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1-5【R18】
しおりを挟む-にちゅ……ぐぽ…
頭が痛い。体が熱い。自分の心臓の音と荒い息が、全身に響く感覚がする。
二日酔いなのだろうか。
僕は何をしていたんだっけ。
…そうだ。今日はドームツアーの最終日で、レイさんを探したけれど、見つからなかった。メンバーは心配してくれたから、僕はタクシーに乗って家に帰ったのだろう。
…帰ったのだろう?
僕は本当に家に帰ったのだろうか。そういえば、打ち上げも行っていないからお酒も飲んでいないはず。
家にしては冷たくて硬いベッド。布団の重みすら感じない体。そして、さっきから聞こえる不思議な水音と下半身の感覚。
僕の家ではないような、甘くていい香りがする。
まるで、レイさんのフェロモンみたいな……。そういえば、レイさん発情期だったけど大丈夫かな……。
「レイさん…!!」
ぐるぐると色々なことを考えて、考えて、全てを思い出した僕は急いで体を起こす。いつも朝が弱くて中々起きれない僕も、この一瞬で思考が働き出した。
しかし、そこはトイレの個室。上半身を起こした僕の目の前には、上目遣いでこちらを見つめるレイさんの姿。レイさんの口元は膨らんでおり、そこは美味しそうに僕のモノを頬張っていた。
「んは……♡ユウくん、おはよぉ♡」
僕が目覚めたのに気づいたレイさんは、口からモノを離して嬉しそうな顔をする。その目は先程よりトロンとしており、うるうるとした瞳に意識が吸い込まれそうになる。
慌てて目を逸らすと、ついでにレイさんの体を確認する。上半身の服は着たままで、首筋に噛み跡もない。無理やり犯してしまった様子でもないので、少しだけ安堵する。
(意識ない間に無理やり犯してなくてよかった……。)
その事実だけで達成感に浸ってしまいそうになるが、レイさんの両手は僕のモノを掴んでいる。全く気が抜けない。
起きるまでは気づかなかったが、こうしてレイさんを見ていると、甘く痺れるような快楽が僕の全身に流れる。
「ごめんね……。おれ、フェロモン使うの慣れてないから…。強すぎた……。」
…あぁ、そうか。僕はレイさんのフェロモンで……。
レイさんの言葉のおかげで、意識を失う前までの記憶を取り戻した。
◇◆◇
「れ、レイさん……?何を…。」
「おれじゃ、何もできないって思ってるんでしょ。じっとしてて。」
そう言ったレイさんは躊躇うことなく僕のズボンに手を伸ばし、パンツと一緒に足首まで降ろした。窮屈そうに収納されていた僕のモノは勢いよく放出されて、トイレ特有の生暖かい空気に晒される。
呆気に取られていた僕は何も出来ずに、ただレイさんを見つめていた。
「レイさん…!ダメだって…。」
馬乗りになって身を近づけてくるレイさんの肩を、再び押し返す。またもやレイさんは悲しそうな表情を浮かべるも、中々引き下がろうとしない。むしろ興奮したように、どこか嬉しそうな表情を浮かべており、僕はさらに戸惑う。
「よくせーざい、ないから……ね、手伝って…♡」
その言葉と共に、レイさんのフェロモンが一層濃くなった。甘いあまい、身も心も…頭の中も溶かす、バニラの匂い。
それを注ぎ込むかのように、さらに顔を近づけてきたレイさんの唇が僕の唇に重なる。
「ん……っ。」
僕の、ファーストキス。
レイさんの唇は、想像以上に柔らかかった。柔らかくて弾力もあって、しっとりしてて。食べたい…。食べたい、喰べたい。
人間的な興奮の中に、アルファとしての欲望、獣人としての欲望が混ざってきた。混ぜられて、煮込まれて……さらに複雑なものに変わる、そんな感覚がする。
ぬろり。と突然こじ開けられた口から、熱い何かが入ってきた。それは僕の口の中で蠢き、僕より熱い熱を擦りつけてくる。
レイさんの舌だ。
そう感じた瞬間、僕の手がレイさんの肩を引き寄せる。そして自らの舌をレイさんのものと絡めた。
「ん……ちゅ……は、ぁ…♡ユウ、く……♡」
レイさんも、僕に負けじと舌を絡めてくる。舌を絡め、吸い上げ、唾液を交換する。どちらのか分からない液体が僕の口端から垂れる感覚がするも、そんなものは気にも留めない。
(レイさん、レイさん…レイさん……)
蕩けたレイさんの声、甘い吐息、絡める度に頭に響く水音。全てが興奮材料へと変わっていく。時間が経つにつれて、僕の息も荒くなっていく。
息を吸う度に、レイさんのフェロモンが体に染み渡る。まるで麻薬でも吸っているかのように、自分の力では止められなくなっていた。
しかし麻薬は吸いすぎると意識障害が起こる。ましてや、僕はここまで濃厚なフェロモンを嗅いだことがない。
さっきから、心臓の動悸が激しい。意識も視界も朦朧としている。
「ユウ、くん……ユウ…♡」
必死に名前を呼ぶレイさんの声を聞きながら、僕は意識を手放した。
◇◆◇
そこまで思い出したとき、僕の下半身に刺激が走る。
「うっ……!」
刺激の方に目をやると、レイさんが僕のモノを再び咥えていた。
「ちょっと、レイさん……!僕、ライブ後で汚いから…。」
