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筋肉に囲まれたお嬢様2
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「結構もらえたな。これで部隊員への土産も買えそうだ」
ベンがオレンジ色の目を細めて、ほくほくと帽子の中身を覗き込んだ。
「大通りに、いくつか部隊員が気に入りそうな菓子屋があったから、飯食ったら行くか」
モーリスの提案に、みんなは頷いた。
お昼は、フェンで人気のハンバーグ店だ。肉厚のハンバーグから溢れ出る肉汁がジューシーで、特製のデミグラスソースも絶妙だそうだ。
お昼前なのに早くも混み始めていて、レイたちが席に着くと、お店はすぐに満員になった。
ここのお店では、ハンバーグの大きさが選べるようで、もちろん、筋肉三人は特大ハンバーグだ。レイは小さめサイズで、チーズインハンバーグにしてもらった。
付け合わせも、にんじんのグラッセに、マッシュポテト、ブロッコリーと卵のピクルスが付いて、彩りも華やかで、食欲をそそる。
「わぁ! 肉汁が! とろとろチーズが!」
「うまい!!」
「うまいな!」
「美味しいですね」
ハンバーグがレイたちのテーブルに届くと、四人は早速食べ始めた。
「美味しい~」
レイがほくほくと幸せそうに食べる姿を、ベンもモーリスも微笑ましく見つめた。
「この店は当たりだな」
「街で聞き込みをしてた時に、聞いたんだ。ここの店が美味いと」
「良くやった!」
モーリスは盗賊団の情報収集をする時に、スキルで地下に潜って聞き耳を立てていた。もぐら系魔物ならではだ。その際に、抜け目なく美味しいお店情報もゲットしていたのだ。
食後は、レイたちは大通りの菓子店までお土産を買いに行った。
大通りの菓子店は、赤煉瓦造りのかわいらしいお店で、店の奥の方で菓子を焼いているのか、甘い香りが店の前まで漏れ出ている。
こちらも人気のある店なのか、店内にはレイたち以外にも何人か客がいた。
「ここのクッキー、すごく大きくないですか?」
大人の手のひらサイズの大きなクッキーに、レイは目をぱちくりさせた。
「部隊員は、このぐらいすぐに食べ切りますよ」
「奴らにとっては、量が何よりも大事ですからね。ここも聞き込みの時に、何回か店の名前を聞いたんです」
ベンとモーリスは、当たり前のように大量に買い込もうとしている。
「レイ、試食があるみたいですよ」
レヴィはいつの間にか、試食のクッキーを手にしていた。割れてしまったクッキーを試食に回しているようで、半分くらいのサイズだ。
レイも店員のお姉さんに、「良かったらどうぞ」とクッキーを手渡された。
「ん! 美味しい!」
レイは一口食べて、目を丸くした。
素朴な味わいで、シンプルに美味しいクッキーだった。
「うちのクッキーは、フェンで定番のお土産なんです。日持ちもしますし、この大きさも、お客様が手渡された時に、お相手の方にびっくりされて話題にもなるので、結構喜ばれているんです」
店員のお姉さんは、そう言いつつ、試食に別の味のクッキーを渡してきた。こちらは砕いたナッツが入っている。
「こっちも美味しいですね」
半分のサイズとはいえ、そこそこの大きさのクッキーをレイは頬張った。食べ終わって一息つくと、小さなあくびが出た。
(むぅ……ちょっと眠くなってきちゃったかも)
ハンバーグを食べた後に、ボリュームたっぷりのクッキーを食べたのだ。お昼寝をしたくなる頃合いだろう。
ベンとモーリスはクッキーのショーケースの前で、どのクッキーを買うか、どれくらい買うか真剣に議論している。
レヴィも、「お土産を買う」という作られて初めての行為に興味津々だ。ベンとモーリスにくっついて、二人の様子をじっと見ている。
レイが三人の所へ近寄ろうとすると、
「お嬢さん。危ないですから、こっちにおいで」
艶のある男性の声がした。
「えっ?」
レイは声がした方を振り向くと、一瞬で目が覚めた。
艶やかな濡羽色の黒髪をウルフヘアにした、絶世の美貌の男性だ。その瞳は、色鮮やかな黄金眼だ。
上等なスーツを着ていて、レイを手招きしている。
(……魔物? 精霊? ……の王様? しかも、存在圧を完璧に消してる……)
レイが緊張して少し身構えていると、美貌の男性は、サッとレイの片手を取り、ぐいっと彼の元まで引っ張った。
ドカッ!!
