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判定日
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今日はレヴィが剣聖か否かを判定される日だ。
場所は、王宮の敷地内にある騎士団の訓練場だ。
観覧席の一等席には、国王を真ん中に、正妃とナタリー第一王女がその両隣を囲んで座っていた。
また、物見雄山的な正妃派の貴族たちが、観覧席に溢れかえっていた。
「……いい見世物ですね」
「全くです」
訓練場の端では、剣聖調査隊隊長のアーロンと調査官のハドリーが渋い顔をしていた。
ドラゴニア辺境の地で、剣聖候補レヴィを見つけ出した彼らも、今日は特等席で観覧だ。
レヴィは午前中に三試合ほど、王国騎士との模擬戦を行う。もちろん、対戦相手の王国騎士たちは、騎士団の中でも上位の実力者揃いだ。
その後、第一騎士団団長イシュガルの「女神の瞳」スキルによって、レヴィが本物の剣聖かどうか判定される予定だ。
「模擬戦の相手は、レヴィ君なら問題の無い相手でしょう」
アーロンは当たり前のように言い切った。調査の際の模擬戦で共に剣を合わせた者として、レヴィの剣の腕前に信頼を置いているのだ。
「貴族たちへのデモンストレーションか……箔付けの意味合いもあるのでしょう」
ハドリーが観覧席の貴族たちの顔ぶれを確認しながら言った。
剣聖だからと無理に平民を王女と婚姻させるのだ。
あらかじめレヴィの剣の腕前を貴族たちの前で披露することで、大々的に彼の実力を認めさせ、文句が出てくるのを封じたり、付け入る隙を潰すのだ。
レヴィの代わりに、自らの子息を王女と縁付けたい貴族など、いくらでもいるのだ。
「騎士団長もいらっしゃいましたね」
アーロンが、ハドリーの注意を引くように話しかけた。
訓練場の反対側の端には、騎士団長のイシュガルが来ていた。
癖のある黒髪に、炎の塊のような真っ赤な瞳の美丈夫だ。
どうやら、本日の司会進行役の騎士と、軽く打ち合わせをしているようだ。
「……あぁ。団長には悪いですが、毎回、この催しには寿命が縮む思いですよ」
ハドリーは動かしやすい方の手で胃のあたりを押さえた。キリキリと胃にくる鈍い痛みは、気合いで抑え込む。
「きっと、今回で最後ですよ」
アーロンが赤い瞳を緩めて、誠実そうに微笑んだ。
「一人目の対戦者だな」
ハドリーの視線の先、訓練場の中央にやって来たのは、第一騎士団の若手近衛騎士だ。
彼は家柄も良く、十七歳という若さで、第一王女の護衛も務めている。
「彼は、以前は王女殿下の婚約者候補の筆頭でしたね」
「大方、レヴィ君に恥をかかせる魂胆なのでしょう」
アーロンとハドリーはひそひそと話し合った。
模擬戦が始まると、一人目の対戦者は、軽くあしらわれるように早々にレヴィに下された。
「なぜだ!? なぜ私がこんなどこの馬の骨とも分からぬ奴に……」
試合後、一人目の対戦者が悔し紛れにキッとレヴィをキツく睨みつると、
「あなたの場合は、剣の基礎はできているのですが、まだ実践経験の不足が否めないですね。例えば……」
レヴィは、サハリア王国での兵士の訓練よろしく、指南役のように淡々と改善点の解説を始めた。「なぜか」と訊かれて、真面目に答えた結果だ。
「なっ……」
思い当たる節があったのか、一人目の対戦者は、顔を真っ赤にして絶句していた。
「ウェストン騎士、ありがとうございました! 続きまして、第二試合に移ります!」
レヴィと対戦者のおかしな雰囲気に、気を利かせた司会が、慌てて次の試合を押し進めた。
その後の二人目、三人目の対戦者たちも、レヴィは連戦の疲れを全く見せることなく、難なく下していった。
二人目も三人目の騎士もベテランらしく、「良い試合ができた」「剣を合わせられて光栄です」と固く握手を交わして終了した。
観覧席では、騎士団の精鋭三名を連続して下したレヴィに、「いよいよ当代剣聖が見つかるのか」と期待の眼差しが向けられはじめた。
「先ほどまでの試合、素晴らしかった」
騎士団長のイシュガルが、拍手をしながら訓練場の中央まで歩いて来た。
彼の朗らかな表情は、心からレヴィの剣の腕前を賞賛しているようだ。
イシュガルは、レヴィの正面に立つと、上から下までざっとレヴィを見回した。
「……私も何かした方がよろしいでしょうか?」
「いや、特段何もする必要はない。むしろ、そのまま何もしないでくれ」
レヴィが居心地悪そうに身じろぎして尋ねると、イシュガルは苦笑した。
「では、見させてもらうよ。『女神の瞳』……」
イシュガルの炎のように真っ赤な瞳に魔力がこもり、検分するようにレヴィを見つめた。
訓練場の中央で、イシュガルもレヴィも微動だにせず立ち続けたまま数分が経過すると、観覧席の貴族たちがざわざわと騒ぎ始めた。
「おい、今回は随分時間がかかってるな」
「これはもしかするか……?」
「まさか、彼が……?」
しばらくして、イシュガルが肩から大きく息を吐き、小さく手を上げると、ピタリと貴族たちのおしゃべりは止まった。
「……残念ながら、私の力では彼が剣聖か否かは分かりかねます」
イシュガルは無念そうに首を横に振った。
「ええ。私は剣聖ではありません。私は魔剣レーヴァテインを持っていません」
レヴィが静かに答えた。
彼の真摯な雰囲気と受け答えに、正妃派の貴族たちから落胆や安堵の溜め息がいくつも漏れた。
王族に対する虚偽の報告は重罪に当たる。
王の御前ということもあり、とても嘘を言っているようには見えなかったのだ。
「失礼いたしますわ」
第一王女のナタリーが席を立った。そのまま無言で退出していく。これ以上は時間の無駄、ということだ。
ナタリーの様子を見て、観覧席の貴族たちがまたざわざわと騒ぎ始めた。
「レヴィ殿が剣聖でなかったのは残念に思う。だが、かなりの剣の腕前だ。是非、騎士団に入って、我々と共にこの国を守らないか?」
イシュガルは、観覧席のことはもう放っておいて、レヴィの勧誘を始めた。
「お誘いをありがとうございます。いくつか確認したいことがあるのですが……」
「何だ? 何でも訊いてくれて構わない」
レヴィの真面目で謙虚な雰囲気に、イシュガルも落ち着いた笑顔を向けた。
「騎士団に入団するのは、冒険者として私がBランクに上がってからでもよろしいでしょうか? せめて冒険者としてケジメを付けておきたいのです」
「それは構わない。ただし、あまりにも長い期間Bランクに上がれないようなら、その時の情勢で騎士団に入れなくなる可能性がある。それでも構わないか?」
「はい、構いません。それから、勤務地はどこになるのでしょうか?」
「君の場合は、特に問題がなければ、おそらく王都勤務になるだろう」
「分かりました。それでしたら、騎士団入団のお話、受けさせていただきます」
イシュガルが右手を差し出し、レヴィがそれを強く握り返した。
「そうか。よろしくな、レヴィ」
「よろしくお願いいたします」
***
レヴィはその日のうちに王宮を追い出されることとなった。
王宮の裏口から出て、王宮の敷地を抜けると、レヴィは念話をレイに飛ばした。
『レイ。剣聖候補の試験は終わりましたよ。無事に、私は剣聖でないと判断されました』
『レヴィ!!! ……無事で、良かった……』
レイの半分泣きの入った震えるような念話に、レヴィは、彼女が心配してくれていたことに胸のあたりがほこほことあたたかくなって、自然と笑みが溢れた。
(やっぱり、私の剣聖はあなたですよ、レイ)
場所は、王宮の敷地内にある騎士団の訓練場だ。
観覧席の一等席には、国王を真ん中に、正妃とナタリー第一王女がその両隣を囲んで座っていた。
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アーロンは当たり前のように言い切った。調査の際の模擬戦で共に剣を合わせた者として、レヴィの剣の腕前に信頼を置いているのだ。
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ハドリーが観覧席の貴族たちの顔ぶれを確認しながら言った。
剣聖だからと無理に平民を王女と婚姻させるのだ。
あらかじめレヴィの剣の腕前を貴族たちの前で披露することで、大々的に彼の実力を認めさせ、文句が出てくるのを封じたり、付け入る隙を潰すのだ。
レヴィの代わりに、自らの子息を王女と縁付けたい貴族など、いくらでもいるのだ。
「騎士団長もいらっしゃいましたね」
アーロンが、ハドリーの注意を引くように話しかけた。
訓練場の反対側の端には、騎士団長のイシュガルが来ていた。
癖のある黒髪に、炎の塊のような真っ赤な瞳の美丈夫だ。
どうやら、本日の司会進行役の騎士と、軽く打ち合わせをしているようだ。
「……あぁ。団長には悪いですが、毎回、この催しには寿命が縮む思いですよ」
ハドリーは動かしやすい方の手で胃のあたりを押さえた。キリキリと胃にくる鈍い痛みは、気合いで抑え込む。
「きっと、今回で最後ですよ」
アーロンが赤い瞳を緩めて、誠実そうに微笑んだ。
「一人目の対戦者だな」
ハドリーの視線の先、訓練場の中央にやって来たのは、第一騎士団の若手近衛騎士だ。
彼は家柄も良く、十七歳という若さで、第一王女の護衛も務めている。
「彼は、以前は王女殿下の婚約者候補の筆頭でしたね」
「大方、レヴィ君に恥をかかせる魂胆なのでしょう」
アーロンとハドリーはひそひそと話し合った。
模擬戦が始まると、一人目の対戦者は、軽くあしらわれるように早々にレヴィに下された。
「なぜだ!? なぜ私がこんなどこの馬の骨とも分からぬ奴に……」
試合後、一人目の対戦者が悔し紛れにキッとレヴィをキツく睨みつると、
「あなたの場合は、剣の基礎はできているのですが、まだ実践経験の不足が否めないですね。例えば……」
レヴィは、サハリア王国での兵士の訓練よろしく、指南役のように淡々と改善点の解説を始めた。「なぜか」と訊かれて、真面目に答えた結果だ。
「なっ……」
思い当たる節があったのか、一人目の対戦者は、顔を真っ赤にして絶句していた。
「ウェストン騎士、ありがとうございました! 続きまして、第二試合に移ります!」
レヴィと対戦者のおかしな雰囲気に、気を利かせた司会が、慌てて次の試合を押し進めた。
その後の二人目、三人目の対戦者たちも、レヴィは連戦の疲れを全く見せることなく、難なく下していった。
二人目も三人目の騎士もベテランらしく、「良い試合ができた」「剣を合わせられて光栄です」と固く握手を交わして終了した。
観覧席では、騎士団の精鋭三名を連続して下したレヴィに、「いよいよ当代剣聖が見つかるのか」と期待の眼差しが向けられはじめた。
「先ほどまでの試合、素晴らしかった」
騎士団長のイシュガルが、拍手をしながら訓練場の中央まで歩いて来た。
彼の朗らかな表情は、心からレヴィの剣の腕前を賞賛しているようだ。
イシュガルは、レヴィの正面に立つと、上から下までざっとレヴィを見回した。
「……私も何かした方がよろしいでしょうか?」
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イシュガルの炎のように真っ赤な瞳に魔力がこもり、検分するようにレヴィを見つめた。
訓練場の中央で、イシュガルもレヴィも微動だにせず立ち続けたまま数分が経過すると、観覧席の貴族たちがざわざわと騒ぎ始めた。
「おい、今回は随分時間がかかってるな」
「これはもしかするか……?」
「まさか、彼が……?」
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「……残念ながら、私の力では彼が剣聖か否かは分かりかねます」
イシュガルは無念そうに首を横に振った。
「ええ。私は剣聖ではありません。私は魔剣レーヴァテインを持っていません」
レヴィが静かに答えた。
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「レヴィ殿が剣聖でなかったのは残念に思う。だが、かなりの剣の腕前だ。是非、騎士団に入って、我々と共にこの国を守らないか?」
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「そうか。よろしくな、レヴィ」
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◆関連作品
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