたが、相手はウィル神界に三人しかいない王家の紫の王眼を持つ内の一人だ。ヒカルは正気に戻り、リチャードの首元を掴んでいた手を離す。
「リチャードさん、ごめんなさい」
ヒカルが泣きそうな顔で謝ると、リチャードは少し咳き込む。それを見て、ヒカルは青ざめる。自分は天空界とウィル神界の国交を害することをしたと。リチャードは暫くヒカルと一緒にいて、ヒカルの思考回路を読めるようになってきたので自分が天空界とウィル神界の王族の血を引く稀有な存在であることを頭から忘れているヒカルに唖然とする。
「ヒカル……。君は忘れているようだから言っておくが、ヒカルは天空界とウィル神界の両方の
王家の血を引いているのだが」
「あっ!」
「忘れてただろう」
ヒカルは、リチャードの指摘にこくりと頷く。リチャードの冷たい視線にヒカルは、恥ずかしくなり下を向いた。
「ど、どうも天空族になってから庶民の生活に慣れちゃって、自分が貴族だったことも忘れてた……。お義父さんは元会計士だったから高校生の時からおこづかい帳つけさされてたし、ウィザードの収入の半分は寄付して半分は貯金していたから……。無駄遣いはしてなかったし、高校と大学の学費は両親が出していてくれたからお金なんてほぼ使ってないわ。使うのは洋服と大学の飲み代位かな?」
ウィル神界の元侯爵令嬢で本当は二つの世界の王家の血を引くお姫様の筈のヒカルだが、本人は至って庶民な女子大生だった。
「あ、あんた、本当に天空界とウィル神界の両方の王家の血引いてるの? セコイわよ……」
風の王家の元王子だったソウが引いている。リチャードはヒカルの変貌っぷりに絶句する。オーレリーだった頃は婚約者としてのデートの時、いつも流行の最先端のドレスを着ていた。今は二人で会う時は可愛らしいワンピースやスカート等を身に着けているが、リチャードは知っている、ヒカルは大学では同じジーンズばかりはいていることを。
「ヒカル……」
リチャードは眩暈を覚えて、額を抑える。
「リチャードさん、何?」
「オーレリーの頃のようにしろとは言わないが、もう少し王族としての自覚を持った方がいい」
「私もそう思うわよ、あんた普通過ぎるわ」
リチャードとソウの二人から駄目出しされて、ヒカルはショックを受ける。
「な、なんで! オーレリーの頃は無駄遣いばかりしていたのよ! 今は寄付もして、普通の女子大生として生活しているのに!」
ヒカルは二人に反論するように叫ぶが、一般的なシルフィード国の普通の女子大生とは何かとソウとリチャードは想像しかけて止める。そんなものは、ヒカルの中にしかない。ヒカルはどこかずれていて、変だと二人は結論を出す。
リチャードは今度は眩暈ではなく、頭が痛い。己の愛してやまない番は変だった。
「あなたたち、天空界とウィル神界の王家によるトリオ漫才を繰り広げるのは止めてくれない。楽しかったけど、話が進まないわ」
冷ややかなコトハの目線と言葉に三人は固まる。天空界の主は、三人に呆れ果てていた。
「コ、コトハ様」
「あのね、ヒカルとカーライル公爵、番同士で仲良くするのはいいわ。でも天空界には番の概念が一般に知られてないの。今回私が写真を止めたからいいけど、そうでなかったら両方の世界で大騒ぎになっていたわよ」
ヒカルはコトハの言葉に頷く。リチャードは何かを言いかけるが、コトハに咎めるような目つきで一瞥されて、言うのを止める。
「あなたたち、ヒカリに知られたら殺されるわよ。ヒカリはウィル神族の高位貴族が大っ嫌いなんだから。ケッペル公爵は、カーライル公爵の味方だろうけど、ヒカリに嫌われるとなると方針を転換するだろうし」
コトハのツッコミにヒカルははっとして、考え込む。
「ヒカルはわかるわよね?」
「はい。コトハ様」
「そうね。だから暫くは二人の仲は両親には内緒にしなさい。知られない様に」
「はい」
女性陣で話を綺麗に纏めてしまっているので、リチャードとソウは呆然とする。
「ちょ、ちょっとコトハ様……。番なのを公表すればいいのでは?」
ソウがリチャードを不憫に思い、提案するとコトハが首を振る。
「無理よ。今の天空界とウィル神界の冷え切った政治情勢じゃあね。ケッペル公爵とヒカリが復縁してくれたらヒカルのことも世間に公表できるし、それからよね。二人が婚約できるのは」
コトハの台詞にヒカルは青ざめて、リチャードは納得していた。
「こ、婚約なんて考えてません!」
「ヒカル、俺に好きだと告白したのは噓だったのか?」
「う、嘘じゃないけど……。そこまでは考えてない。私、まだ20歳だし」
「……」
沈黙したリチャードにヒカルは、不安になる。リチャードと結婚してもいいなとは思ったことはある、だけど天空界の住人になったヒカルはウィル神族と結婚して上手くやっていけるのかわからない。リチャードとの話し合いは、失敗した。ウィル神族の公爵のリチャードは、やはり我儘だ。ヒカルはリチャードに振り回されてばかりいる。そんなリチャードと婚約しても、上手く行く訳がない。アレックスとヒカルの結婚の二の舞だろう。もう少し時間を置いて、考えていきたいのだ。
「私、今は考えてないだけで……」
ヒカルがつい本音を漏らすとリチャードがぱっとリアクションする。どれだけ婚約したいのよ! とヒカルは心の中で叫んだ。
「はいはい、ヒカルとカーライル公爵、仲のいいのはわかったからいちゃいちゃするのは二人になってからして」
コトハの呆れ果てた態度にヒカルは、頬を紅潮させて下を向いた。
「じゃあ、私たち帰るから。ヒカルお大事に。それからカーライル公爵、ヒカルはまだ大学生だから避妊はしっかりね」
