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フェニックスの祝祭3
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フェニックスの祝祭初日——
「おはようございます。お嬢様をお迎えに参りました」
フェリクスとレイが、フェリクスの宿舎、もとい離宮のホールに下りると、にこにこと笑顔を浮かべた聖騎士デレクと聖騎士見習いのケイが待っていた。
二人は騎士らしくピシリと背を伸ばし、出入り口付近で行儀良く待っていた。
「おはよう。随分と早いね」
「おはようございます」
フェリクスとレイが二人に声をかけた。
本日のフェリクスは、浄化の儀の主役だ。
いつもの大司教の服装よりも華やかな祝祭用の衣装をまとっている。詰襟の司祭服の上から、銀糸の緻密な刺繍が入った丈の長い青いケープを羽織っており、長い銀髪の前髪はオールバックにヘアセットされ、ケープと揃いの祝祭用の帽子をかぶっている。
いつも以上にキリリと凛々しく引き締まっている。
レイは、本日も女性用の神官服のワンピースだ。
長い黒髪は、離宮の侍女に綺麗にヘアアレンジしてもらい、白いパールが付いたリボンで留められている。全体的に清楚にまとめられている。
フェリクスとレイが出入り口付近に向かうと、デレクとケイがサッと近寄って来た。
デレクはアルバン並みに背が高く、ケイも今回護衛についてくれた聖騎士見習いの中で最も体格が良い。二人して並ぶと、まるで壁のような圧迫感がある。
「お嬢様は、まるで朝露に濡れる白薔薇のように愛らしいですね」
「髪飾りがとても似合ってますね。可愛いです」
デレクとケイが、にこにことレイを褒めそやした。
「ふふっ。ありがとうございます。本日はよろしくお願いしますね」
レイは、歯が浮きそうな褒め言葉に戸惑いつつも、にっこりと笑顔で返した。
その横で、フェリクスはぴくりと片眉を動かしていた。
***
フェリクスとレイは、聖堂近くの控え室に移動した。用意された軽食を食べつつ、席に座って出番を待っていると、アルバンが声をかけてきた。
「フェリクス様、レイお嬢様。お耳に入れたいことが……」
「うん、いいよ。何かな?」
フェリクスが瞬きのうちに、隣の席のレイも含めて、防音結界を張った。
「恐れ入ります。テオドール第三王子殿下とその護衛らしき人物の、浄化の儀の予約日が判明しました」
アルバンは粛々と報告を始めた。
「いつかな?」
フェリクスが先を促す。
「最終日です。テオドール第三王子殿下は、『テオ・キースリー』という偽名でご予約されてます」
「キースリーは確か、側妃の家名だったね」
「ええ。警備の方はいかがいたしましょうか?」
「ライオネルとも相談だけど、その日は見回りを増やそうか」
「承知しました。猊下にもお伝えさせてただきます」
「うん、頼んだよ」
「はっ!」
アルバンは指示を受けると、サッと下がっていった。
アルバンと入れ替わりで、会場担当の神官が控え室に顔を出した。「お時間です。ご準備をお願いします」と声をかける。
「じゃあ、みんな行こうか」
フェリクスは席から立ち上がると、控え室にいる聖属性の神官や聖騎士たちを見回して言った。
「「「「「「「「「「「はいっ!」」」」」」」」」」」
神官や聖騎士たちは気合いを入れて、ハキハキと返事をした。
***
聖騎士が先導し、フェリクスの後にレイたちが聖堂に入ると、もうすでに聖堂内はたくさんの信徒で埋め尽くされていた。冬だというのに聖堂内の熱気はものすごく、聖堂の天井近くの丸窓は開け放たれていた。
(あっ! ニールだ!)
レイは聖堂内で、真っ先に兄を見つけた。向こうもレイに気付いたようで、ニールのクールな美貌が、ふわりととろける。
レイがニールの隣に目を向けると、ハムレットが優美な笑顔で小さく手を振っていた。
(うっ……水竜王様……)
レイは少々顔を引きつらせながら、目礼をした。
フェリクスが説教台の前に立ち、信徒たちに向かい合うと、レイたち詠唱の神官は、彼の左右に展開して立ち位置についた。
フェリクスが、小さな鐘がいくつも付いた立派な杖を振るった。シャリンと澄んだ鐘の音と共に、魔力の柔らかい波動が彼を中心に広がり、レイたち神官は詠唱を始めた。
(ニールも来てるんだし、いいところを見せない と!)
