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所長室(イシュガル視点)
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新人の軍事演習中に、第一王子のエイダン殿下と、俺の従兄弟で第三王子のテオが、暗殺者の襲撃を受けた。
演習はすぐさま中止となり、王都へ帰還することとなった。
捕えられた暗殺者のうち、生き残ったのは一人だけだった。他にもエイダン殿下の方で三人ほど捕縛をしていたが、全員が服毒自殺で亡くなっている。
最後に生き残った暗殺者から演習中にもいろいろと聞き出そうとはしたが、あまりにも怯え、半分気が触れたような状態だったため、まともな会話はほとんど成立しなかった。
ともかく、王族を狙った罪人であることに変わりはないため、一旦、王宮の牢獄につなぐことになった。
王宮に着くと、看守長のマリオ・ギャレットが、牢獄担当の騎士たちを引き連れて、出迎えに来ていた。
あらかじめ使い魔で王宮に連絡を入れていたため、看守長が直々に罪人を引き取りに来てくれたらしい。
俺はどうも、この看守長が少し苦手だ。
代々牢獄の番人を務めるギャレット侯爵家の嫡男なのだが——見た目は女性なのだ。
マリオの金色の髪は、令嬢のように毛先まで手入れがなされ、女性のように美しく伸ばされている。背は高いが、線が細く、彫刻のように整った顔立ちのためか化粧も似合い、女性の服装をしていてもあまり違和感がない。
普段の仕事では女性用の看守服を着ていて、部下や友人には「マリー」と呼ばせているらしい。
事情を知らない新人騎士や看守なんかは、あの「マリー」を見て、惚れ込む者が少なくない。そして、「マリー」が実は「マリオ」という男だと知った瞬間に、失恋の涙を流すそうだ。
それでいて、社交界には堂々と男の格好をして来る。立ち居振る舞いも完璧に「男」として存在しているのだ——俺の理解の範疇を超えている……
なお、マリオの弟のルイスは、普通だ。
「あら? 拷問はしてないようね?」
マリオは罪人を一瞥すると、軽く感想を漏らした。
お前、これを見てそう言えるのかっ!!?
顔が原型をとどめていないボロボロの罪人を見て、俺は呆れた溜め息を吐いた。
マリオのもう一つの呼び名は「拷問長」だ。
マリオの拷問と尋問の腕前は凄まじいらしく、看守の中にはその内容についていけない者や、逆に目覚めてしまい、「拷問長マリー」を神の如く崇拝する者もいるという噂だ……
「拷問は、体の先端や影響の少ないところから始めるものよ。指先はまだ綺麗だわ。この顔は、憂さ晴らしか何かかしら?」
「…………さっさと連れて行け」
「はぁ~い」
俺は拷問長マリーの講義に胸のあたりがムカムカしてきたため、さっさと部屋から追い出した。
マリーは、ブーツの爪先で罪人を小突いて歩かせると、「じゃあね」とウィンクを残して部屋から出て行った。
気づけば、俺の腕には鳥肌が立っていた。
***
罪人の引き渡しと演習の事後処理が終わると、俺はドラゴニア王立特殊魔術研究所——通称「黒の塔」——に向かった。
黒の塔の最上階には所長室がある。テオの執務室だ。
宮殿内の執務エリアにも第三王子の執務室はあるのだが、黒の塔の所長室の方が魔術的な防衛に優れているため、テオは所長室にいることの方が多い。
所長室の古びた扉をノックすると、すぐに中から「どうぞ」と声がけがあった。
「失礼します」
俺が室内に入ると、テオは演習から戻ってきたばかりだというのに、もう仕事を再開していた——火竜の血を濃く継いで体力があるのはいいが、あまり無理をしすぎるのは感心しないな。
壁際のソファの上には、でかい芋虫のようになったライデッカーが転がっていた——こいつには護衛だという自覚は無いのか?
