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ルークの過去l

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 ミカエルがルークの過去を語り始めた。




 ルーク、いや、ここではルビシャークかな。
 ルビシャークは、冒険者であった。それも歴戦の冒険者だ。ちょうど15歳から冒険者になり、今は32歳。ルビシャークは、大きな壁にぶち当たっていた。

 それは、成長の限界だ。あれは、五年前のことだ。いつも通りAランクのクエストを受けていた時だ。

「ふぅ、明日は、Sランクの依頼でも受けてみるか」

 そう言って、今日のクエストは問題なくクリアできた。しかし、次の日の依頼を受けた時、Sランクの魔物に全然歯が立たなかった。

 その日は、ギリギリのところで逃げ帰ることが出来た。それから数十日後、またSランクの依頼を受けて失敗した。それからも、何年も何年もSランクの依頼を失敗して、自暴自棄になってしまった。

 32歳になった時のある日、邪神が現れたと世界に激震が走った。

 邪神とは、今よりもさらに昔何万年も前のお話になる。当時は世界は一人の王によって支配されていた。それも、賢王であったため、とても良い世の中だった。しかし、そこに現れたのが邪神だった。

 一度は賢王一人で倒しに行ったが、ボロボロになって帰ってきた。その時、ある天才魔術師が異世界召喚という魔術を編み出した。

 そして、呼び出された少年は有り得ないステータスを誇っていた。全てのステータスがSSSだったのだ。スキルは昔のことすぎて、伝わっていないが、聖属性だったことは分かっている。

 そして、賢王と少年は、邪神に立ち向かい、数時間にも及ぶ戦闘で賢王と少年、邪神は消耗していた。そして、最初から準備していた封印魔術で封印が成功した。

 そして、少年は勇者とよばれる。

 そして、今現在。ルビシャークは、邪神とは対峙していた。

「誰だお前は?」
「我か、我は邪神だ。昔勇者に封印されて、やっと封印が解けたんだよ」

 その頃ルビシャークは、自暴自棄になっていたので、邪神が相手でもどうでもよかった。

「そうか。ならば、俺と戦ってくれ」
「我とたった一人で戦うか。いいだろう! 人間への恨み。まずはお前で晴らすとしよう!」

 そして、邪神とルビシャークの戦いが始まった。
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