288 / 347
新人演習1
しおりを挟む
その日、ドラゴニア王宮内にある騎士の訓練場に、新人軍事演習の参加者たちが集まった。
騎士団からは、主に貴族の子弟やその従者が配属される第二騎士団、そして騎士家系の者や平民で構成される第三騎士団が参加する。
さらに、第一王子エイダンと第三王子テオドールも参加することとなったため、急遽、第一騎士団団長イシュガルと近衛騎士たちも追加で参加することになった。
魔術師団は、魔術師団副団長ユルゲンが率いる。彼はまるで頭痛がするかのように、始終渋面をしていた。
魔術師団所属の魔術師たちは、基本的に制服である暗い紫色の魔術師のローブを着ている。
だが、中にはその集団から浮いている令嬢たちがちらほらと見受けられた。制服のローブにレースやフリルやリボンなどの改造を施しており、彼女たちの髪型は、到底これから軍事演習に向かうとは思えないような華やかなものだった。
第二騎士団や第三騎士団の新兵の中には、うっとりと彼女たちに見惚れる者もいた。
一方で、近衛騎士たちは「一体何をしにここに来だんだ」と言わんばかりの厳しい視線を、場違いな令嬢たちに向けていた。
訓練場の端の方には、白と青を基調とした聖鳳教会の制服をまとった神官と聖騎士の一団が、肩身せまく縮こまるように集まっていた。
「わぁ……結構、いろんな人が参加するんですね」
「そうね。私の新人演習の時は、ここまで人数が多くなかったわよ」
レイとエヴァが、こそこそとおしゃべりをした。
ひたすら動きやすさを重視したエヴァとレイは、本日はワンピースタイプの魔術師の制服ではなく、パンツ姿だ。
二人とも軍服風の真っ黒な制服に、黒い編み上げブーツを合わせ、非常に凛々しくなっている。
髪型も演習の邪魔にならないよう、レイはいつものポニーテールに、エヴァは淡い水色の髪をフィッシュボーンにしてまとめている。
「おい、静かにしろよ。テオの評判に響くだろ」
二人に小声で注意をしたのは、ライデッカーだ。
鮮やかな山吹色の髪と軍服風の真っ黒な魔術師の制服は、パリッとしたコントラストがあり、大柄で目つきの悪いライデッカーにはハマりすぎていて、まるで警告色のように周囲を威圧していた。
黒の塔からの参加者は、所長で第三王子のテオドールを含めても、たったの四人。
レイたち三人は、テオドールの後方に堂々と控えていた。
「「はーい」」
女子二人は呑気に返事をすると、前の方に視線を向けた。
今回の新人演習の責任者である第二騎士団団長のガブリエラを真ん中に、王族二名、第一騎士団団長、魔術師団副団長、聖鳳教会の代表として聖騎士アルバンが並び立っていた——ただの新人演習に、錚々たる顔ぶれとなっている。
「今から秋の新人演習を開始する。目的地は、北西の隣領オスティラとの領境にある森だ。ここ数ヶ月、王国北部より魔物の侵入が相次いでいるからな。ついでに討伐する。今回はエイダン殿下とテオドール殿下が参加される。くれぐれも失礼のないようにな。以上、出立!」
第二騎士団団長のガブリエラが、簡潔に演習開始の言葉を述べた。女性にしてはやや低めの凛とした声が、訓練場に響いた。
ガブリエラの号令と共に、騎士団の新兵たちが移動を始めた。
「殿下方はこちらに」
近衛騎士が、エイダンとテオドールに声をかけた。どうやら彼らが乗る馬を用意していたようだ。
エイダンとテオドールは、近衛騎士の後をついて行った。
「俺たちは徒歩で行くぞ。転移は不可だ」
「……ですよね」
「訓練にならないからな」
ライデッカーにキッパリと言われ、レイはしゅんと肩を落とした。「ワンチャン転移はありかな?」という淡い期待は、あっさりと挫かれた。
「なんで転移魔術が当たり前のように選択肢に入ってるのよ……」
エヴァは呆れて、ライデッカーとレイを見ていた。
***
演習一日目は、王都から出て街道沿いに北西部へ進められるだけ進み、道中で野営となった。
街道沿いの原っぱで、新兵たちは各自テントを立てたり、火おこしをしたり、食事の準備を始めていた。これも大事な演習のメニューである。
「レイちゃん、意外と体力あるな~」
本日の野営地に着くと、ライデッカーは感心して声をかけた。体力のあるライデッカーは、移動の疲労もなくピンピンしていた。
「最近まで冒険者をやってましたから!」
レイは、ふんすっと自慢げに胸を張った。
レイは小柄ながらも、しっかりと隊列のペースについて来ていたのだ。
(でもちょっと足が痛くなってるから、後で治癒魔術かけとこう~)
ただ、疲労はしっかり溜まっているようで、レイは脚を屈伸させて、ぼんやりと考えていた。
「…………もう、二人とも歩くのが早いわよ~……」
エヴァがヘロヘロと歩きながら到着した。着いた瞬間に、どさりと地面に座り込む。
「エヴァ、大丈夫ですか?」
「大丈夫じゃないわ……これがまだ一週間は続くのね……」
レイがエヴァを覗き込むように声をかけると、エヴァはガックリと項垂れた。
「エヴァは体力がないな。そんなんじゃ、いざって時に戦えねぇぞ」
「……私、戦闘タイプの魔術師じゃないんだけど……」
ライデッカーが呆れて見下ろすと、エヴァは疲労から弱々しく反論した。
——その時、
「ジーン、私たちのテントの準備が整ったぞ」
テオドールがイシュガルを伴ってやって来た。落ち着いた澄んだ声で、ライデッカーに声をかける。
テオドールは特殊魔術研究所の所長として、軍服風の真っ黒な魔術師の制服をまとっていた。所長のため、レイたちよりも少し豪華なケープを羽織っている。真っ黒な制服は、火竜の加護の厚い深紅の髪と瞳によく似合っていて、細身ながらも威厳があった。
テオドールの後ろには、護衛としてイシュガルが控えていた。
深紅の騎士団長服をまとっており、癖のある黒髪は邪魔にならないようまとめられていて、威圧感がある。炎の塊のような真っ赤な瞳は、観察するようにレイを鋭く見つめていた。
「エヴァ嬢もレイ嬢も、女性のキャンプ区画でテントを張るといい。奥の方に、騎士団や魔術師団所属の女性が集まってテントを張っている。周りに女性が多い方が安心だろう」
テオドールが繊細に整った顔を綻ばせ、二人に向けて言った。
「はいっ!」
「はい……」
レイは元気よく、エヴァは疲れ切った声で返事をした。
レイとエヴァはゆっくりと歩いて、騎士団や魔術師団の女性が集まっている方へと向かって行った。
「テオ、さっきの子が黒の塔に新しく入った新人か?」
イシュガルが、レイとエヴァの去って行く背中を注意深く見つめつつ、尋ねた。
「ああ、そうだが。レイ嬢がどうかしたか?」
テオドールが、イシュガルの方を振り向いた。
「彼女には気をつけた方がいい」
「スキルで見たのか?」
「……ああ。だが、何も見えなかった。まるで、某剣聖候補の時みたいだ」
イシュガルは、警戒するような険しい表情をしていた。
ライデッカーはそっぽを向いて、大人しく口を噤んでいた。ただその注意は、テオドールとイシュガル二人の会話に向けられていた。
テオドールは、ふぅ、と小さく肩から安堵の息を吐くと、安心させるようにイシュガルの背中を軽く叩いた。
「私としても、彼女に深入りするつもりはないよ」
テオドールは穏やかに微笑んでみせた。
「……テオがそう言うのであれば……」
イシュガルは渋々、こくりと小さく頷いた。
テオドールがテントに向かって歩き出すと、イシュガルとライデッカーはその後に続いた。
「……よくよく見張っておけよ……」
イシュガルは、テオドールに聞こえない程度に、ライデッカーを睨みつけて小声で言った。
「へいへい。言われなくとも」
ライデッカーは適当に生返事を返した。
イシュガルはまだ少し不満そうな表情を浮かべていたが、テオドールの背中を追った。
騎士団からは、主に貴族の子弟やその従者が配属される第二騎士団、そして騎士家系の者や平民で構成される第三騎士団が参加する。
さらに、第一王子エイダンと第三王子テオドールも参加することとなったため、急遽、第一騎士団団長イシュガルと近衛騎士たちも追加で参加することになった。
魔術師団は、魔術師団副団長ユルゲンが率いる。彼はまるで頭痛がするかのように、始終渋面をしていた。
魔術師団所属の魔術師たちは、基本的に制服である暗い紫色の魔術師のローブを着ている。
だが、中にはその集団から浮いている令嬢たちがちらほらと見受けられた。制服のローブにレースやフリルやリボンなどの改造を施しており、彼女たちの髪型は、到底これから軍事演習に向かうとは思えないような華やかなものだった。
