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2部 1章
勝利
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「きゃああああああああああああああああああああああああああああああ!!」
私は悲鳴を上げる。
いや、上げるよね!?生首が喋っているんだよ!!
「む、どうした?まだ敵がいたか?」
「ど、どどどどうしたじゃないよ!?」
何?一体、どうして生首の状態で喋ってるの!?
「カモメ、大丈夫!?今の爆発と悲鳴は!?」
私の悲鳴を聞いて、ディータが飛んでくる。
私はディータに生首状態となった男を指さして見るように促す……。
「首?……今の爆発に巻き込まれたの?ツイてないわね」
「否定だ、今の爆発は俺はやったことだ、巻き込まれたわけではない」
「み゛ゃ゛!?」
ディータと会話する生首……。
予想外の事でディータの顔が面白いことになっている。
「な、ななななな、何で生首が喋っているのよ!?魔物?新種の魔物なの!?」
「否定だ、俺は魔物ではない。この状態で喋れるのは天啓スキルによるものだ」
天啓スキル?……え、生首の天啓スキルとか?
こんな生物の法則を無視したような天啓スキルってあるの?
「体ももう少しすればくっつくだろう、それより、他の魔物は大丈夫か?」
「くっつくって……」
粘土じゃないんだからと私は男のバラバラになった体の方を見てみると、バラバラに散らばっていた体のパーツがジリジリと男の頭に向かって近づいてきていた………見なきゃよかった。
―――――――――――まるでホラーだよ。
「キシャアアアアアアアアアアアアア!」
私が頭を抱えていると、一際大きな魔物の叫び声が聞こえる。
―――――――――グリフォンだ。
グリフォンが上空を飛んでいた。だが、街に向かっているというわけではない、必死にある人物から逃げようとしている………そう言った様子だ。
ある人物というのはクオンである。
クオンは風の魔法を足元に発生させながら空中を駆けていた。
相変わらず、すごい動きである。
翼を持った魔物相手でも、まるで地面の上で戦っているのと変わらない様子だ。
そして……。
「クェエエエエエエ!!」
クオンの一撃が、グリフォンの首を叩き斬り……グリフォンは魔石へと姿を変えた。
そして、それとほぼ同時に、遠くにいたキメラも魔石へと姿を変える。
それが最後のAランクの魔物であった。
いつの間にか数匹いたAランクの魔物をクオンとエリンシアは二人で殲滅していたのだ。
「カモメ、無事かい?」
「うん、さっすがクオンとエリンシア!仕事が早いね」
「はは、ありがとう……っ!?」
優しく微笑んでいたクオンの表情が一瞬で面白いことになる。
うん、生首の男の周りにズルズルと這いよる体のパーツを視界にいれたのだろう。
「この人は、とりあえず大丈夫みたい……だよ?」
本当に大丈夫なのか自信はないので最後が疑問形になる。
「肯定だ、後、数分もすればもとに戻るだろう」
「そ、そうなのかい?……じゃ、じゃあ、僕はとりあえず、他の魔物を殲滅しに行ってくる、カモメは無理をしないようにね」
「うん、わかった」
クオンとエリンシアが残りの魔物を片っ端から倒しにかかった。
残っていたライカンスロープもどうやらギルドマスターが倒していたらしく、後はランクの低い魔物のだけである……よかった、街に被害が出なくて済みそうだ。
私は安心をすると、急に体から力が抜け、その場にへたり込んでしまった。
「ちょっと、カモメ、大丈夫!?」
「あはは、大丈夫大丈夫、ちょっと疲れただけだよ」
魔力を使いすぎたみたいだね……でも、魔力は少し休めば回復していくし、問題ない。
それよりも、邪鬼という存在は思った以上に危険なようだ……こちらの大陸も気ままに冒険者というわけにはいかないのかもなぁ……ああ、もっと冒険がしたいよ。
私が、地面に座りながらそんなことを考えていると、目の前では生首と体がドッキングを果たしていた。
うう……視界に入らないところで休めばよかった……。
この人、一体何者なんだろう……っていうか、どんな天啓スキルなら生首の状態で話すなんて真似ができるのさ……実はゾンビでしたなんて言わないよね?