ガッシャーンッ!!!
「「「きゃーーーっ!」」」
次の瞬間、お店のドアが吹き飛び、窓ガラスも飛び散った。さっきまでレイがいた場所には、吹き飛ばされたドアやガラスの破片が散らばっていた。
(なっ、何……!?)
あまりのことにレイは目を白黒させて、声も出なかった。
店員の女性たちは、カウンターの下や店の壁際に寄って、突然の襲撃にパニックになり、小さくなってぶるぶると震えている。
「あんたたちのせいでカミル様が!」
「カミル様の美貌を返せ!!」
「そうよ! そうよ!」
「カミル様の美しさは人類の宝なのよ!」
「私たちのカミル様を返して!!」
手に棍棒や剣を持った五、六人の女性たちが、店のドアを蹴破り、窓を割って侵入して来た。口々に身勝手な事を叫んでは、顔を真っ赤にして激昂している。
(カミルって、魅惑の精霊のことだよね? ……カミル自体じゃなくて、返して欲しいのは美貌の方なの!?)
レイは、一瞬そんなことが頭をよぎったが、火に油を注ぎそうなので、口をつぐんだ。
「あれは、魅惑の精霊の狂信者だ。彼が玉型から人型になって、しかも期待通りの美しさじゃなかったのが許せないんだろう」
レイを助けた黒髪の男性が、レイの耳元で小さく囁いた。
「そんなこと、こっちに言われても……」
(もの凄い傍迷惑!!)
レイがそんなことを考えて狂信者の女性たちを見ると、
「何よっ! 何か文句でもあるの!?」
そのうちの一人が絡んできた。
脅すように棍棒の先をこちらに向けている。
「お嬢さん、無闇にそんな物を振り回すものではないですよ」
美貌の男性がレイを背中に庇って、にこりと狂信者に笑いかけると、彼女は少しだけたじろいだ。魅惑の精霊の狂信者だけあって、面食いなのだろう。
「……それに、折角の再会の場面を、邪魔されるのは嫌いです」
美貌の男性は、ピリリッと一瞬だけ魔力圧を出すと、一瞬でその狂信者に詰め寄った。いとも簡単に彼女の武器を取り上げると、ぐるんと回して地面に転がし、取り押さえた。
レヴィたち筋肉三人組も同時に、他の狂信者たちを取り押さえていた。
残った狂信者は、美貌の男性が睨みつけると、勝てないと気付いたのか、顔を青ざめさせてヘタリとその場で腰を抜かした。
***
狂信者たちは領軍の兵士に捕縛され、連れて行かれた。
店員の女性たちは他の客と一緒に、領軍の兵士に事件について説明している。
ベンとモーリスは、黄金眼を持つ美貌の男性を警戒して、遠巻きに見ていた。若干、顔色が悪くなっている。
「……あの、先程はありがとうございました。おかげで、助かりました」
レイはぺこりとお辞儀をした。
(さっきは黄金眼を見て身構えちゃったけど、良い人みたい……?)
「……いえ、あなたが無事で良かったです」
美貌の男性は、目尻に皺を寄めて、爽やかな笑顔で答えた。
「あ、血が出てます。私でよければ、治しましょうか?」
「おや? いつの間に。さっき取り押さえた時でしょうか……よろしくお願いします」
美貌の男性が片手を差し出すと、レイは手を翳して、治癒魔術をかけようと魔力を込め始めた。
「お嬢さんも、指から血が出てますね。ガラスの破片でも当たったのでしょうか」
美貌の男性はそう言うと、差し出した手でそのままレイの手を取ると、グイッと引き寄せて傷口をぺろりと舐めた。
鮮やかな黄金眼が、レイと目を合わせたまま、ニッと笑顔の三日月型になる。
レイと男性を囲うように瞬時に魔術陣が展開され、収束していった。
「!?」
(魔術契約!?)