第二騎士団や第三騎士団の新兵の中には、うっとりと彼女たちに見惚れる者もいた。
一方で、近衛騎士たちは「一体何をしにここに来だんだ」と言わんばかりの厳しい視線を、場違いな令嬢たちに向けていた。
訓練場の端の方には、白と青を基調とした聖鳳教会の制服をまとった神官と聖騎士の一団が、肩身せまく縮こまるように集まっていた。
「わぁ……結構、いろんな人が参加するんですね」
「そうね。私の新人演習の時は、ここまで人数が多くなかったわよ」
レイとエヴァが、こそこそとおしゃべりをした。
ひたすら動きやすさを重視したエヴァとレイは、本日はワンピースタイプの魔術師の制服ではなく、パンツ姿だ。
二人とも軍服風の真っ黒な制服に、黒い編み上げブーツを合わせ、非常に凛々しくなっている。
髪型も演習の邪魔にならないよう、レイはいつものポニーテールに、エヴァは淡い水色の髪をフィッシュボーンにしてまとめている。
「おい、静かにしろよ。テオの評判に響くだろ」
二人に小声で注意をしたのは、ライデッカーだ。
鮮やかな山吹色の髪と軍服風の真っ黒な魔術師の制服は、パリッとしたコントラストがあり、大柄で目つきの悪いライデッカーにはハマりすぎていて、まるで警告色のように周囲を威圧していた。
黒の塔からの参加者は、所長で第三王子のテオドールを含めても、たったの四人。
レイたち三人は、テオドールの後方に堂々と控えていた。
「「はーい」」
女子二人は呑気に返事をすると、前の方に視線を向けた。
今回の新人演習の責任者である第二騎士団団長のガブリエラを真ん中に、王族二名、第一騎士団団長、魔術師団副団長、聖鳳教会の代表として聖騎士アルバンが並び立っていた——ただの新人演習に、錚々たる顔ぶれとなっている。
「今から秋の新人演習を開始する。目的地は、北西の隣領オスティラとの領境にある森だ。ここ数ヶ月、王国北部より魔物の侵入が相次いでいるからな。ついでに討伐する。今回はエイダン殿下とテオドール殿下が参加される。くれぐれも失礼のないようにな。以上、出立!」
第二騎士団団長のガブリエラが、簡潔に演習開始の言葉を述べた。女性にしてはやや低めの凛とした声が、訓練場に響いた。
ガブリエラの号令と共に、騎士団の新兵たちが移動を始めた。
「殿下方はこちらに」
近衛騎士が、エイダンとテオドールに声をかけた。どうやら彼らが乗る馬を用意していたようだ。
エイダンとテオドールは、近衛騎士の後をついて行った。
「俺たちは徒歩で行くぞ。転移は不可だ」
「……ですよね」
「訓練にならないからな」
ライデッカーにキッパリと言われ、レイはしゅんと肩を落とした。「ワンチャン転移はありかな?」という淡い期待は、あっさりと挫かれた。
「なんで転移魔術が当たり前のように選択肢に入ってるのよ……」
エヴァは呆れて、ライデッカーとレイを見ていた。
***
演習一日目は、王都から出て街道沿いに北西部へ進められるだけ進み、道中で野営となった。
街道沿いの原っぱで、新兵たちは各自テントを立てたり、火おこしをしたり、食事の準備を始めていた。これも大事な演習のメニューである。
「レイちゃん、意外と体力あるな~」
本日の野営地に着くと、ライデッカーは感心して声をかけた。体力のあるライデッカーは、移動の疲労もなくピンピンしていた。
「最近まで冒険者をやってましたから!」
レイは、ふんすっと自慢げに胸を張った。
レイは小柄ながらも、しっかりと隊列のペースについて来ていたのだ。
(でもちょっと足が痛くなってるから、後で治癒魔術かけとこう~)
ただ、疲労はしっかり溜まっているようで、レイは脚を屈伸させて、ぼんやりと考えていた。
「…………もう、二人とも歩くのが早いわよ~……」
エヴァがヘロヘロと歩きながら到着した。着いた瞬間に、どさりと地面に座り込む。
「エヴァ、大丈夫ですか?」
「大丈夫じゃないわ……これがまだ一週間は続くのね……」
レイがエヴァを覗き込むように声をかけると、エヴァはガックリと項垂れた。
「エヴァは体力がないな。そんなんじゃ、いざって時に戦えねぇぞ」
「……私、戦闘タイプの魔術師じゃないんだけど……」
ライデッカーが呆れて見下ろすと、エヴァは疲労から弱々しく反論した。
——その時、
「ジーン、私たちのテントの準備が整ったぞ」