目の前でみるみる人の形に戻っている男を見ながら、若干の恐怖を感じる私であった。
私は悲鳴を上げる。
いや、上げるよね!?生首が喋っているんだよ!!
「む、どうした?まだ敵がいたか?」
「ど、どどどどうしたじゃないよ!?」
何?一体、どうして生首の状態で喋ってるの!?
「カモメ、大丈夫!?今の爆発と悲鳴は!?」
私の悲鳴を聞いて、ディータが飛んでくる。
私はディータに生首状態となった男を指さして見るように促す……。
「首?……今の爆発に巻き込まれたの?ツイてないわね」
「否定だ、今の爆発は俺はやったことだ、巻き込まれたわけではない」
「み゛ゃ゛!?」
ディータと会話する生首……。
予想外の事でディータの顔が面白いことになっている。
「な、ななななな、何で生首が喋っているのよ!?魔物?新種の魔物なの!?」
「否定だ、俺は魔物ではない。この状態で喋れるのは天啓スキルによるものだ」
天啓スキル?……え、生首の天啓スキルとか?
こんな生物の法則を無視したような天啓スキルってあるの?
「体ももう少しすればくっつくだろう、それより、他の魔物は大丈夫か?」
「くっつくって……」
粘土じゃないんだからと私は男のバラバラになった体の方を見てみると、バラバラに散らばっていた体のパーツがジリジリと男の頭に向かって近づいてきていた………見なきゃよかった。
―――――――――――まるでホラーだよ。
「キシャアアアアアアアアアアアアア!」
私が頭を抱えていると、一際大きな魔物の叫び声が聞こえる。
―――――――――グリフォンだ。
グリフォンが上空を飛んでいた。だが、街に向かっているというわけではない、必死にある人物から逃げようとしている………そう言った様子だ。
ある人物というのはクオンである。
クオンは風の魔法を足元に発生させながら空中を駆けていた。
相変わらず、すごい動きである。
翼を持った魔物相手でも、まるで地面の上で戦っているのと変わらない様子だ。
そして……。
「クェエエエエエエ!!」
クオンの一撃が、グリフォンの首を叩き斬り……グリフォンは魔石へと姿を変えた。
そして、それとほぼ同時に、遠くにいたキメラも魔石へと姿を変える。
それが最後のAランクの魔物であった。
いつの間にか数匹いたAランクの魔物をクオンとエリンシアは二人で殲滅していたのだ。
「カモメ、無事かい?」
「うん、さっすがクオンとエリンシア!仕事が早いね」
「はは、ありがとう……っ!?」
優しく微笑んでいたクオンの表情が一瞬で面白いことになる。
うん、生首の男の周りにズルズルと這いよる体のパーツを視界にいれたのだろう。
「この人は、とりあえず大丈夫みたい……だよ?」
本当に大丈夫なのか自信はないので最後が疑問形になる。
「肯定だ、後、数分もすればもとに戻るだろう」
「そ、そうなのかい?……じゃ、じゃあ、僕はとりあえず、他の魔物を殲滅しに行ってくる、カモメは無理をしないようにね」
「うん、わかった」
クオンとエリンシアが残りの魔物を片っ端から倒しにかかった。
残っていたライカンスロープもどうやらギルドマスターが倒していたらしく、後はランクの低い魔物のだけである……よかった、街に被害が出なくて済みそうだ。
私は安心をすると、急に体から力が抜け、その場にへたり込んでしまった。
「ちょっと、カモメ、大丈夫!?」
「あはは、大丈夫大丈夫、ちょっと疲れただけだよ」
魔力を使いすぎたみたいだね……でも、魔力は少し休めば回復していくし、問題ない。
それよりも、邪鬼という存在は思った以上に危険なようだ……こちらの大陸も気ままに冒険者というわけにはいかないのかもなぁ……ああ、もっと冒険がしたいよ。
私が、地面に座りながらそんなことを考えていると、目の前では生首と体がドッキングを果たしていた。
うう……視界に入らないところで休めばよかった……。
この人、一体何者なんだろう……っていうか、どんな天啓スキルなら生首の状態で話すなんて真似ができるのさ……実はゾンビでしたなんて言わないよね?
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