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白の領域2
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白の領域の魔術の掛け直しは、三人一組で行う。魔術師二人が幻惑魔術を掛け直し、もう一人が周囲を警戒する。
白の領域は魔力が豊富で、強い魔物が多いからだ。
レイ、ことカルロのチームは、ウィルフレッド、カルロ、レヴィ、琥珀だ。
ウィルフレッドとカルロが幻惑魔術を掛け直し、レヴィが警戒役をし、琥珀が水属性の魔物がカルロに懐かないように威嚇する役だ。
「琥珀を連れて来て正解だったな。斑霧うさぎや霞鹿なんかは近寄れなくなるからな」
作業のために魔術師たちが散開したため、琥珀は元のライオンサイズの大きさに戻っている。胸を張って何やら誇らしげだ。
「そうなると、気を付けるべきは、朧熊や霧雨リザード、霧竜ですか」
レヴィが淡々と確認してきた。
今日のレヴィは腰にドワーフ製の剣を佩き、珍しく革鎧を身に着けている。それだけここは危険な魔物が出る可能性があるのだ。
ウィルフレッドも魔術担当なのに、剣を腰からぶら下げていて、ややがっしりめの体格も相俟って冒険者の剣士のようだ。金色の髪の毛は、邪魔にならないように、後頭部で団子にまとめられている。
「霧雨リザードと霧竜は話が通じるから、こちらから何か仕掛けなければ襲われることはない。朧熊は魔獣だからな。こっちは容赦なく襲ってくるぞ」
「アイザックを取り合ってたのって……」
「ああ、霧雨リザードも霧竜もだ。もし白の領域で出くわしたら、俺が対応するから、レイは作業をしていればいい」
「了解です」
(霧雨リザードと霧竜、出会わないといいな……)
カルロたちは探索魔術を掛けつつ、幻惑魔術のかけ直し地点に到達した。
辺りは霧に包まれ、数メートルから先は、霧と同化してほとんど見えない状態になっている。
「レヴィと琥珀は警戒を怠らないでくれ。カルロは、幻惑魔術の簡易魔術陣の用意だ」
「「了解です」」
「グルル……」
幻惑魔術の簡易魔術陣は、スクロール状の魔術陣だ。ユグドラの魔術研究所が一括して準備し、先ほどの集合場所でチームごとに手渡された。
本番用のほかに、予備用にもう一枚、同じものがカルロの空間収納に入っている。
カルロはスクロール状の魔術陣を取り出すと、開いて地面に置こうとした。
その時、
「グルルルル……」
琥珀が低い唸り声をあげ、警戒し出した。
一同に緊張が走る。
レヴィが剣の持ち手に手をやり、少し腰を落とした。目線は、琥珀が警戒している先を見つめている。
ウィルフレッドとカルロは探索魔術を展開し、ウィルフレッドは剣を抜き、カルロは防御結界の準備をした。
「グォォォォッ!!」
猛然とした勢いで、三メートルはあろうかというシロクマが突っ込んで来た。
「うわっ!!」
あまりの勢いにびくりしたレイが、防御結界を急遽展開し、シロクマが結界に激突した。
シロクマはぶつかった衝撃でバシンッと跳ね除けられて、後方へ身体を浮かせた。どしんと四つ脚で着地し、ぶるぶると頭を左右に振っている。非常に頑丈なようだ。
すかさずウィルフレッドが草魔術で、蔓を出し、シロクマを拘束した。そのまま蔓から逃れようと暴れるシロクマと相対し、剣でシロクマの鋭い爪の攻撃をいなしている。
その間に、駆け出したレヴィがシロクマの背中を蹴って上空へ飛び、スパンッとシロクマの首を落とした。
「ふぅっ……」
カルロはドキドキと鳴る胸を押さえた。琥珀が心配して宥めるように、カルロに頭を擦り付けてきた。カルロも琥珀を撫でて落ち着こうとしている。
(急な熊ってすごく怖い……)
探索魔術を展開していたため、魔物がそこにいたことは把握していたが、まるで走行中のトラックのような勢いで突っ込んでくる熊は非常に心臓に悪い。霧で視界が悪くなっているのも、追い打ちをかけていた。
「話には聞いていたが、本当に凄いな。さっきの一撃で朧熊の首を落とせるのか……俺には無理だな」
ウィルフレッドが感心して、バシバシとレヴィの背中を叩いている。
「以前のご主人様の剣技です。以前のご主人様なら、私で振り返りざまにもう一頭は狩ってますよ」
レヴィはにこにこと謙遜だか何だか分からないような説明をした。
「いや、これだけできれば十分だろ。じゃあ、続き始めるか」
ウィルフレッドはパシッとレヴィの肩を叩くと、気を取り直して、作業再開の号令を出した。
レイは改めてスクロール状の魔術陣を開き、地面に置いた。端の方からまた筒状に丸まらないように、両端を押さえている。
「一応、この簡易魔術陣があれば、一人でも幻惑魔術は敷けるんだが、大事な結界代わりでもあるから、念のため魔術師二人で魔術を敷いて、穴がないようにしてるんだ。俺たちはこれに魔力を込めれば作業完了だ」
ウィルフレッドがスクロールを挟んでレイの反対側にしゃがみ、魔術陣の横に手を置きつつ、説明してくれた。