テオドールがイシュガルを伴ってやって来た。落ち着いた澄んだ声で、ライデッカーに声をかける。
テオドールは特殊魔術研究所の所長として、軍服風の真っ黒な魔術師の制服をまとっていた。所長のため、レイたちよりも少し豪華なケープを羽織っている。真っ黒な制服は、火竜の加護の厚い深紅の髪と瞳によく似合っていて、細身ながらも威厳があった。
テオドールの後ろには、護衛としてイシュガルが控えていた。
深紅の騎士団長服をまとっており、癖のある黒髪は邪魔にならないようまとめられていて、威圧感がある。炎の塊のような真っ赤な瞳は、観察するようにレイを鋭く見つめていた。
「エヴァ嬢もレイ嬢も、女性のキャンプ区画でテントを張るといい。奥の方に、騎士団や魔術師団所属の女性が集まってテントを張っている。周りに女性が多い方が安心だろう」
テオドールが繊細に整った顔を綻ばせ、二人に向けて言った。
「はいっ!」
「はい……」
レイは元気よく、エヴァは疲れ切った声で返事をした。
レイとエヴァはゆっくりと歩いて、騎士団や魔術師団の女性が集まっている方へと向かって行った。
「テオ、さっきの子が黒の塔に新しく入った新人か?」
イシュガルが、レイとエヴァの去って行く背中を注意深く見つめつつ、尋ねた。
「ああ、そうだが。レイ嬢がどうかしたか?」
テオドールが、イシュガルの方を振り向いた。
「彼女には気をつけた方がいい」
「スキルで見たのか?」
「……ああ。だが、何も見えなかった。まるで、某剣聖候補の時みたいだ」
イシュガルは、警戒するような険しい表情をしていた。
ライデッカーはそっぽを向いて、大人しく口を噤んでいた。ただその注意は、テオドールとイシュガル二人の会話に向けられていた。
テオドールは、ふぅ、と小さく肩から安堵の息を吐くと、安心させるようにイシュガルの背中を軽く叩いた。
「私としても、彼女に深入りするつもりはないよ」
テオドールは穏やかに微笑んでみせた。
「……テオがそう言うのであれば……」
イシュガルは渋々、こくりと小さく頷いた。
テオドールがテントに向かって歩き出すと、イシュガルとライデッカーはその後に続いた。
「……よくよく見張っておけよ……」
イシュガルは、テオドールに聞こえない程度に、ライデッカーを睨みつけて小声で言った。
「へいへい。言われなくとも」
ライデッカーは適当に生返事を返した。
イシュガルはまだ少し不満そうな表情を浮かべていたが、テオドールの背中を追った。
13
◆関連作品
『砂漠の詩』
『雨の回廊』編の過去編スピンオフです。
『冒険者を辞めたら天職でした 〜パーティーを追放された凄腕治癒師は、大聖者と崇められる〜』
『冒険者パーティーを追放された凄腕治癒師を拾いました』編のスピンオフです。
『ジャスティンと魔法少女のステッキ』
『魔法少女』編のスピンオフです。
『砂漠の詩』
『雨の回廊』編の過去編スピンオフです。
『冒険者を辞めたら天職でした 〜パーティーを追放された凄腕治癒師は、大聖者と崇められる〜』
『冒険者パーティーを追放された凄腕治癒師を拾いました』編のスピンオフです。
『ジャスティンと魔法少女のステッキ』
『魔法少女』編のスピンオフです。
お気に入りに追加
161
あなたにおすすめの小説

【完結】番である私の旦那様
桜もふ
恋愛
異世界であるミーストの世界最強なのが黒竜族!
黒竜族の第一皇子、オパール・ブラック・オニキス(愛称:オール)の番をミースト神が異世界転移させた、それが『私』だ。
バールナ公爵の元へ養女として出向く事になるのだが、1人娘であった義妹が最後まで『自分』が黒竜族の番だと思い込み、魅了の力を使って男性を味方に付け、なにかと嫌味や嫌がらせをして来る。
オールは政務が忙しい身ではあるが、溺愛している私の送り迎えだけは必須事項みたい。
気が抜けるほど甘々なのに、義妹に邪魔されっぱなし。
でも神様からは特別なチートを貰い、世界最強の黒竜族の番に相応しい子になろうと頑張るのだが、なぜかディロ-ルの侯爵子息に学園主催の舞踏会で「お前との婚約を破棄する!」なんて訳の分からない事を言われるし、義妹は最後の最後まで頭お花畑状態で、オールを手に入れようと男の元を転々としながら、絡んで来ます!(鬱陶しいくらい来ます!)
大好きな乙女ゲームや異世界の漫画に出てくる「私がヒロインよ!」な頭の変な……じゃなかった、変わった義妹もいるし、何と言っても、この世界の料理はマズイ、不味すぎるのです!
神様から貰った、特別なスキルを使って異世界の皆と地球へ行き来したり、地球での家族と異世界へ行き来しながら、日本で得た知識や得意な家事(食事)などを、この世界でオールと一緒に自由にのんびりと生きて行こうと思います。
前半は転移する前の私生活から始まります。
私の入る余地なんてないことはわかってる。だけど……。
さくしゃ
恋愛
キャロルは知っていた。
許嫁であるリオンと、親友のサンが互いを想い合っていることを。
幼い頃からずっと想ってきたリオン、失いたくない大切な親友であるサン。キャロルは苦悩の末に、リオンへの想いを封じ、身を引くと決めていた——はずだった。
(ああ、もう、)
やり過ごせると思ってた。でも、そんなことを言われたら。
(ずるいよ……)
リオンはサンのことだけを見ていると思っていた。けれど——違った。
こんな私なんかのことを。
友情と恋情の狭間で揺れ動くキャロル、リオン、サンの想い。
彼らが最後に選ぶ答えとは——?
⚠️好みが非常に分かれる作品となっております。

夫の隠し子を見付けたので、溺愛してみた。
辺野夏子
恋愛
セファイア王国王女アリエノールは八歳の時、王命を受けエメレット伯爵家に嫁いだ。それから十年、ずっと仮面夫婦のままだ。アリエノールは先天性の病のため、残りの寿命はあとわずか。日々を穏やかに過ごしているけれど、このままでは生きた証がないまま短い命を散らしてしまう。そんなある日、アリエノールの元に一人の子供が現れた。夫であるカシウスに生き写しな見た目の子供は「この家の子供になりにきた」と宣言する。これは夫の隠し子に間違いないと、アリエノールは継母としてその子を育てることにするのだが……堅物で不器用な夫と、余命わずかで卑屈になっていた妻がお互いの真実に気が付くまでの話。

異世界転移からふざけた事情により転生へ。日本の常識は意外と非常識。
久遠 れんり
ファンタジー
普段の、何気ない日常。
事故は、予想外に起こる。
そして、異世界転移? 転生も。
気がつけば、見たことのない森。
「おーい」
と呼べば、「グギャ」とゴブリンが答える。
その時どう行動するのか。
また、その先は……。
初期は、サバイバル。
その後人里発見と、自身の立ち位置。生活基盤を確保。
有名になって、王都へ。
日本人の常識で突き進む。
そんな感じで、進みます。
ただ主人公は、ちょっと凝り性で、行きすぎる感じの日本人。そんな傾向が少しある。
異世界側では、少し非常識かもしれない。
面白がってつけた能力、超振動が意外と無敵だったりする。
婚約破棄されて辺境へ追放されました。でもステータスがほぼMAXだったので平気です!スローライフを楽しむぞっ♪
naturalsoft
恋愛
シオン・スカーレット公爵令嬢は転生者であった。夢だった剣と魔法の世界に転生し、剣の鍛錬と魔法の鍛錬と勉強をずっとしており、攻略者の好感度を上げなかったため、婚約破棄されました。
「あれ?ここって乙女ゲーの世界だったの?」
まっ、いいかっ!
持ち前の能天気さとポジティブ思考で、辺境へ追放されても元気に頑張って生きてます!

異世界から来た娘が、たまらなく可愛いのだが(同感)〜こっちにきてから何故かイケメンに囲まれています〜
京
恋愛
普通の女子高生、朱璃はいつのまにか異世界に迷い込んでいた。
右も左もわからない状態で偶然出会った青年にしがみついた結果、なんとかお世話になることになる。一宿一飯の恩義を返そうと懸命に生きているうちに、国の一大事に巻き込まれたり巻き込んだり。気付くと個性豊かなイケメンたちに大切に大切にされていた。
そんな乙女ゲームのようなお話。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

異世界で婚活したら、とんでもないのが釣れちゃった?!
家具付
恋愛
五年前に、異世界に落っこちてしまった少女スナゴ。受け入れてくれた村にすっかりなじんだ頃、近隣の村の若い人々が集まる婚活に誘われる。一度は行ってみるべきという勧めを受けて行ってみたそこで出会ったのは……?
多種多様な獣人が暮らす異世界でおくる、のんびりほのぼのな求婚ライフ!の、はずだったのに。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる