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閑話 女子部屋
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村の宿では、男女に分かれて部屋を取ることになった。
男性陣四人は、五人まで泊まれる大部屋で、レイとカタリーナは女子だけの二人部屋だ。
夕食も終わり、レイは自身と琥珀に洗浄魔術をかけると、宿のベッドに飛び乗った。少し固めのベッドだが、リネンはお日さまの香りがして、清潔に整えられているようだ。
カタリーナも洗浄魔術をかけた後は、パジャマ代わりの柔らかいシャツとパンツに着替え、自分のベッドにごろりと横になってリラックスしている。
「冒険者を始めてから、ずっと琥珀と二人きりだったので、何だか嬉しいです!」
「おや? じゃあ、あたしが初めてのルームメイトだね」
「はいっ! なので、いっぱいお話ししたいです。冒険のこととか、この世界のこととか、いろいろ……恋バナも聞きたいですし……」
レイは部屋に備え付けの枕をクッション代わりに、バフッと抱きしめた。口元が少し隠れて、恥ずかしがってるためか、声も小さくなる。
「ははっ! 女子なら恋バナメインだろ。レイはどうなんだ?」
「う~ん、私は子供なのでまだ……」
『レイはSSランクのサーペントに言い寄られてる』
「琥珀!?」
琥珀はレイにピタッとくっついて香箱座りをすると、念話で話し始めた。
「お、使い魔も恋バナイケるクチだね。なんだ~、いるんじゃない! SSランクのサーペントなんて、滅多にいないよ! あたしが知ってるのは、氷河で冬眠してる爺さんか、風の渓谷の主か、大滝の守り人か……あとはユークラストの水災だね」
「……ゔっ……」
「なんだ、この中に該当する奴がいるのかい?」
『ユークラストの』
「ああ、あいつね~。気難しい奴じゃないし、この中では一番いいんじゃない?」
「ええっ!? そうなんですか!?」
「爺さんはここ数百年寝てばっかだから無理だろ。風の渓谷のは、ワイバーンとの小競り合いでいつもピリピリしてるし、大滝のは、頭堅すぎて面倒臭いよ。まぁ、どいつもこいつも水系だから、レイは気に入られそうだけどね」
「ゔぅっ……」
「おや? 魔物は嫌かい?」
「……正直、よく分かんないです。魔物自体、初めて出会いましたし、寿命が違いすぎるから、何だかいろんな感覚がズレてますし、やっぱり人と魔物で価値観、というか倫理観が違う気がして……」
「まあ、違うんだから当たり前だろ」
「……違うから当たり前……」
「そっ。そもそも生き物として違うんだから、いろいろ違うのは当たり前さ。違うから嫌ったり避けたりするんじゃなくて、まずは『こういう生き物なんだ』『だからこういう考え方なんだ』って知って欲しいかな~嫌うのなんて、後からでもできるし」
「確かに……」
「で、何を迷ってんの?」
カタリーナは色鮮やかな黄金眼をキラリと光らせて、さらに追求してきた。
「水系の魔物は愛情深いけど、嫉妬深くてよく刺すって聞きました」
「……それは割と良くあることだから、否定しない。ユークラストのは、そんな感じの男なのかい?」
「う~ん、アイザックはそんな感じはしないです。マイペースで、割と大らかな方かもです」
「じゃあ、性格は問題なさそうだね」
「……そうですね」
「ん? まだ何か引っかかってんの?」
「う~ん……好きかどうかよく分からない?」
「あははっ! 根本的な問題じゃないか! それなら、自然に好きな人ができるまで待つことだね! 魔物は寿命が長くて、気が長いんだろ? そんなの、待たせとけばいいんだよ!」
レイは目をぱちくりさせた。
「そんなので、いいんですか?」
「いいんだよ! それとも、レイはその気も無いのに付き合うのかい?」
ぶんぶんと、レイは左右に大きく首を振った。
「じゃあ、それでいいんだよ。無理に付き合うのも相手に失礼だろ?」
「……確かに……」
レイはこくりと頷いた。
(……自分のペースでいいんだ……)
レイは、猛アタックしてくるアイザックに対して、何も応えられていないのを申し訳なく思っていたが、自分のペースでいいんだと気づくと、なんだかスッと腹落ちした。
「……そうですね。私には私のペースがありますもんね」
レイはスッキリして、にこりと笑った。
「カタリーナはどうなんですか?」
「火竜王ガロンって知ってるかい?」
「知らないです」
レイはふるふると首を横に振った。
「竜族の第三席なんだけど、すっごくいい男なんだ!」
「おおっ! いい男! ……恋人なんですか?」
「そうなれたらいいんだけど、アプローチ中だ。……漢気があって、面倒見が良くて、賢くて、仲間想いのいい奴なんだ。表向きは『火竜の鉤爪』っていうSランク冒険者パーティーのリーダーをやってるよ。『炎帝』って通り名もある。冒険者をやってれば、そのうち出会うだろ」
「カタリーナは、火竜王様に憧れて、冒険者をやってるんですか?」
「それもあるかな~……きっかけは、鉄竜の里から出て世界中を見て回りたいから冒険者になったんだけど……ガロンと一緒に旅をするのも憧れるし、今ではあたしにも仲間がいるから、そいつらと旅するのも楽しいし……まあ、いろいろだ」
「火竜王様と一緒に冒険できたらいいですね!」
「あいつったら、あたしの誘いを断ってばかりなんだ! 『カタリーナがいたら、冒険がラクになりすぎてつまんなくなるだろう』って」
「そうなんですね。そのうちギルドの合同依頼が出てくるといいですね」
「あっはっは。Sランクパーティーを二つも指名する依頼ってどんなのだよ? それこそ、戦争か、国家転覆か、魔王討伐ぐらいだろ」
「まっ、魔王討伐はダメです! 義父さんも、ミーレイ様も倒しちゃダメです!」
レイは慌ててバタバタと両手を振った。
「あははっ。あたしじゃ魔王討伐は無理だよ! ガロンがいてもダメさ。魔王種ぐらいじゃないと、ただの無駄死にだよ。……それだけ魔王っていうのは、特別なのさ」
カタリーナはからりと言ってのけた。
(SSSランクの魔物ってすっごく強いと思うんだけど、それでもまだ足りないの……??)
魔王がどれだけ強いのか、レイには見当もつかなくて、小首を傾げた。
その時、琥珀がレイと枕の間に入り込もうとむぎゅむぎゅと頭を押し付け始めた。とてもかまって欲しそうだ。
「琥珀は最近、ふわふわのモチモチなのです!」
レイは枕を手放して、むぎゅっと琥珀を抱きしめた。琥珀も満更ではなさそうに、ゴロゴロと喉を鳴らしている。
『うん。ライがいっぱいおやつくれる』
「えっ!?」
「ライって誰だい?」
カタリーナは興味津々だ。
『Aランクの翼獅子。フェリクス様の側近』
「ああ、現教皇のライオネルか」
「このふわモチは、てっきり冬毛になってきたからだと思ってました! ライが餌付けしてたんですね!?」
『毛艶が良くて、モチモチな女の子、モテる。ライが言ってた』
「なんだ、好みの女に育ててるのか、あいつ……」
カタリーナが呆れて、若干引いたような顔をした。
「確かに、モチモチの猫さんは魅力的ですが、健康も大事です。琥珀、食べすぎ注意ですよ!」
琥珀は叱られたと思ったのか、しゅんとして、空間収納から使い魔用のジャーキーや燻製肉などをボロボロと大量に出してきた。しっぽの先はしおらしく垂れ下がっている。
「!?」
「あいつ、おやつあげすぎだろ! ……よく一気に食べなかったな……」
『レイの魔力、美味しい。満腹感いっぱい。でも、おやつも美味しい。時々食べるの、好き』
琥珀がしゅんと項垂れながら正直に話した。
「……レイ、この子は自分でおやつ管理ができてるようだから、さすがに取り上げなくていいと思うよ。どこかおつかいに出て迷子になったら、非常食になっていいしね」
「……そうですね。琥珀、びっくりさせちゃってごめんね。勝手におやつを食べてたのを怒ったわけじゃないです。琥珀が食べすぎて不健康になったら嫌だな、って心配したんです……」
レイが琥珀を撫でると、叱られたわけじゃないんだと理解した琥珀は、頭をぐりぐりとレイの手に押し付けた。
「……それにしても、おやつをあげるにしても限度があるだろ。絞るならライオネルの方だな」
「う~ん……義父さんに相談です」
レイとカタリーナは、互いに顔を見合わせた。
***
後日、ライオネルはフェリクスより直々に、「琥珀へのおやつあげすぎ禁止令」が出ることになった。
琥珀と遊んだり、おやつをあげるのを楽しみにしていたライオネルは、しばらく肩を落とし、しょんぼりしていたとのことだった。
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「まあ、違うんだから当たり前だろ」
「……違うから当たり前……」
「そっ。そもそも生き物として違うんだから、いろいろ違うのは当たり前さ。違うから嫌ったり避けたりするんじゃなくて、まずは『こういう生き物なんだ』『だからこういう考え方なんだ』って知って欲しいかな~嫌うのなんて、後からでもできるし」
「確かに……」
「で、何を迷ってんの?」
カタリーナは色鮮やかな黄金眼をキラリと光らせて、さらに追求してきた。
「水系の魔物は愛情深いけど、嫉妬深くてよく刺すって聞きました」
「……それは割と良くあることだから、否定しない。ユークラストのは、そんな感じの男なのかい?」
「う~ん、アイザックはそんな感じはしないです。マイペースで、割と大らかな方かもです」
「じゃあ、性格は問題なさそうだね」
「……そうですね」
「ん? まだ何か引っかかってんの?」
「う~ん……好きかどうかよく分からない?」
「あははっ! 根本的な問題じゃないか! それなら、自然に好きな人ができるまで待つことだね! 魔物は寿命が長くて、気が長いんだろ? そんなの、待たせとけばいいんだよ!」
レイは目をぱちくりさせた。
「そんなので、いいんですか?」
「いいんだよ! それとも、レイはその気も無いのに付き合うのかい?」
ぶんぶんと、レイは左右に大きく首を振った。
「じゃあ、それでいいんだよ。無理に付き合うのも相手に失礼だろ?」
「……確かに……」
レイはこくりと頷いた。
(……自分のペースでいいんだ……)
レイは、猛アタックしてくるアイザックに対して、何も応えられていないのを申し訳なく思っていたが、自分のペースでいいんだと気づくと、なんだかスッと腹落ちした。
「……そうですね。私には私のペースがありますもんね」
レイはスッキリして、にこりと笑った。
「カタリーナはどうなんですか?」
「火竜王ガロンって知ってるかい?」
「知らないです」
レイはふるふると首を横に振った。
「竜族の第三席なんだけど、すっごくいい男なんだ!」
「おおっ! いい男! ……恋人なんですか?」
「そうなれたらいいんだけど、アプローチ中だ。……漢気があって、面倒見が良くて、賢くて、仲間想いのいい奴なんだ。表向きは『火竜の鉤爪』っていうSランク冒険者パーティーのリーダーをやってるよ。『炎帝』って通り名もある。冒険者をやってれば、そのうち出会うだろ」
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レイが琥珀を撫でると、叱られたわけじゃないんだと理解した琥珀は、頭をぐりぐりとレイの手に押し付けた。
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