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七十層〜ボス〜
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あれから二時間が経ち、私とヒュードルは野営の準備を終わらせた。
「ヒューが居てくれて助かったよ。飛んで荷物運んでくれてたし、楽しちゃった」
「キャル!」
「お、どうした? もしかして、お腹減った?」
私の言葉が当たっていたのか、ヒューはパタパタと羽を動かした。
「それじゃ、夜ご飯食べようか」
亜空間から昨日作っといたものを取り出して、ヒューと食べ始めた。ドラゴンは雑食らしく、今回食べる予定だったご飯を3分の2を食べられた。流石ドラゴン。幼竜でも、食いしん坊だな~。
そして、ヒューとその後もめっちゃ遊んで、倒れるように寝た。
起きたのは、なんとボスを倒してから11時間後だった。なんで分かるかって? これもダンジョンの謎だが、何故かボスを倒してからの時間が分かるのだ。謎である。
「やばい! ヒュー、起きて!」
「キュ?」
「もうすぐで、新しく湧いちゃうから、今すぐ撤退するよ」
そうして、私とヒューは急いで朝ごはんを食べてボスを倒して十一時間と四十分後にモンスタートラップをでた。
それからすぐに、下に続く階段を見つけて、少し大きな部屋を見つけた。
「ここなんだろう? いつもならボス部屋についててもいい頃なんだけど。ね、ヒューどう思う?」
「キャル?」
「って、ヒューに聞いても意味ないじゃんか」
今まで、色々と会話を楽しんできたので普通に聞いてしまった。ドラゴンなのに。
「ま、何がきてもいいように、警戒は怠らないでね」
ヒューも鋭い目つきで私の頭の上から、周りを警戒し始めた。
すると、入ってきた道の土が大きな音を立てながら下から盛り上がり、入り口を塞いだ。
「こんなボス部屋もあるのか、これからも大変そうだな」
カレンが、この後について考えながら、警戒をしていると、ピチャッと水溜りに足を入れた時のような音が響いた。
「これは、地面から水が湧き出てきてる?」
それは、とどまることを知らず、部屋を満たすほどの水が地面や壁から一気に吹き出してきた。
「ヒュー! 大丈夫!?」
さっきから、頭の上になんの感触もなく、自分のことで精一杯だったので、ヒューのことを気にかけてやることが出来なかった。
すると、上から声が聞こえた。
「ヒュー! 良かったー。そのままそこで飛んでて!」
今は、水の勢いは止まり、上に少し空間ができる程度に水が部屋を満たしていた。
そして、カレンは上の方に浮いているので、いるなら下だと思い、探知魔法を下に向けて放った。すると、龍にも蛇にも思える魔物を探知した。
「これって! リヴァイアサンじゃんか!」
そう、今回のボスはリヴァイアサン、海の王者だった。
「まじか~」
カレンの前世では泳ぎが苦手だった。だが、こっちの世界に来た時にママに「冒険者になるなら、絶対に覚えておいた方がいいよ」と言われており、その時の鬼のような特訓のおかげで、今は相当の距離を泳げるようになった。
そして、これからが問題だ。リヴァイアサンは、自分の周りに渦を纏っており、安易に近づけないのだ。だから、魔法一筋になってしまう。一瞬でもあの渦が通れるようになれば、リヴァイアサンの柔らかい皮膚に攻撃できるんだが、生憎、水の中だと屈折して相手まで届かないんだよな。
「やってみないとわからないよな」
そうして、魔法を打とうとした時リヴァイアサンがこちらに気付いて水を操り大波をつくりだして攻撃してきた。
「待って、それはやばいよ!」
その大波は天井近くまで届いているのでヒューも巻き込んでしまうかもしれない。
「ヒュー! こっちに来て!」
カレンは、ヒューを近くに呼び出してある魔法でヒューを覆った。ついでに私の顔の周りも覆わせた。
そして、激しい衝撃をカレンとヒューを襲った。
