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5章
アスカの出生
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私達は、グランルーンから逃げ延びたラインハルトさんと王子様、そしてエリンシアの弟のいるベラリッサへと来ていた。
「ここで少し待っていてくださいな、彼らを連れてきます」
そう言ってメリアンナ女王は部屋を出ていった。
「ラインハルトさんかー、久しぶりだね」
「うん、あの後、色々苦労を掛けただろうし、ちゃんとお礼を言っておかないとね」
「後、王子さまってどんな人だろうね?」
「そうだね・・・あ」
カモメの問いに答えたクオンは一つの事を思い出す、以前ヴィクトールに教えられたことだ。
カモメの母親は前国王の妹であったと・・・つまり、その王子とカモメは従妹ということになる。
「どったの、クオン?」
「あ、ううん、なんでもないよ」
(さすがに王子様が知っているという事はないか)
クオンがそう考えていると部屋の扉がノックされ、開かれる。
「お待たせしました、ラインハルト様とマルティス王子をお連れ致しましたよ」
メリアンナ女王の後ろには3つの人影があった。
「久しぶりだな、ヴィクトールの娘よ」
「ラインハルトさん!」
現れたのは以前より少し老けたラインハルトの姿であった。
白髪が混じっており、苦労の色が見える。
「ラインハルトさん、あの後、グラシアールに迷惑が掛からないようにしてくれたりしてくれてありがとう」
「いや、私は君らに助けられたのだ、あれくらいは当然の事だ」
「その人が闇の魔女ですか、ラインハルト」
私とラインハルトさんが話していると後ろから物腰の柔らかそうな青年の声が聞こえる。
「はっ、この者がヴィクトールの娘、カモメです」
「やっぱりそうなんだね、初めまして姉上、僕はマルティスと言います」
「あ、初めましてカモメです・・・え、姉上?」
今、この子私の事姉上って言わなかった?
歳は私と同じか一つ下くらいだよね・・・こんな大きな兄弟いるわけないと思うけど・・・まさかお父さん、お母さんを裏切って!
謂れのない疑いに天国でヴィクトールが憤慨していそうだが、確かにこの少年はカモメの事を姉上と言った。
「えっと・・・なんで姉上?」
「やはり、知らされていないのですね・・・」
「ヴィクトールも王もカモメには自由に生きて欲しいと願っておりましたから」
「お父さんと王様が?・・・一体何の話なの?」
いきなりの事で意味が解らない、それに確かマルティスと言えばグランルーンの王子様の名前じゃなかった?その人がなんて私を姉上なんて・・・。
「姉さん!」
また!?
私が動揺しているところにまたも姉と呼ぶ少年の声に私はビクリと体を弾ませる。
「ロレンス!」
見ると、少年が姉と呼んだのは私ではなく今度はエリンシアだった。
ということは今ロレンスと呼ばれた子がエリンシアの弟さんか。
エリンシアと同じ金髪でさらさらとしたショートヘアーの美少年である。
なるほど、間違いなくエリンシアの兄弟だ。
それに比べて、私を姉上と呼んだ王子様は、赤い髪が特徴の優しさと勇ましさその両方を備えているような精悍な青年で・・・・・・そして、背が高い。
私と共通点ないじゃん!
「姉さんに任されたのに・・・俺・・・」
「あなたのせいではありませんわ、ロレンス。安心なさい、魔族はワタクシ達が追っ払って差し上げますわ」
「姉さん」
エリンシアに優しく抱擁され、ロレンス君は涙を流しながら謝り続けた。
エリンシアの優しさと強さに心を打たれながら、私は私の方でよくわからないこの状況に戸惑い続けていた。
「姉上、いきなりの事で驚いていると思います、ですが、話を聞いてはもらえませんか?」
「そりゃ聞くけど・・・」
「ありがとうございます・・・姉上は姉上の母君の事をご存知ですか?」
「え、うん」
そりゃあ、お母さんの事を知らない訳ないよ、優しいお母さん、私の事をいつも守ってくれていたもん。
「母君、アスカ叔母様の出身は?」
「え、知らないけど・・・え、叔母様?」
「そう、あなたのお母様は私の父親の妹になります」
「えええええ!?」
え・・・ってことはお母さんグランルーンの王女さまだったの!?
