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白の領域1
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レイたちは今日は、白の領域に一番近い森の中の休憩地点に来ていた。
花祭りの後は世界の魔力が安定していて、大掛かりな魔術行為が成功しやすくなっている。このため、白の領域の幻惑魔術のメンテナンスやかけ直しにはもってこいだ。
白の領域はユグドラの森の外縁をぐるりと巡っており、かつ、白の領域自体も広大なため、ユグドラの魔術師総出で行われる。
この休憩地点は、幻惑魔術を掛け直しをするための集合場所になっているのだ。
白の領域が迷いの森となったのは、二百年前のユグドラでの防衛戦後のことだ。これ以上プレイヤー側からユグドラに戦争を仕掛けられないように、当時の三大魔女が幻惑魔術を敷いたのが始まりだ。
元々、白の領域はただ霧深くて、少し迷いやすいだけの土地であった。
朝露の妖精が魔術効果の薄れた霧を地面に溢して浄化し、夕霧の精霊が新たに魔力を含む霧を発生させて、霧を常に循環させ、魔力がこもった霧の質を維持しているのだ。
この潤沢な魔術環境を基盤にして、さらに幻惑魔術をしっかりと敷くことで、ここ二百年近くはユグドラ外のプレイヤーから、ユグドラへの干渉を防いできたのだ。
白の領域には独自の生態系が築かれていて、ここでしか見られない生き物が多くいる。
年中霧に覆われた白の領域には、水属性の生き物が多く、斑霧うさぎ、霞鹿、朧熊、霧雨リザード、霧竜などは、他の霧の多い地域に暮らしているものと比べても、ここの固有種と言えるほど大きく、魔力も強い。
陽がほとんど差し込まないため、植物たちも独自に進化しており、中には光合成の代わりに、霧の魔力を取り込んで成長するものもいたりする。
動物も植物も霧に同化しやすいように、白っぽいものが多い。
また、冬になると霧氷の妖精や精霊が現れ、氷を纏った幻想的な木々を作り上げ、冬の風物詩にもなっている。
「……それで、何で私だけ男装なんですか?」
レイは今日は魔術師見習いの少年ような格好だ。
白いシャツとグレーのウエストコートを着込み、森織りのローブを羽織っている。髪は三つ編みにして、背中に真っ直ぐに流し、魔術師らしくしている。足元は濡れても大丈夫なように、防水魔術をしっかりと施した黒いブーツを履いて、白の領域を歩くのに万全の態勢だ。
全体的にキリッとさせているため、今日は一段と男の子っぽい雰囲気に仕上がっている。
「レイ、白の領域には水属性の生き物が多い、それは分かるな?」
ウィルフレッドの言葉に、レイはこくりと頷いた。
「そこには水属性の爬虫類魔物も含まれる」
「?」
「しかも、特にこの森の爬虫類系の魔物女子には、アイザックのファンも多い……レイだとバレたら何されるか分からないぞ。自衛のためだ、我慢してくれ」
ウィルフレッドが両手をレイの肩に置き、真剣な眼差しで諭してきた。
(ミランダやシェリーが、水属性の魔物は普段は愛情深いけど、嫉妬に狂って相手を刺すのはよく聞く話だって言ってたかも……アイザックも強くて、魔物の時の顔がいいから、魔物女子たちにモテてるって……)
レイは、今日は大人しく少年の振りをしていようと心に決めた。嫉妬に狂った魔物女子たちに刺されるのだけはごめんである。
「あと、あまり一人きりになるなよ。ほら、早速群れてきやがった」
ウィルフレッドがレイの足元を指差すと、中型犬サイズのうさぎが三羽、レイに擦り寄って来ていた。
白地に淡いブルーグレー色の水玉模様がついたふわふわな毛皮に、真っ黒なつぶらな瞳をしている。どうやら白の領域から出てきたようだ。
「わぁ! かわいい!!」
ふわふわコロコロしたうさぎたちのかわいさに、レイは思わず手を伸ばして撫でた。サラツヤのふかふかした毛並みだ。
「あっ! そういえば、人が撫でても大丈夫ですか?」
「こいつらは草食の温和な魔物だから大丈夫だ。でも、基本的に野生の魔物には警戒しろよな」
ウィルフレッドは呆れた顔でレイを見た。弟子がかわいい生き物に目がないのは知っているのだ。
うさぎたちはひくひくと鼻先を動かして、レイの匂いを嗅ぐように、彼女の周りをうろうろとし始めた。その口元は、もごもごと動いている。
「ごめんね、ご飯持ってないんだ」
「いや、レイの魔力自体がご飯だ。今、こいつらに摘み食いされてるぞ。こいつらは斑霧うさぎっていうEランク魔物で、ここのほぼ固有種だ」
「ほぼ固有種?」
「他の地域の斑霧うさぎはここまでデカくない。水属性の高いレイの魔力は、こいつらにとってはご馳走だ。契約はするなよ、キリがないからな」
ウィルフレッドは斑霧うさぎたちを追い払おうと、ペシペシとそのお尻を叩いているが、大型の斑霧うさぎはびくとも動こうとしない。
「かわいいのに……残念」
「シャーーーッ!!」
レイが寂しそうに呟くと、琥珀がレイのローブのフードからヒラリと地面に降り立ち、斑霧うさぎたちを威嚇した。
斑霧うさぎたちはびっくりしてダンッと地面を蹴って跳ね上がると、一目散に霧深い森の奥へ逃げて行った。
「ごめんね。契約したりしないから、大丈夫だよ」
レイが琥珀の頭を撫でると、琥珀は少し拗ねつつも役目は終わったとばかりに、レイを駆け登って、またローブのフードの中におさまった。
「レイ、使い魔によっては、後から契約した使い魔を気に入らなくて殺してしまう奴もいるからな。後から契約した魔物の方がランクが高いならそういうことは無いが、ランクが低かったりするとそういうことが起きるぞ。新たに契約する時は慎重になった方がいい」
「はい。琥珀が嫌がる契約はしたくないかな」
レイは、自分の肩に顎を載せている琥珀の額を指先で撫でた。
***
休憩地点には、続々とユグドラの魔術師たちが集まって来ていた。
「レイ、珍しい格好してるね! でもかわいいよ!!」
早速、ロイヤルブルー色の瞳をキラキラさせて、アイザックがレイの元に駆け寄って来た。
普段は図書館勤めで学者のようなローブをまとっているが、今日は珍しく、動きやすい冒険者の魔術師のような服装だ。
「ほら、ストップ! この子は今日は俺の助手でカルロだ。お触り禁止!」
ウィルフレッドがレイ、ことカルロの前に出て、身を挺してアイザックからの盾になってくれている。
「助手? カルロ? 急にどうしたの?」
アイザックが、ウィルフレッドの横から回り込んで覗き込もうとしている。
「この前アイザックを取り合って刃傷沙汰が起こっただろ。あれ、白の領域の爬虫類系の魔物女子がやったんだ。だから今日はレイ——いや、カルロには近づくなよ。お前が気に入ってるレイだってバレたら、何されるか分かったもんじゃないだろ」
「なんだ、そんなこと? 僕が一緒にいれば、守ってあげるから大丈夫だよ」
「余計に危ないだろっ!!」
アイザックは笑顔でトンッと自分の胸を拳で叩いて言い放ち、ウィルフレッドは激昂してツッコミを入れた。
(!? 既に刃傷沙汰が起こってた……!?)
レイは、今日だけは男装を勧めたウィルフレッドに心から感謝した。そして、今日の作業が終わるまでは、アイザックには近づかないようにしようと心に決めた。魔物女子たちの諍いに巻き込まれたくはないのだ。
「でも、レイの場合は男装してもあまり意味ないかもね」
「どうしてだ?」
「だって、レイの魔力は僕たち、水系魔物にとって魅力的だからね。さっきも遠くから見えたけど、斑霧うさぎが群がって来てたでしょ? あの子たちみたいな低級魔物は魔力が美味しければ、男も女も関係無いよ。それに男装したらしたで、今度は女の子たちにモテるんじゃない?」
アイザックが水属性の魔物として、尤もな意見を述べた。
「だからほら。レイ、こっちおいで」と手を差し伸べているアイザックを横目に、ウィルフレッドとカルロは顔を見合わせた。師弟の意見は一致した。
「レイ、いや、カルロ! 今日は絶対に一人になるなよ!」
「分かりました! 今日一日、よろしくお願いします!」
二人は共同戦線を張ることにした。
花祭りの後は世界の魔力が安定していて、大掛かりな魔術行為が成功しやすくなっている。このため、白の領域の幻惑魔術のメンテナンスやかけ直しにはもってこいだ。
白の領域はユグドラの森の外縁をぐるりと巡っており、かつ、白の領域自体も広大なため、ユグドラの魔術師総出で行われる。
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この潤沢な魔術環境を基盤にして、さらに幻惑魔術をしっかりと敷くことで、ここ二百年近くはユグドラ外のプレイヤーから、ユグドラへの干渉を防いできたのだ。
白の領域には独自の生態系が築かれていて、ここでしか見られない生き物が多くいる。
年中霧に覆われた白の領域には、水属性の生き物が多く、斑霧うさぎ、霞鹿、朧熊、霧雨リザード、霧竜などは、他の霧の多い地域に暮らしているものと比べても、ここの固有種と言えるほど大きく、魔力も強い。
陽がほとんど差し込まないため、植物たちも独自に進化しており、中には光合成の代わりに、霧の魔力を取り込んで成長するものもいたりする。
動物も植物も霧に同化しやすいように、白っぽいものが多い。
また、冬になると霧氷の妖精や精霊が現れ、氷を纏った幻想的な木々を作り上げ、冬の風物詩にもなっている。
「……それで、何で私だけ男装なんですか?」
レイは今日は魔術師見習いの少年ような格好だ。
白いシャツとグレーのウエストコートを着込み、森織りのローブを羽織っている。髪は三つ編みにして、背中に真っ直ぐに流し、魔術師らしくしている。足元は濡れても大丈夫なように、防水魔術をしっかりと施した黒いブーツを履いて、白の領域を歩くのに万全の態勢だ。
全体的にキリッとさせているため、今日は一段と男の子っぽい雰囲気に仕上がっている。
「レイ、白の領域には水属性の生き物が多い、それは分かるな?」
ウィルフレッドの言葉に、レイはこくりと頷いた。
「そこには水属性の爬虫類魔物も含まれる」
「?」
「しかも、特にこの森の爬虫類系の魔物女子には、アイザックのファンも多い……レイだとバレたら何されるか分からないぞ。自衛のためだ、我慢してくれ」
ウィルフレッドが両手をレイの肩に置き、真剣な眼差しで諭してきた。
(ミランダやシェリーが、水属性の魔物は普段は愛情深いけど、嫉妬に狂って相手を刺すのはよく聞く話だって言ってたかも……アイザックも強くて、魔物の時の顔がいいから、魔物女子たちにモテてるって……)
レイは、今日は大人しく少年の振りをしていようと心に決めた。嫉妬に狂った魔物女子たちに刺されるのだけはごめんである。
「あと、あまり一人きりになるなよ。ほら、早速群れてきやがった」
ウィルフレッドがレイの足元を指差すと、中型犬サイズのうさぎが三羽、レイに擦り寄って来ていた。
白地に淡いブルーグレー色の水玉模様がついたふわふわな毛皮に、真っ黒なつぶらな瞳をしている。どうやら白の領域から出てきたようだ。
「わぁ! かわいい!!」
ふわふわコロコロしたうさぎたちのかわいさに、レイは思わず手を伸ばして撫でた。サラツヤのふかふかした毛並みだ。
「あっ! そういえば、人が撫でても大丈夫ですか?」
「こいつらは草食の温和な魔物だから大丈夫だ。でも、基本的に野生の魔物には警戒しろよな」
ウィルフレッドは呆れた顔でレイを見た。弟子がかわいい生き物に目がないのは知っているのだ。
うさぎたちはひくひくと鼻先を動かして、レイの匂いを嗅ぐように、彼女の周りをうろうろとし始めた。その口元は、もごもごと動いている。
「ごめんね、ご飯持ってないんだ」
「いや、レイの魔力自体がご飯だ。今、こいつらに摘み食いされてるぞ。こいつらは斑霧うさぎっていうEランク魔物で、ここのほぼ固有種だ」
「ほぼ固有種?」
「他の地域の斑霧うさぎはここまでデカくない。水属性の高いレイの魔力は、こいつらにとってはご馳走だ。契約はするなよ、キリがないからな」
ウィルフレッドは斑霧うさぎたちを追い払おうと、ペシペシとそのお尻を叩いているが、大型の斑霧うさぎはびくとも動こうとしない。
「かわいいのに……残念」
「シャーーーッ!!」
レイが寂しそうに呟くと、琥珀がレイのローブのフードからヒラリと地面に降り立ち、斑霧うさぎたちを威嚇した。
斑霧うさぎたちはびっくりしてダンッと地面を蹴って跳ね上がると、一目散に霧深い森の奥へ逃げて行った。
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レイが琥珀の頭を撫でると、琥珀は少し拗ねつつも役目は終わったとばかりに、レイを駆け登って、またローブのフードの中におさまった。
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アイザックが、ウィルフレッドの横から回り込んで覗き込もうとしている。
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「なんだ、そんなこと? 僕が一緒にいれば、守ってあげるから大丈夫だよ」
「余計に危ないだろっ!!」
アイザックは笑顔でトンッと自分の胸を拳で叩いて言い放ち、ウィルフレッドは激昂してツッコミを入れた。
(!? 既に刃傷沙汰が起こってた……!?)
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「どうしてだ?」
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18
◆関連作品
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『雨の回廊』編の過去編スピンオフです。
『冒険者を辞めたら天職でした 〜パーティーを追放された凄腕治癒師は、大聖者と崇められる〜』
『冒険者パーティーを追放された凄腕治癒師を拾いました』編のスピンオフです。
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