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プレゼント相談
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「そういえば、年末年始のお仕事はどうなるんでしょうか?」
レイは黒の塔に出勤すると、早速エヴァに尋ねてみた。
日に日に寒くなってきていたということもあり、レイは屋外では黒の塔の制服のコートを羽織っている。
真っ黒なコートは上質なウール製で、魔術師らしい少しゆったりとしたケープ型だ。
飾りボタンには金メッキが施されており、ちょっぴり豪華でかっこいい感じのコートだ。
「そうねぇ~人にもよるけど、フェニックスの祝祭期間前に休みに入って、年明けに復帰する感じかしら。そうそう、お休みを取る時は、所長にいつからいつまで休みを取るか許可を取らないといけないの。もう予定は決まってるの?」
エヴァも今日は制服のコートと、首元にはふかふかのマフラーをしていた。
マフラーは落ち着いた青色で、エヴァの少し紫がかった淡い水色の髪によく似合っていた。
「祝祭期間中は義父さんのお手伝いをするんです!」
「あら、いいわね! フェルさんもきっと喜ぶわよ」
「エヴァはお休み期間中はどうするんですか?」
「ハートネット伯爵家に顔を出すわ。母方の実家なの。あとは、セルゲイに頼まれて、冬の時期にしか採れない薬草を一緒に採りに行くわ」
「……セルゲイさん……」
レイは少し遠い目になった。
黒の塔の入塔初日に呪いをかけられそうになり、先輩であるセルゲイ・オルティスには、少しだけ苦手意識があるのだ。
「あいつも悪い奴じゃないんだけどね~マイペースだし、周りのことはあまり気にしないし、無愛想だし、魔術にしか興味の無いような奴だけど、悪い奴じゃないのよ。時々優しいし」
エヴァが苦笑いしてフォローした。
(「悪い奴じゃない」って二回言った……)
レイは、あれこれセルゲイについて語るエヴァを、じっと見上げた。
「そ、そうそう! 休む期間が決まってるなら、許可が取れるうちに所長に話しておきましょ! 年末年始は所長も忙しいでしょうから、捕まえるのが大変よ!」
エヴァは急にドギマギとし始めて話題を変えると、所長室に向かうため、塔内の螺旋階段を上って行った。
***
「ふむ。レイ嬢は祝祭の数日前から年明けまで。エヴァ嬢は祝祭後から年明けまで休みだな」
「「はい、そうです!」」
所長のテオドールに確認され、エヴァとレイはハキハキと答えた。
「レイちゃん、やっぱり祝祭期間中は教会に行くの?」
ライデッカーが横から尋ねてきた。
本日も所長室の壁際にあるソファを、ドカッと占拠してくつろいでいる。
「義父さんのお手伝いをしますよ?」
「ゔっ……そうなると、教会本部? それとも王都?」
「本部の方だと思います。去年もディアロバードでしたし」
ライデッカーがおそるおそる確認すると、レイはあっさりと答えた。
「……王都はセーフかぁ……」
「むぅ……義父さんの浄化の儀の方がすごいですよ!」
気乗りしなさそうなライデッカーの様子に、レイは少しだけムキになった。
「そりゃそうだけど……」
フェリクスは、聖属性の最上位魔物——先代魔王だ。
浄化の儀の効果は、それはもうバッチリだろう。
だがライデッカーは、聖鳳教会本部——もとい先代魔王の根城——を訪れることに畏れていた。
なぜなら、先代魔王の配下である高ランク魔物がうじゃうじゃいるはずだからだ。
「確かに、私もせっかくだから本部の方の浄化の儀を受けてみたいな。確実に効果がありそうだ」
一方で、テオドールは魔術研究者として興味を持ったようだ。先代魔王の術を安全に受けられる機会など、滅多にないからだ。
顎先に指を添え、真剣に考え始めている。
「やめてぇ! 俺でも護衛しきれないから、たぶん!!」
ライデッカーが悲壮感溢れる叫び声をあげた。
(みんな良い魔物たちばかりなのに……)