ヒカルはコトハの去り際の科白に顔を赤面させる。コトハとソウはヒカルの赤面した顔に、にやにやしながら病室から出ていく。
「コトハ様~!」
コトハの態度に切れて、ヒカルは病室で怒鳴る。しかし、賑やかな病室に他の患者から苦情が出て、駆け付けた看護師にヒカルは叱られることとなる。
0
お気に入りに追加
169
あなたにおすすめの小説
月の後宮~孤高の皇帝の寵姫~
真木
恋愛
新皇帝セルヴィウスが即位の日に閨に引きずり込んだのは、まだ十三歳の皇妹セシルだった。大好きだった兄皇帝の突然の行為に混乱し、心を閉ざすセシル。それから十年後、セシルの心が見えないまま、セルヴィウスはある決断をすることになるのだが……。
後宮の胡蝶 ~皇帝陛下の秘密の妃~
菱沼あゆ
キャラ文芸
突然の譲位により、若き皇帝となった苑楊は封印されているはずの宮殿で女官らしき娘、洋蘭と出会う。
洋蘭はこの宮殿の牢に住む老人の世話をしているのだと言う。
天女のごとき外見と豊富な知識を持つ洋蘭に心惹かれはじめる苑楊だったが。
洋蘭はまったく思い通りにならないうえに、なにかが怪しい女だった――。
中華後宮ラブコメディ。
お知らせ有り※※束縛上司!~溺愛体質の上司の深すぎる愛情~
ひなの琴莉
恋愛
イケメンで完璧な上司は自分にだけなぜかとても過保護でしつこい。そんな店長に秘密を握られた。秘密をすることに交換条件として色々求められてしまう。 溺愛体質のヒーロー☓地味子。ドタバタラブコメディ。
2021/3/10
しおりを挟んでくださっている皆様へ。
こちらの作品はすごく昔に書いたのをリメイクして連載していたものです。
しかし、古い作品なので……時代背景と言うか……いろいろ突っ込みどころ満載で、修正しながら書いていたのですが、やはり難しかったです(汗)
楽しい作品に仕上げるのが厳しいと判断し、連載を中止させていただくことにしました。
申しわけありません。
新作を書いて更新していきたいと思っていますので、よろしくお願いします。
お詫びに過去に書いた原文のママ載せておきます。
修正していないのと、若かりし頃の作品のため、
甘めに見てくださいm(__)m
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
東雲の空を行け ~皇妃候補から外れた公爵令嬢の再生~
くる ひなた
恋愛
「あなたは皇妃となり、国母となるのよ」
幼い頃からそう母に言い聞かされて育ったロートリアス公爵家の令嬢ソフィリアは、自分こそが同い年の皇帝ルドヴィークの妻になるのだと信じて疑わなかった。父は長く皇帝家に仕える忠臣中の忠臣。皇帝の母の覚えもめでたく、彼女は名実ともに皇妃最有力候補だったのだ。
ところがその驕りによって、とある少女に対して暴挙に及んだことを理由に、ソフィリアは皇妃候補から外れることになる。
それから八年。母が敷いた軌道から外れて人生を見つめ直したソフィリアは、豪奢なドレスから質素な文官の制服に着替え、皇妃ではなく補佐官として皇帝ルドヴィークの側にいた。
上司と部下として、友人として、さらには密かな思いを互いに抱き始めた頃、隣国から退っ引きならない事情を抱えた公爵令嬢がやってくる。
「ルドヴィーク様、私と結婚してくださいませ」
彼女が執拗にルドヴィークに求婚し始めたことで、ソフィリアも彼との関係に変化を強いられることになっていく……
『蔦王』より八年後を舞台に、元悪役令嬢ソフィリアと、皇帝家の三男坊である皇帝ルドヴィークの恋の行方を描きます。
ウブな政略妻は、ケダモノ御曹司の執愛に堕とされる
Adria
恋愛
旧題:紳士だと思っていた初恋の人は私への恋心を拗らせた執着系ドSなケダモノでした
ある日、父から持ちかけられた政略結婚の相手は、学生時代からずっと好きだった初恋の人だった。
でも彼は来る縁談の全てを断っている。初恋を実らせたい私は副社長である彼の秘書として働くことを決めた。けれど、何の進展もない日々が過ぎていく。だが、ある日会社に忘れ物をして、それを取りに会社に戻ったことから私たちの関係は急速に変わっていった。
彼を知れば知るほどに、彼が私への恋心を拗らせていることを知って戸惑う反面嬉しさもあり、私への執着を隠さない彼のペースに翻弄されていく……。
【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される
奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。
けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。
そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。
2人の出会いを描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630
2人の誓約の儀を描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041
鈍色の空と四十肩
いろは
恋愛
ハンガリー、首都ブダペストにて。
どこにでもある、人生を少し諦めた男女の物語。
辛い過去を振り切って、終わりの土地を求めて来た女。依子 45歳。工芸作家。
人と交わるのが苦手で、海外就労を選んだ男。譲治 38歳。貧乏サラリーマン。
*ムーンライトノベルス様でも投稿しております。(アルファポリス版では細部改変しております。)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる