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王都見回り
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「「寒っ!」」
王宮の城門前にある王国騎士の詰め所から出ると、ノーランとワイアットは、コートの襟元をきゅっと引き寄せた。
年末に近づき、冷たく乾いた木枯らしが、ドラゴニア王国の王都ガシュラにも吹いていた。
王国騎士の制服は、鮮やかで少し深みのある美しい赤色が使われている。
ドラゴニア王国は、火竜の血を引く王族が治める国だ——火竜とその炎をイメージさせる赤色は、特に貴色として尊ばれ、好まれてきた。
見習いの従騎士のうちは、王国騎士がまとう赤色の騎士服よりも、一段階暗い赤色の制服となっている。
今年の秋に入団した新兵は、もちろんまだ見習いだ。やっと着慣れてきた暗めの赤色の制服は、まだまだ固いハリがあって新品に見える。
「ほらっ、早くしろっ! 見回りに行くぞ!」
第三騎士団の先輩騎士が声をかけた。彼の騎士服は鮮やかな赤色だ。
「「「はい!」」」
ノーラン、レヴィ、ワイアットは、すぐさまハキハキと返事をした。
本日は、初めての王都の見回りの仕事だ。
レヴィたちは、王国騎士団に入団してからは、訓練に次ぐ訓練で、ひたすら毎日鍛えられてきた。
毎年フェニックスの祝祭から年末年始は、スリや窃盗のような軽犯罪が増えるため、第三騎士団の新人の腕ならしも兼ねて、王都の見回り業務に就くことになっている。
「初めの数回は俺たち先輩が各チームにつくが、そのうち慣れてきたら二、三人でローテーションを組まれて、交代で行くようになるからな。分からないことがあれば、都度訊いておけよ」
「「「はい!」」」
先輩の言葉に、見習いたちは素直に返事をした。
上長の命令は絶対だ。入団してからの訓練で、特にみっちりと教え込まれてきたことだ。
王都ガシュラは、背の高い立派な煉瓦造りの建物が整然と建てられ、とても美しい街並みをしている。王都に初めて訪れる旅人や冒険者たちは、この美しく端正な街並みに、思わず言葉を忘れて見入ってしまうという。
王宮の正門から伸びるメイン通りは、道幅がゆったりと広く、綺麗に石畳が敷かれ、貴族の馬車から乗合馬車まで大小さまざまな馬車が行き交っている。
王都の中心街には、ショーウィンドウが美しく飾られた店々や、おいしそうな香りが漂ってくる飲食店、紳士淑女で賑わう流行りのカフェなどさまざまな店が立ち並んでいる。
王都を北西から東南に向けて大きく横切るように、ギアンサル川が流れており、立派なアーチ型の橋が架けられ、ガシュラでも人気の観光地となっている。
そろそろ祝祭が近づいてきているためか、王都は街行く人々で賑わっていた。
「祝祭期間中は特に犯罪が増えるから、見回り回数も多くなる。騎士団に入って一年目は、まず休みはほとんど取れないと考えた方がいい」
見回り中に、先輩がぽつりと言った。
「……祝祭期間中は休めない……」
レヴィは少し残念そうに呟いた。
「おっ。恋人との約束でもあったか?」
ワイアットが、揶揄うような口調で尋ねた。
「いえ、そういったものではないのですが、手伝いがありまして……」
レヴィは躊躇いがちに口にした。
「悪いが、王国騎士団に入団したからには、国の安全を守るのが務めだ。こっちの仕事を優先してもらうぞ。手伝いはレヴィでないとダメなのか?」
先輩が、レヴィの方を振り向いて、確認した。
「私でなくても大丈夫ですが……」
「じゃあ、手伝いは別の奴に任せて、こっちに出てくれ」
「……はい……」
先輩の言葉に、レヴィはカックリと肩を落とした。
レヴィたちは、特に何か犯罪や面倒事に遭遇することもなく、初めての王都見回りは無事に終えた。
***
見回りから戻って来ると、もうすでに夜も更けていた。
騎士寮に併設されている食堂も終業時間に近づいていたため、レヴィたちは足早に食堂に向かった。
食堂のメニューは、一言で言えば「肉とボリューム」だ。騎士たちは、これさえ満たされていれば、基本的に文句は出さない。あとは、うまければ上等なぐらいだ。
食堂は水や茶、コーヒーぐらいは出るが、アルコール類は、よほどの祝い事の日でなければ一切出ない。酒はいつの時代でも、防衛に隙を生み出すからだ。
本日のメニューは、ボア肉とじゃがいもの豪快な煮込み、大きなソーセージをただ焼いただけのもの、赤キャベツの酢漬け、バケットだ。
レヴィたち三人は、トレイに山盛りの夕食を乗せると、食堂の無骨な木製テーブルに運んだ。
「そういや、ノーランは年末年始はどうするんだ? 家族は王都にいるんだろ?」
ワイアットが行儀悪くも、食べかけのソーセージが付いたフォークの先を、ノーランに向けて尋ねた。
「そうだなぁ、見回りの日以外は、実家に顔を出そうかと思ってる。最近、あんまり帰れてないからな~妹が王国騎士を本格的に目指してるらしくてさ、相手しろって煩いんだ」
ノーランが、ただでさえ細い目を、まんざらでもなさそうに細めて言った。
切る暇が無くて伸びてしまった金茶色の髪は、食事の邪魔にならないよう、ひとまとめにしている。
「妹がいるのか? 騎士を目指すなんて珍しいな」
ワイアットが目を丸くした。
「お転婆なのが一人いるよ。母さんも騎士だったから、自然と憧れてるのかもな~」
ノーランがやれやれと言いたげに小さく肩をすくめた。ボア肉とじゃがいもの煮物の皿を持ち上げると、一気にかき込む。
「レヴィは年末年始はどうするんだ?」
ワイアットは、今度はレヴィに話を振った。
「年末年始……どうしましょう?」
レヴィは赤キャベツの酢漬けをフォークの先で突きつつ、悩ましげに答えた。
「何だ、帰る家がないなら、寮に残った奴らと年越しにバカ騒ぎをするから、それに混ざるか?」
ワイアットが、ニヤリと悪ガキのような笑みを浮かべた。
レヴィは、ふとユグドラの自分の部屋を思い返した。
どこにでもありそうな簡素なベッドと木製チェスト。一時期はベッド代わりに使っていたソファ。そして、レイから初めてもらったお古の剣立て。——シンプルで、ほとんど何も無いようなものだが、初めての自分のためだけの部屋だ。
そして、ユグドラにいた時の主人や、そこに住まう管理者や住民たち、仲良くなった防御壁部隊員たちなどの顔や笑顔が思い浮かんだ。
「帰る部屋はあります。帰っていいか聞いてみます」
レヴィは皿から視線を上げて、薄桃色の髪が目立つワイアットの方を向くと、生真面目に答えた。
「……なんだ、帰る家があるのか。それにしても、許可取るっておかしくね?」
「そうですか? 共同生活なので、確認した方がいいかと」
「……ああ、そっか。孤児院だっけか……」
ワイアットは、レヴィの「共同生活」という言葉を早とちりしたようで、申し訳なさそうに言い淀んだ。
「いえ、そういう……」
「まぁ、そっちの都合次第で帰るかもしれないんだな! 無理だって言われたら、寮には俺たちがいるからな! 混ぜてやるよ!」
レヴィが訂正しようと口を開きかけると、ワイアットがわざと明るい声で茶化した。
彼は大きな手で、レヴィの肩をバシバシッと叩いた。
(……そういうわけではないのですが……でも、ユグドラのことを外部の人に知られるのはあまりよくないですよね……)
レヴィはどこか釈然としないままだったが、大人しくこくりと頷いた。
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年末に近づき、冷たく乾いた木枯らしが、ドラゴニア王国の王都ガシュラにも吹いていた。
王国騎士の制服は、鮮やかで少し深みのある美しい赤色が使われている。
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見習いの従騎士のうちは、王国騎士がまとう赤色の騎士服よりも、一段階暗い赤色の制服となっている。
今年の秋に入団した新兵は、もちろんまだ見習いだ。やっと着慣れてきた暗めの赤色の制服は、まだまだ固いハリがあって新品に見える。
「ほらっ、早くしろっ! 見回りに行くぞ!」
第三騎士団の先輩騎士が声をかけた。彼の騎士服は鮮やかな赤色だ。
「「「はい!」」」
ノーラン、レヴィ、ワイアットは、すぐさまハキハキと返事をした。
本日は、初めての王都の見回りの仕事だ。
レヴィたちは、王国騎士団に入団してからは、訓練に次ぐ訓練で、ひたすら毎日鍛えられてきた。
毎年フェニックスの祝祭から年末年始は、スリや窃盗のような軽犯罪が増えるため、第三騎士団の新人の腕ならしも兼ねて、王都の見回り業務に就くことになっている。
