178 / 347
雨の回廊6
しおりを挟む
しとしとと、雨が降っている。
今回の雨の原因は、時が進んだからではない——高位の存在は、天候を変えることなど、容易いのである。
「ラヒム、あなたねぇ……手紙をもらったから、待ち合わせの場所に少し早いけど来てみれば……ねぇ、これはどういうことかしら?」
蜂蜜のように濃い黄金眼は、獲物を狙い定めたかのようにギラリと光り、高位の魔物らしい魔力圧が漏れ出ている。
「……ま、待ってくれ。事情を、説明させて、欲しい……」
サディクが片足を地面につき、苦しげな声を上げる。ガザルの魔力圧に押され、喉が張り付いてしまったかのように、まともに言葉も紡げないようだ。
彼女を宥めようと片腕を伸ばすが、重圧に耐えるように小刻みに震えている。
少し離れた位置にいるダズも、腰を落とし、防御するように腕を前に出して身構えている。ただ、それ以上は身動きできないようだ。辛く強張った顔をガザルに向けていた。
魔力圧が平気なレイは、サディクを支えに入ろうと腕を伸ばしたが、ガザルにジロリと鋭く睨まれて、近付くこともできずに腕を引っ込めた。
「……何よ? 言ってみなさ……」
ガザルが怒りで震える声で語りかけてきた次の瞬間、辺りはとっぷりと真っ暗な宵闇に包まれた。
「「「あ……」」」
レイたち三人の声が、ひと気の無くなったワルダの庭園内に重なる。
「最っ悪のタイミングで時間が進んだぞ!!!」
ダズが勢いよくツッコミを入れた。ガザルの魔力圧の余韻か、がくんと膝を折る。
「……せめて、弁明だけでも……」
がっくりと、サディクが地面に両腕をついて項垂れた。
「砂竜王様は待ち合わせって言ってたけど……もしかして!?」
レイはあることに気づいて駆け出した。
全力で走り、バラの花壇を飛び越え、庭園内の小道を駆け抜け、いつも記憶の世界で見ていた木組みのガゼボへと向かう。
「…………はぁっ……間に合わなかった……」
レイは走りすぎて荒々しく乱れた息を吐き、体を曲げて両膝に両手を置いた。
簡素なガゼボの中には、一人佇む……ではなく、一人撃沈している男がいた——ラヒムだ。
「わぁ!! ラヒムさんが!! 完全に撃沈しちゃってます!!!」
待ちぼうけしすぎて地面に沈んだラヒムは、土下座のように額をベッタリと地面にくっ付けたままうずくまっていた。
(……結局、土下座してる……)
レイは呆然と、ラヒムの様子を見つめていた。
「レイ大丈夫か、って、うわっ!?」
普段冒険者として活躍していて体力のあるダズが、駆けつけた。ガゼボの中の様子を見て、瞬時に真っ青に固まる。
「二人とも、どうした!?」
サディクも遅れてやって来た。
「……あの~、大丈夫ですか?」
そろりそろりとレイが近づいて、ラヒムに声をかける。
「…………」
ラヒムは地面にうずくまり、静かに涙しているようだった。
「大丈夫ですか?」
サディクはラヒムの横にしゃがみ込むと、彼の肩を軽く揺さぶりつつ声をかけた。
ふと、ラヒムが顔を上げた。涙でぐしゃぐしゃだ。
ラヒムは、サディクの方を見て大きく目を見開き、たっぷり三十秒は見つめた。
「君……私にそっくりだ。顔も、体格も、声までも…………いっ、一生のお願いだ!!」
ラヒムが顔も拭かず、サディクのケープの裾に縋りついた。男性にしては繊細な細い手に、力強く血管が浮かぶ。
「初対面の君にこんなことをお願いするのは、非常に酷だと分かってる……だが、私の代わりに出陣してくれ! どうしても、命に替えても探したい人がいるんだ!!」
「「えぇーーーっ!?」」
レイとダズは、あんまりなお願いに驚愕の表情でラヒムを見つめた。