全然・・・知らなかったよ・・・。
「確かに、カモメのお母さんはグランルーンの王女として生まれたとヴィクトールさんが言っていた」
「え、クオン?」
「だけど、忌子としてグランルーンに命を狙われていたと聞いている」
「はい、それを嘆いたわが父がヴィクトール殿に頼んで逃がしたと・・・」
「お母さんもグランルーンに狙われていたんだ・・・」
お母さんもずっとグランルーンから逃げていたんだね・・・お父さんはそれを護って・・・あれ、でも私物心ついたことにはグランルーンにいたような?
「父が王座に着いてからはアスカ叔母様を狙うことは無くなりました、ですが、叔母様は王宮に戻ることはなく冒険者を続けていたそうですが・・・」
そりゃそうだろうね・・・私だって王女と冒険者どっちになりたいって言われた冒険者を取るよ。
「それで・・・なんで、そんな話を?」
そもそも、ここにはグランルーンを解放するために来たのだ。お母さんの事を聞けたのは少しうれしいけど、今は先にグランルーンをどう取り戻すのか話し合わないといけないんじゃないだろうか?
「ええ、それで、姉上にお願いがあります。」
「お願い?」
それにしても、なぜ姉上なのだろう・・・まあ、従妹で恐らく私の方がひとつくらい上なのかな・・・そう言う意味では親戚のお姉さんなのか・・・むぅ。
「グランルーンの解放に力を貸してください」
「え、うん、そのつもりで来たけど・・・」
「グランルーンの王女として!」
「ぶはっ」
い、今なんて!?
王女、なんで、わたしが!?
「ちょ、ちょっと、何言ってるの?王子はあなたでしょ!!」
「姉上も王家の血を引いております、ですからあなたも王女の資格があるのです!」
「あるのですって・・・あったとしてもお断りだよ!?」
「そんな、お願いします姉上!!」
「姉上じゃなあああああああああいい!!」
ベラリッサ法国に私の咆哮が木霊するのだった・・・。
「ここで少し待っていてくださいな、彼らを連れてきます」
そう言ってメリアンナ女王は部屋を出ていった。
「ラインハルトさんかー、久しぶりだね」
「うん、あの後、色々苦労を掛けただろうし、ちゃんとお礼を言っておかないとね」
「後、王子さまってどんな人だろうね?」
「そうだね・・・あ」
カモメの問いに答えたクオンは一つの事を思い出す、以前ヴィクトールに教えられたことだ。
カモメの母親は前国王の妹であったと・・・つまり、その王子とカモメは従妹ということになる。
「どったの、クオン?」
「あ、ううん、なんでもないよ」
(さすがに王子様が知っているという事はないか)
クオンがそう考えていると部屋の扉がノックされ、開かれる。
「お待たせしました、ラインハルト様とマルティス王子をお連れ致しましたよ」
メリアンナ女王の後ろには3つの人影があった。
「久しぶりだな、ヴィクトールの娘よ」
「ラインハルトさん!」
現れたのは以前より少し老けたラインハルトの姿であった。
白髪が混じっており、苦労の色が見える。
「ラインハルトさん、あの後、グラシアールに迷惑が掛からないようにしてくれたりしてくれてありがとう」
「いや、私は君らに助けられたのだ、あれくらいは当然の事だ」
「その人が闇の魔女ですか、ラインハルト」
私とラインハルトさんが話していると後ろから物腰の柔らかそうな青年の声が聞こえる。
「はっ、この者がヴィクトールの娘、カモメです」
「やっぱりそうなんだね、初めまして姉上、僕はマルティスと言います」
「あ、初めましてカモメです・・・え、姉上?」
今、この子私の事姉上って言わなかった?
歳は私と同じか一つ下くらいだよね・・・こんな大きな兄弟いるわけないと思うけど・・・まさかお父さん、お母さんを裏切って!
