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王立魔術研究所2
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王立魔術研究所には、訓練場も併設されていた。
そこには、魔術が暴発した場合に備えて、強固な結界が張られている。
レイたちが訓練場に入っていくと、魔術師が何人も魔術の訓練をしていた。彼らは、チラチラとこちらを気にするように見ていた。
「ジョセフ様! クリフ様!」
一人の魔術師がこちらに駆け寄って来た。——ローブの赤いラインの色からして、中級魔術師のようだ。
「今回はどのような……?」
「ああ、ただの実験だ。君たちはそのまま訓練してくれていて構わない」
「はっ! かしこまりました!」
息を弾ませてやって来たその魔術師に、クリフは淡々と答えていた。
「兄貴は時々、魔術訓練の教官も任されてるからな。厳しい指導が入るかと思って、ビクビクしてるんだろ」
「そうなんですね」
中級魔術師が足早に元の場所に戻っていくのを眺めながら、ジョセフがこっそりと教えてくれた。
他の魔術師たちの訓練の邪魔にならないように、訓練場の端の方にレイたちは移動した。
レイが瞬時に防音結界と幻影結界を展開すると、「ほぉ」とジョセフから溜め息が漏れた。
「三大魔女っていうのは、伊達じゃないんだな。中級魔術師ぐらいの魔力量しか感じられないんだが……」
「それは、この指輪のおかげです。漏れ出る魔力量を調整することができるんです」
レイは左手をジョセフに見せた。
小指には、義父ちちフェリクスからもらった指輪がキラリと光っている。
ジョセフは「ハハッ。とんでもないものをしてるな……」と笑顔を引きつらせて呟いた。
「それで、黒炎はどうやるんだ?」
「それはですね……」
クリフに尋ねられ、レヴィは黒炎魔術の説明を始めた。
***
レイは小さく黒炎を出した。宵闇よりも黒い炎が、レイの手のひらの上から、メラメラと燃え上がっていた。
全員で覗き込むように、まじまじと観察する。
「通常の火魔術よりは威力が強いみたいだな。鎮火も時間がかかりそうだ」
「ええ。基本的に黒炎は鎮火できません。術者が消すか、魔術自体を消す魔術をかける必要があります」
「本当か!? 上位の火魔術と言えるな。鎮火の仕方も知らなければ、消せないな」
ジョセフが目に魔力を込めて考察を呟いていると、レヴィが解説してくれた。
「これだけ黒ければ、目眩しにも使えるだろう。向こう側が全く見えないな。……レイ、火魔術と比べて、魔力消費量はどうだ?」
「う~ん……私、魔力消費量って分からないんですよ。魔力が減ってるって感じがしなくて……」
「それはまいったな。魔力量無限にもそんなデメリットがあるのか」
魔術師三人とレヴィは、あーだこーだと議論を重ねた。
「とにかく、今の世に黒い炎を出せる人間の魔術師は、レイぐらいだろう。無闇に使わない方がいいな」
「そうですね……黒炎で、剣聖だとバレる可能性はあるんですか?」
レイは疑問に思って、クリフを見上げた。
「ここ二百年の剣聖は使ってこなかったようだが、魔術研究者にならバレる可能性がある」
「それから、アレだな……『英雄レグルス』の物語と結びつけられたら、バレるかもな」
「『英雄レグルス』?」
ジョセフの言葉に、レイは首を傾げた。
「あれ? 有名な話だが、知らないのか? 昔、伝説の都市ユグドラに攻め入った国があって、当時の剣聖レグルスがユグドラの味方になって、その国を退けたんだ。そして、剣聖は英雄となり、人間の国とユグドラとの調停者になったんだ」
「あ、それなら知ってます!」
レイはパッと顔を明るくして答えた。ユグドラで何度も何度も聞かされてきた防衛戦の話だったからだ。
(ユグドラだと「防衛戦」の話だけど、人間の国だと英雄譚になってるんだ……)
レイは同じ内容の話でも、語られる視点と言葉の違いに納得して、うんうんと頷いた。
「その時の剣聖は、強力な火魔術を使ったって話だ。舞台で剣聖役をやるなら、火魔術が使える役者じゃないとなれないらしい」
「へぇ~。そうなんですね」
「まさか、その火魔術が、剣聖か竜人しか扱えない黒炎だったとはな……」
「そりゃあ、舞台役者じゃ再現できないな」
クリフとジョセフは顔を見合わせた。
「とにかく、この炎は封印ですね」
「ああ、その方が無難だろう」
レイたちがそう結論づけると、レヴィは肩を落としていた。
剣の本望として、何かしら自分を使って欲しいという気持ちがあるようだ。もちろん、黒炎魔術についても、例外ではない。
「……レイ、人目の無いところでは、使っていいんですよ?」
「うっ……じゃあ、人目の無いところでだけね。他で使うと、剣聖だってバレちゃうかもしれないし……」
レヴィにじとりと見つめられ、レイは思わず頷いた。
(最近、やけにレヴィが感情豊かな気がする……)
レヴィは、レイがそう約束すると、納得してくれたようで、ほっと安堵の顔をしていた。
その時、コンコンコンッと結界をノックする音が聞こえた。
レイたちが振り向くと、そこには、ローブに青いラインが入った若い上級魔術師が、にこやかに立っていた。
長い金髪を一つにまとめていて、魔術師らしい細身の男性だ。彼の帯には、黄色と赤のバラの花の刺繍が施されていて、他の魔術師よりも上等な服装だ。
「……レイ、ヤミル殿下だ。結界を解いてくれ」
「でっ、殿下!? 分かりました!」
レイが慌てて結界を解くと、クリフとジョセフが王族に対する礼の姿勢をとった。
レイとレヴィも慌てて、それに倣う。
「ジョセフ師匠! こちらにいらっしゃいましたか。そろそろ応用魔術の講義の時間のはずですが……」
「ああ、すまない。すぐに行こう」
ジョセフは姿勢を崩してわしわしと濃い紫色の髪を掻き、申し訳なさそうに眉を下げた。
「……おや? そちらにいらっしゃるのはクリフ先生ですね? こちらで何を?」
ヤミルはフイッとクリフたちの方に視線をやった。
「ああ、新しい生徒ですね。先生は基礎魔術に精通されてますから、そういう幼い生徒や兵士向けでしょうねぇ」
(……何、この人……?)