レイは集中するために目を瞑り、詠唱の言葉に魔力をのせて、伸びやかに放っていった。
ここ最近は魔力コントロールの訓練を頑張っていたためか、レイの魔力はするりと滑らかに詠唱に馴染んでいった。
(みんなの穢れが祓われて、良い年を迎えられますように……)
レイが祈りを込めて詠唱をしていると、フッと香炉の香りとは違った、ほんのりと甘く爽やかな花の香りが鼻を掠めた。
「わぁ……!」
「おぉ……これが……」
「初めて見た……」
信徒側の席が、にわかに騒がしくなった。
フェリクスが頃合いを見計らい、鐘付きの杖の石突で、トンッと床を突いた。魔力が篭った小さな鐘が青白い光を放ち、ジャリリリリリリッと騒々しく鳴りたてる。
聖堂内を、フェリクスの杖から放たれた魔力の大鎌が、ヒュンヒュンといくつも飛び回り、黒い靄もや状の厄を断ち切っていく。
そして、聖堂内に降り注ぐ純白の花びらに混じって、青い花びらが散り舞った。
盛大な拍手の中で、レイは目を見開いた。
聖堂内には白と青の花びらが降り注ぎ、スッキリとした表情の信徒たちが、拍手をしたり、歓声を送ったりしていた。
(やっぱり、誰かの役に立てるのって嬉しいな)
レイは達成感からにっこりと微笑んだ。
ふと視線を感じて目を向けると、ニールが柔らかく目を細めてレイを見つめ、拍手をしていた。彼の隣のハムレットは、「ブラボー!」と感動の涙を流していた。
強かに、聖堂の屋根を打つ雨音が聞こえてきた。
***
初日一回目の浄化の儀を終えると、レイたちは聖堂を出て、控え室に向かった。
不意に、レイの前を歩いていた聖騎士や神官たちの歩みが止まった。
レイが顔を上げて前を見ると、控え室の前の廊下には、ニールとハムレットが待っていた。
護衛の聖騎士たちは急に現れた部外者にざわつき、フェリクスたちを守ろうと、前に出ようとした。それを、フェリクスが「大丈夫だよ」と制止する。
「教会内であまり影移動をしないでくれるかな?」
フェリクスは、ニールとハムレットを交互に見つめ、ピシャリと釘を刺した。
「先ほどは素晴らしい浄化の儀をありがとうございました。是非ともこの感動と感謝をお伝えしたく、馳せ参じました」
ニールが恭しく頭を下げた。
「仕方がない子だね」
フェリクスが珍しく溜め息を吐いた。
「ニール!」
レイがニールに駆け寄った。バフッとニールに抱きつく。
「レイ、上手にできたね。魔力コントロールもとても良かったよ」
ニールは目尻に皺を寄せ、優しくレイの頭を撫でた。
「ふふっ! ありがとうございます! スッキリしましたか?」
「もちろん」
レイとニールは、微笑みあった。
「…………」
——その時、ハムレットが、流れるようにするりと動いた。
すぐさまケイがレイを守ろうとしたが、ガシッとデレクに強く肩を掴まれた。
「デレク騎士?」
「……あのお方の邪魔はするな……」
ケイが不思議に思ってデレクの方を振り返ると、デレクは真っ青な顔色をしていた。
ハムレットはサッとレイの目の前で跪くと、彼女の片手を愛おしげに手にとった。
じっと熱っぽい黄金眼で彼女を見上げる。
「レイ、結婚して欲しい」
「み゛ゃっ!!?」
いきなりの求婚に、レイはびっくりして変な声をあげた。みんなの目の前ということもあり、レイは一瞬パニックを起こしかけて、頭が真っ白になっていた。
「早急につまみ出してくれるかな?」
「ええ、承知しました」
フェリクスが冷たく言い放ち、ニールが乱暴にハムレットのジャケットの襟首を掴んだ。そのまま引き摺るようにズルズルと出口まで連れて行く。
「ニール、離してくれ! まだレイの返事を聞いていない!!」
「答えは『NO』だ。それに、フェリクス様の命令がある。しばらくレイとは接触禁止だ」
「フェリクス様は、そこまで仰っていなかっただろう!!?」
ニールとハムレットは騒々しく、教会から出て行った。
「……何だったんでしょう……」
ケイはぽかんと、部外者二人が出ていくのを見送っていた。
「はぁ……後でアレクシスとランディを集めてくれ。話すことがある」
デレクは顔色も悪く、ぐっしょりと冷や汗をかいていた。
「おはようございます。お嬢様をお迎えに参りました」
フェリクスとレイが、フェリクスの宿舎、もとい離宮のホールに下りると、にこにこと笑顔を浮かべた聖騎士デレクと聖騎士見習いのケイが待っていた。
二人は騎士らしくピシリと背を伸ばし、出入り口付近で行儀良く待っていた。
「おはよう。随分と早いね」
「おはようございます」
フェリクスとレイが二人に声をかけた。
本日のフェリクスは、浄化の儀の主役だ。
いつもの大司教の服装よりも華やかな祝祭用の衣装をまとっている。詰襟の司祭服の上から、銀糸の緻密な刺繍が入った丈の長い青いケープを羽織っており、長い銀髪の前髪はオールバックにヘアセットされ、ケープと揃いの祝祭用の帽子をかぶっている。
いつも以上にキリリと凛々しく引き締まっている。
レイは、本日も女性用の神官服のワンピースだ。
長い黒髪は、離宮の侍女に綺麗にヘアアレンジしてもらい、白いパールが付いたリボンで留められている。全体的に清楚にまとめられている。
フェリクスとレイが出入り口付近に向かうと、デレクとケイがサッと近寄って来た。
デレクはアルバン並みに背が高く、ケイも今回護衛についてくれた聖騎士見習いの中で最も体格が良い。二人して並ぶと、まるで壁のような圧迫感がある。
「お嬢様は、まるで朝露に濡れる白薔薇のように愛らしいですね」
「髪飾りがとても似合ってますね。可愛いです」
デレクとケイが、にこにことレイを褒めそやした。
「ふふっ。ありがとうございます。本日はよろしくお願いしますね」
レイは、歯が浮きそうな褒め言葉に戸惑いつつも、にっこりと笑顔で返した。
その横で、フェリクスはぴくりと片眉を動かしていた。
***
フェリクスとレイは、聖堂近くの控え室に移動した。用意された軽食を食べつつ、席に座って出番を待っていると、アルバンが声をかけてきた。
「フェリクス様、レイお嬢様。お耳に入れたいことが……」
「うん、いいよ。何かな?」
フェリクスが瞬きのうちに、隣の席のレイも含めて、防音結界を張った。
「恐れ入ります。テオドール第三王子殿下とその護衛らしき人物の、浄化の儀の予約日が判明しました」
アルバンは粛々と報告を始めた。
「いつかな?」
フェリクスが先を促す。
「最終日です。テオドール第三王子殿下は、『テオ・キースリー』という偽名でご予約されてます」
「キースリーは確か、側妃の家名だったね」
「ええ。警備の方はいかがいたしましょうか?」
「ライオネルとも相談だけど、その日は見回りを増やそうか」
「承知しました。猊下にもお伝えさせてただきます」
「うん、頼んだよ」
「はっ!」
アルバンは指示を受けると、サッと下がっていった。
アルバンと入れ替わりで、会場担当の神官が控え室に顔を出した。「お時間です。ご準備をお願いします」と声をかける。
「じゃあ、みんな行こうか」
フェリクスは席から立ち上がると、控え室にいる聖属性の神官や聖騎士たちを見回して言った。
「「「「「「「「「「「はいっ!」」」」」」」」」」」
神官や聖騎士たちは気合いを入れて、ハキハキと返事をした。
***
聖騎士が先導し、フェリクスの後にレイたちが聖堂に入ると、もうすでに聖堂内はたくさんの信徒で埋め尽くされていた。冬だというのに聖堂内の熱気はものすごく、聖堂の天井近くの丸窓は開け放たれていた。
(あっ! ニールだ!)
レイは聖堂内で、真っ先に兄を見つけた。向こうもレイに気付いたようで、ニールのクールな美貌が、ふわりととろける。
レイがニールの隣に目を向けると、ハムレットが優美な笑顔で小さく手を振っていた。
(うっ……水竜王様……)
レイは少々顔を引きつらせながら、目礼をした。
フェリクスが説教台の前に立ち、信徒たちに向かい合うと、レイたち詠唱の神官は、彼の左右に展開して立ち位置についた。
フェリクスが、小さな鐘がいくつも付いた立派な杖を振るった。シャリンと澄んだ鐘の音と共に、魔力の柔らかい波動が彼を中心に広がり、レイたち神官は詠唱を始めた。
(ニールも来てるんだし、いいところを見せない と!)