そう言うと、レイさんの表情がムスッとしたような、拗ねた表情になる。
「おれの好きな人の、どこが汚いの。きれいだもん。」
おそらく理性の残っていないレイさんから発せられた、無意識の言葉。「好きな人」。それはきっと、僕を推しているからであって、僕のことを恋愛対象として見ているわけではない。僕のにしゃぶりついているのは、オメガの本能として仕方ないこと。
そう思うと、こんな状況なのに胸が痛んだ。
「一回だけでいいから……ざーめん、ちょーだい?嫌っていうなら、おれのお尻に挿れるから。」
「……分かった。」
半ば強制、というか脅しのような言葉を聞いた僕は、レイさんの言うことに従う。あまりにも可愛いため、普通に強請られても許していたかもしれない。僕の反応を見たレイさんは満足そうに笑って、モノを可愛がり始めた。
-ちゅぽっ……ぐぽっ……ぐぽ…♡
数分後。僕は高まる快楽の中、目を閉じてレイさんの奉仕に必死に耐え続けていた。
(耐えろ…耐えろ!僕の理性…。一回出せばレイさんも正気に戻ってくれる…。だから襲ったりなんかしちゃいけない……。)
「ん゛っ……ん、はぁ…♡」
だがそんな僕の決意を削り落とすかのように、レイさんの動きは激しくなっていく。
最初は咥えたり舌で丁寧に舐めるだけだったが、今は喉奥まで咥えこんでいるのが伝わってくる。喉奥がひくひくして、そこを必死にこじ開けようと自ら押し込んでいくレイさん。あまりにも官能的な状況に、興奮も快楽も倍増してしまう。
「や…ば……。レイさん…でる……。」
歯止めが聞かないほど腰が動いてきたタイミングで、つい言葉を漏らしてしまう。その瞬間にレイさんが息を呑んだことが目を閉じていても分かってしまう。
「らして…♡おれの口に……♡」
さらにレイさんの動きが激しくなる。口の中全体で刺激を与えるだけでなく、舌先が先端や裏筋を這い回っている。細くて長いレイさんの指が、玉を揉みしだいて吐精をせがんでいる。
…なにか。何かが足りない。あとすこし…少しで出るのに。
とっくに我慢の限界など迎えていた僕は、目を開くとレイさんの頭を掴んで激しく腰を打ち付ける。
「お゛っ!う゛ごぉっ……うげぇ、げはっ……お゛っ、うおお゛ええ゛ぇっ……♡」
レイさんが驚いた顔をしたって構わない。苦しそうに嘔吐いたって、喉が上下に動いたって構わない。
全部……全部、僕のことを煽ったレイさんが悪い。精液が欲しいなら、それなりの代償を払ってもらおう。これくらい、いいじゃないか。何をこんなに迷っていたんだ?
何かに怯えていた臆病な僕に、思わず笑いが漏れる。
「はっ…。何、今さら苦しそうな顔してんすか。俺のこと、散々煽ってきてたくせに。ねぇ?」
獣の俺が露呈してくる。アルファの俺に体を乗っ取られる。だけど、もうそんなのは関係ない。全部、こんな甘いフェロモン撒いて誘惑してくるレイさんが悪いんだから。
最初のうちはレイさんも苦しそうにもがいていたが、次第に嬉しそうに俺の動きに応じてきた。口をすぼめて先端から吸い上げ、うっとりとした目で見つめてくる。それを見かねて、俺はレイさんの口からモノを抜き取った。
そこにはレイさんの唾液がべっとりと付着し、ヌラヌラと濡れ光っている。粘り気のある嘔吐き汁がモノにたっぷりと絡み付き、口との間には幾本も糸が引いていた。
……なんて可愛いのだろう。
「ねぇ、レイさん。今の俺は怖いですか?アルファに喉奥突かれて…そこまでして、俺の精液が欲しいんですか?」
レイさんの周りについている唾液を塗り広げるように、頬を撫でてやる。可愛い、可愛い……と愛情も一緒に込めて。
「はぁっ……ぁ…♡けほっ……ん゛へっ……。」
案の定レイさんは噎せて浅い呼吸を繰り返していたが、その表情はどこか恍惚としていた。
「んぇ……♡いまの、すきだった…♡もっと……もっと、して…♡」
口を大きく開いたレイさんの愛らしいお願いを聞くと、俺は再びモノを喉奥へと押し込む。
「そこまで言ってくれるなら…出してあげますよ。」
さっきよりも深く、速く。それは絶頂を目指すストロークだった。先端を喉奥にごりごりと押し付ける度にレイさんの喉が盛り上がるのを、添えた手の感覚が伝えてくる。視界の端に映り込む尻尾は、快楽で毛が逆だっていた。
肝心のレイさんは目が半分までしか開いておらず、目尻から生理的な涙が溢れている。それでも尚嬉しそうにこちらを見つめる瞳と目が合い、俺はもう限界だった。
「出るっ…。出しますからね。全部…全部、受け止めて……!」
ラストスパートとして何度か腰を揺らしたあと、レイさんの最奥に押し付ける。もはや喉奥ではなく食道まで食い込んでいる感覚だ。
「ん゛ーっ♡ん゛♡」
レイさんが俺の腰に抱きついてきたのと同時に、大量に精を吐く。喉奥が何度か締まり、レイさんが俺の精液を飲み込んでくれている。
しばらくして、出し切ったモノの喉から引き抜いた。そこからは少し泡立ったレイさんの唾液と俺の精液が混ざりあって糸を引いていた。
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