「そうなんですね。確かに、ユグドラを守ってくれるものだから、慎重になるのは大事ですよね」
レイはこくりと頷きながら言った。
「それじゃあ、魔力を込めるぞ!」
「はいっ!」
ウィルフレッドとレイが魔力を込めると、魔術陣が強い白い光を放った。
魔術陣の光の中から、魔術陣に使用されている文字が空中へと浮かび上がり、白の領域の各地へ散って行った。
レイは「わぁ……すごい……」とポカンと口を開けてその様子を見ていた。
「よしっ! これでここら辺一帯は完了だ。撤収するぞ」
「思ってたよりも簡単でしたね」
レイはまだぼーっと文字が飛んで行った方向を見ながら言った。文字も魔術式も白い霧に紛れて見えなくなってしまい、本当にちゃんと幻惑魔術が敷けたのか実感が湧かなかったのだ。
「ああ、簡易魔術陣だからな。魔力を込めるだけで済むようになってる。一番最初に敷いた時は大変だったんだぞ~三大魔女が敷いてくれたんだが、その後のチェックは俺たち任せ。防衛戦後で魔力が残ってる奴は少ないし、白の領域は広大だし、チェックするだけで一週間は掛かったな……」
ウィルフレッドが珍しく遠い目をした。当時を思い出したようで、心底大変だったようだ。
「あら、ここら辺はもう作業が終わったのね」
レイが使用済みのスクロールを巻いて空間収納にしまっていると、澄んだ女性の声がした。
レイたちは一斉に、声がした方を振り向いた。
真っ白な長い髪をした女性がそこにはいた。肌も透き通るように白く、気の強そうな吊り目は淡い黄色をしている。くすんだ青色のワンピースを着ていて、霧深い白の領域にポツンと佇む姿は、不気味ですらある。
レヴィがさりげなく腰元の剣に手を伸ばしかけると、ウィルフレッドから手振りで制止された。
「霧竜の族長の娘さんかな? ここは作業が終わったから、もう撤収して帰るところなんだが……」
ウィルフレッドがさりげなく、その族長の娘とカルロとの間に割って入って視線を遮りつつ、ずいっと前に出た。いつもよりも少し丁寧な口調で女性に尋ねる。
白の領域の生き物は、あくまでもユグドラの隣人であって、管理者の管轄下にいるわけではないからだ。下手な対応はトラブルの元だ。
「探しものをしてますの。アイザック様と、彼が最近溺愛しているとかいう小娘。ご存知ないかしら?」
「いいや。アイザックはもっと向こうの方の担当だ。こっちにはいない」
「小娘は水属性が強い魔力って聞いたわ。魔力の香りをたどってここまで来たんだけど……」
族長の娘がギロリとウィルフレッド越しにレイを睨め付けた。瞳孔が線の先の鋭い縦型になっている。
「ああ、こいつはカルロ。俺の助手だ。見ての通り、男の子だ」
ウィルフレッドは、下手に隠し立てすると怪しまれると思い、さっと横に退いた。カルロは緊張で顔が少し強張っていて、背中には冷や汗が伝っている。
(ちょっと、見過ぎじゃない!? ……バレませんように……)
「……男の子……悪くはないわね。アイザック様ほどじゃないけど、悪くはないわ」
族長の娘が何やらじぃーっとカルロを見つめると、ぽそぽそと呟いた。
「それじゃあ、俺たちはこれで失礼します!」
ウィルフレッドがカルロの肩にがしっと腕を回して、さっさと帰ろうとすると、
「待って!」
族長の娘に引き止められた。
「せっかく、幻惑魔術を敷き直していただいたんですもの、少しぐらいお茶はいかがかしら? 歓迎いたしますわ」
さっきからの態度とは打って変わって、急ににこりと笑うとお茶に誘いだした。
「……それでは、少しだけお邪魔いたしましょうか……」
ウィルフレッドの口の端が少しだけ引き攣っている。かなり無理をしているようだ。だからと言って、隣人——しかも霧竜の族長の娘のお誘いは無碍にはできない。
水属性の魔物がカルロに懐かないように威嚇していた琥珀は、さすがに竜には対抗できず、尻尾をしょんぼりさせてお座りしていた。
白の領域は魔力が豊富で、強い魔物が多いからだ。
レイ、ことカルロのチームは、ウィルフレッド、カルロ、レヴィ、琥珀だ。
ウィルフレッドとカルロが幻惑魔術を掛け直し、レヴィが警戒役をし、琥珀が水属性の魔物がカルロに懐かないように威嚇する役だ。
「琥珀を連れて来て正解だったな。斑霧うさぎや霞鹿なんかは近寄れなくなるからな」
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「レヴィと琥珀は警戒を怠らないでくれ。カルロは、幻惑魔術の簡易魔術陣の用意だ」
「「了解です」」
「グルル……」
幻惑魔術の簡易魔術陣は、スクロール状の魔術陣だ。ユグドラの魔術研究所が一括して準備し、先ほどの集合場所でチームごとに手渡された。
本番用のほかに、予備用にもう一枚、同じものがカルロの空間収納に入っている。
カルロはスクロール状の魔術陣を取り出すと、開いて地面に置こうとした。
その時、
「グルルルル……」
琥珀が低い唸り声をあげ、警戒し出した。
一同に緊張が走る。