「初めの数回は俺たち先輩が各チームにつくが、そのうち慣れてきたら二、三人でローテーションを組まれて、交代で行くようになるからな。分からないことがあれば、都度訊いておけよ」
「「「はい!」」」
先輩の言葉に、見習いたちは素直に返事をした。
上長の命令は絶対だ。入団してからの訓練で、特にみっちりと教え込まれてきたことだ。
王都ガシュラは、背の高い立派な煉瓦造りの建物が整然と建てられ、とても美しい街並みをしている。王都に初めて訪れる旅人や冒険者たちは、この美しく端正な街並みに、思わず言葉を忘れて見入ってしまうという。
王宮の正門から伸びるメイン通りは、道幅がゆったりと広く、綺麗に石畳が敷かれ、貴族の馬車から乗合馬車まで大小さまざまな馬車が行き交っている。
王都の中心街には、ショーウィンドウが美しく飾られた店々や、おいしそうな香りが漂ってくる飲食店、紳士淑女で賑わう流行りのカフェなどさまざまな店が立ち並んでいる。
王都を北西から東南に向けて大きく横切るように、ギアンサル川が流れており、立派なアーチ型の橋が架けられ、ガシュラでも人気の観光地となっている。
そろそろ祝祭が近づいてきているためか、王都は街行く人々で賑わっていた。
「祝祭期間中は特に犯罪が増えるから、見回り回数も多くなる。騎士団に入って一年目は、まず休みはほとんど取れないと考えた方がいい」
見回り中に、先輩がぽつりと言った。
「……祝祭期間中は休めない……」
レヴィは少し残念そうに呟いた。
「おっ。恋人との約束でもあったか?」
ワイアットが、揶揄うような口調で尋ねた。
「いえ、そういったものではないのですが、手伝いがありまして……」
レヴィは躊躇いがちに口にした。
「悪いが、王国騎士団に入団したからには、国の安全を守るのが務めだ。こっちの仕事を優先してもらうぞ。手伝いはレヴィでないとダメなのか?」
先輩が、レヴィの方を振り向いて、確認した。
「私でなくても大丈夫ですが……」
「じゃあ、手伝いは別の奴に任せて、こっちに出てくれ」
「……はい……」
先輩の言葉に、レヴィはカックリと肩を落とした。
レヴィたちは、特に何か犯罪や面倒事に遭遇することもなく、初めての王都見回りは無事に終えた。
***
見回りから戻って来ると、もうすでに夜も更けていた。
騎士寮に併設されている食堂も終業時間に近づいていたため、レヴィたちは足早に食堂に向かった。
食堂のメニューは、一言で言えば「肉とボリューム」だ。騎士たちは、これさえ満たされていれば、基本的に文句は出さない。あとは、うまければ上等なぐらいだ。
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本日のメニューは、ボア肉とじゃがいもの豪快な煮込み、大きなソーセージをただ焼いただけのもの、赤キャベツの酢漬け、バケットだ。
レヴィたち三人は、トレイに山盛りの夕食を乗せると、食堂の無骨な木製テーブルに運んだ。
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「レヴィは年末年始はどうするんだ?」
ワイアットは、今度はレヴィに話を振った。
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レヴィは赤キャベツの酢漬けをフォークの先で突きつつ、悩ましげに答えた。
「何だ、帰る家がないなら、寮に残った奴らと年越しにバカ騒ぎをするから、それに混ざるか?」
ワイアットが、ニヤリと悪ガキのような笑みを浮かべた。
レヴィは、ふとユグドラの自分の部屋を思い返した。
どこにでもありそうな簡素なベッドと木製チェスト。一時期はベッド代わりに使っていたソファ。そして、レイから初めてもらったお古の剣立て。——シンプルで、ほとんど何も無いようなものだが、初めての自分のためだけの部屋だ。
そして、ユグドラにいた時の主人や、そこに住まう管理者や住民たち、仲良くなった防御壁部隊員たちなどの顔や笑顔が思い浮かんだ。
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「いえ、そういう……」
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