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9,理性の少年と意志の女性
③
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――あの後、
当然のように道の影に潜んでいたジュールの取り巻き共の方へと軽い電気の塊のようなものを投げつけて道を空けさせると、その間を莉々子は光魔法を使用して駆け抜けて帰って来た。
雷の魔法を実験以外で使ったのは初めてだったが、やはり加減が難しく、莉々子の魔法は本当にただ派手な音と光を巻き散らかすだけの閃光弾のようなものになってしまった。それでも相手は十分に怯えてくれたようで逃げる莉々子を追いかけてくる様子はなかった。
さすがに次期領主候補とその取り巻きに怪我をさせるわけにはいかないから、あの程度で丁度良かったのだろう。
そして莉々子はと言えば、結局他に行く当てもなくユーゴの屋敷へと再び戻ってきてしまっていた。
屋敷を少し離れた位置から見上げながら首元のリボンに隠された首輪の輪郭を指でなぞる。
結局はこの首輪がある限り、莉々子はユーゴに逆らえないし、他に逃げる場所もないのだ。
(ジュールの手は払いのけてしまったし……)
だってあまりにもむかついたのだ、と内心で言い訳をする。
今冷静に考えてみると、戦略的にはジュールに荷担するのも悪い案ではなかったような気がする。首輪の存在を隠して騙されたふりをしておけば、物理的に操られる、という現在の状態よりはいくぶんか待遇が良かったのではないだろうか?
(いやいや、たらればを考えたところでもう意味はない)
だいたいのことを感情に流されてしくじってばかりの莉々子だからこそ、ここは気持ちを切り替えねばやっていけないとわかっていた。
しかたがない、と内心で呟いて門を開く。
すると先程までは気づかなかった、妙なものが見えた。
ユーゴだ。
勿論ユーゴ自体は妙なものではない。その行動が妙なのだ。
彼は何故か屋敷の扉の前をまるで腹を減らした熊のようにうろうろと彷徨い歩いていた。
(一体何をやっているんだ)
そう思いつつゆっくりと庭の中に入ると、その音で莉々子が帰ってきたことに気がついたのか、ユーゴがこちらを振り向く。
「……ただいま、戻りました」
「遅いぞ。もう夕食の時間だ」
来い、といつもと変わらぬ平静とした表情、いつもと変わらぬ堂々とした態度でユーゴは莉々子を待たずに屋敷の中へと歩き出す。きっと食堂へと向かうのだろう。
それに少しだけ眉をひそめながらも、莉々子はおとなしくしたがってついていった。
やはり、いつもの食堂にいつもの配置、けれど食事の内容だけがいつもと少しだけ違かった。
「これは?」
思わず莉々子は怪訝な声を上げてしまう。
ユーゴはそれをちらり、とだけ見ると「アイスだ」と何でもないことのように口にした。
思わず目を見開く。
そのまままじまじとユーゴの顔を見た。
視線には気づいているはずなのに、けれどユーゴはすました横顔のまま「好きなんだろう」と口にした。
それにさらに、莉々子は目を丸くする。
そういえば夢うつつにそんなことをぼやいたことがあった気がする。
覚えていたのか。
そして、わざわざ用意したのか。
おもむろに莉々子は主食のパンも副菜のサラダも無視すると、デザートとおぼしきその白いアイスに手を伸ばした。
「おい」それを見とがめるようにユーゴが声を上げるがそれも無視だ。
ぱくり、と一口含む。
なんとも言えない味が口に広がった。
「……ふっ」
思わず、笑ってしまう。
それは、アイスとはとても呼べないような牛乳を氷らせた塊だった。
砂糖を入れ忘れたのか、入れる量が少なかったのか、甘くもなんともない。
商品にはとてもならないこのくそまずい物体を、わざわざ作らせたのか作ったのかは知らないが、莉々子のために用意したものなのは明白だった。
(意外に、不器用なのだろうか)
餌付け以外に、人を懐柔する手立てを知らないのか、いや、そんなはずはないだろう。
あれだけ町中の人を魅了していながら困るとこのような手段しかとれない、そのまるで子どもような手口に、思わずほだされてしまった。
(いや、そういえば子どもだったんだっけ)
