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大精霊
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「おいひぃ~」
青緑色の精霊は小さな口で僕の作ったお稲荷さんを頬張っている。
「え、え?」
「どういうこと?」
「え? 精霊?」
「え、は、ん?」
みんな、この状況に追いつけていないので、みんな驚いている。
ただ、僕だけはあれよりも凄いものに会っていたので驚きはしたが何がなんだか分からない。と、いうことはない。なので、話しかけてみる事にした。
「ね、ねぇ、君。ちょっと良い?」
「え!? ひ、ひぃ!!」
精霊はものすごい速さで奥の木の後ろに隠れてしまった。
その行動には僕も唖然としてしまった。
「え、えぇ……」
その精霊はその後そこから動かなかくなったので、ピクニックを開始しようとすると、その精霊は少しずつこっちに近づいて来ていた。
「イサミくん。何してるの?」
僕はお皿に先程のお稲荷さんの半分と具の入っていないスープを小さいコップに注いで、近くに置いてみる。
「好きに食べて良いからね」
精霊に聞こえてるか分からないけど、そう言ってみんなとのピクニックに戻った。
「優しいね。イサミくん」
「そんなんじゃないですけど、ただ、あげたくなっただけですよ」
「あはは、それが優しさって事だよ」
ミルさんもメイさんも、そう言って笑っている。
「お、来たみたいだぞ」
ちょうど、奥にある木が見える位置にいたレイドがそう言って顎をクイっと動かして、そっちを見てみろよ。と、言ってきた。
チラッとそっちの方を見ると恐る恐るといった感じに精霊が近づいて来ていた。
僕が見ている事に気が付いたのか、ビクッ! と体が跳ねまた逃げようとした。その時、風がブワッ! と吹き僕たちと奥の木の間にある池の上に風が集中して、緑色のお姉さんが浮いていた。
「こら、またそうやって人から奪っちゃダメでしょ!」
その人は、青緑色の精霊のことを叱っていた。
見てわかるほどシュンと落ち込んでいた青緑色の精霊は何故か僕の方を見ていた。
「よそ見しないの」
「は、はぃ」
さらに、叱ろうとしていたのを見ていたたまれなくなった。
「あの、ちょっと待って下さい」
「ん? あら、何かしら?」
「その子は、奪ってなんかないですよ」
「ほんと?」
「本当ですよ。僕があげたんですよ」
「ふーん」
そう言って、その人はジーッと僕の方を見てくる。
「私ね。人の心が読めるんだよ」
「え!?」
やばい。確かに最初は奪われてたけど……あげたのは本当だ。お願い。
「なんだ。本当に貰ってたのね。良かったわ」
「ふぅ」
「ねぇ、その食べ物そんなに美味しいの?」
「おいしいでしゅ!」
「そう。ねぇ、わたしにもそれ一つ頂戴」
「良いですけど、貴女は?」
「あぁ、自己紹介がまだだったわね。わたしは風の大精霊。ウィルンドよ。よろしくね。イサミくん」
「え?! なんで僕の名前……」
青緑色の精霊は掌サイズの精霊に比べて、大精霊と名乗ったウィルンドさんは人と同じ大きさだった。
そして、なんで僕の名前知ってるの?
青緑色の精霊は小さな口で僕の作ったお稲荷さんを頬張っている。
「え、え?」
「どういうこと?」
「え? 精霊?」
「え、は、ん?」
みんな、この状況に追いつけていないので、みんな驚いている。
ただ、僕だけはあれよりも凄いものに会っていたので驚きはしたが何がなんだか分からない。と、いうことはない。なので、話しかけてみる事にした。
「ね、ねぇ、君。ちょっと良い?」
「え!? ひ、ひぃ!!」
精霊はものすごい速さで奥の木の後ろに隠れてしまった。
その行動には僕も唖然としてしまった。
「え、えぇ……」
その精霊はその後そこから動かなかくなったので、ピクニックを開始しようとすると、その精霊は少しずつこっちに近づいて来ていた。
「イサミくん。何してるの?」
僕はお皿に先程のお稲荷さんの半分と具の入っていないスープを小さいコップに注いで、近くに置いてみる。
「好きに食べて良いからね」
精霊に聞こえてるか分からないけど、そう言ってみんなとのピクニックに戻った。
「優しいね。イサミくん」
「そんなんじゃないですけど、ただ、あげたくなっただけですよ」
「あはは、それが優しさって事だよ」
ミルさんもメイさんも、そう言って笑っている。
「お、来たみたいだぞ」
ちょうど、奥にある木が見える位置にいたレイドがそう言って顎をクイっと動かして、そっちを見てみろよ。と、言ってきた。
チラッとそっちの方を見ると恐る恐るといった感じに精霊が近づいて来ていた。
僕が見ている事に気が付いたのか、ビクッ! と体が跳ねまた逃げようとした。その時、風がブワッ! と吹き僕たちと奥の木の間にある池の上に風が集中して、緑色のお姉さんが浮いていた。
「こら、またそうやって人から奪っちゃダメでしょ!」
その人は、青緑色の精霊のことを叱っていた。
見てわかるほどシュンと落ち込んでいた青緑色の精霊は何故か僕の方を見ていた。
「よそ見しないの」
「は、はぃ」
さらに、叱ろうとしていたのを見ていたたまれなくなった。
「あの、ちょっと待って下さい」
「ん? あら、何かしら?」
「その子は、奪ってなんかないですよ」
「ほんと?」
「本当ですよ。僕があげたんですよ」
「ふーん」
そう言って、その人はジーッと僕の方を見てくる。
「私ね。人の心が読めるんだよ」
「え!?」
やばい。確かに最初は奪われてたけど……あげたのは本当だ。お願い。
「なんだ。本当に貰ってたのね。良かったわ」
「ふぅ」
「ねぇ、その食べ物そんなに美味しいの?」
「おいしいでしゅ!」
「そう。ねぇ、わたしにもそれ一つ頂戴」
「良いですけど、貴女は?」
「あぁ、自己紹介がまだだったわね。わたしは風の大精霊。ウィルンドよ。よろしくね。イサミくん」
「え?! なんで僕の名前……」
青緑色の精霊は掌サイズの精霊に比べて、大精霊と名乗ったウィルンドさんは人と同じ大きさだった。
そして、なんで僕の名前知ってるの?
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