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3章
クオンの剣
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「皆、大丈夫!」
私は魔族を倒した後、コハクたちと別れて急いで城まで飛んできた。謁見の間へと来ると、敵の姿は無く王様とソフィーナ、それにアネルさんが今後の事について話し合っている。なぜかラガナは高いびきをかいて寝ていたが。
「魔女殿か、報告は聞いている街の西側に現れた魔族を倒してくれたそうだな」
「うん、直接来なくてごめんね」
「いや、街を救ってくれたことを感謝しよう、それにアネル殿とラガナ殿がこちらに来た魔物を撃退してくれたのでな」
あ、ラガナちゃんと戦ってくれたんだ、寝てるから心配したよ。
「あれ、クオンは?エリンシアは広場で戦ってるって聞いたけど」
「ここにいるよ」
「ワタクシも戻りましたわ」
後ろを振り返るとそこにはボロボロになった二人がいた。
「わ、ちょっとすごい怪我してるじゃん」
「魔力が尽きて寝ていたら崩れた建物が落ちて来ただけですわ」
「威力増すためにスピードを上げたまま地面に突っ込んだら結構痛くてね」
「二人とも何やってるの!?」
魔族にやられたんじゃないの!?・・・私が二人の行動にツッコミを入れていると、ふと、クオンの持っている剣に目が行く。
「あれ、クオン。その剣」
「うん、さっきの魔族との戦いで折れちゃって」
なんてことだ、光の魔法を使えないクオンはあの剣が無いと魔族にダメージを与えることが出来ない。
「うーん、じゃあ、新しい剣を探さないとだね・・・」
「それなんだけど、僕はしばらくパーティを離れてダンジョンに潜ってみようかと思うんだ」
「え?」
クオンがパーティを抜けてダンジョンに潜る?
「な、なんで!?」
「聖武具を探してみようかと思ってね」
そうか、確かに聖武具が見つかれば魔族と戦うことが出来る。でも、そんな丁度良く剣の聖武具が見つかるかな?・・・ううん、それより――――――。
「な、なんで、私は連れて行ってくれないの!?」
「うん、今この状況でカモメがこの国を離れるわけにはいかないだろ?」
「そうですわね、戦力面でもですけれど、カモメさんは街の方々に人気がありますもの」
「ううう・・・」
「いつも一緒のクオン殿が離れるのは寂しいかもしれませんが、ここはクオン殿を信じて待つべだと」
「ずるーい!クオンだけ冒険出来てずー・るー・いー!!」
「言うと思った」
「言うと思いましたわ」
「・・・・・・・・・・・・・おおう」
私がクオンと離れることを寂しく思っていると勘違いしたソフィーナが目を点にして言葉を漏らす。
確かに、クオンと離れるのも寂しいけど、ダンジョン探索!それは間違いなく冒険だよ!!
うう・・・私も一緒に冒険したい~。
「この戦いが終われば思う存分冒険できるよカモメ。その時は一緒にダンジョンに潜ろう」
「あら、ワタクシとディータさんも忘れないでくださいまし」
「あはは、もちろん」
「うー、約束だからね!」
「うん」
口をとがらせている私にクオンは頭を撫でて慰めてくれる。
この戦争が終わったら、ぜーったいダンジョンに潜ったり、世界の秘密を見つけに行ったり、いろんな冒険をしてやるんだから!
「クオンちゃんは剣がいいのよね?」
「え、あ、はい」
私たちがパーティでほのぼのとしていると、アネルさんが会話に入ってくる。
「それなら、剣の聖武具が眠っているダンジョンを知っているわよ」
「え!?」
「本当ですか?」
「ええ、昔ヴィクトールたちと潜ったダンジョンにあったわ、クリアされたという噂は聞いていないから今もまだあるはずよ」
「なんで、見つけたのに持ってこなかったんですか?」
「その時にはすでに私もラインハルトも聖武具を持っていてね、特に必要なかったし、あれを取らなければダンジョンは消えないから後に来る冒険者たちの為に残しておこうって話になったのよ」
「なるほど」
その話が本当で、今もまだ聖武具が残っているのであれば朗報である。
「では、アネルさん、その場所を教えてくれますか?」
「ええ、地図に書いておくわ」
「それよりクオン、一人で行くつもり?」
「うん、他に行ける人もいないだろうしね」
うーん、確かに、私もそうだけどエリンシアも抜けられると戦力的にきついし、とはいえ、いくらクオンでも魔剣もないのに一人でダンジョンの最深部まで潜るとなると危険なんじゃ・・・それに最下層にはボスだっているだろうし。
「それなら、俺たちを連れて行ってください!」
声のした方を見ると、耳の尖った少年と少女が立っていた。
「コハク、リーナ」
「まだ未熟な俺たちですが、すこしでもクオンさんの役に立って見せます!」
「私も、治療魔法なら使えますので役に立てるかと・・・ヒスイもいますし」
先ほどまで私と一緒にいたコハクとリーナが名乗りを上げる、どうやら、冒険者ギルドには戻らず、私を追って城まで来たようだ。
「ダンジョンは危険だよ、必ず君たちを無事に返せるとは約束できない」
「俺たちも冒険者です!覚悟は出来ているつもりです!」
「コクコク」
コハクの言葉にリーナが頷く、二人ともいつの間にか成長しているんだね。でも、前衛のクオンとヒスイに遠距離からの弓での攻撃のコハク、魔法の使えるリーナならばバランスもいいんじゃないかな?
