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相談事
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「失礼します」
コンコンコンとドアをノックする音がした。
「どうぞ」という声と共に、ドアがギィッという音を立てて開いた。
ルーファスはフェリクスの執務室に入ると、真っ直ぐにフェリクスの前へと歩いて行った。
白皙の美貌は緊張で強張っている。
フェリクスが片手を挙げて、室内にいた補佐や侍従たちを下がらせた。
ここは聖鳳教会本部、フェリクスの執務室だ。
執務室には、毛足の長い上質なロイヤルブルーのカーペットが敷かれ、壁紙には、淡い緑色の植物の絵柄が描かれており、よく見ると結界魔術の魔術陣もひっそりと描き込まれている。
南向きの窓からは、午後の日差しがぽかぽかと入り込んでいた。
ダークブラウンの執務机は天板が非常に広く、使い込まれていくつも傷があり、艶がかかっている。執務机の上には、書類が処理済みと未処理のものの二山に分かれて置かれている。
今回は、相談事があると、珍しくルーファスから面会の申し入れがあったのだ。
ルーファスは全員が退室したのを確認すると、「失礼します」と断りを入れてから防音結界を展開した。
「本日はお時間をいただき、ありがとうございます」
「ああ、構わないよ。急にどうしたんだい?」
「実は、ユグドラに剣聖がいるという噂を小耳に挟みまして……どうやら、光竜の里近くの森の精霊たちが騒いでいたようです」
ルーファスは挨拶もそこそこに切り込んでいった。
「森の精霊たちが?」
精霊は神秘の生き物だ。限りなく自然に近い生き物のため、他の生き物でも気づかないような微妙な変化にも気づくことがある。特に、人里離れた森の奥深くにいるような精霊たちは、その能力が高い。
「ええ、ユグドラ方面で非常に濃い瘴気が出たと伺いました。光竜王は、それを行方不明になっていた魔剣レーヴァテインのものと推測してます。同時期にドラゴニアの巫女より新たな剣聖誕生の告げもありましたし」
「ふーん。それで光竜の里は剣聖がユグドラにいると?」
「ええ。あそこら辺で人間の拠り所となれるような場所は、ユグドラぐらいですし……それで可能でしたら一目、当代剣聖にお会いしたいのですが……」
フェリクスは微笑みをたたえてはいたが、目は笑っていない。
ルーファスは内心冷や冷やしつつも、それを顔には出さず言葉を続けた。
「光竜の里は、剣聖に興味はございません。魔剣の瘴気はかなりのものになっていたと伺っています。新しい剣聖がそのような物を扱える人物かどうか確認してくるよう、仰せつかってます」
「ふーん……」
ルーファスは光竜の里の者として、真剣な眼差しでフェリクスを見つめてた。
フェリクスは長い指でトントンと執務机の上を叩いて考え始めた。
聖鳳教会と光竜の里は協力関係だ。
光竜の里側に剣聖を取り込もうという意志がないのであれば、下手に隠し立てをして怪しまれるよりも、ここは当代剣聖の無害さを確認してもらい、貸しを作った方がいいだろうとフェリクスは考えた。
また、現教皇のライオネルに冒険者として、レイの手解きの依頼をしているが、ずっと面倒を見てもらうわけにはいかないとフェリクスは考えていた。教皇がいかに忙しいか、初代聖鳳教会の教皇を勤めたフェリクスには、よく身に染みて分かっているからだ。
この際、ルーファスにも手伝ってもらい、ライオネルの負担を減らすのも良いのではないかと考えた。
さらに、ルーファスの普段の仕事ぶりや人となりから考えても、レイとの相性も悪くなさそうに見えたのだ。
フェリクスは指で執務机を叩くのを止め、徐に口を開いた。
「……剣聖に会わせるには条件があるよ。剣聖がしばらく冒険者をやるから、一緒にパーティーを組んでそのサポートをしてもらいたいんだ。注意事項として、剣聖に手を出しちゃダメだし、連れ帰ってもダメだからね」
(……やはり、ユグドラにいたのか……)
ルーファスは心の中で少しだけ安堵した。ユグドラ預かりである内は、管理者たちが責任を持って剣聖を管理してくれるからだ。他国に渡って、光竜の里の脅威となる可能性も低い。
「私も光の大司教の任がございますので、期間限定であれば可能です。光竜の里は特に剣聖を求めているわけではないので、連れ帰る予定はないです……手出しはダメだということですが、もし剣聖が凶暴化した場合はどういたしましょうか?」
ここ数代の剣聖は、魔剣レーヴァテインの瘴気が溜まり、その瘴気に影響されたであろう剣聖の凶暴化や問題行動が確認されていた。特に先代剣聖は、魔剣の瘴気の暴走により行方不明になったのではないか、と噂されている。
(剣聖に選ばれる者は人間が多い。いくらユグドラ預かりとはいえ、人間にそんな呪物がまともに扱えるわけがない……凶暴化した時にこちらが何もできないのであれば、自分の身を守れないではないか……特に、当代剣聖は歴代最強との告げもあった。そんな者が魔剣の瘴気で凶暴化すれば、目も当てられないだろう……)
身を守るためだ、これだけは譲ってはいけないとルーファスは考えた。真剣さから、眉間には薄く皺が寄っている。
フェリクスは一瞬ハッとなって、目を丸くした。
「!? 凶暴化……それはそれでかわいいね」
フェリクスは、ルーファスが今まで見たことも無い程、柔らかくて暖かい笑みを浮かべた。
その様子に、今度はルーファスが目を丸くする番だ。
(なっ……このお方はご自身がお強いからそんなことが言えるのでは……)
フェリクスの笑みは、却ってルーファスの不安を煽っていた。
この時、フェリクスは暴れるレイを想像していた。
むくれてそっぽを向くレイ、怒って非力な手でバシバシと叩いてくるレイ、やけ食いで屋台の食べ物を強請るレイ、膝上を嫌がって抵抗してジタバタと暴れるレイなど……普段、あまりわがままを言わないレイが感情を剥き出しにしてくるのは、フェリクスに甘えている証拠だ。
フェリクスは思わず頬が緩んだ。
「それでも手出しはダメだよ。節度を守らないと」
フェリクスがキリッとした顔をして答えた。義娘の身の安全は、義父として確保しなければならないのだ。
(この期に及んで節度? 下手をすれば命に関わってくるというのに?)
ルーファスにはフェリクスの考えていることが分からなかった。
フェリクスが強すぎるからこそ、そのような状況下で節度などに気を配る余裕があるのだと考えた。
「それではいざという時に身を守れないのではないでしょうか?」
ルーファスは若干青い顔をしている。眼差しも真剣だ。
「まさか、君の方が手を出されるというのかい!?」
フェリクスが珍しく驚愕の表情でルーファスを見つめた。思わず執務机に身を乗り出している。
フェリクスは一瞬ハッとなって気づいてしまった。
レイはまだ子供だから男を誘うような年齢ではないはずだ、断じてそんなふしだらではないはずだ、とフェリクスは思っていた……だが、ルーファスはかなりの美形だ。
レイは美形のウィルフレッドの顔にはあまり反応を示していなかった。もし、ウィルフレッドが好みではなかったとすれば、正統派な美貌を持つウィルフレッドとはまた違った、白皙の美貌を持つルーファスにならもしかしたら……
フェリクスはありもしない想像に、自ら大ダメージを受けた。未だかつて、これほどまでに魔王フェリクスを追い詰めた者はいただろうか……
彼は弱ってくらりとよろめき、ダンッ! と大きな音を立てて、拳を握った片腕を執務机の上に叩きつけるように置いた。片腕で上半身を必死に支え、呻くように伏している。
実際には、ウィルフレッドについては、レイは正確にその中身がおっさんであることを見抜いているだけなのだが——もちろん、フェリクスはそのことは知らなかった……
「……分かった、その場合は、一旦、その場を離れても構わない……」
フェリクスは片腕で自らの上半身を支え、ぷるぷると震えながら、どうにか答えた。
「かしこまりました」
とりあえず逃げる許可は取れたので、ルーファスはホッと安堵の息を吐いた。
(これでいざという時は、身の安全を確保できるな)
ルーファスは、内心小さくガッツポーズを取った。
ルーファスの安堵したその様子に、うちの義娘はそんなに嫌なのかと、嫁にやる気はないが内心イラッとはしたフェリクスであった。
コンコンコンとドアをノックする音がした。
「どうぞ」という声と共に、ドアがギィッという音を立てて開いた。
ルーファスはフェリクスの執務室に入ると、真っ直ぐにフェリクスの前へと歩いて行った。
白皙の美貌は緊張で強張っている。
フェリクスが片手を挙げて、室内にいた補佐や侍従たちを下がらせた。
ここは聖鳳教会本部、フェリクスの執務室だ。
執務室には、毛足の長い上質なロイヤルブルーのカーペットが敷かれ、壁紙には、淡い緑色の植物の絵柄が描かれており、よく見ると結界魔術の魔術陣もひっそりと描き込まれている。
南向きの窓からは、午後の日差しがぽかぽかと入り込んでいた。
ダークブラウンの執務机は天板が非常に広く、使い込まれていくつも傷があり、艶がかかっている。執務机の上には、書類が処理済みと未処理のものの二山に分かれて置かれている。
今回は、相談事があると、珍しくルーファスから面会の申し入れがあったのだ。
ルーファスは全員が退室したのを確認すると、「失礼します」と断りを入れてから防音結界を展開した。
「本日はお時間をいただき、ありがとうございます」
「ああ、構わないよ。急にどうしたんだい?」
「実は、ユグドラに剣聖がいるという噂を小耳に挟みまして……どうやら、光竜の里近くの森の精霊たちが騒いでいたようです」
ルーファスは挨拶もそこそこに切り込んでいった。
「森の精霊たちが?」
精霊は神秘の生き物だ。限りなく自然に近い生き物のため、他の生き物でも気づかないような微妙な変化にも気づくことがある。特に、人里離れた森の奥深くにいるような精霊たちは、その能力が高い。
「ええ、ユグドラ方面で非常に濃い瘴気が出たと伺いました。光竜王は、それを行方不明になっていた魔剣レーヴァテインのものと推測してます。同時期にドラゴニアの巫女より新たな剣聖誕生の告げもありましたし」
「ふーん。それで光竜の里は剣聖がユグドラにいると?」
「ええ。あそこら辺で人間の拠り所となれるような場所は、ユグドラぐらいですし……それで可能でしたら一目、当代剣聖にお会いしたいのですが……」
フェリクスは微笑みをたたえてはいたが、目は笑っていない。
ルーファスは内心冷や冷やしつつも、それを顔には出さず言葉を続けた。
「光竜の里は、剣聖に興味はございません。魔剣の瘴気はかなりのものになっていたと伺っています。新しい剣聖がそのような物を扱える人物かどうか確認してくるよう、仰せつかってます」
「ふーん……」
ルーファスは光竜の里の者として、真剣な眼差しでフェリクスを見つめてた。
フェリクスは長い指でトントンと執務机の上を叩いて考え始めた。
聖鳳教会と光竜の里は協力関係だ。
光竜の里側に剣聖を取り込もうという意志がないのであれば、下手に隠し立てをして怪しまれるよりも、ここは当代剣聖の無害さを確認してもらい、貸しを作った方がいいだろうとフェリクスは考えた。
また、現教皇のライオネルに冒険者として、レイの手解きの依頼をしているが、ずっと面倒を見てもらうわけにはいかないとフェリクスは考えていた。教皇がいかに忙しいか、初代聖鳳教会の教皇を勤めたフェリクスには、よく身に染みて分かっているからだ。
この際、ルーファスにも手伝ってもらい、ライオネルの負担を減らすのも良いのではないかと考えた。
さらに、ルーファスの普段の仕事ぶりや人となりから考えても、レイとの相性も悪くなさそうに見えたのだ。
フェリクスは指で執務机を叩くのを止め、徐に口を開いた。
「……剣聖に会わせるには条件があるよ。剣聖がしばらく冒険者をやるから、一緒にパーティーを組んでそのサポートをしてもらいたいんだ。注意事項として、剣聖に手を出しちゃダメだし、連れ帰ってもダメだからね」
(……やはり、ユグドラにいたのか……)
ルーファスは心の中で少しだけ安堵した。ユグドラ預かりである内は、管理者たちが責任を持って剣聖を管理してくれるからだ。他国に渡って、光竜の里の脅威となる可能性も低い。
「私も光の大司教の任がございますので、期間限定であれば可能です。光竜の里は特に剣聖を求めているわけではないので、連れ帰る予定はないです……手出しはダメだということですが、もし剣聖が凶暴化した場合はどういたしましょうか?」
ここ数代の剣聖は、魔剣レーヴァテインの瘴気が溜まり、その瘴気に影響されたであろう剣聖の凶暴化や問題行動が確認されていた。特に先代剣聖は、魔剣の瘴気の暴走により行方不明になったのではないか、と噂されている。
(剣聖に選ばれる者は人間が多い。いくらユグドラ預かりとはいえ、人間にそんな呪物がまともに扱えるわけがない……凶暴化した時にこちらが何もできないのであれば、自分の身を守れないではないか……特に、当代剣聖は歴代最強との告げもあった。そんな者が魔剣の瘴気で凶暴化すれば、目も当てられないだろう……)
身を守るためだ、これだけは譲ってはいけないとルーファスは考えた。真剣さから、眉間には薄く皺が寄っている。
フェリクスは一瞬ハッとなって、目を丸くした。
「!? 凶暴化……それはそれでかわいいね」
フェリクスは、ルーファスが今まで見たことも無い程、柔らかくて暖かい笑みを浮かべた。
その様子に、今度はルーファスが目を丸くする番だ。
(なっ……このお方はご自身がお強いからそんなことが言えるのでは……)
フェリクスの笑みは、却ってルーファスの不安を煽っていた。
この時、フェリクスは暴れるレイを想像していた。
むくれてそっぽを向くレイ、怒って非力な手でバシバシと叩いてくるレイ、やけ食いで屋台の食べ物を強請るレイ、膝上を嫌がって抵抗してジタバタと暴れるレイなど……普段、あまりわがままを言わないレイが感情を剥き出しにしてくるのは、フェリクスに甘えている証拠だ。
フェリクスは思わず頬が緩んだ。
「それでも手出しはダメだよ。節度を守らないと」
フェリクスがキリッとした顔をして答えた。義娘の身の安全は、義父として確保しなければならないのだ。
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ルーファスにはフェリクスの考えていることが分からなかった。
フェリクスが強すぎるからこそ、そのような状況下で節度などに気を配る余裕があるのだと考えた。
「それではいざという時に身を守れないのではないでしょうか?」
ルーファスは若干青い顔をしている。眼差しも真剣だ。
「まさか、君の方が手を出されるというのかい!?」
フェリクスが珍しく驚愕の表情でルーファスを見つめた。思わず執務机に身を乗り出している。
フェリクスは一瞬ハッとなって気づいてしまった。
レイはまだ子供だから男を誘うような年齢ではないはずだ、断じてそんなふしだらではないはずだ、とフェリクスは思っていた……だが、ルーファスはかなりの美形だ。
レイは美形のウィルフレッドの顔にはあまり反応を示していなかった。もし、ウィルフレッドが好みではなかったとすれば、正統派な美貌を持つウィルフレッドとはまた違った、白皙の美貌を持つルーファスにならもしかしたら……
フェリクスはありもしない想像に、自ら大ダメージを受けた。未だかつて、これほどまでに魔王フェリクスを追い詰めた者はいただろうか……
彼は弱ってくらりとよろめき、ダンッ! と大きな音を立てて、拳を握った片腕を執務机の上に叩きつけるように置いた。片腕で上半身を必死に支え、呻くように伏している。
実際には、ウィルフレッドについては、レイは正確にその中身がおっさんであることを見抜いているだけなのだが——もちろん、フェリクスはそのことは知らなかった……
「……分かった、その場合は、一旦、その場を離れても構わない……」
フェリクスは片腕で自らの上半身を支え、ぷるぷると震えながら、どうにか答えた。
「かしこまりました」
とりあえず逃げる許可は取れたので、ルーファスはホッと安堵の息を吐いた。
(これでいざという時は、身の安全を確保できるな)
ルーファスは、内心小さくガッツポーズを取った。
ルーファスの安堵したその様子に、うちの義娘はそんなに嫌なのかと、嫁にやる気はないが内心イラッとはしたフェリクスであった。
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