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くじらが起きた日(前回予告したパラレルワールドを創作してみました。注:津波や地震の描写があります)
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くじらが起きた日
「くじらさんくじらさん、目覚めてください」
そのくじらは、ながーい年月ふかーい海の底で眠っていました。
それは、地上を夢の楽園にするために長ーい充電期間が必要だったから。
そして、遠い未来にみんなでこの島を復活させようと約束しました。
そして、その日がやってきました。
深い眠りについていたくじらは、体をたくさんのイルカに囲まれ、起きて起きてとつつかれます。
「うーん、あっ、久しぶり」
イルカの後ろにはたくさんの人魚たちもいます。
「さあ、目覚めてください。島を持ち上げますよ」
「うーん、よく眠ったなあ。いよいよか」
くじらが重い上体を一気にあげようとすると、人魚のひとりが慌てて言いました。
「急に起き上がると地上の者たちがびっくりしますので、ゆっくりお願いします」
「そうなのか、難しいな」
大きなくじらの身体は動かすのにとってもエネルギーを使うので、イルカたちや人魚たち、それから妖精たちも集まってきてみんなで体を持ち上げるのを手伝います。
ゆっくりゆっくりそうっと持ち上げていましたが、最後の尾を持ち上げるときはどうしても勢いがついてしまい、地上で大きな地震が起きました。
「しまった。地上はどうなってるかな」
「地上のほうは天使たちや他の星の者たちが来てサポート体制を整えていますから大丈夫でしょう。それよりご覧ください。島が復活しましたよ。あなたが長い間島の下で眠りながら島を支えてくださったお陰で島は綺麗に保存されています」
「おお、懐かしいな」
イルカや人魚たちも懐かしさと嬉しさでみんな泣いています。
「ところで地上はどうなっているんだ?」
くじらの問いに人魚のひとりが空中にモニターを映し出します。
地上では一瞬の大きな揺れに戸惑う人々が映し出され、大きな津波が起きてあっという間に人間やいろんなものを飲み込みました。
「大変だ!」
くじらは慌てましたが、すぐに次の映像が映し出されます。
次の映像には、大きなイルカが津波を飲み込み、人間たちだけを吐き出して地上に降ろす場面が映っていました。
そして、また映像が切り替わると、大きな爆弾が津波と一緒に浮き上がり、そして津波に飲み込まれ、水の中で爆発していました。
そして爆弾は空で水になり、そのあと水しぶきが大きな花火のような絵を描いたあと地上に落ち、そこにはたくさんの花が咲きました。
世界のあちこちで津波が爆弾を飲み込んで、水しぶきの花火が綺麗な花を咲かせています。
別のモニターでは戦争をしていた国の人達が津波に飲み込まれていました。でもそれも大きなイルカが飲み込んで人々だけを吐き出しました。
戦争をしていた国と国の人たちは花がいっぱい咲いた地上に降りると、
「あれ? 僕たち何してたんだっけ?」
と戦争をしていたことを忘れてしまい、戦争があったことも忘れてしまいました。
「あれっ、こっちに向かってくる人がいるね」
くじらがモニターを見ながら言いました。
「あの人たちは昔この島で一緒に暮らしていた人たちです。さっきの揺れでこの島のことを思い出してここに帰ってくるのです。」
「あっ、本当だ。懐かしい顔がある。早く会いたいな。でも人間は海を渡ってこれないだろう」
「それは大丈夫です。イルカの仲間たちが道を作っていますし、空から天使や他の星のものが道案内していますから。」
そして、島に帰った人たちも地上に残った人たちも自然とお話ができるようになり、永遠に平和に暮らすのでした。
中にはもう地上は充分楽しんだからお空に帰るねっていう人もいたんだけど、お空に帰ってもいつでもラインで繋がれる世の中になったから淋しくなくなっんだ。