レヴィが剣の持ち手に手をやり、少し腰を落とした。目線は、琥珀が警戒している先を見つめている。
ウィルフレッドとカルロは探索魔術を展開し、ウィルフレッドは剣を抜き、カルロは防御結界の準備をした。
「グォォォォッ!!」
猛然とした勢いで、三メートルはあろうかというシロクマが突っ込んで来た。
「うわっ!!」
あまりの勢いにびくりしたレイが、防御結界を急遽展開し、シロクマが結界に激突した。
シロクマはぶつかった衝撃でバシンッと跳ね除けられて、後方へ身体を浮かせた。どしんと四つ脚で着地し、ぶるぶると頭を左右に振っている。非常に頑丈なようだ。
すかさずウィルフレッドが草魔術で、蔓を出し、シロクマを拘束した。そのまま蔓から逃れようと暴れるシロクマと相対し、剣でシロクマの鋭い爪の攻撃をいなしている。
その間に、駆け出したレヴィがシロクマの背中を蹴って上空へ飛び、スパンッとシロクマの首を落とした。
「ふぅっ……」
カルロはドキドキと鳴る胸を押さえた。琥珀が心配して宥めるように、カルロに頭を擦り付けてきた。カルロも琥珀を撫でて落ち着こうとしている。
(急な熊ってすごく怖い……)
探索魔術を展開していたため、魔物がそこにいたことは把握していたが、まるで走行中のトラックのような勢いで突っ込んでくる熊は非常に心臓に悪い。霧で視界が悪くなっているのも、追い打ちをかけていた。
「話には聞いていたが、本当に凄いな。さっきの一撃で朧熊の首を落とせるのか……俺には無理だな」
ウィルフレッドが感心して、バシバシとレヴィの背中を叩いている。
「以前のご主人様の剣技です。以前のご主人様なら、私で振り返りざまにもう一頭は狩ってますよ」
レヴィはにこにこと謙遜だか何だか分からないような説明をした。
「いや、これだけできれば十分だろ。じゃあ、続き始めるか」
ウィルフレッドはパシッとレヴィの肩を叩くと、気を取り直して、作業再開の号令を出した。
レイは改めてスクロール状の魔術陣を開き、地面に置いた。端の方からまた筒状に丸まらないように、両端を押さえている。
「一応、この簡易魔術陣があれば、一人でも幻惑魔術は敷けるんだが、大事な結界代わりでもあるから、念のため魔術師二人で魔術を敷いて、穴がないようにしてるんだ。俺たちはこれに魔力を込めれば作業完了だ」
ウィルフレッドがスクロールを挟んでレイの反対側にしゃがみ、魔術陣の横に手を置きつつ、説明してくれた。
「そうなんですね。確かに、ユグドラを守ってくれるものだから、慎重になるのは大事ですよね」
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「はいっ!」
ウィルフレッドとレイが魔力を込めると、魔術陣が強い白い光を放った。
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ウィルフレッドがさりげなく、その族長の娘とカルロとの間に割って入って視線を遮りつつ、ずいっと前に出た。いつもよりも少し丁寧な口調で女性に尋ねる。
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「いいや。アイザックはもっと向こうの方の担当だ。こっちにはいない」
「小娘は水属性が強い魔力って聞いたわ。魔力の香りをたどってここまで来たんだけど……」
族長の娘がギロリとウィルフレッド越しにレイを睨め付けた。瞳孔が線の先の鋭い縦型になっている。
「ああ、こいつはカルロ。俺の助手だ。見ての通り、男の子だ」
ウィルフレッドは、下手に隠し立てすると怪しまれると思い、さっと横に退いた。カルロは緊張で顔が少し強張っていて、背中には冷や汗が伝っている。
(ちょっと、見過ぎじゃない!? ……バレませんように……)
「……男の子……悪くはないわね。アイザック様ほどじゃないけど、悪くはないわ」
族長の娘が何やらじぃーっとカルロを見つめると、ぽそぽそと呟いた。
「それじゃあ、俺たちはこれで失礼します!」
ウィルフレッドがカルロの肩にがしっと腕を回して、さっさと帰ろうとすると、
「待って!」
族長の娘に引き止められた。
「せっかく、幻惑魔術を敷き直していただいたんですもの、少しぐらいお茶はいかがかしら? 歓迎いたしますわ」
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ウィルフレッドの口の端が少しだけ引き攣っている。かなり無理をしているようだ。だからと言って、隣人——しかも霧竜の族長の娘のお誘いは無碍にはできない。
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17
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『雨の回廊』編の過去編スピンオフです。
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