「王様」
「ん、どうしたソフィーナ?」
「私もクオン殿に同行したいと思います」
「何を言っている?」
「この度、自分の不甲斐なさを知り、このままでは騎士団長としてツァインを護れぬと判断しました」
「それで、彼らに付いていきたいと?」
「彼らに付いていき己を磨きたいと思います」
「ふむ・・・」
「あら、良いんじゃないフィルディナンドちゃん、ソフィーナちゃんがやらなければならない仕事は私が代わりにやってあげるわよ」
少し悩んでいた王様に、アネルさんが口添えをする。
「アネル姉さん・・・」
「あら、久しぶりに姉さんって呼んでくれたわね、嬉しいわ」
嬉しそうにするソフィーナにアネルさんは優しく微笑んだ。アネルさんはディータの言う通り何かを隠していると思う、でも彼女が善人であることは信じたいな。
「わかった、アネル殿がそう言うのなら許可しよう、だが、必ず今以上の強さを得て戻ってくるように、いいな?」
「はっ!」
コハクとリーナ、ヒスイに加えてソフィーナさんもクオンに同行することとなった。
そして、私たちは、街の復興と他の国の様子を調査しなければならない、そして協力できる国があれば協力をして打倒帝国である!
これから、忙しくなりそうだ。
私は魔族を倒した後、コハクたちと別れて急いで城まで飛んできた。謁見の間へと来ると、敵の姿は無く王様とソフィーナ、それにアネルさんが今後の事について話し合っている。なぜかラガナは高いびきをかいて寝ていたが。
「魔女殿か、報告は聞いている街の西側に現れた魔族を倒してくれたそうだな」
「うん、直接来なくてごめんね」
「いや、街を救ってくれたことを感謝しよう、それにアネル殿とラガナ殿がこちらに来た魔物を撃退してくれたのでな」
あ、ラガナちゃんと戦ってくれたんだ、寝てるから心配したよ。
「あれ、クオンは?エリンシアは広場で戦ってるって聞いたけど」
「ここにいるよ」
「ワタクシも戻りましたわ」
後ろを振り返るとそこにはボロボロになった二人がいた。
「わ、ちょっとすごい怪我してるじゃん」
「魔力が尽きて寝ていたら崩れた建物が落ちて来ただけですわ」
「威力増すためにスピードを上げたまま地面に突っ込んだら結構痛くてね」
「二人とも何やってるの!?」
魔族にやられたんじゃないの!?・・・私が二人の行動にツッコミを入れていると、ふと、クオンの持っている剣に目が行く。
「あれ、クオン。その剣」
「うん、さっきの魔族との戦いで折れちゃって」
なんてことだ、光の魔法を使えないクオンはあの剣が無いと魔族にダメージを与えることが出来ない。
「うーん、じゃあ、新しい剣を探さないとだね・・・」
「それなんだけど、僕はしばらくパーティを離れてダンジョンに潜ってみようかと思うんだ」
「え?」
クオンがパーティを抜けてダンジョンに潜る?
「な、なんで!?」
「聖武具を探してみようかと思ってね」
そうか、確かに聖武具が見つかれば魔族と戦うことが出来る。でも、そんな丁度良く剣の聖武具が見つかるかな?・・・ううん、それより――――――。
「な、なんで、私は連れて行ってくれないの!?」
「うん、今この状況でカモメがこの国を離れるわけにはいかないだろ?」
「そうですわね、戦力面でもですけれど、カモメさんは街の方々に人気がありますもの」
「ううう・・・」
「いつも一緒のクオン殿が離れるのは寂しいかもしれませんが、ここはクオン殿を信じて待つべだと」
「ずるーい!クオンだけ冒険出来てずー・るー・いー!!」
「言うと思った」
「言うと思いましたわ」
「・・・・・・・・・・・・・おおう」
私がクオンと離れることを寂しく思っていると勘違いしたソフィーナが目を点にして言葉を漏らす。
確かに、クオンと離れるのも寂しいけど、ダンジョン探索!それは間違いなく冒険だよ!!
うう・・・私も一緒に冒険したい~。
「この戦いが終われば思う存分冒険できるよカモメ。その時は一緒にダンジョンに潜ろう」
「あら、ワタクシとディータさんも忘れないでくださいまし」
「あはは、もちろん」
「うー、約束だからね!」
「うん」
口をとがらせている私にクオンは頭を撫でて慰めてくれる。
この戦争が終わったら、ぜーったいダンジョンに潜ったり、世界の秘密を見つけに行ったり、いろんな冒険をしてやるんだから!
「クオンちゃんは剣がいいのよね?」
「え、あ、はい」
私たちがパーティでほのぼのとしていると、アネルさんが会話に入ってくる。
「それなら、剣の聖武具が眠っているダンジョンを知っているわよ」
「え!?」
「本当ですか?」
「ええ、昔ヴィクトールたちと潜ったダンジョンにあったわ、クリアされたという噂は聞いていないから今もまだあるはずよ」
「なんで、見つけたのに持ってこなかったんですか?」
「その時にはすでに私もラインハルトも聖武具を持っていてね、特に必要なかったし、あれを取らなければダンジョンは消えないから後に来る冒険者たちの為に残しておこうって話になったのよ」
「なるほど」
その話が本当で、今もまだ聖武具が残っているのであれば朗報である。
「では、アネルさん、その場所を教えてくれますか?」
「ええ、地図に書いておくわ」
「それよりクオン、一人で行くつもり?」
「うん、他に行ける人もいないだろうしね」
うーん、確かに、私もそうだけどエリンシアも抜けられると戦力的にきついし、とはいえ、いくらクオンでも魔剣もないのに一人でダンジョンの最深部まで潜るとなると危険なんじゃ・・・それに最下層にはボスだっているだろうし。
「それなら、俺たちを連れて行ってください!」
声のした方を見ると、耳の尖った少年と少女が立っていた。
「コハク、リーナ」
「まだ未熟な俺たちですが、すこしでもクオンさんの役に立って見せます!」
「私も、治療魔法なら使えますので役に立てるかと・・・ヒスイもいますし」
先ほどまで私と一緒にいたコハクとリーナが名乗りを上げる、どうやら、冒険者ギルドには戻らず、私を追って城まで来たようだ。
「ダンジョンは危険だよ、必ず君たちを無事に返せるとは約束できない」
「俺たちも冒険者です!覚悟は出来ているつもりです!」
「コクコク」
コハクの言葉にリーナが頷く、二人ともいつの間にか成長しているんだね。でも、前衛のクオンとヒスイに遠距離からの弓での攻撃のコハク、魔法の使えるリーナならばバランスもいいんじゃないかな?
「王様」
「ん、どうしたソフィーナ?」
「私もクオン殿に同行したいと思います」
「何を言っている?」
「この度、自分の不甲斐なさを知り、このままでは騎士団長としてツァインを護れぬと判断しました」
「それで、彼らに付いていきたいと?」
「彼らに付いていき己を磨きたいと思います」
「ふむ・・・」
「あら、良いんじゃないフィルディナンドちゃん、ソフィーナちゃんがやらなければならない仕事は私が代わりにやってあげるわよ」
少し悩んでいた王様に、アネルさんが口添えをする。
「アネル姉さん・・・」
「あら、久しぶりに姉さんって呼んでくれたわね、嬉しいわ」
嬉しそうにするソフィーナにアネルさんは優しく微笑んだ。アネルさんはディータの言う通り何かを隠していると思う、でも彼女が善人であることは信じたいな。
「わかった、アネル殿がそう言うのなら許可しよう、だが、必ず今以上の強さを得て戻ってくるように、いいな?」
「はっ!」
コハクとリーナ、ヒスイに加えてソフィーナさんもクオンに同行することとなった。
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