※今、レムリアの記憶があるっていう人たちなんかが、復活にはくじらが関わってるとか、イルカが助けてくれるとか、前世はレムリアの人魚だったみたいなことを言ってる人が多いのでそれを踏まえて創作してみました。
「くじらさんくじらさん、目覚めてください」
そのくじらは、ながーい年月ふかーい海の底で眠っていました。
それは、地上を夢の楽園にするために長ーい充電期間が必要だったから。
そして、遠い未来にみんなでこの島を復活させようと約束しました。
そして、その日がやってきました。
深い眠りについていたくじらは、体をたくさんのイルカに囲まれ、起きて起きてとつつかれます。
「うーん、あっ、久しぶり」
イルカの後ろにはたくさんの人魚たちもいます。
「さあ、目覚めてください。島を持ち上げますよ」
「うーん、よく眠ったなあ。いよいよか」
くじらが重い上体を一気にあげようとすると、人魚のひとりが慌てて言いました。
「急に起き上がると地上の者たちがびっくりしますので、ゆっくりお願いします」
「そうなのか、難しいな」
大きなくじらの身体は動かすのにとってもエネルギーを使うので、イルカたちや人魚たち、それから妖精たちも集まってきてみんなで体を持ち上げるのを手伝います。
ゆっくりゆっくりそうっと持ち上げていましたが、最後の尾を持ち上げるときはどうしても勢いがついてしまい、地上で大きな地震が起きました。
「しまった。地上はどうなってるかな」
「地上のほうは天使たちや他の星の者たちが来てサポート体制を整えていますから大丈夫でしょう。それよりご覧ください。島が復活しましたよ。あなたが長い間島の下で眠りながら島を支えてくださったお陰で島は綺麗に保存されています」
「おお、懐かしいな」
イルカや人魚たちも懐かしさと嬉しさでみんな泣いています。
「ところで地上はどうなっているんだ?」
くじらの問いに人魚のひとりが空中にモニターを映し出します。
地上では一瞬の大きな揺れに戸惑う人々が映し出され、大きな津波が起きてあっという間に人間やいろんなものを飲み込みました。
「大変だ!」
くじらは慌てましたが、すぐに次の映像が映し出されます。
次の映像には、大きなイルカが津波を飲み込み、人間たちだけを吐き出して地上に降ろす場面が映っていました。
そして、また映像が切り替わると、大きな爆弾が津波と一緒に浮き上がり、そして津波に飲み込まれ、水の中で爆発していました。
そして爆弾は空で水になり、そのあと水しぶきが大きな花火のような絵を描いたあと地上に落ち、そこにはたくさんの花が咲きました。
世界のあちこちで津波が爆弾を飲み込んで、水しぶきの花火が綺麗な花を咲かせています。
別のモニターでは戦争をしていた国の人達が津波に飲み込まれていました。でもそれも大きなイルカが飲み込んで人々だけを吐き出しました。
戦争をしていた国と国の人たちは花がいっぱい咲いた地上に降りると、
「あれ? 僕たち何してたんだっけ?」
と戦争をしていたことを忘れてしまい、戦争があったことも忘れてしまいました。
「あれっ、こっちに向かってくる人がいるね」
くじらがモニターを見ながら言いました。
「あの人たちは昔この島で一緒に暮らしていた人たちです。さっきの揺れでこの島のことを思い出してここに帰ってくるのです。」
「あっ、本当だ。懐かしい顔がある。早く会いたいな。でも人間は海を渡ってこれないだろう」
「それは大丈夫です。イルカの仲間たちが道を作っていますし、空から天使や他の星のものが道案内していますから。」
そして、島に帰った人たちも地上に残った人たちも自然とお話ができるようになり、永遠に平和に暮らすのでした。
中にはもう地上は充分楽しんだからお空に帰るねっていう人もいたんだけど、お空に帰ってもいつでもラインで繋がれる世の中になったから淋しくなくなっんだ。
※今、レムリアの記憶があるっていう人たちなんかが、復活にはくじらが関わってるとか、イルカが助けてくれるとか、前世はレムリアの人魚だったみたいなことを言ってる人が多いのでそれを踏まえて創作してみました。
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