出陣するとなれば、下手をすれば命の危険がある。そんなもの、気軽に誰かに代わりを頼めるものではないはずだ。
「……分かりました。引き受けましょう」
サディクは、はじめはラヒムの勢いに戸惑っていたが、少しだけ逡巡すると、こくりと頷いた。
「あ、兄上……?」
ダズが、「正気ですか!?」と問いたげに、サディクの方を見返す。
「ゔぅっ……ありがとう、ありがとう……私は彼女がいなければ…………うぐっ……」
サディクのケープにさらに縋り付き、ラヒムは嗚咽混じりに鼻を啜った。
***
「あなたたち、自由にしてもいいとは言いましたが、何をしてるんですか?」
イヴァンの冷たい視線が三人を貫いた。口調は丁寧だが、苛立ちがこもった声音だ。
サディクとダズとレイは、イヴァンの前の席に姿勢良く並んで座り、ただじっと、その視線に耐えていた。
ここは、この世界の中につくられたイヴァンの屋敷にある応接室だ。
この世界の異変に気づいたイヴァンに、三人は回収されたのだ。
「元はと言えば、私のせいでこうなった。なので、償いをしたい」
サディクは静かに答えた。真剣な眼差しで、イヴァンを見つめる。
「はぁ……分かりました。ですが、この世界はループします。何度でも、何回でも、同じことが繰り返されます。なので、あなた方のやろうとしていることは、この周回の事象を変えますが、他には影響しません。もちろん、現実にも。何をされようとも、無駄になりますよ。……とにかく、この世界の穴が塞がり次第、あなた方には即刻、出て行ってもらいます」
イヴァンは人形のように整った眉間に皺を寄せて、そう言い放った。即座に叩き出されないだけ、まだ優しい方だ。
「申し訳ない……」
ぽつりと、サディクの言葉が響いた。
***
「明日、私は王宮に行くよ。ラヒム陛下の代わりをしてくる」
気まずい夕食の後、イヴァンに案内された客室で、サディクは心を決めたように断言した。
「私も行きます。兄上お一人で行かせるわけにはいかないです」
ダズも真剣な眼差しでサディクを見つめる。
「私も……」
「君はまだ子供だろう? 私の勝手でこうなったのだし、さすがに戦場に連れて行くわけにはいかないよ」
レイが言いかけると、サディクが食い気味に遮ってきた。
「そもそも、私も砂竜王様に気づかずに、殿下を危険に晒してしまいましたし……あ、それに、結界も張れます! いざとなったら、時間が進むまで結界を張って耐えれば大丈夫です!」
「それでも、子供の君の姿では、軍は君を連れていかないと思うよ」
まだ言い募ろうとするレイに、サディクも苦笑して優しく言い聞かせるように語りかける。
「……それなら、私はフォレストエイプに変身します! その姿なら、戦力にもなるし、連れて行ってくれますか!?」
レイは、期待を込めてダズの方を振り向いた。
「もっとダメだ!!! 戦いに集中できないだろう!!」
ダズは即座に却下した。両腕で力強くバツ印を作る。
「うん? 君は魔物にも変身できるのかな?」
サディクはいまいち訳が分からず、笑顔のまま固った。
「ダメです!! レイのフォレストエイプは、ある意味凶器です!! 自軍にも被害が及びます!!」
ダズは首を横にブンブンと強く振った。
フォレストエイプ——レイの元の世界でいうゴリラのような筋骨隆々とした大柄な男性——特に十三代目剣聖の姿のことだ。
レイが彼の姿に変身すると、ボディービルダーのような漢らしい歴戦の筋肉姿に対して、女の子らしい仕草や言葉遣いになってしまうので、味方の脳内までバグらせてしまうことは間違いない……
「それなら、何ならいいんですか?」
レイが不服そうに、ちょっぴり唇を尖らせる。
「砂漠の民っぽい奴がいただろ? それならどうだ?」
