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雨の回廊5
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レイとダズは、早々に王都ベリアに入った。
王都の中央にある広場に向かうと、ベンチの所にはすでに、目深にケープのフードをかぶったサディクとクリフがいた。
「どうやら、ダズたちもまた最初の場所に流されたようだね」
レイたちが二人の元に近づくと、サディクが話しかけてきた。
「それにしても、まさか糸車の妖精が関わっていたとはね……」
サディクが目を伏せる。
「普通の妖精さんではないんですか?」
「糸車の妖精は、古くて強力な妖精の一つだ。はじめは純粋に糸車から派生した普通の妖精だったらしいが、運命の女神の信仰と結びついて、強力な力を得たらしい。運命の女神が回す糸車のイメージと重なったらしいな」
レイの素朴な疑問には、クリフが答えた。
「糸車の妖精と会うのは、吉兆でもあり、凶兆でもある。どっちに転ぶかは、運命の女神が回す糸車のように気まぐれだ。恐ろしいのは、それが実際に影響力を持つんだ。奴隷でも国を立ち上げるほど成り上がり、王でさえ転落した例もある。……今回は、どうだろうな?」
ダズも肩をすくめて教えてくれた。
「毎回その力を使う訳ではないですよ。ご安心ください」
いつの間にか、イヴァンも広場に来ていた。
イヴァンがパチッと指を鳴らすと、先ほどの庭園に転移していた。
砂の大津波にさらわれたはずなのに、白いガゼボと沈丁花の花々は何も変わりはなく、ローズ色の砂粒一つ見つからなかった。
イヴァンは、白いガゼボにレイたちを案内した。
全員が席に着くと、また新たに紅茶を淹れ直す。
イヴァンに勧められ、レイたちも紅茶を口にした。
「先ほどのループで大体の修復箇所は分かりました。私が魔術式の修復を終えるまでお待ちください。それまで自由にお過ごしいただいて構わないです」
イヴァンが静かに紅茶のカップを置くと、にこりと微笑んで言った。
「もしよければ、その修復作業を見学させていただきたい。今後も、今回のように王族がこちらの世界に飛ばされないとも限らない。その際に、王国側に理解のある者がいた方が良いでしょう」
「失礼ですが、あなたは?」
「サハリア王国の筆頭国家魔術師のクリフです。妖精なので、人間よりは長くフォローできますよ」
クリフは丁寧にお辞儀をした。
「ああ、大魔術師オメアの魔術書から派生された方ですか。それなら不足は無いでしょう」
イヴァンも興味深そうにクリフを見つめ返して承諾した。
「あれ? クリフって、筆頭だったんですか?」
こっそりとレイが確認した。
「そういや言ってなかったな」
ダズがレイの方を見る。
「なぜ助手なのに、知らないのだ?」
サディクが呆れたように、こそこそと話し合う二人を眺めていた。
クリフはイヴァンを手伝うことになり、レイたちはこの世界の魔術式の修復が済むまでは自由時間となった。
***
イヴァンから「修復中は、より時間の飛び方がイレギュラーになりますので、お気をつけください」と注意事項を言われた後、サディクとダズとレイは、王都ベリアの広場まで転移で送られた。
「さて、どうしようか? まさか、こんな形で時間が空くとは思わなかったね」
サディクは木陰のベンチに腰かけて、ダズとレイに確認した。
「とにかく、無事に帰れそうで良かった。あまりこの世界に干渉しないように、ゆったり観光なんてどうですか? 七百年前の我が国ですよ、いい土産話になりそうです」
