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リリスの小筐
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レイはここ最近、少し塞いでいた。
ユークラスト地方での仕事がずっと引っかかっているのだ。
(魔動絵本は犯人が誰かも分かったし、手口も分かった。義父さんもアイザックも犯人を捕まえたり、せめて現地の警察みたいな所に通報はできるはずなのに……)
どうにかする力はあっても、管理者はあくまでもプレイヤーの自由を尊重して、その行く末を見守るだけだということにモヤモヤが残っていた。
(『見守る愛』って、結構辛いかも……)
自然と重い溜め息が漏れた。
気分転換も兼ねてたまには部屋の掃除でもするか、とレイは重い腰を上げた。
レイが部屋の物を整理していると、コロンと寄木細工のような手のひらサイズの小筐が転がってきた。
「あれ? これって……」
(クローゼットにしまってたはずなのに、どうしてここに……?)
レイが小筐を拾って見てみると、以前には見えなかった謎の線が、ぐるりと小筐を一周巡っている。
「!? もしかして、開けられるかも!」
レイは小筐の線に爪を引っ掛けて開けようと力を込めたり、押したり引いたり捻ったりもしたが、全く開かなかった。
ふと思いついて魔力を込めてみると、線は光ったが、開く気配はなかった。
「!? 線が光った! ……誰か分かる人に聞いてみようかな」
レイは魔術に詳しい人を探しに、小筐を掴んで部屋を飛び出した。
レイは瞬時に師匠のウィルフレッドの顔が思い浮かんで、ユグドラ内の螺旋階段を駆け上って行った。
「レイ、どうした?」
螺旋階段の途中で、ミランダと話し込んでいたダリルに声をかけられた。
「ダリル! リリスの形見分けで貰った小筐に、以前には無かった線が入ってたんです! 魔力を込めたら線が光ったんですけど、開けられなくて……」
「見せてみろ」
「よく見るなら、少し落ち着ける場所に行く?」
ミランダの提案で三人はユグドラの樹、上層階のバルコニースペースに移動した。
今日は晴天で、からりとした微風が吹き抜け、気持ちの良い気候だ。まったりと過ごすにはちょうど良さそうだ。
バルコニーからは、煉瓦積みの家々や店が立ち並ぶユグドラの街もくっきりと見え、かわいらしい街並みはヨーロッパのどこかの観光地のようで、とても美しい眺めだ。
ミランダが空間魔術で、ソファとローテーブルを出してきた。
猫脚に楕円形の天板が載った白いローテーブルが一脚と、白い革張りの二人掛けソファが二台だ。
(そんなに大きな物も持ち運んでるの!?)
レイはあまりにも大きな収納品をびっくりして見つめた。
ダリルはさっさとソファに一人で座ると、じーっと小筐を見つめて解析を始めた。
レイとミランダもソファに座って、ダリルが解析しているのを眺めた。
「線が現れたってことは、何かしら条件が揃ったのかしら?」
「静かにしろ」
ダリルの端的な言葉に、「何よー」とミランダが膨れた。
ダリルは一度魔術に夢中になると、周りのことは適当になるようだ。
レイとミランダは互いに顔を見合わせて、しょうがないわね、と目で合図し合った。
***
「解析が終わったぞ。どうやらレイがリリスの魔力とある程度同調できるようになったら線が現れるように条件付けされていたらしい。あと、この筐は三大魔女全員で魔力を注げば開くみたいだ」
「だからこの世界に来たての頃は、小筐に線が出てなかったんですね」
「じゃあ、早速魔力を注いでみましょうか」
三人は頷くと、小筐に手をかざしてそれぞれ魔力を注いだ。
すると、小筐の上部が線の所を境に自動でくるりと回転して外れ、ふわりと浮いた。
小筐の中には、白と緑のマーブル柄の玉が入っていた。
「「「おおー!」」」
ミランダが中身の玉を手に取った。
「リリスの魔力を感じるわ。映像の魔道具みたい」
「映像の魔道具ですか?」
「そう。映像をこの魔道具に込めると、追体験ができるの」
「早速使ってみるか」
ダリルが魔道具に魔力を込めて展開すると、ヴーンという低い音と共に、三人を包み込むように大きなドーム状の空間が展開された。
ドーム内では、数十秒毎に景色や環境が切り替わっていった——リリスが見てきたこと、感じてきたこと、その一瞬一瞬がそこにはあった。
どこかの山岳都市の崩れた遺跡群に、夜が明けて光が差し込んでゆく景色、
清浄な空気に包まれた心が洗われるような早朝の寺院、
美味しそうな屋台の匂いと、たくさんの人々の活気にあふれたエネルギー、
エメラルド色に輝く湖と、その湖面に上下逆さまにきりりと映り込む山脈、
何キロメートルも続く断崖絶壁からドドドッと腹に響くほど溢れ出る迫力の大滝、
足元に広がる真っ白な雲海と、遠くに天辺だけが見える山頂、
コバルトブルーに透き通る海と白い砂浜を、吹き抜けるあたたかい潮の香り、
まるで星々のように煌めき光る生き物たちがいる、神秘的な鍾乳洞の洞窟、
地平線まで続く色鮮やかな花畑と、ふわりと舞うほのかな甘い花の香り、
涼しい夕暮れの棚田の田園地帯に、溢れんばかりの虫の声と草の匂い、
息を呑むほどに夜空を埋め尽くす流星群、
緑に赤に白にとゆらめき移り変わっていく、雪山の幻想的なオーロラ、
暗い藍色の夜空に、無数に天へと昇っていくオレンジ色の光を灯したランタン、
ラクダの背に揺られ渡る、どこまでも続く乾いた砂漠、
精霊馬で駆け抜けた、果てしない淡い青色の草原地帯、
ワイバーンの背から見下ろす、ユグドラの樹と街と森の景色、
それからリリスが出会ってきた、たくさんの人々の笑顔……
いくつもの朝が明け、いくつもの日が沈み、いくつもの夜が更けていく。
ジャングルのムワッとむせかえるほどの緑と土の濃い香りも、砂漠の肌に痛いほどの強い日差しも、雪原の肺まで凍りそうで身を切るような寒さでさえも、何もかもを愛おしく感じた。
リリスは確かにこの世界を愛していた——ただそれは、管理者としての愛の形とは違った。
そう気づいた瞬間、レイの中でリリスの魔力がふわっと膨らんだ。
百年もの間、愛と自由の名の元に、ほとんどの理不尽を見守ることしかできなかった。管理者として力はあったのに……そんなイメージがふと思い浮かんで、そのやるせなさにきゅっとレイの胸が軋んだ。
(……リリスも、私と同じ気持ちだったんだ……)
ミランダがレイにハンカチを渡してきた。礼を言って彼女の方を見ると、彼女も目元をほんのり赤くして小さく鼻をすすっていた。
ダリルは片手で顔を隠して、ソファの背もたれに寄りかかるように天を仰いでいる。
「もっとリリスと話しておけば良かったわ。これだけこの世界を愛していたんだもの。唯の一プレイヤーに過ぎなかったあの子が、管理者に選ばれるわけだわ……」
その時、ユグドラの樹からあたたかく微かなハミングの歌声が響き始めた。まるで子守唄を口ずさむような柔らかさで、なのにどこか切ない追悼の曲だ。
その日は夕日が沈むまで、ユグドラは歌声に包まれていた。
リリスの小筐と魔道具は、そのままユグドラの宝物庫に収められることになった。
「良い品だな。大事に保管させてもらうよ」
宝物庫の管理人のガイが、しんみりしながら受け取ってくれた。
***
魔道具はその後、ユグドラで時々上映会が開催されるようになった。
リリスが見てきたこの世界の美しさをぎゅっと詰め込んだ上映会は、毎回大盛況になった。
ユークラスト地方での仕事がずっと引っかかっているのだ。
(魔動絵本は犯人が誰かも分かったし、手口も分かった。義父さんもアイザックも犯人を捕まえたり、せめて現地の警察みたいな所に通報はできるはずなのに……)
どうにかする力はあっても、管理者はあくまでもプレイヤーの自由を尊重して、その行く末を見守るだけだということにモヤモヤが残っていた。
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「!? もしかして、開けられるかも!」
レイは小筐の線に爪を引っ掛けて開けようと力を込めたり、押したり引いたり捻ったりもしたが、全く開かなかった。
ふと思いついて魔力を込めてみると、線は光ったが、開く気配はなかった。
「!? 線が光った! ……誰か分かる人に聞いてみようかな」
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レイは瞬時に師匠のウィルフレッドの顔が思い浮かんで、ユグドラ内の螺旋階段を駆け上って行った。
「レイ、どうした?」
螺旋階段の途中で、ミランダと話し込んでいたダリルに声をかけられた。
「ダリル! リリスの形見分けで貰った小筐に、以前には無かった線が入ってたんです! 魔力を込めたら線が光ったんですけど、開けられなくて……」
「見せてみろ」
「よく見るなら、少し落ち着ける場所に行く?」
ミランダの提案で三人はユグドラの樹、上層階のバルコニースペースに移動した。
今日は晴天で、からりとした微風が吹き抜け、気持ちの良い気候だ。まったりと過ごすにはちょうど良さそうだ。
バルコニーからは、煉瓦積みの家々や店が立ち並ぶユグドラの街もくっきりと見え、かわいらしい街並みはヨーロッパのどこかの観光地のようで、とても美しい眺めだ。
ミランダが空間魔術で、ソファとローテーブルを出してきた。
猫脚に楕円形の天板が載った白いローテーブルが一脚と、白い革張りの二人掛けソファが二台だ。
(そんなに大きな物も持ち運んでるの!?)
レイはあまりにも大きな収納品をびっくりして見つめた。
ダリルはさっさとソファに一人で座ると、じーっと小筐を見つめて解析を始めた。
レイとミランダもソファに座って、ダリルが解析しているのを眺めた。
「線が現れたってことは、何かしら条件が揃ったのかしら?」
「静かにしろ」
ダリルの端的な言葉に、「何よー」とミランダが膨れた。
ダリルは一度魔術に夢中になると、周りのことは適当になるようだ。
レイとミランダは互いに顔を見合わせて、しょうがないわね、と目で合図し合った。
***
「解析が終わったぞ。どうやらレイがリリスの魔力とある程度同調できるようになったら線が現れるように条件付けされていたらしい。あと、この筐は三大魔女全員で魔力を注げば開くみたいだ」
「だからこの世界に来たての頃は、小筐に線が出てなかったんですね」
「じゃあ、早速魔力を注いでみましょうか」
三人は頷くと、小筐に手をかざしてそれぞれ魔力を注いだ。
すると、小筐の上部が線の所を境に自動でくるりと回転して外れ、ふわりと浮いた。
小筐の中には、白と緑のマーブル柄の玉が入っていた。
「「「おおー!」」」
ミランダが中身の玉を手に取った。
「リリスの魔力を感じるわ。映像の魔道具みたい」
「映像の魔道具ですか?」
「そう。映像をこの魔道具に込めると、追体験ができるの」
「早速使ってみるか」
ダリルが魔道具に魔力を込めて展開すると、ヴーンという低い音と共に、三人を包み込むように大きなドーム状の空間が展開された。
ドーム内では、数十秒毎に景色や環境が切り替わっていった——リリスが見てきたこと、感じてきたこと、その一瞬一瞬がそこにはあった。
どこかの山岳都市の崩れた遺跡群に、夜が明けて光が差し込んでゆく景色、
清浄な空気に包まれた心が洗われるような早朝の寺院、
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緑に赤に白にとゆらめき移り変わっていく、雪山の幻想的なオーロラ、
暗い藍色の夜空に、無数に天へと昇っていくオレンジ色の光を灯したランタン、
ラクダの背に揺られ渡る、どこまでも続く乾いた砂漠、
精霊馬で駆け抜けた、果てしない淡い青色の草原地帯、
ワイバーンの背から見下ろす、ユグドラの樹と街と森の景色、
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ジャングルのムワッとむせかえるほどの緑と土の濃い香りも、砂漠の肌に痛いほどの強い日差しも、雪原の肺まで凍りそうで身を切るような寒さでさえも、何もかもを愛おしく感じた。
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百年もの間、愛と自由の名の元に、ほとんどの理不尽を見守ることしかできなかった。管理者として力はあったのに……そんなイメージがふと思い浮かんで、そのやるせなさにきゅっとレイの胸が軋んだ。
(……リリスも、私と同じ気持ちだったんだ……)
ミランダがレイにハンカチを渡してきた。礼を言って彼女の方を見ると、彼女も目元をほんのり赤くして小さく鼻をすすっていた。
ダリルは片手で顔を隠して、ソファの背もたれに寄りかかるように天を仰いでいる。
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その時、ユグドラの樹からあたたかく微かなハミングの歌声が響き始めた。まるで子守唄を口ずさむような柔らかさで、なのにどこか切ない追悼の曲だ。
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◆関連作品
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