謂れのない疑いに天国でヴィクトールが憤慨していそうだが、確かにこの少年はカモメの事を姉上と言った。
「えっと・・・なんで姉上?」
「やはり、知らされていないのですね・・・」
「ヴィクトールも王もカモメには自由に生きて欲しいと願っておりましたから」
「お父さんと王様が?・・・一体何の話なの?」
いきなりの事で意味が解らない、それに確かマルティスと言えばグランルーンの王子様の名前じゃなかった?その人がなんて私を姉上なんて・・・。
「姉さん!」
また!?
私が動揺しているところにまたも姉と呼ぶ少年の声に私はビクリと体を弾ませる。
「ロレンス!」
見ると、少年が姉と呼んだのは私ではなく今度はエリンシアだった。
ということは今ロレンスと呼ばれた子がエリンシアの弟さんか。
エリンシアと同じ金髪でさらさらとしたショートヘアーの美少年である。
なるほど、間違いなくエリンシアの兄弟だ。
それに比べて、私を姉上と呼んだ王子様は、赤い髪が特徴の優しさと勇ましさその両方を備えているような精悍な青年で・・・・・・そして、背が高い。
私と共通点ないじゃん!
「姉さんに任されたのに・・・俺・・・」
「あなたのせいではありませんわ、ロレンス。安心なさい、魔族はワタクシ達が追っ払って差し上げますわ」
「姉さん」
エリンシアに優しく抱擁され、ロレンス君は涙を流しながら謝り続けた。
エリンシアの優しさと強さに心を打たれながら、私は私の方でよくわからないこの状況に戸惑い続けていた。
「姉上、いきなりの事で驚いていると思います、ですが、話を聞いてはもらえませんか?」
「そりゃ聞くけど・・・」
「ありがとうございます・・・姉上は姉上の母君の事をご存知ですか?」
「え、うん」
そりゃあ、お母さんの事を知らない訳ないよ、優しいお母さん、私の事をいつも守ってくれていたもん。
「母君、アスカ叔母様の出身は?」
「え、知らないけど・・・え、叔母様?」
「そう、あなたのお母様は私の父親の妹になります」
「えええええ!?」
え・・・ってことはお母さんグランルーンの王女さまだったの!?
全然・・・知らなかったよ・・・。
「確かに、カモメのお母さんはグランルーンの王女として生まれたとヴィクトールさんが言っていた」
「え、クオン?」
「だけど、忌子としてグランルーンに命を狙われていたと聞いている」
「はい、それを嘆いたわが父がヴィクトール殿に頼んで逃がしたと・・・」
「お母さんもグランルーンに狙われていたんだ・・・」
お母さんもずっとグランルーンから逃げていたんだね・・・お父さんはそれを護って・・・あれ、でも私物心ついたことにはグランルーンにいたような?
「父が王座に着いてからはアスカ叔母様を狙うことは無くなりました、ですが、叔母様は王宮に戻ることはなく冒険者を続けていたそうですが・・・」
そりゃそうだろうね・・・私だって王女と冒険者どっちになりたいって言われた冒険者を取るよ。
「それで・・・なんで、そんな話を?」
そもそも、ここにはグランルーンを解放するために来たのだ。お母さんの事を聞けたのは少しうれしいけど、今は先にグランルーンをどう取り戻すのか話し合わないといけないんじゃないだろうか?
「ええ、それで、姉上にお願いがあります。」
「お願い?」
それにしても、なぜ姉上なのだろう・・・まあ、従妹で恐らく私の方がひとつくらい上なのかな・・・そう言う意味では親戚のお姉さんなのか・・・むぅ。
「グランルーンの解放に力を貸してください」
「え、うん、そのつもりで来たけど・・・」
「グランルーンの王女として!」
「ぶはっ」
い、今なんて!?
王女、なんで、わたしが!?
「ちょ、ちょっと、何言ってるの?王子はあなたでしょ!!」
「姉上も王家の血を引いております、ですからあなたも王女の資格があるのです!」
「あるのですって・・・あったとしてもお断りだよ!?」
「そんな、お願いします姉上!!」
「姉上じゃなあああああああああいい!!」
ベラリッサ法国に私の咆哮が木霊するのだった・・・。
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