リヴァイアサンは知性が少しあるらしく、水が引かないことから、まだ敵は生きていると感じ取っていた。
「ぷはぁ。今のは結構危なかったね、ヒュー」
「キャル!」
「怒ってるね。なら、やられっぱなしは嫌だな」
そして、カレンとヒューの逆襲が始まった。
まず、カレンが風魔法をヒューと自分に付与して、自分の周りに水が来ないようにした。ついでに乾かしておく。そして、カレンは雷魔法「ライトニング」を放ち、リヴァイアサンを感電死させようとした。だが、一筋縄ではなかった。リヴァイアサンが体の周りに纏っている渦に雷は吸い込まれるように消えていった。
「あれは、厄介すぎでしょ」
そして、リヴァイアサンは体に纏っている渦をカレンの方に集めて、飛ばしてきた。それをカレンは避けようとするが、片脚が逃げられるずにさっきから抱きかかえていたヒューと一緒に海底に叩きつけられた。その衝撃で付与魔法の効果が切れて、二人は溺れることとなった。
(これは、流石にやばいな。どうしようかな………。そうだ、試してみようか)
カレンが何かを思いつき行動しようとした時、リヴァイアサンが、水中に海流を作り出した。カレンとヒューは、その流れに逆らうことができずに、水中をぐるぐると流されていた。人間は水に弱いのだ。だが、そこで、カレンの秘策が火を吹いた。
なんとカレンは、亜空間を発動させ、今ある水を全て亜空間に治るかなのだ。
前にも説明したと思うが、亜空間はその人の想像力に依存する。その点カレンはとても優れている。なので、たったこれっぽっちの水を亜空間に収めることができないなど、ありえないのだ。
そして、亜空間を発動させて一瞬。全ての水がカレンの亜空間に収まった。
「さぁ、リヴァイアサン。さよなら」
「キュル!!!」
リヴァイアサンは水がなくなり、地面でベチンベチンと轟音で跳ねている。そこをカレンの刀で一太刀。リヴァイアサンは生き絶えた。
「これで、七十層のボス倒し終わった~。今回は割と危なかったね」
「キャル~」
「さ、少し休んだら行こうか」
そうして、カレンたちは70階層の攻略に足を踏み入れた。
「ヒューが居てくれて助かったよ。飛んで荷物運んでくれてたし、楽しちゃった」
「キャル!」
「お、どうした? もしかして、お腹減った?」
私の言葉が当たっていたのか、ヒューはパタパタと羽を動かした。
「それじゃ、夜ご飯食べようか」
亜空間から昨日作っといたものを取り出して、ヒューと食べ始めた。ドラゴンは雑食らしく、今回食べる予定だったご飯を3分の2を食べられた。流石ドラゴン。幼竜でも、食いしん坊だな~。
そして、ヒューとその後もめっちゃ遊んで、倒れるように寝た。
起きたのは、なんとボスを倒してから11時間後だった。なんで分かるかって? これもダンジョンの謎だが、何故かボスを倒してからの時間が分かるのだ。謎である。
「やばい! ヒュー、起きて!」
「キュ?」
「もうすぐで、新しく湧いちゃうから、今すぐ撤退するよ」
そうして、私とヒューは急いで朝ごはんを食べてボスを倒して十一時間と四十分後にモンスタートラップをでた。
それからすぐに、下に続く階段を見つけて、少し大きな部屋を見つけた。
「ここなんだろう? いつもならボス部屋についててもいい頃なんだけど。ね、ヒューどう思う?」
「キャル?」
「って、ヒューに聞いても意味ないじゃんか」
今まで、色々と会話を楽しんできたので普通に聞いてしまった。ドラゴンなのに。
「ま、何がきてもいいように、警戒は怠らないでね」
ヒューも鋭い目つきで私の頭の上から、周りを警戒し始めた。
すると、入ってきた道の土が大きな音を立てながら下から盛り上がり、入り口を塞いだ。
「こんなボス部屋もあるのか、これからも大変そうだな」
カレンが、この後について考えながら、警戒をしていると、ピチャッと水溜りに足を入れた時のような音が響いた。
「これは、地面から水が湧き出てきてる?」
それは、とどまることを知らず、部屋を満たすほどの水が地面や壁から一気に吹き出してきた。
「ヒュー! 大丈夫!?」
さっきから、頭の上になんの感触もなく、自分のことで精一杯だったので、ヒューのことを気にかけてやることが出来なかった。
すると、上から声が聞こえた。
「ヒュー! 良かったー。そのままそこで飛んでて!」
今は、水の勢いは止まり、上に少し空間ができる程度に水が部屋を満たしていた。
そして、カレンは上の方に浮いているので、いるなら下だと思い、探知魔法を下に向けて放った。すると、龍にも蛇にも思える魔物を探知した。
「これって! リヴァイアサンじゃんか!」
そう、今回のボスはリヴァイアサン、海の王者だった。
「まじか~」
カレンの前世では泳ぎが苦手だった。だが、こっちの世界に来た時にママに「冒険者になるなら、絶対に覚えておいた方がいいよ」と言われており、その時の鬼のような特訓のおかげで、今は相当の距離を泳げるようになった。
そして、これからが問題だ。リヴァイアサンは、自分の周りに渦を纏っており、安易に近づけないのだ。だから、魔法一筋になってしまう。一瞬でもあの渦が通れるようになれば、リヴァイアサンの柔らかい皮膚に攻撃できるんだが、生憎、水の中だと屈折して相手まで届かないんだよな。
「やってみないとわからないよな」
そうして、魔法を打とうとした時リヴァイアサンがこちらに気付いて水を操り大波をつくりだして攻撃してきた。
「待って、それはやばいよ!」
その大波は天井近くまで届いているのでヒューも巻き込んでしまうかもしれない。
「ヒュー! こっちに来て!」
カレンは、ヒューを近くに呼び出してある魔法でヒューを覆った。ついでに私の顔の周りも覆わせた。
そして、激しい衝撃をカレンとヒューを襲った。
リヴァイアサンは知性が少しあるらしく、水が引かないことから、まだ敵は生きていると感じ取っていた。
「ぷはぁ。今のは結構危なかったね、ヒュー」
「キャル!」
「怒ってるね。なら、やられっぱなしは嫌だな」
そして、カレンとヒューの逆襲が始まった。
まず、カレンが風魔法をヒューと自分に付与して、自分の周りに水が来ないようにした。ついでに乾かしておく。そして、カレンは雷魔法「ライトニング」を放ち、リヴァイアサンを感電死させようとした。だが、一筋縄ではなかった。リヴァイアサンが体の周りに纏っている渦に雷は吸い込まれるように消えていった。
「あれは、厄介すぎでしょ」
そして、リヴァイアサンは体に纏っている渦をカレンの方に集めて、飛ばしてきた。それをカレンは避けようとするが、片脚が逃げられるずにさっきから抱きかかえていたヒューと一緒に海底に叩きつけられた。その衝撃で付与魔法の効果が切れて、二人は溺れることとなった。
(これは、流石にやばいな。どうしようかな………。そうだ、試してみようか)
カレンが何かを思いつき行動しようとした時、リヴァイアサンが、水中に海流を作り出した。カレンとヒューは、その流れに逆らうことができずに、水中をぐるぐると流されていた。人間は水に弱いのだ。だが、そこで、カレンの秘策が火を吹いた。
なんとカレンは、亜空間を発動させ、今ある水を全て亜空間に治るかなのだ。
前にも説明したと思うが、亜空間はその人の想像力に依存する。その点カレンはとても優れている。なので、たったこれっぽっちの水を亜空間に収めることができないなど、ありえないのだ。
そして、亜空間を発動させて一瞬。全ての水がカレンの亜空間に収まった。
「さぁ、リヴァイアサン。さよなら」
「キュル!!!」
リヴァイアサンは水がなくなり、地面でベチンベチンと轟音で跳ねている。そこをカレンの刀で一太刀。リヴァイアサンは生き絶えた。
「これで、七十層のボス倒し終わった~。今回は割と危なかったね」
「キャル~」
「さ、少し休んだら行こうか」
そうして、カレンたちは70階層の攻略に足を踏み入れた。
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