レイはあまりにも鮮やかに結ばれた魔術に、言葉を失った。
「「っ!!?」」
ベンとモーリスも、目の前の急な事態に、美貌の男性に飛び掛かろうとした……が、相手は魔物か精霊の王だ。その場から一歩も動くことはできなかった。
「そうそう、私の名前はニール・バレットです。よろしくね、お嬢さん」
にっこりと笑うニールを、レイは驚愕の表情で見つめて、呆然と固まってしまった。
ベンがオレンジ色の目を細めて、ほくほくと帽子の中身を覗き込んだ。
「大通りに、いくつか部隊員が気に入りそうな菓子屋があったから、飯食ったら行くか」
モーリスの提案に、みんなは頷いた。
お昼は、フェンで人気のハンバーグ店だ。肉厚のハンバーグから溢れ出る肉汁がジューシーで、特製のデミグラスソースも絶妙だそうだ。
お昼前なのに早くも混み始めていて、レイたちが席に着くと、お店はすぐに満員になった。
ここのお店では、ハンバーグの大きさが選べるようで、もちろん、筋肉三人は特大ハンバーグだ。レイは小さめサイズで、チーズインハンバーグにしてもらった。
付け合わせも、にんじんのグラッセに、マッシュポテト、ブロッコリーと卵のピクルスが付いて、彩りも華やかで、食欲をそそる。
「わぁ! 肉汁が! とろとろチーズが!」
「うまい!!」
「うまいな!」
「美味しいですね」
ハンバーグがレイたちのテーブルに届くと、四人は早速食べ始めた。
「美味しい~」
レイがほくほくと幸せそうに食べる姿を、ベンもモーリスも微笑ましく見つめた。
「この店は当たりだな」
「街で聞き込みをしてた時に、聞いたんだ。ここの店が美味いと」
「良くやった!」
モーリスは盗賊団の情報収集をする時に、スキルで地下に潜って聞き耳を立てていた。もぐら系魔物ならではだ。その際に、抜け目なく美味しいお店情報もゲットしていたのだ。
食後は、レイたちは大通りの菓子店までお土産を買いに行った。
大通りの菓子店は、赤煉瓦造りのかわいらしいお店で、店の奥の方で菓子を焼いているのか、甘い香りが店の前まで漏れ出ている。
こちらも人気のある店なのか、店内にはレイたち以外にも何人か客がいた。
「ここのクッキー、すごく大きくないですか?」
大人の手のひらサイズの大きなクッキーに、レイは目をぱちくりさせた。
「部隊員は、このぐらいすぐに食べ切りますよ」
「奴らにとっては、量が何よりも大事ですからね。ここも聞き込みの時に、何回か店の名前を聞いたんです」
ベンとモーリスは、当たり前のように大量に買い込もうとしている。
「レイ、試食があるみたいですよ」
レヴィはいつの間にか、試食のクッキーを手にしていた。割れてしまったクッキーを試食に回しているようで、半分くらいのサイズだ。
レイも店員のお姉さんに、「良かったらどうぞ」とクッキーを手渡された。
「ん! 美味しい!」
レイは一口食べて、目を丸くした。
素朴な味わいで、シンプルに美味しいクッキーだった。
「うちのクッキーは、フェンで定番のお土産なんです。日持ちもしますし、この大きさも、お客様が手渡された時に、お相手の方にびっくりされて話題にもなるので、結構喜ばれているんです」
店員のお姉さんは、そう言いつつ、試食に別の味のクッキーを渡してきた。こちらは砕いたナッツが入っている。
「こっちも美味しいですね」
半分のサイズとはいえ、そこそこの大きさのクッキーをレイは頬張った。食べ終わって一息つくと、小さなあくびが出た。
(むぅ……ちょっと眠くなってきちゃったかも)
ハンバーグを食べた後に、ボリュームたっぷりのクッキーを食べたのだ。お昼寝をしたくなる頃合いだろう。
ベンとモーリスはクッキーのショーケースの前で、どのクッキーを買うか、どれくらい買うか真剣に議論している。
レヴィも、「お土産を買う」という作られて初めての行為に興味津々だ。ベンとモーリスにくっついて、二人の様子をじっと見ている。
レイが三人の所へ近寄ろうとすると、
「お嬢さん。危ないですから、こっちにおいで」
艶のある男性の声がした。
「えっ?」
レイは声がした方を振り向くと、一瞬で目が覚めた。
艶やかな濡羽色の黒髪をウルフヘアにした、絶世の美貌の男性だ。その瞳は、色鮮やかな黄金眼だ。
上等なスーツを着ていて、レイを手招きしている。
(……魔物? 精霊? ……の王様? しかも、存在圧を完璧に消してる……)
レイが緊張して少し身構えていると、美貌の男性は、サッとレイの片手を取り、ぐいっと彼の元まで引っ張った。
ドカッ!!
ガッシャーンッ!!!
「「「きゃーーーっ!」」」
次の瞬間、お店のドアが吹き飛び、窓ガラスも飛び散った。さっきまでレイがいた場所には、吹き飛ばされたドアやガラスの破片が散らばっていた。
(なっ、何……!?)
あまりのことにレイは目を白黒させて、声も出なかった。
店員の女性たちは、カウンターの下や店の壁際に寄って、突然の襲撃にパニックになり、小さくなってぶるぶると震えている。
「あんたたちのせいでカミル様が!」
「カミル様の美貌を返せ!!」
「そうよ! そうよ!」
「カミル様の美しさは人類の宝なのよ!」
「私たちのカミル様を返して!!」
手に棍棒や剣を持った五、六人の女性たちが、店のドアを蹴破り、窓を割って侵入して来た。口々に身勝手な事を叫んでは、顔を真っ赤にして激昂している。
(カミルって、魅惑の精霊のことだよね? ……カミル自体じゃなくて、返して欲しいのは美貌の方なの!?)
レイは、一瞬そんなことが頭をよぎったが、火に油を注ぎそうなので、口をつぐんだ。
「あれは、魅惑の精霊の狂信者だ。彼が玉型から人型になって、しかも期待通りの美しさじゃなかったのが許せないんだろう」
レイを助けた黒髪の男性が、レイの耳元で小さく囁いた。
「そんなこと、こっちに言われても……」
(もの凄い傍迷惑!!)
レイがそんなことを考えて狂信者の女性たちを見ると、
「何よっ! 何か文句でもあるの!?」
そのうちの一人が絡んできた。
脅すように棍棒の先をこちらに向けている。
「お嬢さん、無闇にそんな物を振り回すものではないですよ」
美貌の男性がレイを背中に庇って、にこりと狂信者に笑いかけると、彼女は少しだけたじろいだ。魅惑の精霊の狂信者だけあって、面食いなのだろう。
「……それに、折角の再会の場面を、邪魔されるのは嫌いです」
美貌の男性は、ピリリッと一瞬だけ魔力圧を出すと、一瞬でその狂信者に詰め寄った。いとも簡単に彼女の武器を取り上げると、ぐるんと回して地面に転がし、取り押さえた。
レヴィたち筋肉三人組も同時に、他の狂信者たちを取り押さえていた。
残った狂信者は、美貌の男性が睨みつけると、勝てないと気付いたのか、顔を青ざめさせてヘタリとその場で腰を抜かした。
***
狂信者たちは領軍の兵士に捕縛され、連れて行かれた。
店員の女性たちは他の客と一緒に、領軍の兵士に事件について説明している。
ベンとモーリスは、黄金眼を持つ美貌の男性を警戒して、遠巻きに見ていた。若干、顔色が悪くなっている。
「……あの、先程はありがとうございました。おかげで、助かりました」
レイはぺこりとお辞儀をした。
(さっきは黄金眼を見て身構えちゃったけど、良い人みたい……?)
「……いえ、あなたが無事で良かったです」
美貌の男性は、目尻に皺を寄めて、爽やかな笑顔で答えた。
「あ、血が出てます。私でよければ、治しましょうか?」
「おや? いつの間に。さっき取り押さえた時でしょうか……よろしくお願いします」
美貌の男性が片手を差し出すと、レイは手を翳して、治癒魔術をかけようと魔力を込め始めた。
「お嬢さんも、指から血が出てますね。ガラスの破片でも当たったのでしょうか」
美貌の男性はそう言うと、差し出した手でそのままレイの手を取ると、グイッと引き寄せて傷口をぺろりと舐めた。
鮮やかな黄金眼が、レイと目を合わせたまま、ニッと笑顔の三日月型になる。
レイと男性を囲うように瞬時に魔術陣が展開され、収束していった。
「!?」
(魔術契約!?)
レイはあまりにも鮮やかに結ばれた魔術に、言葉を失った。
「「っ!!?」」
ベンとモーリスも、目の前の急な事態に、美貌の男性に飛び掛かろうとした……が、相手は魔物か精霊の王だ。その場から一歩も動くことはできなかった。
「そうそう、私の名前はニール・バレットです。よろしくね、お嬢さん」
にっこりと笑うニールを、レイは驚愕の表情で見つめて、呆然と固まってしまった。
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