レイは集中するために目を瞑り、詠唱の言葉に魔力をのせて、伸びやかに放っていった。
ここ最近は魔力コントロールの訓練を頑張っていたためか、レイの魔力はするりと滑らかに詠唱に馴染んでいった。
(みんなの穢れが祓われて、良い年を迎えられますように……)
レイが祈りを込めて詠唱をしていると、フッと香炉の香りとは違った、ほんのりと甘く爽やかな花の香りが鼻を掠めた。
「わぁ……!」
「おぉ……これが……」
「初めて見た……」
信徒側の席が、にわかに騒がしくなった。
フェリクスが頃合いを見計らい、鐘付きの杖の石突で、トンッと床を突いた。魔力が篭った小さな鐘が青白い光を放ち、ジャリリリリリリッと騒々しく鳴りたてる。
聖堂内を、フェリクスの杖から放たれた魔力の大鎌が、ヒュンヒュンといくつも飛び回り、黒い靄もや状の厄を断ち切っていく。
そして、聖堂内に降り注ぐ純白の花びらに混じって、青い花びらが散り舞った。
盛大な拍手の中で、レイは目を見開いた。
聖堂内には白と青の花びらが降り注ぎ、スッキリとした表情の信徒たちが、拍手をしたり、歓声を送ったりしていた。
(やっぱり、誰かの役に立てるのって嬉しいな)
レイは達成感からにっこりと微笑んだ。
ふと視線を感じて目を向けると、ニールが柔らかく目を細めてレイを見つめ、拍手をしていた。彼の隣のハムレットは、「ブラボー!」と感動の涙を流していた。
強かに、聖堂の屋根を打つ雨音が聞こえてきた。
***
初日一回目の浄化の儀を終えると、レイたちは聖堂を出て、控え室に向かった。
不意に、レイの前を歩いていた聖騎士や神官たちの歩みが止まった。
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護衛の聖騎士たちは急に現れた部外者にざわつき、フェリクスたちを守ろうと、前に出ようとした。それを、フェリクスが「大丈夫だよ」と制止する。
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ニールが恭しく頭を下げた。
「仕方がない子だね」
フェリクスが珍しく溜め息を吐いた。
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レイがニールに駆け寄った。バフッとニールに抱きつく。
「レイ、上手にできたね。魔力コントロールもとても良かったよ」
ニールは目尻に皺を寄せ、優しくレイの頭を撫でた。
「ふふっ! ありがとうございます! スッキリしましたか?」
「もちろん」
レイとニールは、微笑みあった。
「…………」
——その時、ハムレットが、流れるようにするりと動いた。
すぐさまケイがレイを守ろうとしたが、ガシッとデレクに強く肩を掴まれた。
「デレク騎士?」
「……あのお方の邪魔はするな……」
ケイが不思議に思ってデレクの方を振り返ると、デレクは真っ青な顔色をしていた。
ハムレットはサッとレイの目の前で跪くと、彼女の片手を愛おしげに手にとった。
じっと熱っぽい黄金眼で彼女を見上げる。
「レイ、結婚して欲しい」
「み゛ゃっ!!?」
いきなりの求婚に、レイはびっくりして変な声をあげた。みんなの目の前ということもあり、レイは一瞬パニックを起こしかけて、頭が真っ白になっていた。
「早急につまみ出してくれるかな?」
「ええ、承知しました」
フェリクスが冷たく言い放ち、ニールが乱暴にハムレットのジャケットの襟首を掴んだ。そのまま引き摺るようにズルズルと出口まで連れて行く。
「ニール、離してくれ! まだレイの返事を聞いていない!!」
「答えは『NO』だ。それに、フェリクス様の命令がある。しばらくレイとは接触禁止だ」
「フェリクス様は、そこまで仰っていなかっただろう!!?」
ニールとハムレットは騒々しく、教会から出て行った。
「……何だったんでしょう……」
ケイはぽかんと、部外者二人が出ていくのを見送っていた。
「はぁ……後でアレクシスとランディを集めてくれ。話すことがある」
デレクは顔色も悪く、ぐっしょりと冷や汗をかいていた。
17
◆関連作品
『砂漠の詩』
『雨の回廊』編の過去編スピンオフです。
『冒険者を辞めたら天職でした 〜パーティーを追放された凄腕治癒師は、大聖者と崇められる〜』
『冒険者パーティーを追放された凄腕治癒師を拾いました』編のスピンオフです。
『ジャスティンと魔法少女のステッキ』
『魔法少女』編のスピンオフです。
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『雨の回廊』編の過去編スピンオフです。
『冒険者を辞めたら天職でした 〜パーティーを追放された凄腕治癒師は、大聖者と崇められる〜』
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