ライデッカーの異様な怖がりように、レイはむすっと頬を膨らませた。
「フェルさんは浄化の儀を任される程、すごい神官様だったんだね~」
一人だけフェリクスの正体を知らないエヴァは、のんきに感心していた。
***
夕方にバレット邸に戻って来ると、レイはコンコンッとニールの書斎の扉を叩いた。
中からくぐもった「どうぞ」という声がする。
「ニール、今お話ししてもいいですか?」
「うん、構わないよ。どうしたのかな?」
レイがひょっこりと扉から顔を覗かせると、ニールが暖かく迎え入れてくれた。
彼は屋敷内ということもあり、仕事の時のようなスーツ姿ではなく、シンプルな品の良いニットを着ていた。
書斎に入って左手側の壁一面には、大きな本棚が据え付けられ、魔術書などが所狭しと置かれている。
ニールはちょうど本を見ていたようで、片手には魔術書が開かれ、艶やかな濡れ羽色の黒髪は、耳にかけられていた。
奥の窓際には大きなダークブラウンのデスクが置かれ、窓を背にして上等な執務用の椅子が置かれていた。
書斎に入ってすぐの右手側には、応接用のソファとローテーブルのセットが置かれている。
家具はどれも洗練されつつも機能的な質の良い物で、ニールらしい、実用性と美しさを兼ね備えたものばかりだ。
「今年の祝祭についてです! 神官服のサイズ合わせと、義父さんの誕生日プレゼントの相談です!」
レイがふかふかのソファに座ると、ニールは彼女の膝にサッとウールの膝掛けを掛けた。
「神官服のことは、フェリクス様からも伺ってるよ。今年は見習い服の方は不要のようだね。また裏地に魔術刺繍を入れようか? 中級魔術師に擬態できるようにね」
ニールは、レイの向かいのソファに腰掛けた。
「ふふっ、膝掛けをありがとうございます。そうですね、魔術刺繍も必要だから、早めにオーダーしないとですよね」
レイはふわりと微笑んでお礼を言うと、軽く相槌を打った。
「レイはまた少し大きくなったみたいだから、採寸し直しだな。全く、光竜の里の米はどうなっているんだか……」
「むぅ……私が大きくなるのがそんなに嫌ですか?」
「いや、レイが大きくなってくれるのは嬉しいんだが、その小さくて可愛い姿が見納めかと思うと、少し寂しくてな……そういえば、光竜の里で新米が獲れたそうなんだが、どうする? 買っておこうか?」
「新米!? 是非、お願いします!!」
レイは光竜の里産の新米の情報に、いち早く食いついた。頬を軽く上気させ、思わず前のめりになる。
「……はぁ、食い気の方が強いのか……」
ニールは艶麗に苦笑して、額に軽く手をやった。
「お米様にだけですよ!」
レイはすぐさま反論した。ソウルフードの米だけは別格なのである。
「仕方がないな。レックス殿には、新米を融通してもらえるように言っておくよ。それで、今年のフェリクス様への誕生日プレゼントは、どうするか決めてあるのかな?」
ニールは少しだけ揶揄うような笑みをレイにやった。ただ、彼女を見つめる色鮮やかな黄金眼には、慈愛が込められていた。
「そうなんですよね、全然思いつかなくて……義父さんは何でも持ってるから、欲しい物とかもあまりなさそうで、何をプレゼントすればいいか分かんないんですよね……」
レイは腕を組んで、むむむ、と眉間に皺を寄せた。
「……そうだな。フェリクス様はレイの魔力が込められたものを好まれているな。この前納品した神官用の杖も大事にされていたしな……」
「あ、やっぱり、あの時の杖ですか……すごい威力でしたよ」
(ものすごい火柱が立ったし……)
レイは、先日行われた新人の軍事演習のことを思い出した。
レイがラングフォード領で魔術付与したサラマンダーの魔石を使った杖を、フェリクスは新人演習で見事に使いこなしていた。
天をも貫くほど大きな火柱を立てていたが、通常の火魔術とは異なり、目標物以外は一切燃やすことも焦げや煤をつけることもなかった。
「見本品をお見せしたら、他の神官用の杖も全てお買い上げになったよ。あのレベルの神官の杖は、滅多に流通しないってこともあるけどね」
ニールは、くすくすと満足げに笑った。
「う~ん、魔力もの……」
「それなら、レイ。こういうのはどうかな?」
ニールは、レイの隣の席に移動すると、彼女の耳元で内緒話を始めた。
「……!!」
レイはニールの提案を聞くと、パッと彼の方を見上げた。
目は口ほどに物を言うためか、彼女の黒曜石のような黒色の瞳は、大賛成するようにキラキラと輝いていた。
「ふっ。決まりのようだな」
ニールはレイの反応に満足したようで、目尻に皺を寄せて笑みを深めたのだった。
レイは黒の塔に出勤すると、早速エヴァに尋ねてみた。
日に日に寒くなってきていたということもあり、レイは屋外では黒の塔の制服のコートを羽織っている。
真っ黒なコートは上質なウール製で、魔術師らしい少しゆったりとしたケープ型だ。
飾りボタンには金メッキが施されており、ちょっぴり豪華でかっこいい感じのコートだ。
「そうねぇ~人にもよるけど、フェニックスの祝祭期間前に休みに入って、年明けに復帰する感じかしら。そうそう、お休みを取る時は、所長にいつからいつまで休みを取るか許可を取らないといけないの。もう予定は決まってるの?」
エヴァも今日は制服のコートと、首元にはふかふかのマフラーをしていた。
マフラーは落ち着いた青色で、エヴァの少し紫がかった淡い水色の髪によく似合っていた。
「祝祭期間中は義父さんのお手伝いをするんです!」
「あら、いいわね! フェルさんもきっと喜ぶわよ」
「エヴァはお休み期間中はどうするんですか?」
「ハートネット伯爵家に顔を出すわ。母方の実家なの。あとは、セルゲイに頼まれて、冬の時期にしか採れない薬草を一緒に採りに行くわ」
「……セルゲイさん……」
レイは少し遠い目になった。
黒の塔の入塔初日に呪いをかけられそうになり、先輩であるセルゲイ・オルティスには、少しだけ苦手意識があるのだ。
「あいつも悪い奴じゃないんだけどね~マイペースだし、周りのことはあまり気にしないし、無愛想だし、魔術にしか興味の無いような奴だけど、悪い奴じゃないのよ。時々優しいし」
エヴァが苦笑いしてフォローした。
(「悪い奴じゃない」って二回言った……)
レイは、あれこれセルゲイについて語るエヴァを、じっと見上げた。
「そ、そうそう! 休む期間が決まってるなら、許可が取れるうちに所長に話しておきましょ! 年末年始は所長も忙しいでしょうから、捕まえるのが大変よ!」
エヴァは急にドギマギとし始めて話題を変えると、所長室に向かうため、塔内の螺旋階段を上って行った。
***
「ふむ。レイ嬢は祝祭の数日前から年明けまで。エヴァ嬢は祝祭後から年明けまで休みだな」
「「はい、そうです!」」
所長のテオドールに確認され、エヴァとレイはハキハキと答えた。
「レイちゃん、やっぱり祝祭期間中は教会に行くの?」
ライデッカーが横から尋ねてきた。
本日も所長室の壁際にあるソファを、ドカッと占拠してくつろいでいる。
「義父さんのお手伝いをしますよ?」
「ゔっ……そうなると、教会本部? それとも王都?」
「本部の方だと思います。去年もディアロバードでしたし」
ライデッカーがおそるおそる確認すると、レイはあっさりと答えた。
「……王都はセーフかぁ……」
「むぅ……義父さんの浄化の儀の方がすごいですよ!」
気乗りしなさそうなライデッカーの様子に、レイは少しだけムキになった。
「そりゃそうだけど……」
フェリクスは、聖属性の最上位魔物——先代魔王だ。
浄化の儀の効果は、それはもうバッチリだろう。
だがライデッカーは、聖鳳教会本部——もとい先代魔王の根城——を訪れることに畏れていた。
なぜなら、先代魔王の配下である高ランク魔物がうじゃうじゃいるはずだからだ。
「確かに、私もせっかくだから本部の方の浄化の儀を受けてみたいな。確実に効果がありそうだ」
一方で、テオドールは魔術研究者として興味を持ったようだ。先代魔王の術を安全に受けられる機会など、滅多にないからだ。
顎先に指を添え、真剣に考え始めている。
「やめてぇ! 俺でも護衛しきれないから、たぶん!!」
ライデッカーが悲壮感溢れる叫び声をあげた。
(みんな良い魔物たちばかりなのに……)
ライデッカーの異様な怖がりように、レイはむすっと頬を膨らませた。
「フェルさんは浄化の儀を任される程、すごい神官様だったんだね~」
一人だけフェリクスの正体を知らないエヴァは、のんきに感心していた。
***
夕方にバレット邸に戻って来ると、レイはコンコンッとニールの書斎の扉を叩いた。
中からくぐもった「どうぞ」という声がする。
「ニール、今お話ししてもいいですか?」
「うん、構わないよ。どうしたのかな?」
レイがひょっこりと扉から顔を覗かせると、ニールが暖かく迎え入れてくれた。
彼は屋敷内ということもあり、仕事の時のようなスーツ姿ではなく、シンプルな品の良いニットを着ていた。
書斎に入って左手側の壁一面には、大きな本棚が据え付けられ、魔術書などが所狭しと置かれている。
ニールはちょうど本を見ていたようで、片手には魔術書が開かれ、艶やかな濡れ羽色の黒髪は、耳にかけられていた。
奥の窓際には大きなダークブラウンのデスクが置かれ、窓を背にして上等な執務用の椅子が置かれていた。
書斎に入ってすぐの右手側には、応接用のソファとローテーブルのセットが置かれている。
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ニールは艶麗に苦笑して、額に軽く手をやった。
「お米様にだけですよ!」
レイはすぐさま反論した。ソウルフードの米だけは別格なのである。
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ニールは少しだけ揶揄うような笑みをレイにやった。ただ、彼女を見つめる色鮮やかな黄金眼には、慈愛が込められていた。
「そうなんですよね、全然思いつかなくて……義父さんは何でも持ってるから、欲しい物とかもあまりなさそうで、何をプレゼントすればいいか分かんないんですよね……」
レイは腕を組んで、むむむ、と眉間に皺を寄せた。
「……そうだな。フェリクス様はレイの魔力が込められたものを好まれているな。この前納品した神官用の杖も大事にされていたしな……」
「あ、やっぱり、あの時の杖ですか……すごい威力でしたよ」
(ものすごい火柱が立ったし……)
レイは、先日行われた新人の軍事演習のことを思い出した。
レイがラングフォード領で魔術付与したサラマンダーの魔石を使った杖を、フェリクスは新人演習で見事に使いこなしていた。
天をも貫くほど大きな火柱を立てていたが、通常の火魔術とは異なり、目標物以外は一切燃やすことも焦げや煤をつけることもなかった。
「見本品をお見せしたら、他の神官用の杖も全てお買い上げになったよ。あのレベルの神官の杖は、滅多に流通しないってこともあるけどね」
ニールは、くすくすと満足げに笑った。
「う~ん、魔力もの……」
「それなら、レイ。こういうのはどうかな?」
ニールは、レイの隣の席に移動すると、彼女の耳元で内緒話を始めた。
「……!!」
レイはニールの提案を聞くと、パッと彼の方を見上げた。
目は口ほどに物を言うためか、彼女の黒曜石のような黒色の瞳は、大賛成するようにキラキラと輝いていた。
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15
◆関連作品
『砂漠の詩』
『雨の回廊』編の過去編スピンオフです。
『冒険者を辞めたら天職でした 〜パーティーを追放された凄腕治癒師は、大聖者と崇められる〜』
『冒険者パーティーを追放された凄腕治癒師を拾いました』編のスピンオフです。
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