「休ませてやってくれ。演習中はずっと気を張っていたようだ」
俺がライデッカーに呆れた視線を送っていることに気づいたのか、テオが苦笑いで答えた。
俺はライデッカーが占拠しているものとは反対側のソファに腰掛けた。
「罪人は看守長に引き渡してきた。そのうち尋問が始まるとは思うが、あの罪人の状態ではどこまで情報が引き出せるかは分からない……」
「そうか」
俺が報告すると、テオは静かに頷いた。
「……テオ、本当にアルバン聖騎士一人で倒したのか? 彼が強いのは分かるが、さすがに人数が多かっただろう?」
俺の記憶では、暗殺者が五、六人ほど、テオたちと一緒に地下空洞へ落ちていっていたはずだ。
「……そうだな。アルバン聖騎士が倒していたな」
テオが珍しく歯切れ悪く答えた。
「アルバン聖騎士なら可能だろう。アレは規格外だ」
でかい芋虫が、ソファの上でゴロリとこちらに向き直って言った。
「そこまでか?」
「ああ。俺でも初めて見たな……」
芋虫が、今度はゴロンと天井を向いて、感慨深そうに呟いた。
アルバン聖騎士は、聖鳳教会でもかなり有名な聖騎士だ。
教会にはあまり行ったことがない俺でも、何度かその名前を聞いたことはある。
それに、実際に演習で会ってみて、その立ち居振る舞いや鍛えられ方から、かなりの実力者であることは察せられた。
そして、ライデッカーが『初めて見た』と言うからには、アルバン聖騎士は人外者だというのか……? それも、かなり珍しい部類のようだ。
「それにしても、物理結界が張られていたとはいえ、テオが穴に落ちていくのを見た時は、かなり冷や冷やさせられたぞ」
あまりアルバン聖騎士のことには触れない方が良いと判断して、俺は話題を変えた。
「イシュガルには心配をかけたな。レイ嬢の魔術のおかげで怪我一つせずに済んだ」
テオがすまなそうに柔らかく苦笑する。
「まぁ、レイちゃんの結界なら、ちょっとやそっとじゃ破られないだろうね」
ライデッカーが、ソファに置いてあったクッションを持ち出して抱えた。
目付きが悪く、図体のでかいコイツには、異様に似合っていない。
「暗殺者たちも、SSランク相当の魔物の攻撃でないと破れないと聞いて、焦っていたぞ」
テオが笑みを溢す。
あんなに小さな少女が、そんなに強固な結界を張れるものなのか……?
それに、SSランクの魔物なんて恐ろしいものに遭ったことがあるのか……!?
胸の辺りが、ザワッと不穏に疼いた。
「うげっ。人間が張る結界では規格外でしょ。それにSSランクなんて……レイちゃんなら会っててもおかしくないか」
「……確かに、そうだな」
おいおいおい……!
俺はライデッカーとテオの会話が、にわかには信じられなかった。
何をどうなったら、あの幼気な少女が、そんなに高ランクの魔物に遭うことがあるんだ!?
テオも、何を悠長に頷いているんだ!? 危険すぎるだろう!?
「そういえば、レイ嬢は珍しい魔術を使っていた。『落下逓減魔術』というものらしいが、結界自体に付与していた。お陰で、地面に叩きつけられることはなかった……ジーンは知らないか?」
「『落下逓減魔術』……初めて聞きましたね。それに、相変わらず魔力コントロールが凄まじいな~魔術に魔術を付与するのって、かなり高度で繊細な技術よ? はじめから魔術に組み込んでおくならともかく、途中から付与するなんて、やろうと思っても普通は術が干渉し合ってできないですよ」
「ふむ……レイ嬢にはそちら方面の研究を勧めてみるか。今までにいない、珍しいタイプの魔術師だ」
テオが真剣な表情で考え込んだ。
テオは随分と彼女のことを買っているようだが、ここは念のため釘を刺しておいた方がいいな。
「魔術師としては優秀なようだが、俺はテオのパートナーとしては、彼女は反対だ。『女神の瞳』スキルで何も分からないなんて、怪しすぎるからな」
「「…………」」
うん……? 俺は何か変なことを言ったか?
テオとライデッカーが、おかしな表情で互いに顔を見合わせあった。
そして、二人とも思いっきりしかめ面のまま、ぶんぶんと首を横に振った。
「いやいやいや。絶対に無いでしょ。俺もテオにはやめとけって言う。っていうか、やめて」
「私では役不足だろう。レイ嬢には見合わないと思う」
ライデッカーはあからさまに、テオはやんわりと「それはない」と言ってきた。
何もそこまで拒否をしなくても……
だが、二人の反応に、俺はなぜだか胸の辺りがほっと安堵していた。
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それでいて、社交界には堂々と男の格好をして来る。立ち居振る舞いも完璧に「男」として存在しているのだ——俺の理解の範疇を超えている……
なお、マリオの弟のルイスは、普通だ。
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マリオのもう一つの呼び名は「拷問長」だ。
マリオの拷問と尋問の腕前は凄まじいらしく、看守の中にはその内容についていけない者や、逆に目覚めてしまい、「拷問長マリー」を神の如く崇拝する者もいるという噂だ……
「拷問は、体の先端や影響の少ないところから始めるものよ。指先はまだ綺麗だわ。この顔は、憂さ晴らしか何かかしら?」
「…………さっさと連れて行け」
「はぁ~い」
俺は拷問長マリーの講義に胸のあたりがムカムカしてきたため、さっさと部屋から追い出した。
マリーは、ブーツの爪先で罪人を小突いて歩かせると、「じゃあね」とウィンクを残して部屋から出て行った。
気づけば、俺の腕には鳥肌が立っていた。
***
罪人の引き渡しと演習の事後処理が終わると、俺はドラゴニア王立特殊魔術研究所——通称「黒の塔」——に向かった。
黒の塔の最上階には所長室がある。テオの執務室だ。
宮殿内の執務エリアにも第三王子の執務室はあるのだが、黒の塔の所長室の方が魔術的な防衛に優れているため、テオは所長室にいることの方が多い。
所長室の古びた扉をノックすると、すぐに中から「どうぞ」と声がけがあった。
「失礼します」
俺が室内に入ると、テオは演習から戻ってきたばかりだというのに、もう仕事を再開していた——火竜の血を濃く継いで体力があるのはいいが、あまり無理をしすぎるのは感心しないな。
壁際のソファの上には、でかい芋虫のようになったライデッカーが転がっていた——こいつには護衛だという自覚は無いのか?
「休ませてやってくれ。演習中はずっと気を張っていたようだ」
俺がライデッカーに呆れた視線を送っていることに気づいたのか、テオが苦笑いで答えた。
俺はライデッカーが占拠しているものとは反対側のソファに腰掛けた。
「罪人は看守長に引き渡してきた。そのうち尋問が始まるとは思うが、あの罪人の状態ではどこまで情報が引き出せるかは分からない……」
「そうか」
俺が報告すると、テオは静かに頷いた。
「……テオ、本当にアルバン聖騎士一人で倒したのか? 彼が強いのは分かるが、さすがに人数が多かっただろう?」
俺の記憶では、暗殺者が五、六人ほど、テオたちと一緒に地下空洞へ落ちていっていたはずだ。
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「ふむ……レイ嬢にはそちら方面の研究を勧めてみるか。今までにいない、珍しいタイプの魔術師だ」
テオが真剣な表情で考え込んだ。
テオは随分と彼女のことを買っているようだが、ここは念のため釘を刺しておいた方がいいな。
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「「…………」」
うん……? 俺は何か変なことを言ったか?
テオとライデッカーが、おかしな表情で互いに顔を見合わせあった。
そして、二人とも思いっきりしかめ面のまま、ぶんぶんと首を横に振った。
「いやいやいや。絶対に無いでしょ。俺もテオにはやめとけって言う。っていうか、やめて」
「私では役不足だろう。レイ嬢には見合わないと思う」
ライデッカーはあからさまに、テオはやんわりと「それはない」と言ってきた。
何もそこまで拒否をしなくても……
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12
◆関連作品
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『雨の回廊』編の過去編スピンオフです。
『冒険者を辞めたら天職でした 〜パーティーを追放された凄腕治癒師は、大聖者と崇められる〜』
『冒険者パーティーを追放された凄腕治癒師を拾いました』編のスピンオフです。
『ジャスティンと魔法少女のステッキ』
『魔法少女』編のスピンオフです。
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