レイはヤミルの棘のある言い方にムッとしたが、身動きするわけにもいかず、そのまま礼の姿勢を保った。
「ええ。まだ若いですが、非常に優秀な生徒ですよ。私の研究の助手をしてもらいます」
クリフはにこりと笑顔の仮面を貼り付けた。元の顔の作りが整っているので、傍目からはとても麗しく見える。
「……まぁ、その年頃で中級魔術師なら、将来有望でしょうね……」
ヤミルは面白くなさそうに紫色の目を眇めてレイたちを見やった。
「殿下、そろそろ……」
ジョセフが進言すると、ヤミルはチッと小さく舌打ちをして、去って行った。
ジョセフたちが見えなくなると、レイは瞬時に防音結界と幻影結界を展開した。
「……あの人、何なんですか!?」
ぷんぷんと頬を膨らませているレイを見て、クリフは苦笑した。
「第五王子のヤミル殿下だ。殿下は魔術至上主義で、特に複雑で威力も高い応用魔術を至上としている……身分も高く、魔力量も多いからか、ジョセフの言葉ぐらいしか耳を貸さないんだ」
やれやれと、クリフは肩をすくめた。
「基礎魔術だって、使い方次第で応用魔術以上にもなるし、いくら魔力量が多くても、応用魔術ならそんなにバンバン撃てないですよね!」
「……そうだな。俺の助手は優秀なようだ」
レイがぷんすこ怒っていると、クリフは淡いグレーの瞳を緩めて微笑んだ。
ポンッとレイの頭に手をのせる。
「まあ、今日から助手をよろしくな」
レイは少しだけまだぶすっとしていたが、これはクリフのせいではないので、気を取り直すことにした。
「はいっ!」
代わりに、にっかりと笑顔でクリフを見上げた。
そこには、魔術が暴発した場合に備えて、強固な結界が張られている。
レイたちが訓練場に入っていくと、魔術師が何人も魔術の訓練をしていた。彼らは、チラチラとこちらを気にするように見ていた。
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レイが瞬時に防音結界と幻影結界を展開すると、「ほぉ」とジョセフから溜め息が漏れた。
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ジョセフは「ハハッ。とんでもないものをしてるな……」と笑顔を引きつらせて呟いた。
「それで、黒炎はどうやるんだ?」
「それはですね……」
クリフに尋ねられ、レヴィは黒炎魔術の説明を始めた。
***
レイは小さく黒炎を出した。宵闇よりも黒い炎が、レイの手のひらの上から、メラメラと燃え上がっていた。
全員で覗き込むように、まじまじと観察する。
「通常の火魔術よりは威力が強いみたいだな。鎮火も時間がかかりそうだ」
「ええ。基本的に黒炎は鎮火できません。術者が消すか、魔術自体を消す魔術をかける必要があります」
「本当か!? 上位の火魔術と言えるな。鎮火の仕方も知らなければ、消せないな」
ジョセフが目に魔力を込めて考察を呟いていると、レヴィが解説してくれた。
「これだけ黒ければ、目眩しにも使えるだろう。向こう側が全く見えないな。……レイ、火魔術と比べて、魔力消費量はどうだ?」
「う~ん……私、魔力消費量って分からないんですよ。魔力が減ってるって感じがしなくて……」
「それはまいったな。魔力量無限にもそんなデメリットがあるのか」
魔術師三人とレヴィは、あーだこーだと議論を重ねた。
「とにかく、今の世に黒い炎を出せる人間の魔術師は、レイぐらいだろう。無闇に使わない方がいいな」
「そうですね……黒炎で、剣聖だとバレる可能性はあるんですか?」
レイは疑問に思って、クリフを見上げた。
「ここ二百年の剣聖は使ってこなかったようだが、魔術研究者にならバレる可能性がある」
「それから、アレだな……『英雄レグルス』の物語と結びつけられたら、バレるかもな」
「『英雄レグルス』?」
ジョセフの言葉に、レイは首を傾げた。
「あれ? 有名な話だが、知らないのか? 昔、伝説の都市ユグドラに攻め入った国があって、当時の剣聖レグルスがユグドラの味方になって、その国を退けたんだ。そして、剣聖は英雄となり、人間の国とユグドラとの調停者になったんだ」
「あ、それなら知ってます!」
レイはパッと顔を明るくして答えた。ユグドラで何度も何度も聞かされてきた防衛戦の話だったからだ。
(ユグドラだと「防衛戦」の話だけど、人間の国だと英雄譚になってるんだ……)
レイは同じ内容の話でも、語られる視点と言葉の違いに納得して、うんうんと頷いた。
「その時の剣聖は、強力な火魔術を使ったって話だ。舞台で剣聖役をやるなら、火魔術が使える役者じゃないとなれないらしい」
「へぇ~。そうなんですね」
「まさか、その火魔術が、剣聖か竜人しか扱えない黒炎だったとはな……」
「そりゃあ、舞台役者じゃ再現できないな」
クリフとジョセフは顔を見合わせた。
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「ああ、その方が無難だろう」
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やれやれと、クリフは肩をすくめた。
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「……そうだな。俺の助手は優秀なようだ」
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