「あ、確かにわざわざ変身先にフォレストエイプを選ばなくてもいいですよね!」
ダズが屈んで、レイの耳元で言うと、彼女は「その手があったか」とポンッと手を打った。
十代目剣聖に変身する——もちろん、アルメダではなく、男性型だ。
健康的に日焼けした肌、少し長めのくすんだプラチナ色の髪に、エメラルド色の瞳。剣聖らしくがっしりとした体格だが、スラリとはしているし、顔立ちもやや中性寄りで爽やかな系統だ。
フォレストエイプ姿に比べたら、多少女の子らしくても、まだ何とかなりそうだ。
「これなら大丈夫ですか?」
レイはにっこりと笑って、サディクの方を振り向いた。
「その姿なら、大丈夫だが……仕方がない。危なくなったら、すぐに結界を張ってくれるか?」
サディクも渋々了承した。
「はいっ!」
レイはドンッと拳で自分の胸を叩き、元気よく返事をした。
今回の雨の原因は、時が進んだからではない——高位の存在は、天候を変えることなど、容易いのである。
「ラヒム、あなたねぇ……手紙をもらったから、待ち合わせの場所に少し早いけど来てみれば……ねぇ、これはどういうことかしら?」
蜂蜜のように濃い黄金眼は、獲物を狙い定めたかのようにギラリと光り、高位の魔物らしい魔力圧が漏れ出ている。
「……ま、待ってくれ。事情を、説明させて、欲しい……」
サディクが片足を地面につき、苦しげな声を上げる。ガザルの魔力圧に押され、喉が張り付いてしまったかのように、まともに言葉も紡げないようだ。
彼女を宥めようと片腕を伸ばすが、重圧に耐えるように小刻みに震えている。
少し離れた位置にいるダズも、腰を落とし、防御するように腕を前に出して身構えている。ただ、それ以上は身動きできないようだ。辛く強張った顔をガザルに向けていた。
魔力圧が平気なレイは、サディクを支えに入ろうと腕を伸ばしたが、ガザルにジロリと鋭く睨まれて、近付くこともできずに腕を引っ込めた。
「……何よ? 言ってみなさ……」
ガザルが怒りで震える声で語りかけてきた次の瞬間、辺りはとっぷりと真っ暗な宵闇に包まれた。
「「「あ……」」」
レイたち三人の声が、ひと気の無くなったワルダの庭園内に重なる。
「最っ悪のタイミングで時間が進んだぞ!!!」
ダズが勢いよくツッコミを入れた。ガザルの魔力圧の余韻か、がくんと膝を折る。
「……せめて、弁明だけでも……」
がっくりと、サディクが地面に両腕をついて項垂れた。
「砂竜王様は待ち合わせって言ってたけど……もしかして!?」
レイはあることに気づいて駆け出した。
全力で走り、バラの花壇を飛び越え、庭園内の小道を駆け抜け、いつも記憶の世界で見ていた木組みのガゼボへと向かう。
「…………はぁっ……間に合わなかった……」
レイは走りすぎて荒々しく乱れた息を吐き、体を曲げて両膝に両手を置いた。
簡素なガゼボの中には、一人佇む……ではなく、一人撃沈している男がいた——ラヒムだ。
「わぁ!! ラヒムさんが!! 完全に撃沈しちゃってます!!!」
待ちぼうけしすぎて地面に沈んだラヒムは、土下座のように額をベッタリと地面にくっ付けたままうずくまっていた。
(……結局、土下座してる……)
レイは呆然と、ラヒムの様子を見つめていた。
「レイ大丈夫か、って、うわっ!?」
普段冒険者として活躍していて体力のあるダズが、駆けつけた。ガゼボの中の様子を見て、瞬時に真っ青に固まる。
「二人とも、どうした!?」
サディクも遅れてやって来た。
「……あの~、大丈夫ですか?」
そろりそろりとレイが近づいて、ラヒムに声をかける。
「…………」
ラヒムは地面にうずくまり、静かに涙しているようだった。
「大丈夫ですか?」
サディクはラヒムの横にしゃがみ込むと、彼の肩を軽く揺さぶりつつ声をかけた。
ふと、ラヒムが顔を上げた。涙でぐしゃぐしゃだ。
ラヒムは、サディクの方を見て大きく目を見開き、たっぷり三十秒は見つめた。
「君……私にそっくりだ。顔も、体格も、声までも…………いっ、一生のお願いだ!!」
ラヒムが顔も拭かず、サディクのケープの裾に縋りついた。男性にしては繊細な細い手に、力強く血管が浮かぶ。
「初対面の君にこんなことをお願いするのは、非常に酷だと分かってる……だが、私の代わりに出陣してくれ! どうしても、命に替えても探したい人がいるんだ!!」
「「えぇーーーっ!?」」
レイとダズは、あんまりなお願いに驚愕の表情でラヒムを見つめた。
出陣するとなれば、下手をすれば命の危険がある。そんなもの、気軽に誰かに代わりを頼めるものではないはずだ。
「……分かりました。引き受けましょう」
サディクは、はじめはラヒムの勢いに戸惑っていたが、少しだけ逡巡すると、こくりと頷いた。
「あ、兄上……?」
ダズが、「正気ですか!?」と問いたげに、サディクの方を見返す。
「ゔぅっ……ありがとう、ありがとう……私は彼女がいなければ…………うぐっ……」
サディクのケープにさらに縋り付き、ラヒムは嗚咽混じりに鼻を啜った。
***
「あなたたち、自由にしてもいいとは言いましたが、何をしてるんですか?」
イヴァンの冷たい視線が三人を貫いた。口調は丁寧だが、苛立ちがこもった声音だ。
サディクとダズとレイは、イヴァンの前の席に姿勢良く並んで座り、ただじっと、その視線に耐えていた。
ここは、この世界の中につくられたイヴァンの屋敷にある応接室だ。
この世界の異変に気づいたイヴァンに、三人は回収されたのだ。
「元はと言えば、私のせいでこうなった。なので、償いをしたい」
サディクは静かに答えた。真剣な眼差しで、イヴァンを見つめる。
「はぁ……分かりました。ですが、この世界はループします。何度でも、何回でも、同じことが繰り返されます。なので、あなた方のやろうとしていることは、この周回の事象を変えますが、他には影響しません。もちろん、現実にも。何をされようとも、無駄になりますよ。……とにかく、この世界の穴が塞がり次第、あなた方には即刻、出て行ってもらいます」
イヴァンは人形のように整った眉間に皺を寄せて、そう言い放った。即座に叩き出されないだけ、まだ優しい方だ。
「申し訳ない……」
ぽつりと、サディクの言葉が響いた。
***
「明日、私は王宮に行くよ。ラヒム陛下の代わりをしてくる」
気まずい夕食の後、イヴァンに案内された客室で、サディクは心を決めたように断言した。
「私も行きます。兄上お一人で行かせるわけにはいかないです」
ダズも真剣な眼差しでサディクを見つめる。
「私も……」
「君はまだ子供だろう? 私の勝手でこうなったのだし、さすがに戦場に連れて行くわけにはいかないよ」
レイが言いかけると、サディクが食い気味に遮ってきた。
「そもそも、私も砂竜王様に気づかずに、殿下を危険に晒してしまいましたし……あ、それに、結界も張れます! いざとなったら、時間が進むまで結界を張って耐えれば大丈夫です!」
「それでも、子供の君の姿では、軍は君を連れていかないと思うよ」
まだ言い募ろうとするレイに、サディクも苦笑して優しく言い聞かせるように語りかける。
「……それなら、私はフォレストエイプに変身します! その姿なら、戦力にもなるし、連れて行ってくれますか!?」
レイは、期待を込めてダズの方を振り向いた。
「もっとダメだ!!! 戦いに集中できないだろう!!」
ダズは即座に却下した。両腕で力強くバツ印を作る。
「うん? 君は魔物にも変身できるのかな?」
サディクはいまいち訳が分からず、笑顔のまま固った。
「ダメです!! レイのフォレストエイプは、ある意味凶器です!! 自軍にも被害が及びます!!」
ダズは首を横にブンブンと強く振った。
フォレストエイプ——レイの元の世界でいうゴリラのような筋骨隆々とした大柄な男性——特に十三代目剣聖の姿のことだ。
レイが彼の姿に変身すると、ボディービルダーのような漢らしい歴戦の筋肉姿に対して、女の子らしい仕草や言葉遣いになってしまうので、味方の脳内までバグらせてしまうことは間違いない……
「それなら、何ならいいんですか?」
レイが不服そうに、ちょっぴり唇を尖らせる。
「砂漠の民っぽい奴がいただろ? それならどうだ?」
「あ、確かにわざわざ変身先にフォレストエイプを選ばなくてもいいですよね!」
ダズが屈んで、レイの耳元で言うと、彼女は「その手があったか」とポンッと手を打った。
十代目剣聖に変身する——もちろん、アルメダではなく、男性型だ。
健康的に日焼けした肌、少し長めのくすんだプラチナ色の髪に、エメラルド色の瞳。剣聖らしくがっしりとした体格だが、スラリとはしているし、顔立ちもやや中性寄りで爽やかな系統だ。
フォレストエイプ姿に比べたら、多少女の子らしくても、まだ何とかなりそうだ。
「これなら大丈夫ですか?」
レイはにっこりと笑って、サディクの方を振り向いた。
「その姿なら、大丈夫だが……仕方がない。危なくなったら、すぐに結界を張ってくれるか?」
サディクも渋々了承した。
「はいっ!」
レイはドンッと拳で自分の胸を叩き、元気よく返事をした。
11
◆関連作品
『砂漠の詩』
『雨の回廊』編の過去編スピンオフです。
『冒険者を辞めたら天職でした 〜パーティーを追放された凄腕治癒師は、大聖者と崇められる〜』
『冒険者パーティーを追放された凄腕治癒師を拾いました』編のスピンオフです。
『ジャスティンと魔法少女のステッキ』
『魔法少女』編のスピンオフです。
『砂漠の詩』
『雨の回廊』編の過去編スピンオフです。
『冒険者を辞めたら天職でした 〜パーティーを追放された凄腕治癒師は、大聖者と崇められる〜』
『冒険者パーティーを追放された凄腕治癒師を拾いました』編のスピンオフです。
『ジャスティンと魔法少女のステッキ』
『魔法少女』編のスピンオフです。
お気に入りに追加
161
あなたにおすすめの小説

【完結】番である私の旦那様
桜もふ
恋愛
異世界であるミーストの世界最強なのが黒竜族!
黒竜族の第一皇子、オパール・ブラック・オニキス(愛称:オール)の番をミースト神が異世界転移させた、それが『私』だ。
バールナ公爵の元へ養女として出向く事になるのだが、1人娘であった義妹が最後まで『自分』が黒竜族の番だと思い込み、魅了の力を使って男性を味方に付け、なにかと嫌味や嫌がらせをして来る。
オールは政務が忙しい身ではあるが、溺愛している私の送り迎えだけは必須事項みたい。
気が抜けるほど甘々なのに、義妹に邪魔されっぱなし。
でも神様からは特別なチートを貰い、世界最強の黒竜族の番に相応しい子になろうと頑張るのだが、なぜかディロ-ルの侯爵子息に学園主催の舞踏会で「お前との婚約を破棄する!」なんて訳の分からない事を言われるし、義妹は最後の最後まで頭お花畑状態で、オールを手に入れようと男の元を転々としながら、絡んで来ます!(鬱陶しいくらい来ます!)
大好きな乙女ゲームや異世界の漫画に出てくる「私がヒロインよ!」な頭の変な……じゃなかった、変わった義妹もいるし、何と言っても、この世界の料理はマズイ、不味すぎるのです!
神様から貰った、特別なスキルを使って異世界の皆と地球へ行き来したり、地球での家族と異世界へ行き来しながら、日本で得た知識や得意な家事(食事)などを、この世界でオールと一緒に自由にのんびりと生きて行こうと思います。
前半は転移する前の私生活から始まります。
私の入る余地なんてないことはわかってる。だけど……。
さくしゃ
恋愛
キャロルは知っていた。
許嫁であるリオンと、親友のサンが互いを想い合っていることを。
幼い頃からずっと想ってきたリオン、失いたくない大切な親友であるサン。キャロルは苦悩の末に、リオンへの想いを封じ、身を引くと決めていた——はずだった。
(ああ、もう、)
やり過ごせると思ってた。でも、そんなことを言われたら。
(ずるいよ……)
リオンはサンのことだけを見ていると思っていた。けれど——違った。
こんな私なんかのことを。
友情と恋情の狭間で揺れ動くキャロル、リオン、サンの想い。
彼らが最後に選ぶ答えとは——?
⚠️好みが非常に分かれる作品となっております。

夫の隠し子を見付けたので、溺愛してみた。
辺野夏子
恋愛
セファイア王国王女アリエノールは八歳の時、王命を受けエメレット伯爵家に嫁いだ。それから十年、ずっと仮面夫婦のままだ。アリエノールは先天性の病のため、残りの寿命はあとわずか。日々を穏やかに過ごしているけれど、このままでは生きた証がないまま短い命を散らしてしまう。そんなある日、アリエノールの元に一人の子供が現れた。夫であるカシウスに生き写しな見た目の子供は「この家の子供になりにきた」と宣言する。これは夫の隠し子に間違いないと、アリエノールは継母としてその子を育てることにするのだが……堅物で不器用な夫と、余命わずかで卑屈になっていた妻がお互いの真実に気が付くまでの話。
婚約破棄されて辺境へ追放されました。でもステータスがほぼMAXだったので平気です!スローライフを楽しむぞっ♪
naturalsoft
恋愛
シオン・スカーレット公爵令嬢は転生者であった。夢だった剣と魔法の世界に転生し、剣の鍛錬と魔法の鍛錬と勉強をずっとしており、攻略者の好感度を上げなかったため、婚約破棄されました。
「あれ?ここって乙女ゲーの世界だったの?」
まっ、いいかっ!
持ち前の能天気さとポジティブ思考で、辺境へ追放されても元気に頑張って生きてます!

異世界から来た娘が、たまらなく可愛いのだが(同感)〜こっちにきてから何故かイケメンに囲まれています〜
京
恋愛
普通の女子高生、朱璃はいつのまにか異世界に迷い込んでいた。
右も左もわからない状態で偶然出会った青年にしがみついた結果、なんとかお世話になることになる。一宿一飯の恩義を返そうと懸命に生きているうちに、国の一大事に巻き込まれたり巻き込んだり。気付くと個性豊かなイケメンたちに大切に大切にされていた。
そんな乙女ゲームのようなお話。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

異世界で婚活したら、とんでもないのが釣れちゃった?!
家具付
恋愛
五年前に、異世界に落っこちてしまった少女スナゴ。受け入れてくれた村にすっかりなじんだ頃、近隣の村の若い人々が集まる婚活に誘われる。一度は行ってみるべきという勧めを受けて行ってみたそこで出会ったのは……?
多種多様な獣人が暮らす異世界でおくる、のんびりほのぼのな求婚ライフ!の、はずだったのに。

魔法が使えない令嬢は住んでいた小屋が燃えたので家出します
怠惰るウェイブ
ファンタジー
グレイの世界は狭く暗く何よりも灰色だった。
本来なら領主令嬢となるはずの彼女は領主邸で住むことを許されず、ボロ小屋で暮らしていた。
彼女はある日、棚から落ちてきた一冊の本によって人生が変わることになる。
世界が色づき始めた頃、ある事件をきっかけに少女は旅をすることにした。
喋ることのできないグレイは旅を通して自身の世界を色付けていく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる