23 / 347
流行性の恋2
しおりを挟む
「かわいい! なかなか少年っぽくて、いいじゃない!」
「これなら大丈夫そうだね」
「ああ、これならバレそうにないな」
お手伝いエルフのシェリーにお願いして、レイを少年っぽくしてもらった。
長い黒髪はまとめて帽子の中にしまい、白いシャツに、ブラウンのズボンを履き、黒色のサスペンダーで吊っている。黒の革靴を履き、ちょっといい所の坊っちゃんが、お忍びで街に来ているような雰囲気だ。
元々レイは女の子顔というよりも、男の子顔寄りだ。アーモンド型の目は涼やかで、幼さもあって少しだけ丸みはあるが、全体的な顔のパーツは直線寄りでシュッとしている。
きちんと男の子らしい格好をすれば、それなりに少年に見えてしまうのだ。黒い髪や瞳も、強そうに見えてしまう原因でもある。
「こんなので大丈夫なんでしょうか……」
レイは男装姿に少し戸惑って、鏡の中の自分の姿を見ている。
「むしろ、こっちの方がいいかもね。レイは元が整ってるからモテそうだし、慣れてなくてちょっと隙がある感じも、恋や黒歴史の精霊をおびき出すにはちょうどいいんじゃない?」
ミランダの「モテそう」の言葉に、フェリクスとウィルフレッドはぴくりと反応したが、男装を推した手前、何も言えずにいた。
「今回の悪夢のC型の流行地点は、ルルコスタっていう港町よ。レイにはルルコスタの街中を、あちこち歩きまわって欲しいの。私たちは隠れてレイを見張りつつ、恋や黒歴史の精霊が現れたら捕まえるわ」
ミランダはそう言いながら、ルルコスタのガイドブックを手渡してきた。
「おお!」
レイの目がきらりと光った。
ガイドブックに描かれているルルコスタの風景は、レイの元の世界でいうサントリーニ島のような雰囲気だ。パラパラとガイドブックをめくれば、ルルコスタは島ではなく、大陸と地続きの港町のようだ。
白い壁のかわいらしい建物が海に面した斜面に立ち並び、青い海と青い空に映えている絵が描かれている。
(すっごく素敵な所! 任務だけど行くのが楽しみ!)
レイのテンションは上がった。
「ルルコスタは観光地でもあるから、海は綺麗だし、街並みもかわいくて素敵な所よ。あと、海鮮料理が有名かしら。あまり観光に集中しすぎるのはアレだけど、少しぐらいなら楽しんできても大丈夫よ。自然に振る舞って、恋と黒歴史をおびき寄せるのが今回の任務だし」
破格の初任務に、レイの心はさらに踊った。
「いいんですか!? わあ! 観光名所に美味しいお店ガイドも載ってますね。どこから行こうか迷っちゃいますね!」
頬を上気させてガイドブックを覗き込むレイに、ミランダは少し苦笑いだ。
「本当に困ったら教会を訪れるといいよ。恋の精霊も黒歴史の精霊も、教会にだけは手を出さないから。ルルコスタの教会はここにあるから、いざという時のために覚えておくといいよ」
フェリクスが、ガイドブック内のマップを、長い指で差しながら教えてくれた。
ガイドブックにはルルコスタの教会の絵も描かれており、白い壁に青い丸屋根、ステンドグラスのはめられた可愛らしい建物だ。
この世界では、教会の信徒は流行性の恋に罹らないことで有名だ。
人間側からは長年謎だとされてきた。一説には聖神アウロンの加護であるとか、癒しの女神サーナーティアに信徒の祈りが通じているのだなど、実しやかに噂されている。
実際には、教会は先代魔王のものであり、それに楯突いたり害を与えるということは、恋や黒歴史の精霊の死を意味する。さすがに彼らも自重しているのだ。
ある意味、聖神アウロン、こと先代魔王フェリクスの加護の効果ではある。
「そうそう、もし恋や黒歴史の精霊が直接接触してきたら、これを使って」
ミランダは淡いグレー色の玉を三つ、レイに手渡した。グレー色の玉はよく見ると、細かく魔術陣が描かれているが、少し離れると、縞々模様がついているようにしか見えない。
「これに魔力を込めると、大きく展開して、目の前の人物を捕縛することができるの。手乗りサイズだから、ポケットに入れておいたり、怪しい人物が近づいてきたら手に握っておくといいかもね。予備用に、もう一つ付けとくわ」
「分かりました。もし恋や黒歴史の精霊が近づいてきたら、これを使いますね」
レイは手渡された玉を、ズボンの左右のポケットに分けて入れた。シュッとスムーズに取り出せるように、少しだけ練習した。
レイたちは、転移魔術でルルコスタから少し離れた場所にやって来た。
「わあ! すっごい綺麗!」
遠目から見ても、ルルコスタの白い街並みは美しい。
潮の香り混じりの湿った風が吹き抜けて、レイのルルコスタへの期待感をくすぐった。
レイ以外のメンバーは動きやすく、観光地ルルコスタで目立ちすぎないような格好をしている。
ミランダは豊かな金髪をアップにし、ゆったりした大きめの白いTシャツに、青色のショートパンツ、編み上げのサンダルを履いている。胸元には黒いサングラスがかかっている。
抜群のスタイルの良さが輝いている。
フェリクスは珍しくラフな格好だ。
青系統の質の良いストライプシャツに、爽やかな白のハーフパンツとブラウンのサンダル姿だ。
普段はきっちりした服装が多いせいか、まだどこか上品さを醸し出していて、上流階級のおじ様がバカンスに来ているような雰囲気だ。
ウィルフレッドは、むしろいつもよりも綺麗めだ。
動きやすさとラクさを追求した普段の彼のスタイルは、「着れればいいだろう」といつもどこか締まらない。
今日は黒のTシャツを細身のパンツに合わせ、シルバーのバングルと指輪をしている。カールのかかった金髪は、ハーフアップの団子にし、エルフの長い尖った耳は、変身魔術で人間の耳のように小さく丸くなっている。
(目立たないとは一体……???)
レイは三人の眩しさに目を細めた。
確かに、服装的にはバカンスに来ている感が出ている。だが、本体がみんな見目麗しすぎるため、結局目立ってしまっている。
「今のレイは、男の子の格好をしてるんだから、言葉遣いとか仕草とか気をつけてね。私たちはレイの後に街に入って、少し離れたところから見てるから」
「了解です! 恋と黒歴史の精霊、捕まえてやりましょう!」
レイを餌役に、恋の精霊と黒歴史の精霊の捕獲作戦が始まった。
「これなら大丈夫そうだね」
「ああ、これならバレそうにないな」
お手伝いエルフのシェリーにお願いして、レイを少年っぽくしてもらった。
長い黒髪はまとめて帽子の中にしまい、白いシャツに、ブラウンのズボンを履き、黒色のサスペンダーで吊っている。黒の革靴を履き、ちょっといい所の坊っちゃんが、お忍びで街に来ているような雰囲気だ。
元々レイは女の子顔というよりも、男の子顔寄りだ。アーモンド型の目は涼やかで、幼さもあって少しだけ丸みはあるが、全体的な顔のパーツは直線寄りでシュッとしている。
きちんと男の子らしい格好をすれば、それなりに少年に見えてしまうのだ。黒い髪や瞳も、強そうに見えてしまう原因でもある。
「こんなので大丈夫なんでしょうか……」
レイは男装姿に少し戸惑って、鏡の中の自分の姿を見ている。
「むしろ、こっちの方がいいかもね。レイは元が整ってるからモテそうだし、慣れてなくてちょっと隙がある感じも、恋や黒歴史の精霊をおびき出すにはちょうどいいんじゃない?」
ミランダの「モテそう」の言葉に、フェリクスとウィルフレッドはぴくりと反応したが、男装を推した手前、何も言えずにいた。
「今回の悪夢のC型の流行地点は、ルルコスタっていう港町よ。レイにはルルコスタの街中を、あちこち歩きまわって欲しいの。私たちは隠れてレイを見張りつつ、恋や黒歴史の精霊が現れたら捕まえるわ」
ミランダはそう言いながら、ルルコスタのガイドブックを手渡してきた。
「おお!」
レイの目がきらりと光った。
ガイドブックに描かれているルルコスタの風景は、レイの元の世界でいうサントリーニ島のような雰囲気だ。パラパラとガイドブックをめくれば、ルルコスタは島ではなく、大陸と地続きの港町のようだ。
白い壁のかわいらしい建物が海に面した斜面に立ち並び、青い海と青い空に映えている絵が描かれている。
(すっごく素敵な所! 任務だけど行くのが楽しみ!)
レイのテンションは上がった。
「ルルコスタは観光地でもあるから、海は綺麗だし、街並みもかわいくて素敵な所よ。あと、海鮮料理が有名かしら。あまり観光に集中しすぎるのはアレだけど、少しぐらいなら楽しんできても大丈夫よ。自然に振る舞って、恋と黒歴史をおびき寄せるのが今回の任務だし」
破格の初任務に、レイの心はさらに踊った。
「いいんですか!? わあ! 観光名所に美味しいお店ガイドも載ってますね。どこから行こうか迷っちゃいますね!」
頬を上気させてガイドブックを覗き込むレイに、ミランダは少し苦笑いだ。
「本当に困ったら教会を訪れるといいよ。恋の精霊も黒歴史の精霊も、教会にだけは手を出さないから。ルルコスタの教会はここにあるから、いざという時のために覚えておくといいよ」
フェリクスが、ガイドブック内のマップを、長い指で差しながら教えてくれた。
ガイドブックにはルルコスタの教会の絵も描かれており、白い壁に青い丸屋根、ステンドグラスのはめられた可愛らしい建物だ。
この世界では、教会の信徒は流行性の恋に罹らないことで有名だ。
人間側からは長年謎だとされてきた。一説には聖神アウロンの加護であるとか、癒しの女神サーナーティアに信徒の祈りが通じているのだなど、実しやかに噂されている。
実際には、教会は先代魔王のものであり、それに楯突いたり害を与えるということは、恋や黒歴史の精霊の死を意味する。さすがに彼らも自重しているのだ。
ある意味、聖神アウロン、こと先代魔王フェリクスの加護の効果ではある。
「そうそう、もし恋や黒歴史の精霊が直接接触してきたら、これを使って」
ミランダは淡いグレー色の玉を三つ、レイに手渡した。グレー色の玉はよく見ると、細かく魔術陣が描かれているが、少し離れると、縞々模様がついているようにしか見えない。
「これに魔力を込めると、大きく展開して、目の前の人物を捕縛することができるの。手乗りサイズだから、ポケットに入れておいたり、怪しい人物が近づいてきたら手に握っておくといいかもね。予備用に、もう一つ付けとくわ」
「分かりました。もし恋や黒歴史の精霊が近づいてきたら、これを使いますね」
レイは手渡された玉を、ズボンの左右のポケットに分けて入れた。シュッとスムーズに取り出せるように、少しだけ練習した。
レイたちは、転移魔術でルルコスタから少し離れた場所にやって来た。
「わあ! すっごい綺麗!」
遠目から見ても、ルルコスタの白い街並みは美しい。
潮の香り混じりの湿った風が吹き抜けて、レイのルルコスタへの期待感をくすぐった。
レイ以外のメンバーは動きやすく、観光地ルルコスタで目立ちすぎないような格好をしている。
ミランダは豊かな金髪をアップにし、ゆったりした大きめの白いTシャツに、青色のショートパンツ、編み上げのサンダルを履いている。胸元には黒いサングラスがかかっている。
抜群のスタイルの良さが輝いている。
フェリクスは珍しくラフな格好だ。
青系統の質の良いストライプシャツに、爽やかな白のハーフパンツとブラウンのサンダル姿だ。
普段はきっちりした服装が多いせいか、まだどこか上品さを醸し出していて、上流階級のおじ様がバカンスに来ているような雰囲気だ。
ウィルフレッドは、むしろいつもよりも綺麗めだ。
動きやすさとラクさを追求した普段の彼のスタイルは、「着れればいいだろう」といつもどこか締まらない。
今日は黒のTシャツを細身のパンツに合わせ、シルバーのバングルと指輪をしている。カールのかかった金髪は、ハーフアップの団子にし、エルフの長い尖った耳は、変身魔術で人間の耳のように小さく丸くなっている。
(目立たないとは一体……???)
レイは三人の眩しさに目を細めた。
確かに、服装的にはバカンスに来ている感が出ている。だが、本体がみんな見目麗しすぎるため、結局目立ってしまっている。
「今のレイは、男の子の格好をしてるんだから、言葉遣いとか仕草とか気をつけてね。私たちはレイの後に街に入って、少し離れたところから見てるから」
「了解です! 恋と黒歴史の精霊、捕まえてやりましょう!」
レイを餌役に、恋の精霊と黒歴史の精霊の捕獲作戦が始まった。
11
◆関連作品
『砂漠の詩』
『雨の回廊』編の過去編スピンオフです。
『冒険者を辞めたら天職でした 〜パーティーを追放された凄腕治癒師は、大聖者と崇められる〜』
『冒険者パーティーを追放された凄腕治癒師を拾いました』編のスピンオフです。
『ジャスティンと魔法少女のステッキ』
『魔法少女』編のスピンオフです。
『砂漠の詩』
『雨の回廊』編の過去編スピンオフです。
『冒険者を辞めたら天職でした 〜パーティーを追放された凄腕治癒師は、大聖者と崇められる〜』
『冒険者パーティーを追放された凄腕治癒師を拾いました』編のスピンオフです。
『ジャスティンと魔法少女のステッキ』
『魔法少女』編のスピンオフです。
お気に入りに追加
161
あなたにおすすめの小説

【完結】番である私の旦那様
桜もふ
恋愛
異世界であるミーストの世界最強なのが黒竜族!
黒竜族の第一皇子、オパール・ブラック・オニキス(愛称:オール)の番をミースト神が異世界転移させた、それが『私』だ。
バールナ公爵の元へ養女として出向く事になるのだが、1人娘であった義妹が最後まで『自分』が黒竜族の番だと思い込み、魅了の力を使って男性を味方に付け、なにかと嫌味や嫌がらせをして来る。
オールは政務が忙しい身ではあるが、溺愛している私の送り迎えだけは必須事項みたい。
気が抜けるほど甘々なのに、義妹に邪魔されっぱなし。
でも神様からは特別なチートを貰い、世界最強の黒竜族の番に相応しい子になろうと頑張るのだが、なぜかディロ-ルの侯爵子息に学園主催の舞踏会で「お前との婚約を破棄する!」なんて訳の分からない事を言われるし、義妹は最後の最後まで頭お花畑状態で、オールを手に入れようと男の元を転々としながら、絡んで来ます!(鬱陶しいくらい来ます!)
大好きな乙女ゲームや異世界の漫画に出てくる「私がヒロインよ!」な頭の変な……じゃなかった、変わった義妹もいるし、何と言っても、この世界の料理はマズイ、不味すぎるのです!
神様から貰った、特別なスキルを使って異世界の皆と地球へ行き来したり、地球での家族と異世界へ行き来しながら、日本で得た知識や得意な家事(食事)などを、この世界でオールと一緒に自由にのんびりと生きて行こうと思います。
前半は転移する前の私生活から始まります。
私の入る余地なんてないことはわかってる。だけど……。
さくしゃ
恋愛
キャロルは知っていた。
許嫁であるリオンと、親友のサンが互いを想い合っていることを。
幼い頃からずっと想ってきたリオン、失いたくない大切な親友であるサン。キャロルは苦悩の末に、リオンへの想いを封じ、身を引くと決めていた——はずだった。
(ああ、もう、)
やり過ごせると思ってた。でも、そんなことを言われたら。
(ずるいよ……)
リオンはサンのことだけを見ていると思っていた。けれど——違った。
こんな私なんかのことを。
友情と恋情の狭間で揺れ動くキャロル、リオン、サンの想い。
彼らが最後に選ぶ答えとは——?
⚠️好みが非常に分かれる作品となっております。

夫の隠し子を見付けたので、溺愛してみた。
辺野夏子
恋愛
セファイア王国王女アリエノールは八歳の時、王命を受けエメレット伯爵家に嫁いだ。それから十年、ずっと仮面夫婦のままだ。アリエノールは先天性の病のため、残りの寿命はあとわずか。日々を穏やかに過ごしているけれど、このままでは生きた証がないまま短い命を散らしてしまう。そんなある日、アリエノールの元に一人の子供が現れた。夫であるカシウスに生き写しな見た目の子供は「この家の子供になりにきた」と宣言する。これは夫の隠し子に間違いないと、アリエノールは継母としてその子を育てることにするのだが……堅物で不器用な夫と、余命わずかで卑屈になっていた妻がお互いの真実に気が付くまでの話。
婚約破棄されて辺境へ追放されました。でもステータスがほぼMAXだったので平気です!スローライフを楽しむぞっ♪
naturalsoft
恋愛
シオン・スカーレット公爵令嬢は転生者であった。夢だった剣と魔法の世界に転生し、剣の鍛錬と魔法の鍛錬と勉強をずっとしており、攻略者の好感度を上げなかったため、婚約破棄されました。
「あれ?ここって乙女ゲーの世界だったの?」
まっ、いいかっ!
持ち前の能天気さとポジティブ思考で、辺境へ追放されても元気に頑張って生きてます!

異世界から来た娘が、たまらなく可愛いのだが(同感)〜こっちにきてから何故かイケメンに囲まれています〜
京
恋愛
普通の女子高生、朱璃はいつのまにか異世界に迷い込んでいた。
右も左もわからない状態で偶然出会った青年にしがみついた結果、なんとかお世話になることになる。一宿一飯の恩義を返そうと懸命に生きているうちに、国の一大事に巻き込まれたり巻き込んだり。気付くと個性豊かなイケメンたちに大切に大切にされていた。
そんな乙女ゲームのようなお話。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

異世界で婚活したら、とんでもないのが釣れちゃった?!
家具付
恋愛
五年前に、異世界に落っこちてしまった少女スナゴ。受け入れてくれた村にすっかりなじんだ頃、近隣の村の若い人々が集まる婚活に誘われる。一度は行ってみるべきという勧めを受けて行ってみたそこで出会ったのは……?
多種多様な獣人が暮らす異世界でおくる、のんびりほのぼのな求婚ライフ!の、はずだったのに。

魔法が使えない令嬢は住んでいた小屋が燃えたので家出します
怠惰るウェイブ
ファンタジー
グレイの世界は狭く暗く何よりも灰色だった。
本来なら領主令嬢となるはずの彼女は領主邸で住むことを許されず、ボロ小屋で暮らしていた。
彼女はある日、棚から落ちてきた一冊の本によって人生が変わることになる。
世界が色づき始めた頃、ある事件をきっかけに少女は旅をすることにした。
喋ることのできないグレイは旅を通して自身の世界を色付けていく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる