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魔力の解放
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亀の甲羅を背負ったクマ。略してカマは、こちら見ると、手足を引っ込め頭も引っ込め回転し始めた。
「あれは、受け止めるのは難しいね。ヒューは、地面を凍らせて!」
『任せなさい!』
ヒューは地面に向けて氷のブレスを放った。地面が瞬く間に青く広がっていく。
カマはこちらに突撃してきていた。が、止まることは叶わず、そのままずっと回っている。
「これで、目でも回してくれたらいいんだけどな」
カレンの願いは簡単に破られた。カマが頭の穴から炎を出して氷を溶かしていく。あっという間にカマの周りの氷は溶けて回転は止まった。
「まるで、あれだな。海からやってきたでかい奴」
カレンはなにかを思い出していたが、ヒューには分からなかった。
『それで、これからどうするの?』
「う~ん。どうしよう。あの回転を止めるのは至難の技だよ。ってか、今の私には止めることが出来ないよ」
どうしようかと考えていたが、カマは待ってくれない。尻尾だけを出してまた甲羅に閉じこもり回転攻撃を仕掛けてきた。尻尾は鞭のようにしなり、ブンブン音を鳴らしている。
カマはカレンに突っ込んでいく。それを剣で受け止めるが、勢いは殺すことが出来なかった。壁まで吹き飛ばされてしまった。
「グハァッ! はぁはぁ、いって~」
『カレン!? 大丈夫!!??』
「まぁ、なんとかね。はぁ、魔法が使えたらこんな奴一捻りなのにな~」
カレンは物理攻撃しか今は使えない。魔法攻撃は未だ未熟のヒューのみ。流石に死ぬかもしれないと、カレンは生きる為の方法を考え出す。
「何か、何かないか? この状況を打破する方法。考えろ、考えろ。あるはずだよ」
その後も、攻撃を受けては吹き飛ばされ、計五回もやられてしまった。
『カレン! もう逃げましょう! 強くなってからまたここに来たらいいじゃない!?』
ここ最近|魔力(・・)も体力も飛ぶ力も急上昇したヒューがそう言った。
「魔力が急上昇? 確か、あのトリ公を食べた時だったよね。もしかして!!??」
カレンは、自分の魔力を解き放った。
すると、カレンの周りから風が発生し、竜巻となり、雷がバチバチと起き、そこはまさに、その島で二番目に危険な地域になった。カマも巻き込まれてしまった。
『ちょっと、カレン!』
「あ、ごめんごめん。もう終わるよ」
そして、竜巻はどんどん小さくなり、そこに残ったのは、黒焦げになったカマといまだ魔力を放出しているカレンだった。
『か、カレン? なんか、変だよ?』
「ん? 変? 私が? 何言ってんのヒュー。私は普通だよ?」
カレンがそう言うと、言葉の波がヒューを襲った。
『ひっ!? か、カレン? だよね。お願い、やめて......』
カレンは、元の魔力に上乗せ、いや、掛け合わされ、数倍、数十倍に膨れ上がった。その魔力は今までカレンが抑え込んでいた。それが、今、解放された為、あんな現象が起きてしまった。
そして、カレンが今使ってしまった言葉に魔力を乗せる技。これは、それを使う人の感情が物凄く影響される。怒りの感情を乗せれば相手を死にいたしめる。そんな魔法だ。今のカレンは、それを制御できていない。
今までの魔力の使い方ではもう使えなくなってしまったのだ。きっと、カレンの出力の十分の一でやっと、宮廷魔術師と同じだろう。
「あ、ごめん。けど、制御出来ない見たい」
カレンは、魔力を抑えてそう言った。
『あ、良かった~。あれの練習は私がいない所でやってほしいな』
「分かってるよ。じゃ、行こっか」
そして、三つ目の部屋にカレンたちは入っていった。
「あれは、受け止めるのは難しいね。ヒューは、地面を凍らせて!」
『任せなさい!』
ヒューは地面に向けて氷のブレスを放った。地面が瞬く間に青く広がっていく。
カマはこちらに突撃してきていた。が、止まることは叶わず、そのままずっと回っている。
「これで、目でも回してくれたらいいんだけどな」
カレンの願いは簡単に破られた。カマが頭の穴から炎を出して氷を溶かしていく。あっという間にカマの周りの氷は溶けて回転は止まった。
「まるで、あれだな。海からやってきたでかい奴」
カレンはなにかを思い出していたが、ヒューには分からなかった。
『それで、これからどうするの?』
「う~ん。どうしよう。あの回転を止めるのは至難の技だよ。ってか、今の私には止めることが出来ないよ」
どうしようかと考えていたが、カマは待ってくれない。尻尾だけを出してまた甲羅に閉じこもり回転攻撃を仕掛けてきた。尻尾は鞭のようにしなり、ブンブン音を鳴らしている。
カマはカレンに突っ込んでいく。それを剣で受け止めるが、勢いは殺すことが出来なかった。壁まで吹き飛ばされてしまった。
「グハァッ! はぁはぁ、いって~」
『カレン!? 大丈夫!!??』
「まぁ、なんとかね。はぁ、魔法が使えたらこんな奴一捻りなのにな~」
カレンは物理攻撃しか今は使えない。魔法攻撃は未だ未熟のヒューのみ。流石に死ぬかもしれないと、カレンは生きる為の方法を考え出す。
「何か、何かないか? この状況を打破する方法。考えろ、考えろ。あるはずだよ」
その後も、攻撃を受けては吹き飛ばされ、計五回もやられてしまった。
『カレン! もう逃げましょう! 強くなってからまたここに来たらいいじゃない!?』
ここ最近|魔力(・・)も体力も飛ぶ力も急上昇したヒューがそう言った。
「魔力が急上昇? 確か、あのトリ公を食べた時だったよね。もしかして!!??」
カレンは、自分の魔力を解き放った。
すると、カレンの周りから風が発生し、竜巻となり、雷がバチバチと起き、そこはまさに、その島で二番目に危険な地域になった。カマも巻き込まれてしまった。
『ちょっと、カレン!』
「あ、ごめんごめん。もう終わるよ」
そして、竜巻はどんどん小さくなり、そこに残ったのは、黒焦げになったカマといまだ魔力を放出しているカレンだった。
『か、カレン? なんか、変だよ?』
「ん? 変? 私が? 何言ってんのヒュー。私は普通だよ?」
カレンがそう言うと、言葉の波がヒューを襲った。
『ひっ!? か、カレン? だよね。お願い、やめて......』
カレンは、元の魔力に上乗せ、いや、掛け合わされ、数倍、数十倍に膨れ上がった。その魔力は今までカレンが抑え込んでいた。それが、今、解放された為、あんな現象が起きてしまった。
そして、カレンが今使ってしまった言葉に魔力を乗せる技。これは、それを使う人の感情が物凄く影響される。怒りの感情を乗せれば相手を死にいたしめる。そんな魔法だ。今のカレンは、それを制御できていない。
今までの魔力の使い方ではもう使えなくなってしまったのだ。きっと、カレンの出力の十分の一でやっと、宮廷魔術師と同じだろう。
「あ、ごめん。けど、制御出来ない見たい」
カレンは、魔力を抑えてそう言った。
『あ、良かった~。あれの練習は私がいない所でやってほしいな』
「分かってるよ。じゃ、行こっか」
そして、三つ目の部屋にカレンたちは入っていった。
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