「そうだね。ここは、今のサハリアとは随分違うようだからね」
ダズの提案に、サディクも感慨深そうに王都ベリアを見回した。
現在の砂漠の国の王都と違い、緑豊かで、街並みの様子や人々の服装もかなり異なっている。
「そうだ、是非ゆっくりワルダの庭園を回ってみたいね」
「でも、あの庭園は、初代国王陛下や砂竜王がいる可能性が……」
「もちろん、彼らに接触する気はないよ。クリフの話では、もうあの庭園はオアシスの水底に沈んでしまって、現実の世界では訪れられないんだろう?」
「……確かに、それは行っておいて損はないですね」
サディクの話に、ダズも「確かにそうだな」と頷く。
「それに、あんなに綺麗な場所に行ったとなれば、アルメダへのいい土産話にもなるしね」
サディクが非常にきらきらしい笑顔で言い放った。
「ゴフッ!」
「…………」
レイが思わず咽せると、ダズはじと目でレイを見下ろした。
***
今は雲一つ無い快晴だ。太陽の位置的には昼頃だろう。
時が進んで天気が崩れないうちにと、サディクたちはワルダの庭園の中へと入って行った。
色とりどり、さまざまな種類のバラが咲き乱れ、ふわりとバラの甘やかな香りが鼻をくすぐる。
「君も、アルメダと一緒に我が国に来たのかい?」
庭園内を歩きながら、サディクは共通の話題を探すようにレイに話しかけた。今はもう半分プライベートなためか、口調も執務的なしっかりしたものではなく、柔らかく優しいものになっている。今一緒にいるのが、弟のダズと、子供のレイだということも大きいだろう。
「そうです」
(う、嘘はついてないから……)
レイは内心、バレたらどうしようと冷や汗をかきながら、表情では笑顔をつくっていた。
「いいね。アルメダと一緒に旅か……」
サディクが切なそうに、目を細めて遠くを見る。
「アルメダは、とても魅力的な人だよね。自由で、生き生きしていて、笑顔がかわいくて、こっちまで元気をもらえるようだよ。男としては情けないことだけど、私よりもずっと彼女の方が強いんだ。それなのに、彼女はそんなことは気にせず、あたたかい言葉で私の背中を押してくれるんだ。彼女の言葉に私がどれほど勇気を貰えたか、感謝してもしきれないほどだよ」
サディクは、真摯に胸に手を当て、優しく語りかけるように話した。その目元はうっとりと、赤らんでいる。
「エメラルド色の瞳もきらきらと輝いていて神秘的だし、何よりも彼女はとてもスタイルが良くて美しいからね。何を着ても似合うんだよ。あんなに美しい人は見たことがないよ」
(みゃ~~~っ!! やーめーてーっ!!!)
「ありがとう」とも「そうですね」とも、レイにとって何も答えられない会話が続く。今の状況では、素直に受け取ることも、サディクに共感することもできない。
レイは両耳を塞いでしまいたい衝動と、恥ずかしすぎて背中がむず痒くなる衝動と、頬がポッポと赤くなる衝動を、全身全霊を使って抑え込んでいた。さらには、ダズにこのアルメダ賛辞を聴かれてしまっている気まづさも、堪えに堪えている。
もはや、メンタルの拷問のお時間である。
ダズは二人から二メートル以上離れた位置にいた。「護衛」という言い訳を用意して、できるだけ会話に参加しないようにしているようだ。
気配を完璧に消しているのも、話しかけられないようにしているからではない……はずだ。なぜなら、今は護衛だからである!
「なんだか君は話しやすいね。アルメダみたいに聞き上手だ」
サディクの、何も知らない純粋な笑顔と言葉が、レイの心を抉る。
(うぅっ、もう絶対に本人とは言えない!!)
レイは、自分こそがそのアルメダの真の姿であるとバレないように、全力でにこにことサディクの会話に合わせて相槌を打っていた。
空気を読んで笑顔で相手に本心を分からせない、日本人ならではの特技である。
ダズは、もはや聴いていられないというように、遥か遠く、遠~くの方を眺めて、絶対にレイの方を見なかった。心なしか、二人との距離はさらに開いていた。
「……ラヒム……」
「「「えっ?」」」
レイたち三人が、声がした方を振り向く。今、ここで決して聞いてはいけない声だった。
「…………アルメダさんって、誰かしら? 私以外にも、ましてや婚約者以外にも他に女がいたなんて!!」
怒りで、暗く震えた声だった。
ガザルの、怒髪天を衝くほどの怒りの魔力圧が、ワルダの庭園を襲う。
彼女の淡いローズ色の長い髪は乱暴にバタバタとたなびき、魔力圧に呼応するかのように、空には暗雲が垂れ込み始めた。
ガザルを中心に、庭園内のバラの花々や芝生が強風に煽られたように倒れ込み、立ち木のバラの木々は、まるでストームの中にでもいるかのように、不穏にバッサバッサと幹ごと揺れ動いた。
小鳥たちは悲鳴のような鳴き声をあげて、逃げ出すように、バサバサバサッと群れで飛び立っていった。
王都の中央にある広場に向かうと、ベンチの所にはすでに、目深にケープのフードをかぶったサディクとクリフがいた。
「どうやら、ダズたちもまた最初の場所に流されたようだね」
レイたちが二人の元に近づくと、サディクが話しかけてきた。
「それにしても、まさか糸車の妖精が関わっていたとはね……」
サディクが目を伏せる。
「普通の妖精さんではないんですか?」
「糸車の妖精は、古くて強力な妖精の一つだ。はじめは純粋に糸車から派生した普通の妖精だったらしいが、運命の女神の信仰と結びついて、強力な力を得たらしい。運命の女神が回す糸車のイメージと重なったらしいな」
レイの素朴な疑問には、クリフが答えた。
「糸車の妖精と会うのは、吉兆でもあり、凶兆でもある。どっちに転ぶかは、運命の女神が回す糸車のように気まぐれだ。恐ろしいのは、それが実際に影響力を持つんだ。奴隷でも国を立ち上げるほど成り上がり、王でさえ転落した例もある。……今回は、どうだろうな?」
ダズも肩をすくめて教えてくれた。
「毎回その力を使う訳ではないですよ。ご安心ください」
いつの間にか、イヴァンも広場に来ていた。
イヴァンがパチッと指を鳴らすと、先ほどの庭園に転移していた。
砂の大津波にさらわれたはずなのに、白いガゼボと沈丁花の花々は何も変わりはなく、ローズ色の砂粒一つ見つからなかった。
イヴァンは、白いガゼボにレイたちを案内した。
全員が席に着くと、また新たに紅茶を淹れ直す。
イヴァンに勧められ、レイたちも紅茶を口にした。
「先ほどのループで大体の修復箇所は分かりました。私が魔術式の修復を終えるまでお待ちください。それまで自由にお過ごしいただいて構わないです」
イヴァンが静かに紅茶のカップを置くと、にこりと微笑んで言った。
「もしよければ、その修復作業を見学させていただきたい。今後も、今回のように王族がこちらの世界に飛ばされないとも限らない。その際に、王国側に理解のある者がいた方が良いでしょう」
「失礼ですが、あなたは?」
「サハリア王国の筆頭国家魔術師のクリフです。妖精なので、人間よりは長くフォローできますよ」
クリフは丁寧にお辞儀をした。
「ああ、大魔術師オメアの魔術書から派生された方ですか。それなら不足は無いでしょう」
イヴァンも興味深そうにクリフを見つめ返して承諾した。
「あれ? クリフって、筆頭だったんですか?」
こっそりとレイが確認した。
「そういや言ってなかったな」
ダズがレイの方を見る。
「なぜ助手なのに、知らないのだ?」
サディクが呆れたように、こそこそと話し合う二人を眺めていた。
クリフはイヴァンを手伝うことになり、レイたちはこの世界の魔術式の修復が済むまでは自由時間となった。
***
イヴァンから「修復中は、より時間の飛び方がイレギュラーになりますので、お気をつけください」と注意事項を言われた後、サディクとダズとレイは、王都ベリアの広場まで転移で送られた。
「さて、どうしようか? まさか、こんな形で時間が空くとは思わなかったね」