あまりにも大人びているから、忘れかけていたけれど、彼はまだ13歳の少年だ。
本当は、帰ってきたときにユーゴがあまりにも素晴らしく、完璧に懐柔工作でもしてこようものなら、その後に何をされてもいいから一発殴ってやろうと思っていた。
けれど、こんなに情けない謝罪を受けては、殴る気にもなれない。
「何がおかしい」
憮然とした表情に、それすらにも笑いがこみ上げておかしかった。
「いいえ」
けれどそれを正直に言うわけにもいかず、慌てて咳払いで誤魔化す。
「食事にしましょう」
「突然笑い出して出鼻を挫いたのはお前だろう」
うんざりとしつつ、それ以上は責める気が起きなかったのか「まぁ、機嫌が直ったらならなによりだ」とぼやいてユーゴは手を合わせた。
莉々子も慌てて真似して手を合わせる。
「いただきます」
二人揃って挨拶をして食事を取るのも、もうすっかりと日常の一部になってしまった。
しかしその時だ。ナイフとフォークを手にとって、さて、食べようという時に鈍い音が階下の扉の方から響いた。
「……なんだ、こんな時間に……」
何度も響くその打撃音は来客が来たことを知らせるノックだろう。そのことにいち早く気づいたユーゴがその非常識な時間の訪問者に不機嫌そうに立ち上がる。
「私が行きます」
「いや、不審者かもしれん、お前は後からついてこい」
本来なら主人にあるまじき指示だが、まぁ、莉々子とユーゴの間では通常運転の会話を交わしながら、階下へと向かい、玄関の扉を開く。
「こんな夜中に一体何の……」
『何の用』とまでは言わせては貰えなかった。
目の前にずい、と何事かが書かれたご大層に飾り付けられた羊紙皮が突きつけられる。
「ユーゴ・デルデヴェーズ殿、貴殿には落ち人を国に無断で監禁しているとの疑いがかかっております」
深緑色の警帽と制服に身を包んだ男達は、莉々子の記憶が確かならば警察のような役職の人達だったはずだ。
その警官達の先頭に立って羊紙皮を広げている男は、深い紫のくせっ毛をオールバックになでつけた、あまり見慣れぬ真っ黒な装束に身を包んだ紳士であった。
その声と姿に既視感を覚える。
どこかで見覚えがあった。
彼はユーゴの後ろで立ちすくむ莉々子にちらり、と一瞬だけその紫の瞳を向けると、すぐにその厳しい視線をユーゴへと戻し淡々と告げた。
「貴殿を国家反逆罪の疑いで拘束させていただきます」
「……なんのことだか全く検討がつかんが、疑いがあるというのならば調査には協力しよう。国に協力するのは国民の義務だからな」
内心はとても焦っているのだろうが、外見上はいつもと変わらぬ余裕綽々の態度で腕を組んでユーゴは鷹揚に頷いた。
(この人、街中で声を掛けてきた旅行者の……)
莉々子が屋敷に押し入ってきた紫の男の正体に気づいたのはユーゴの拘束が完成し、莉々子も保護の名の下に完全に監視体制が整った後だった。
「僕はユリウス・バルディ。中央から派遣された審判者です」
そう名乗る男の表情は、わずかにだが申し訳なさが滲んだものだった。
当然のように道の影に潜んでいたジュールの取り巻き共の方へと軽い電気の塊のようなものを投げつけて道を空けさせると、その間を莉々子は光魔法を使用して駆け抜けて帰って来た。
雷の魔法を実験以外で使ったのは初めてだったが、やはり加減が難しく、莉々子の魔法は本当にただ派手な音と光を巻き散らかすだけの閃光弾のようなものになってしまった。それでも相手は十分に怯えてくれたようで逃げる莉々子を追いかけてくる様子はなかった。
さすがに次期領主候補とその取り巻きに怪我をさせるわけにはいかないから、あの程度で丁度良かったのだろう。
そして莉々子はと言えば、結局他に行く当てもなくユーゴの屋敷へと再び戻ってきてしまっていた。
屋敷を少し離れた位置から見上げながら首元のリボンに隠された首輪の輪郭を指でなぞる。
結局はこの首輪がある限り、莉々子はユーゴに逆らえないし、他に逃げる場所もないのだ。
(ジュールの手は払いのけてしまったし……)
だってあまりにもむかついたのだ、と内心で言い訳をする。
今冷静に考えてみると、戦略的にはジュールに荷担するのも悪い案ではなかったような気がする。首輪の存在を隠して騙されたふりをしておけば、物理的に操られる、という現在の状態よりはいくぶんか待遇が良かったのではないだろうか?
(いやいや、たらればを考えたところでもう意味はない)
だいたいのことを感情に流されてしくじってばかりの莉々子だからこそ、ここは気持ちを切り替えねばやっていけないとわかっていた。
しかたがない、と内心で呟いて門を開く。
すると先程までは気づかなかった、妙なものが見えた。
ユーゴだ。
勿論ユーゴ自体は妙なものではない。その行動が妙なのだ。
彼は何故か屋敷の扉の前をまるで腹を減らした熊のようにうろうろと彷徨い歩いていた。
(一体何をやっているんだ)
そう思いつつゆっくりと庭の中に入ると、その音で莉々子が帰ってきたことに気がついたのか、ユーゴがこちらを振り向く。
「……ただいま、戻りました」
「遅いぞ。もう夕食の時間だ」
来い、といつもと変わらぬ平静とした表情、いつもと変わらぬ堂々とした態度でユーゴは莉々子を待たずに屋敷の中へと歩き出す。きっと食堂へと向かうのだろう。
それに少しだけ眉をひそめながらも、莉々子はおとなしくしたがってついていった。
やはり、いつもの食堂にいつもの配置、けれど食事の内容だけがいつもと少しだけ違かった。
「これは?」
思わず莉々子は怪訝な声を上げてしまう。
ユーゴはそれをちらり、とだけ見ると「アイスだ」と何でもないことのように口にした。
思わず目を見開く。
そのまままじまじとユーゴの顔を見た。
視線には気づいているはずなのに、けれどユーゴはすました横顔のまま「好きなんだろう」と口にした。
それにさらに、莉々子は目を丸くする。
そういえば夢うつつにそんなことをぼやいたことがあった気がする。
覚えていたのか。
そして、わざわざ用意したのか。
おもむろに莉々子は主食のパンも副菜のサラダも無視すると、デザートとおぼしきその白いアイスに手を伸ばした。
「おい」それを見とがめるようにユーゴが声を上げるがそれも無視だ。
ぱくり、と一口含む。
なんとも言えない味が口に広がった。
「……ふっ」
思わず、笑ってしまう。
それは、アイスとはとても呼べないような牛乳を氷らせた塊だった。
砂糖を入れ忘れたのか、入れる量が少なかったのか、甘くもなんともない。
商品にはとてもならないこのくそまずい物体を、わざわざ作らせたのか作ったのかは知らないが、莉々子のために用意したものなのは明白だった。
(意外に、不器用なのだろうか)
餌付け以外に、人を懐柔する手立てを知らないのか、いや、そんなはずはないだろう。
あれだけ町中の人を魅了していながら困るとこのような手段しかとれない、そのまるで子どもような手口に、思わずほだされてしまった。
(いや、そういえば子どもだったんだっけ)
あまりにも大人びているから、忘れかけていたけれど、彼はまだ13歳の少年だ。
本当は、帰ってきたときにユーゴがあまりにも素晴らしく、完璧に懐柔工作でもしてこようものなら、その後に何をされてもいいから一発殴ってやろうと思っていた。
けれど、こんなに情けない謝罪を受けては、殴る気にもなれない。
「何がおかしい」
憮然とした表情に、それすらにも笑いがこみ上げておかしかった。
「いいえ」
けれどそれを正直に言うわけにもいかず、慌てて咳払いで誤魔化す。
「食事にしましょう」
「突然笑い出して出鼻を挫いたのはお前だろう」
うんざりとしつつ、それ以上は責める気が起きなかったのか「まぁ、機嫌が直ったらならなによりだ」とぼやいてユーゴは手を合わせた。
莉々子も慌てて真似して手を合わせる。
「いただきます」
二人揃って挨拶をして食事を取るのも、もうすっかりと日常の一部になってしまった。
しかしその時だ。ナイフとフォークを手にとって、さて、食べようという時に鈍い音が階下の扉の方から響いた。
「……なんだ、こんな時間に……」
何度も響くその打撃音は来客が来たことを知らせるノックだろう。そのことにいち早く気づいたユーゴがその非常識な時間の訪問者に不機嫌そうに立ち上がる。
「私が行きます」
「いや、不審者かもしれん、お前は後からついてこい」
本来なら主人にあるまじき指示だが、まぁ、莉々子とユーゴの間では通常運転の会話を交わしながら、階下へと向かい、玄関の扉を開く。
「こんな夜中に一体何の……」
『何の用』とまでは言わせては貰えなかった。
目の前にずい、と何事かが書かれたご大層に飾り付けられた羊紙皮が突きつけられる。
「ユーゴ・デルデヴェーズ殿、貴殿には落ち人を国に無断で監禁しているとの疑いがかかっております」
深緑色の警帽と制服に身を包んだ男達は、莉々子の記憶が確かならば警察のような役職の人達だったはずだ。
その警官達の先頭に立って羊紙皮を広げている男は、深い紫のくせっ毛をオールバックになでつけた、あまり見慣れぬ真っ黒な装束に身を包んだ紳士であった。
その声と姿に既視感を覚える。
どこかで見覚えがあった。
彼はユーゴの後ろで立ちすくむ莉々子にちらり、と一瞬だけその紫の瞳を向けると、すぐにその厳しい視線をユーゴへと戻し淡々と告げた。
「貴殿を国家反逆罪の疑いで拘束させていただきます」
「……なんのことだか全く検討がつかんが、疑いがあるというのならば調査には協力しよう。国に協力するのは国民の義務だからな」
内心はとても焦っているのだろうが、外見上はいつもと変わらぬ余裕綽々の態度で腕を組んでユーゴは鷹揚に頷いた。
(この人、街中で声を掛けてきた旅行者の……)
莉々子が屋敷に押し入ってきた紫の男の正体に気づいたのはユーゴの拘束が完成し、莉々子も保護の名の下に完全に監視体制が整った後だった。
「僕はユリウス・バルディ。中央から派遣された審判者です」
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