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遺跡の探索①
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魔族の襲撃からなんとか村を守ることが出来た。
「そうだ。えっと……お前、名前なんて言うんだ?」
「あぁ、そう言えば自己紹介がまだでしたね。僕はフォレスと言います。魔族にとどめを刺してる男の子がリュクス。女の子がカリーナと言います」
「俺は、グロープロ。グローとでも呼んでくれ」
「分かりました。えっと、それで……何を仰ろうとしたんですか?」
「そうだそうだ。村の方はもう安心なんだろ?」
「はい。大丈夫だと思いますけど……」
「だったら、俺の家に向かうぞ。クリーナ、ちょっと来い」
遠くでお母さんらしき人と喋っているクリーナを呼んで来た。
「何お父さん?」
「一旦村に戻るぞ。それで、こいつらと一緒に地下に入る」
「って事は……」
「あぁ、こいつらに見せる」
村人たちに声を掛けて村に戻ることを伝え。僕は村長のグローさんに付いて行き村長の家に向かった。
その途中にリュクスとカリーナと合流した。
「「フォレス!!」」
「リュクス、カリーナ」
「どこに行くんだ?」
「村長のグローさんが何か見せてくれんだって」
「何かって、なに?」
「お前たち。魔王と勇者の遺跡とか調べてるんだろ?」
「はい、調べてますよ」
「この村の近くに遺跡はある。が、それが魔王と勇者の遺跡なのかは分からないんだよ。俺たちは見ての通りただの村人。外に出て、魔物と戦うなんて出来ないからな」
「そうですか。それで、遺跡と地下室に何の関係があるんだ?」
「その遺跡、鍵が掛かってて入れないらしく、その鍵が村長の家の地下室にあるんだよ。その地下室に入るための鍵は村長が肌身離さず管理してるんだよ」
「て事は、その遺跡に私たちを入れてくれるの?」
「そうだ」
地下で鍵をもらった僕たちは、村長が教えてくれた遺跡の方向に向かった。
「なんか、申し訳ないよね」
「うん」
「確かにな、俺たちがあの村に何日も滞在しなければあの村は襲われなかったんだもんな」
あの魔族がここに来たのは、何処からか漏れた、魔王がここにいるという情報からだ。
「だから、俺たちでこの輪廻を止めて見せる」
「そうだね」
「がんばろ~!! オーー!!」
「……お前が居ると元気が出るよ」
「ねぇ、元気出るよね。ありがとうね」
「え、な、何いきなり? やめてよ、恥ずかしい」
照れながらも少し嬉しそうにカリーナは笑った。
それから少し行ったところにボロボロになっている遺跡を見つけることができた。その遺跡は周りが木で囲まれていて苔や蔦に囲まれた、物凄く古い感じだった。
「よし、入るよ」
「「うん」」
遺跡の扉には錆びれた南京錠が掛けられている。南京錠に鍵を差し込んで回すとガチャっと音共に南京錠が外れた。
中に入るとそこはたった一つの部屋しか無かった。
「何も無いな」
「そうだね」
一つしか部屋が無いのに壁画も無いしお宝も何も無い。
「なぁ、カリーナは何か……あれ?」
「どうした?」
「ねぇ、カリーナが居ないんだけど……」
「え? 本当?」
「……うん」
そして、入り口が独りでにバタンッと音をたてて閉じてしまった。
「そうだ。えっと……お前、名前なんて言うんだ?」
「あぁ、そう言えば自己紹介がまだでしたね。僕はフォレスと言います。魔族にとどめを刺してる男の子がリュクス。女の子がカリーナと言います」
「俺は、グロープロ。グローとでも呼んでくれ」
「分かりました。えっと、それで……何を仰ろうとしたんですか?」
「そうだそうだ。村の方はもう安心なんだろ?」
「はい。大丈夫だと思いますけど……」
「だったら、俺の家に向かうぞ。クリーナ、ちょっと来い」
遠くでお母さんらしき人と喋っているクリーナを呼んで来た。
「何お父さん?」
「一旦村に戻るぞ。それで、こいつらと一緒に地下に入る」
「って事は……」
「あぁ、こいつらに見せる」
村人たちに声を掛けて村に戻ることを伝え。僕は村長のグローさんに付いて行き村長の家に向かった。
その途中にリュクスとカリーナと合流した。
「「フォレス!!」」
「リュクス、カリーナ」
「どこに行くんだ?」
「村長のグローさんが何か見せてくれんだって」
「何かって、なに?」
「お前たち。魔王と勇者の遺跡とか調べてるんだろ?」
「はい、調べてますよ」
「この村の近くに遺跡はある。が、それが魔王と勇者の遺跡なのかは分からないんだよ。俺たちは見ての通りただの村人。外に出て、魔物と戦うなんて出来ないからな」
「そうですか。それで、遺跡と地下室に何の関係があるんだ?」
「その遺跡、鍵が掛かってて入れないらしく、その鍵が村長の家の地下室にあるんだよ。その地下室に入るための鍵は村長が肌身離さず管理してるんだよ」
「て事は、その遺跡に私たちを入れてくれるの?」
「そうだ」
地下で鍵をもらった僕たちは、村長が教えてくれた遺跡の方向に向かった。
「なんか、申し訳ないよね」
「うん」
「確かにな、俺たちがあの村に何日も滞在しなければあの村は襲われなかったんだもんな」
あの魔族がここに来たのは、何処からか漏れた、魔王がここにいるという情報からだ。
「だから、俺たちでこの輪廻を止めて見せる」
「そうだね」
「がんばろ~!! オーー!!」
「……お前が居ると元気が出るよ」
「ねぇ、元気出るよね。ありがとうね」
「え、な、何いきなり? やめてよ、恥ずかしい」
照れながらも少し嬉しそうにカリーナは笑った。
それから少し行ったところにボロボロになっている遺跡を見つけることができた。その遺跡は周りが木で囲まれていて苔や蔦に囲まれた、物凄く古い感じだった。
「よし、入るよ」
「「うん」」
遺跡の扉には錆びれた南京錠が掛けられている。南京錠に鍵を差し込んで回すとガチャっと音共に南京錠が外れた。
中に入るとそこはたった一つの部屋しか無かった。
「何も無いな」
「そうだね」
一つしか部屋が無いのに壁画も無いしお宝も何も無い。
「なぁ、カリーナは何か……あれ?」
「どうした?」
「ねぇ、カリーナが居ないんだけど……」
「え? 本当?」
「……うん」
そして、入り口が独りでにバタンッと音をたてて閉じてしまった。
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