サディクは木陰のベンチに腰かけて、ダズとレイに確認した。
「とにかく、無事に帰れそうで良かった。あまりこの世界に干渉しないように、ゆったり観光なんてどうですか? 七百年前の我が国ですよ、いい土産話になりそうです」
「そうだね。ここは、今のサハリアとは随分違うようだからね」
ダズの提案に、サディクも感慨深そうに王都ベリアを見回した。
現在の砂漠の国の王都と違い、緑豊かで、街並みの様子や人々の服装もかなり異なっている。
「そうだ、是非ゆっくりワルダの庭園を回ってみたいね」
「でも、あの庭園は、初代国王陛下や砂竜王がいる可能性が……」
「もちろん、彼らに接触する気はないよ。クリフの話では、もうあの庭園はオアシスの水底に沈んでしまって、現実の世界では訪れられないんだろう?」
「……確かに、それは行っておいて損はないですね」
サディクの話に、ダズも「確かにそうだな」と頷く。
「それに、あんなに綺麗な場所に行ったとなれば、アルメダへのいい土産話にもなるしね」
サディクが非常にきらきらしい笑顔で言い放った。
「ゴフッ!」
「…………」
レイが思わず咽せると、ダズはじと目でレイを見下ろした。
***
今は雲一つ無い快晴だ。太陽の位置的には昼頃だろう。
時が進んで天気が崩れないうちにと、サディクたちはワルダの庭園の中へと入って行った。
色とりどり、さまざまな種類のバラが咲き乱れ、ふわりとバラの甘やかな香りが鼻をくすぐる。
「君も、アルメダと一緒に我が国に来たのかい?」
庭園内を歩きながら、サディクは共通の話題を探すようにレイに話しかけた。今はもう半分プライベートなためか、口調も執務的なしっかりしたものではなく、柔らかく優しいものになっている。今一緒にいるのが、弟のダズと、子供のレイだということも大きいだろう。
「そうです」
(う、嘘はついてないから……)
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もはや、メンタルの拷問のお時間である。
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気配を完璧に消しているのも、話しかけられないようにしているからではない……はずだ。なぜなら、今は護衛だからである!
「なんだか君は話しやすいね。アルメダみたいに聞き上手だ」
サディクの、何も知らない純粋な笑顔と言葉が、レイの心を抉る。
(うぅっ、もう絶対に本人とは言えない!!)
レイは、自分こそがそのアルメダの真の姿であるとバレないように、全力でにこにことサディクの会話に合わせて相槌を打っていた。
空気を読んで笑顔で相手に本心を分からせない、日本人ならではの特技である。
ダズは、もはや聴いていられないというように、遥か遠く、遠~くの方を眺めて、絶対にレイの方を見なかった。心なしか、二人との距離はさらに開いていた。
「……ラヒム……」
「「「えっ?」」」
レイたち三人が、声がした方を振り向く。今、ここで決して聞いてはいけない声だった。
「…………アルメダさんって、誰かしら? 私以外にも、ましてや婚約者以外にも他に女がいたなんて!!」
怒りで、暗く震えた声だった。
ガザルの、怒髪天を衝くほどの怒りの魔力圧が、ワルダの庭園を襲う。
彼女の淡いローズ色の長い髪は乱暴にバタバタとたなびき、魔力圧に呼応するかのように、空には暗雲が垂れ込み始めた。
ガザルを中心に、庭園内のバラの花々や芝生が強風に煽られたように倒れ込み、立ち木のバラの木々は、まるでストームの中にでもいるかのように、不穏にバッサバッサと幹ごと揺れ動いた。
小鳥たちは悲鳴のような鳴き声をあげて、逃げ出すように、バサバサバサッと群れで飛び立っていった。
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◆関連作品
『砂漠の詩』
『雨の回廊』編の過去編スピンオフです。
『冒険者を辞めたら天職でした 〜パーティーを追放された凄腕治癒師は、大聖者と崇められる〜』
『冒険者パーティーを追放された凄腕治癒師を拾いました』編のスピンオフです。
『ジャスティンと魔法少女のステッキ』
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